『Sora 2』&『Sora』アプリを徹底解説!TikTok型SNSとの決定的違い

ChatGPT


2025年10月、OpenAIは新しい映像生成モデル『Sora 2』とiOSアプリ『Sora』を発表しました。本記事ではこの2つの概要や特徴について、わかりやすく解説します。

一次情報については、OpenAIの公式サイトをご覧ください。

📖この記事のポイント

  • 「Sora 2」はより直感的に自然な映像が作れるようになった!
  • SNSアプリ「Sora」は招待コードがあれば無料で誰でも使える!
  • 視聴滞在時間重視のアルゴリズムから脱却する思想設計が特徴!
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監修者プロフィール
森下浩志
日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

『Sora 2』の概要・前モデルとの違い

OpenAIの新しい動画生成モデル「Sora 2」は、これまでのSoraを大きく進化させたモデルです。

ここでは、知っておくべき旧モデルとの違い・特徴的な進化したポイントとして、下記の4点について紹介します。

  • 物理法則に沿った自然な映像表現
  • ユーザーによる制御性の向上
  • 実在する人物や環境を組み込んだ安全な映像生成
  • オーディオ生成システムとの統合

①物理法則への準拠

Sora 2 における最大の改良点の一つが、映像内で起こる物理現象の一貫性を保つ能力です。

旧モデルではユーザーが入力したプロンプトを無理にでも達成しようとして、「物が突然消える」「物体が滑ったあとすぐ止まる」「人物が瞬時にワープする」といった不自然さが指摘されていました。Sora 2 ではこれらの問題を軽減する設計がなされています。

たとえば、紙飛行機を投げた場合、風に流されてふわりと浮き上がり、徐々に傾きながら失速して落ちていく様子を描写できるようになっています。単に「飛ばしたら落ちる」で終わるのではなく、空気抵抗や角度の変化に応じた軌道を自然に再現できるのが特徴です。

また、動きの連続性や慣性・速度変化などの要素も映像表現に取り入れるようになっており、不自然な飛びや点移動のような違和感が低減されています。

こうした物理法則準拠の強化は、視覚的なリアリティと現実感を視聴者に提供する基盤になります。

②モデル制御

Sora 2 は、ユーザーが望む映像をより精密に制御できるように設計されています。単に「風景」「人物」など大まかな要素を出すだけでなく、カメラワークや動き、シーン遷移を意識した指示にも応答できるようになっています。

例として、「カメラが左から右へパンする」「人物が歩きながら話す」「背景が夕暮れに変化する」といった演出要素をプロンプトに入れることで、かなり忠実に映像生成を誘導できるようになっています。

また、長さ・カット割り・映像のリズムなども安定しやすく、これまで発生しがちだった“意図しない画面変化”や“唐突なカット割り”といった不整合を抑える方向性が示されています。

将来的には、ストーリーボード形式で細かく制御する機能(ショット単位の指示など)を追加する計画も発表されています。

このように、Sora 2 は単なる「テキスト→動画」モデルから、創作者が演出を直接指示できる映像制作用 AI モデルへと近づいています。

③現実世界・実在人物の組み込み

Sora 2 では、ユーザー自身や他者を映像に登場させたり、実在の場所を背景に組み込む機能を備えています。ただし、この機能には安全性を担保するための制限と許可設計が組み込まれています。

この仕組みによりできたのが、後述のSoraアプリで体験できる「Cameo機能」です。

ユーザーが自分自身の顔・声を登録し、それを元に映像内に登場できる機能で、登録は opt-in(利用者が明示的に許可) 方式で、本人確認(音声/映像チャレンジ)を通す設計になっています。これにより、なりすましや無断使用を防ぐ仕組みが導入されています。

登録後も、Cameo の使用許可対象(誰が使えるか:本人のみ、友人、全員など)をユーザーが制御可能で、いつでもアクセスを取り消したり、映像を削除できる権利を持っています。

ただし、現時点で「画像からの映像生成で実在の人物を含む」機能は対応しておらず、これを制限している段階です。

このように、実在人物の取り込みとプライバシー/セキュリティの両立を重視した設計がされています。ユーザーは安全な範囲で自分自身を映像に登場させたり、他のユーザーと絡む演出を可能にしつつ、悪用リスクを軽減することができるように配慮されています。

④音声生成との統合

Sora 2 の大きな強みの一つは、映像と音声を同時に生成し、それらを同期させる能力です。従来の「映像生成モデル+後付け音声合成」方式ではなく、初めから統合された映像-音声生成が行える点が特徴です。

ユーザーのプロンプト内で「雰囲気音(アンビエンス)」「効果音」「会話/セリフ」などを指定することで、映像に対応した音響表現を組み込むことができます。例えば、風の音、足音、環境音、BGM、会話などを映像と一体化して生成可能です。

