NotebookLM料金ガイド|個人・法人・教育プランの違いと無料版の範囲

Gemini

「NotebookLMは便利そうだけど、料金はいくらで、無料でもどこまで使えるの?」と気になっている方は多いと思います。

NotebookLMは、手持ちのPDFやドキュメントを読み込ませて要約や分析ができる、資料特化型のAIノートブックです。基本的な機能は無料で使えますが、ヘビーユーザーにはPro版、企業向けにはEnterprise版も用意されています。

この記事では、NotebookLMの料金プランを個人・法人・教育機関別に整理しつつ、無料版でできることや上限を具体的に解説します。無料で十分か、有料に切り替えるべきかを判断する材料として活用してください。

📖この記事のポイント

  • NotebookLMは無料で始められ、上限を増やすPro機能(契約するプランや提供形態で段階あり)と、大企業向けのEnterprise提供(料金は要問い合わせ)がある。
  • 個人で本格的に使いたいならGoogle AI Pro:2,900円/月
  • 業務データを扱うならGoogle Workspace(Business Standard以上):1,600円/月(年契約)または1,900円/月(月契約)
  • 教育機関で本格的に使うならGoogle AI Pro for Education:2,260円/月(年契約)2,712円/月(月契約)
  • 無料版では、ノートブック数は100件程度までで、1ノートブックあたり最大50件ほどのソースを登録可能。また、1ソースあたりおよそ50万語までアップロード可能。
  • 無料版でも、動画解説やテスト機能、スライド作成などのスタジオ機能を利用できる。
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監修者プロフィール
森下浩志
日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

NotebookLMの料金一覧

NotebookLMのプランの画像

NotebookLMは無料で使え、上限を増やす場合は「Google AI(個人)」「Google Workspace(法人/学校)」「Google Cloud(Enterprise)」など契約ルートに応じてPro機能が付与されます。

それぞれの契約の一部としてNotebookLMのPro機能が提供されており、個人向けにNotebookLMだけを単独で課金して使う形は用意されていません。

対象ユーザー料金契約利用可能プラン
個人(無料)無料Google アカウント​無料版
個人(上位)2,900円/月Google AI Pro NotebookLM in Pro
法人(Workspace・ビジネス)1,600円/月(年契約)
1,900円/月(月契約)
Google Workspace Business StandardNotebookLM in Pro
法人(単体・大規模)個別見積NotebookLM Enterprise NotebookLM Enterprise
教育(基本)無料(学校の基本契約に含まれる​)Google Workspace for Education Fundamentals / Standard 等無料版
教育(上位)2,260円/月(年契約)
2,712円/月(月契約)
Google AI Pro for EducationNotebookLM in Pro
※料金は原則「1ユーザーあたり」の月額です。請求通貨や税込/税抜、年契約(年間/固定期間)か月払い(フレキシブル)かによって表示が変わるため、最終金額は契約画面でご確認ください。

NotebookLMをどのように利用するかを基準に、用途に合った契約方法を選ぶことが大切です。

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有料プランの入り口(個人・法人・教育)

対象ユーザーごとのアップグレードを示した図

NotebookLMのPro版は、以下のように複数の入り口から利用できるようになっています。

  • 個人向けの Google AI Pro 経由
  • 法人・企業向けの Google Workspace/Google Cloud 経由
  • 学校向けの Google Workspace for Education経由

この章では、それぞれの経路でどういう契約になるのか、どんな機能が拡張されるのかを詳しく見ていきます。

個人で利用する場合

Google Oneのプラン(ProとUltra)

個人でNotebookLM in Proを使いたい場合は、Google AI Pro以上を自分のGoogleアカウントで契約する必要があります。

Google AI Proは、NotebookLM in Proだけでなく、GeminiアプリやGmail/ドキュメントのAI機能、クラウドストレージ拡張などがセットになった個人向けバンドルプランです。イメージとしてはクラウドストレージ+生成AIがひとつにまとまったサブスクだと捉えると分かりやすいです。