ただし、注意点として、複数人物の同時会話や複雑な音響空間(大勢の人混み、重なり合う音声)では誤りが出やすいという制約も公式ヘルプで明記されています。プロンプトをシンプルにしたり、キャラクターを絞ると精度が上がる可能性があります。

Sora 2 は映像と音響を統合的に設計することで、映像としての完成度を大きく引き上げています。

「Sora 1」からの進化点のまとめ

  • リアリティと物理整合性:旧版ではよく発生していた異常な動きや画面的破綻の抑制が大幅向上。
  • 映像–音声の統合:最初から音声統合が組み込まれ、自然な一体感が得られるように。
  • 高いプロンプト追従性・制御性:物理法則など自然な表現の範囲内で、指示に忠実に応じる能力が向上
  • Cameo や実在人物挿入の導入:ユーザー自身や他者を映像に登場させる機能(Cameo)・許可制制御の仕組みが追加
  • 安全性・利用制限:透かし (watermark) やC2PAメタデータの埋め込みなど、出力動画の真正性/追跡性を担保する仕組みが導入
  • API・プロ版プランの追加:開発者向け APIを提供予定。ChatGPT Pro ユーザー向けの「Sora 2 Pro」など、出力品質や機能拡張を目指すオプションを発表。

iOSアプリ『Sora』の概要

OpenAIはSora 2の発表とあわせて、モバイル向けの新しい動画アプリ「Sora」を公開しました。

アプリは現在、日本を含めた対象地域のiOSユーザーに招待制で展開されており、縦型の動画フィードを中心としたアプリで、AI生成動画版のTikTokのようなイメージです。

映像生成AIをSNS的な形で楽しめる初の本格的アプリとして注目されています。

主な機能

Soraアプリの最大の特徴は、生成AIを使った短尺動画の制作と共有にあります。単にAIで動画を作るだけでなく、他者の動画を「リミックス(Remix)」したり、自分自身を映像に登場させる「Cameo」機能を使えたりと、従来の動画SNSとは異なるクリエイティブな遊び方が可能です。

  • 動画生成:テキストから映像と音声を同時に生成。背景音やセリフ、効果音まで含めて出力できる。
  • Remix機能:他人が作った動画をベースに自分なりのアレンジを加えて再生成できる。創作の“掛け合わせ文化”を促進する設計。
  • Cameo機能:ユーザーが自分の顔・声を登録し、AI動画に出演できる。登録は本人確認を伴うオプトイン形式で、安全性が重視されている。
  • フィード体験:TikTokやリールに近い形で、生成動画が次々と流れる。オリジナル作品とRemix作品が混在し、新しいSNS文化を意識した設計。おすすめアルゴリズムの方針を自分で指示できるのも特徴的。

利用条件

Soraアプリは現時点では全員が自由に使えるわけではなく、いくつかの制約があります。

  • 提供地域:米国とカナダ限定でスタート。日本ではすでに提供中。
  • 対応OS:iOS版のみ公開。Android対応については現時点でアナウンスなし。
  • 利用方式:招待制での提供。参加者はOpenAIからの招待を受け取る必要がある。1人あたり4人まで招待可能。
  • 本人確認と権限管理:Cameo機能を利用する場合、顔や声を登録する際に本人確認が必須。加えて、ユーザーは「誰に自分のCameoを使わせるか(自分のみ、友人、公開)」を自由に設定できる。

利用開始には招待コードが必要ですが、招待コードをTwitterなどに載せてくれてる方もいます。招待者が自動的にフォローされる仕組みですが、その後自分でフォローを外すことは可能です。

リリースされた直後は招待コードを有料で販売したり、何かの勧誘の特典にしたりしている業者アカウントがあるので、それには十分に注意しましょう。

「Sora」アプリで作れる動画・プロンプト例

ここでは実際に作成してみた動画とプロンプトの例をいくつか紹介します。

Sora 2ではプロンプトは日本語や一文でも綺麗な動画は生成できます。まずは、簡単な方法で動画を生成してみて、自分のイメージが浮かんだらよりプロンプトを具体的にしていき、英語にして精度を上げいきましょう。

また、もし事前に具体的に作りたい動画の内容が明確な場合は、ChatGPTやGrokを使って、プロンプトを考えてもらうのがおすすめです。

①Vlog風

Format: single continuous take, ≤10s, front-facing smartphone selfie (chest-up to medium), gentle handheld with light stabilization.

Subject: Fictional adult woman, straight black hair with blunt bangs, generic face (no resemblance to real people).

Look & Tone: Warm late-afternoon light, soft pastel grading, subtle film grain, friendly vlog mood.

Action (one shot):

Walks to café counter, glances at menu (no logos).

Orders softly, receives unbranded iced latte.

Steps aside, takes a small sip, smiles at camera, waves.

Dialogue (Korean, casual):

0.0s: “안녕하세요! 최애 카페에 왔어요.”

3.0s: “아이스 라떼 하나 주세요.”

6.5s: “음… 오늘도 딱 좋아.”

9.0s: “안녕!”

Audio: Original instrumental lo-fi pop, low volume; café ambience (door chime, ice clink, murmur).

Constraints: No brands/logos, no identifiable faces of others, subject must be fictional adult.
single continuous shot, max 10s. Front-facing smartphone selfie (chest-up to medium), gentle handheld with light stabilization, stable exposure and focus.

Fictional adult woman, straight black hair with blunt bangs, generic face (not resembling real people). Warm late-afternoon light, pastel color grading, subtle film grain, natural friendly vlog tone.

Action (one take): She walks to an unbranded café counter, glances at menu (no logos), softly orders, receives unbranded iced latte, steps aside, takes a sip, smiles at the camera, gives a small wave.

Dialogue (Korean, casual, timed):

0.0s: “안녕하세요! 최애 카페에 왔어요.”

3.0s: “아이스 라떼 하나 주세요.”

6.5s: “음… 오늘도 딱 좋아.”

9.0s: “안녕!”

Audio: Low-volume instrumental lo-fi pop (no lyrics), café ambience (door chime, ice clink, room murmur).

Constraints: No brands/logos, no store names, no other identifiable faces. Subject must be fictional adult. Entire sequence continuous and ≤10s.

②アニメ調

どちらも下記の一文だけで作成されました。

猫を可愛がって話しかける日本人の女の子のワンシーン。

「Sora」アプリのフィード哲学

Soraアプリのフィードは、従来のSNSが前提にしてきた「アテンションエコノミー」とは異なる設計思想に基づいています。

従来のSNSは「ユーザーの視聴時間を最大化すること」を目的に、いかに受動的にスクロールを続けてもらうかに最適化されてきました。それに対してSoraのフィードは、創造性を刺激し、ユーザーが自ら動画を作りたくなることを最重要のゴールに据えています。

設計思想

①創造性を最適化するランキング

  • TikTokやInstagramのように「滞在時間」を最大化するのではなく、「何を作ってみたいか」という意欲に基づいてフィードを最適化。
  • ユーザーが「自分でもやってみたい」と感じる投稿が上位に表示されやすく、受動的な消費から能動的な参加へと誘導する仕組み。

②ユーザーが操縦できるランキング

  • Soraのフィードは「steerable ranking」と呼ばれる方式を採用。
  • ユーザーは自分の気分や目的に応じて、ランキングの傾向を調整可能。
  • ティーン向けには保護者が「パーソナライズをオフにする」「連続スクロールを制限する」といった管理機能も備わっている。

③関係性を重視した優遇設計

  • 単にバズった動画を世界中に拡散するのではなく、ユーザー同士のつながりを生む投稿を優遇。
  • 特に「Cameo」機能で他人と協働して作る動画は、フィード内での評価が高まる仕組み。
  • フィードは「グローバルに断片化した拡散」ではなく、「関係性に基づいた創作文化」を重視している。

④安全性と表現の両立

  • 投稿生成の時点で強いガードレールを設置。
  • 性的コンテンツ、過激な暴力、ヘイト、極端主義、自傷や摂食障害を助長する表現などは生成段階でブロックされる。
  • フィードに表示される内容も「未成年を含むユーザーにふさわしいか」を基準に調整。
  • 自動検出に加えて人間のモデレーションも組み合わせ、生成前と公開後の両面で安全性を確保している。

従来のSNSとの違い

Soraのフィード設計を従来のSNSと比べると、その狙いの違いがはっきりと浮かび上がります。

  • 従来SNS:視聴時間やスクロールの長さ=収益化の指標 → ユーザーが「いかに長く見続けるか」に最適化されたアルゴリズムに囲まれる。
  • Sora:創造性と能動的参加=フィード設計の中心 → ユーザーは「見て終わり」ではなく、「自分も作りたい」と思わせる体験に誘導される。

さらに、ユーザー自身がランキングを調整できること、保護者がティーン向けの利用を制御できることも、従来の「ブラックボックス的な推薦システム」とは決定的に異なります。

まとめ

OpenAIが発表したSora 2とSoraアプリは、単なる映像生成AIやSNSアプリの進化にとどまりません。物理法則に沿ったリアルな映像生成、音声との統合、そして「フィード哲学」による新しい文化設計は、アテンションエコノミーへの明確なアンチテーゼとして位置づけられます。

今後は「どれだけ見せ続けるか」ではなく「どれだけ創造したくなるか」がテクノロジーの評価軸となるかもしれません。Soraはその先駆けとして、私たちのデジタル体験を消費から創造へとシフトさせるきっかけを与えてくれています。

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