Google AI Pro(2,900円/月)に切り替えると、NotebookLMまわりでは次のような点が強化されます。

  • ノートブック数やソース数、チャット回数などの上限が拡張される。
  • ディープリサーチ機能やスタジオ機能の回数制限が緩和される。
  • ノートブックを他のメンバーと共有し、共同編集できる。

契約主体はあくまで個人です。会社の情報セキュリティポリシーによっては、業務データを個人アカウントで扱うこと自体がNGの場合もあります。この点だけは、事前に社内ルールを確認しておきましょう。

法人・企業で利用する場合

Google Workspaceのプランごとの料金表

企業や団体としてPro版を導入する場合は、Google WorkspaceのStandard以上の契約をする必要があります。プランによって料金は異なり、料金の計算方法は1ユーザーあたり月額×ユーザー数です。

また、規模が大きい企業向けには、セキュリティやSLAを強化したNotebookLM Enterpriseを選ぶこともできます。

  • Standard:1人あたり1,600円/月
  • Plus:1人あたり2,500円/月
  • Enterprise:要問い合わせ

Google Workspace/NotebookLM Enterprise経由で使う大きなメリットは、組織アカウントとしてきちんと管理できることです。

  • 社内ドライブや社内ドキュメントを、組織アカウントの権限範囲内でソースとして扱える
  • 利用状況やアクセス権限を、管理コンソールから一元管理できる
  • 部署ごと・職種ごとにNotebookLMの利用権限を振り分けるなど、ライセンス設計を細かく調整できる

導入には必ず管理者の作業が必要で、個人の判断だけでは有効化できません。

教育機関で利用する場合

Google AI Pro for Educationの公式画面

NotebookLM自体は教育版の基本エディション(Google Workspace for Education)でも利用できます。より高度な管理や追加機能が必要な場合はGoogle AI Pro for Educationの追加をする必要があります。

Google AI Pro for Education
1人あたり2,260円/月(年契約)、1人あたり2,712円/月(月契約)

NotebookLMを教育機関で使うと、次のようなシーンで力を発揮します。

  • 教員がシラバス、配布資料、参考論文などをまとめて取り込み、授業準備や教材作成を効率化できる。
  • 学生が講義ノートや資料をNotebookLMに集約し、要点の整理、試験前の復習、練習問題づくりなどに活用できる。
  • 研究室単位やゼミ単位でノートブックを共有し、共同で文献レビューや研究メモを蓄積していける。

一方で、実際にどこまでAI機能を開放するかは、教育委員会や学校側のポリシー次第です。導入を検討する際は、公式サイトの最新の提供条件を確認し、個人情報保護や学内ルールと矛盾しないかをあらかじめチェックしておくと安心です。

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無料版NotebookLMでできること・できないこと

NotebookLMは無料でも十分に使えますが、どこまでが無料の範囲で、どこから有料にすべきかは分かりづらいところです。この章では、無料版でできること・できないことを上限値と合わせて整理し、どんな使い方なら無料で十分か、どんな使い方なら有料版を検討した方がいいかの目安を示します。

無料版で使える主な機能と上限

NotebookLMの無料版でも、資料をソースとして追加してその内容に沿って質問したり、スタジオ機能で生成物を得たりすることができます。しかし、それらの機能には制限が設けられています。

無料版の主な上限は以下の通りです(上限は変更される場合があります)。

  • 作成できるノートブック数は100件程度まで
  • 1ノートブックあたり最大50件ほどのソースを登録可能
  • 1ソースあたりおよそ50万語までアップロード可能
  • チャットの質問は1日あたり約50回
  • 動画解説は1日3回まで
  • ディープリサーチ機能は月に10回まで

日々のインプットを整理したり、授業や読書ノートをまとめたりするレベルであれば、この上限にすぐ達してしまうことは多くありません。まずは無料版で一度、自分の使い方だとどのくらいの頻度で制限にぶつかるのかを体感してみるのがおすすめです。

有料版で解放される機能

Pro版にアップグレードすると、上限と機能の両方が大きく拡張されます。拡張される主な上限や機能は以下の通りです。

  • 作成できるノートブック数は100件→500件程度
  • 1ノートブックあたり最大50件→300件ほどのソースを登録可能
  • チャットの質問は1日あたり約50回→500回
  • 動画解説は1日3回→20回まで
  • ディープリサーチ機能は月に10回→1日20回まで
  • ノートブックを共有しつつ、一部ユーザーにはチャットのみなどの限定的なアクセス権を付与できる共有機能
  • ノートブックの利用状況を俯瞰できる簡易的な分析・管理機能

つまり、有料版はとにかく量をこなしたい、仕事として安定的に使いたいといったニーズに応えるためのプランと言えます。

※NotebookLMの制限に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

あなたにはどれがおすすめ?契約の選び方

どの契約を選ぶべきか迷っている方は、次の基準で判断してみてください。

無料版がおすすめな方

無料版でも、ライトな情報整理や勉強用途なら十分です。目安として、次の範囲に収まるなら無料でOKです。

  • ノートブック数:100件以内
  • チャット質問:1日50回以内
  • 動画解説:1日3回以内

上のどれかで週に何度も上限に当たる、作業を分割しないと回らない状態なら、以下のGoogle AI Proを検討しましょう。

個人向け有料プラン(NotebookLM in Pro)がおすすめな方

個人で本格的に使うなら、Google AI Pro(NotebookLM in Pro)がおすすめです。月額2,900円でGeminiのPro版やNotebookLMのPro版、Googleドライブのストレージ拡張までできるので非常にコスパがいいです。

ただし、業務データを扱いたい場合は、法人向け(Workspace)を優先してください。

法人向けプラン(Google Workspace)がおすすめな方

チームで使うなら、上限だけでなく管理できるかでWorkspaceを選ぶのが重要です。特に次に当てはまるなら、法人契約の方が業務に合います。

  • 利用者が3人以上(それぞれで契約するより安い)
  • 会議録・顧客資料など、個人アカウントに置けないデータを扱う
  • 部署ごとに共有範囲を分けたい(閲覧のみ/編集可など権限設計が必要)
  • 退職・異動があり、アカウント回収や権限変更を管理者が一元管理したい

最初から全社員に付与せず、まずは5〜20名など必要部門だけに付けると、コストと効果のバランスを取りやすいです。

教育機関向けプラン(Google AI Pro for Education)がおすすめな方

教育機関は、まず無料範囲で試し、必要な人数にだけ上位ライセンスを付与するのが現実的です。判断基準は無料の上限に当たる頻度です。

  • 授業準備・学習支援が中心で、ノートブック100件/ソース50件/質問50回/日で足りる
    → 無料でOK
  • 教員が大量の資料を常用し、1ノートブック50件を超える/ノートブックが100件に近づく
    → 上位ライセンスを検討
  • 動画解説を授業配布で多用して1日3回を超える
    → 上位ライセンスが向いている
  • ディープリサーチを授業準備で頻繁に回し、月10回では足りない
    → 上位ライセンスが向いている

まずは教職員10〜30名などNotebookLMを多く使う人に限定して付与し、運用ルール(個人情報・学内共有)を固めてから拡大するのがおすすめです。

個人アカウントでは、アップロード内容は学習に使われませんが、改善のためのフィードバックを送ると、そのやり取りが確認される可能性があります。

Workspace/教育アカウントでは、学習利用の対象にならない取り扱いが明示されており、機密情報を扱う場合は、組織契約での運用が無難です。

無料版NotebookLMの活用例

NotebookLMは、無料版でも有料級の高度な生成AI機能が使えます。具体的に何ができるのかを見てみましょう。

動画解説で資料を動画で理解

NotebookLMの無料版でも、資料の内容を視覚的に解説する動画解説機能を利用することができます。 長いテキストを読む時間がない時や、視覚的なイメージで直感的に理解したい時に非常に便利です。ただ動画を作るだけでなく、以下のように、どんな動画にするかを細かく指定できるのも大きな特徴です。

動画解説のカスタムプロンプト入力画面

ご覧の通り、ビジュアルスタイルを選択したり、カスタムプロンプトで動画の構成や雰囲気を指定することができます。実際に、ニュース記事をいくつか読み込ませてそれらの解説動画を作ってもらいました。

気になるニュースや資料をアップロードして動画でまとめてもらうことで、知りたい情報を最短で分かりやすく把握することができます。

フラッシュカード・テストで勉強を効率化

NotebookLMは資料を読み込むだけでなく、その内容を定着させるための学習ツールとしても優秀です。 NotebookLMには、アップロードした資料の要点をAIが抽出し、フラッシュカード(単語帳)や確認テストを生成する機能があります。自分で問題集を作る手間をかけずに、すぐに試験勉強や理解度チェックを始められます。

こちらは実際に、大学レベルの線形代数の資料を読み込ませた例です。専門的な内容でも、AIが適切な問題を生成しているのがわかります。

フラッシュカード

全射の条件は?といった問いに対し、クリックで答え(裏面)を確認できます。用語や定義の暗記に最適です。

フラッシュカード機能の問題の画面
フラッシュカード機能の答えの画面
テスト

選択式のクイズ形式で、学習した内容を正しく理解できているか、ゲーム感覚で自己採点できます。また、間違えるとチャットで解説を見ることができるので、わからない箇所があってもすぐに解消することができます。

テスト機能の画面

スライド・インフォグラフィックで資料作成を時短

NotebookLMは、読み込んだ資料をもとにスライドやインフォグラフィックを生成する機能も備えています。 プレゼン資料の構成案を練ったり、複雑なデータを一枚で直感的に理解できるペーパーを作ることができます。

インフォグラフィック生成の例

上記はAIアバターに関する専門的な論文をアップロードし、スライド・インフォグラフィック化させたものです。 AIが重要なデータや結論を抽出し、見やすいレイアウトとアイコンで図解してくれているのが分かります。いちからPowerPointで図を作る手間をかけずに、まずは全体像を把握して資料のたたき台を作る作業を大幅に時短できます。

NotebookLMの料金まわりの注意点

最後に、NotebookLMを有料プランで使うときに押さえておきたい料金面のポイントを簡単にまとめます。

請求通貨・支払方法

Google AI ProやWorkspaceプランの料金は、Googleアカウントの請求先の国/地域と通貨に紐づいて決まります。

支払いには、Googleアカウントに登録しているクレジットカードやGoogle Payなどが利用されます。法人でWorkspace経由のNotebookLMを使う場合は、管理コンソールで設定した組織の請求先に対して、ライセンスユーザー数分の料金がまとめて請求される仕組みです。

プラン変更・解約

個人向けのGoogle AI Proは、基本的にいつでも解約できますが、支払い済みの期間分はそのまま利用し、途中解約の返金は行われません。解約前に、次回請求日と契約期間を確認しておきましょう。

Workspaceでは契約プランによって、ユーザー数を減らしたときの課金の反映タイミングが異なる場合があります。運用前に、契約形態と請求ルールを管理者側で確認しておくと安心です。

まとめ

この記事では、NotebookLMの料金とプランの選び方、無料版でできること・上限について解説しました。

  • NotebookLMは無料で始められ、上限を増やすPro機能(段階あり)とEnterprise提供がある。
  • 無料の目安は「ノート100/ソース50/質問50回/日」。上限に当たって作業が分断されるなら有料検討。
  • 個人で毎日使うならGoogle AI Pro(月額2,900円)経由が手軽。
  • 業務データやチーム運用ならWorkspace/Enterpriseで組織管理を優先する。

まずは無料版を使ってみて、どこで上限に当たるかを体感してみてください。制限が気になるようなら、個人はAI Pro、組織はWorkspace/Enterpriseへ切り替えるのがおすすめです。

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