Stable Diffusionで画像を生成する際に、手や指が崩れてしまう現象に困っている方も多いのではないでしょうか?
画像生成AIにとって最大の弱みの1つとして知られているほど多くの方を悩ます原因となっていますが、解決策もたくさんあるのでご安心ください!
今回は、Stable Diffusionで綺麗な手や指を生成するコツや修正方法、呪文(プロンプト)をご紹介していきますので、是非参考にしてみてください!
手や指が綺麗に生成されている美少女イラストの例
まずはじめに、本記事で紹介する方法でStable Diffusionを使って生成した手や指が綺麗な美少女イラストを載せていきます。
使用したモデルは、MeinaMIXです。
どの画像も正確に手や指が生成されていますね。ただし、これらは1度で生成出来たわけではなく、対策を講じても生成がうまくいく確率は低いので、運要素や試行錯誤が大事になってきます。
Stable Diffusionで手や指を綺麗に生成するコツ
Stable Diffusionで手や指を綺麗に生成するコツを、4つほど詳しく解説していきます!
①ネガティブプロンプトを工夫する
②手や指に強いモデルを使用する
③拡張機能ツール『Depth map library and poser』を使用する
④手や指を調整・修正する“embedding”機能を使用する
※下準備として、Stable Diffusionを立ち上げることが必要です。Stable Diffusionの立ち上げ方や使い方については、以下の記事を参考にしてください。
コツ①:ネガティブプロンプトを工夫する
ネガティブプロンプトとは、Stable Diffusionに“画像を生成する際に除外したい要素”を指示させるものです。
呪文(プロンプト)とネガティブプロンプトどちらにも指示を入力することで、正確度が上がりクオリティの高い作品を生み出すことができます。
例えば、
bad fingers, bad hands, missing fingers
このようなネガティブプロンプトが有効です。
ネガティブプロンプトには、指・手・顔・体・腕などボディーパーツのエラーを防ぐものが沢山あります。以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!
コツ②:手や指に強いモデルを使用する
現在、実写系やアニメ系のモデルにおいて、手や指の描写に強いモデルが増えつつあります。「これを使えば絶対に手や指が崩れない!」というようなモデルはまだ実装されていませんが、特に最近のモデルはどれを使ってもあまりひどくはならない印象です。
※「モデル」についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
コツ③:拡張機能ツール『Depth map library and poser』を使用する
『Depth map library and poser』は、ControlNetの“Depth”モデルの手の画像がたくさん準備されているという拡張機能ツールになります。
しかし、以下のようなデメリットも持ち合わせているので、うまく使い分けることが重要です。
- 時間がかかるため効率が悪い
- 全体の雰囲気がやや崩れてしまう可能性がある
- 手や指のポーズや形によっては、成功しない場合もある
『Depth map library and poser』の導入方法や使い方については、以下の記事で詳しく解説しています!
コツ④:手や指を調整・修正する“embedding”機能を使用する
“embedding”というツールは、画像描写の細かい調整を行うためのモデルのことです。ネガティブプロンプトに『embedding』と入力することで使うことができます。
手や指を改善する“embedding”にはいくつかの種類がありますが、
の2つが主に使われています。ほかにも「bad_prompt_Version2」や「EasyNegativeV2」などいろいろな機能があります。リンク先からダウンロードできますので、まだお持ちでない方は是非ダウンロードしてみてください!
※拡張機能『EasyNegative』の”embedding”の使い方については、以下の記事で詳しく解説しています!
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
Stable Diffusionで手や指を修正するツール『Inpaint』
Stable Diffusionで画像生成をしたときに、「手や指が崩れてしまったけどほかの部分は変えたくない!手・指だけ修正したい!」というときには『Inpaint』というツールを使うのが便利です!
『Inpaint』はStable Diffusionにデフォルトで内蔵されている機能なので、インストールする必要がなく、簡単に使うことができます!
では実際に修正しながら、使い方を説明していきます。
『Inpaint』の使い方
『Inpaint』で手や指を修正する方法は、以下の画像の手順でおこなっていってください。
①Stable Diffusionの“img2img”をタブを開く
②『Inpaint』を開く
③治したい部分を黒塗りし、呪文(プロンプト)に直したい単語を入力し生成開始
こんな感じで、綺麗に修正することができました!
簡単に手や指を修正できるので、『Inpaint』を活用していきましょう!
※『Inpaint』の詳しい使い方については、以下の記事を参考にしてください。
手や指を崩れないように生成するプロンプト集
最後に、手や指を崩れないように生成できるような呪文(プロンプト)をまとめました。
呪文(プロンプト) | 意味 |
---|---|
beautiful fingers | 綺麗な指 |
beautiful hands | 綺麗な手 |
fingertip | 指先 |
nail | 爪 |
arms behind back | 腕(手や指)を隠す |
ネガティブプロンプトは以下になります。
ネガティブプロンプト | 意味 |
---|---|
extra hands/extra fingers | 手・指が多い |
bad hands/bad fingers | 悪い手・指 |
extra arms | 腕が多い |
missing fingers/missing hands | 手や指が少ない |
手・指に関する呪文(プロンプト)
最後に、おまけ程度ではありますが手・指に関する呪文(プロンプト)をいくつかまとめました。
呪文(プロンプト) | 意味 |
---|---|
hold hands | 手を握る |
put one’s hand forward | 手を前に出す |
point fingers | 指をさす |
handcuffs | 手錠 |
join hands | 手を合わせる |
open one’s hand | 手を広げる |
手や指を崩さずに生成するために、呪文(プロンプト)・ネガティブプロンプトも重要な要素となってくるので是非参考にしてください!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Stable Diffusionで綺麗な手や指を生成するコツや修正方法などについて詳しく解説してきました!
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- Stable Diffusionで手や指を綺麗に生成するコツ
- ネガティブプロンプトを工夫する
- 手や指に強いモデルを使用する
- 拡張機能ツール『Depth map library and poser』を使用する
- 手や指用の“embedding”を使用する
- Stable Diffusionで手や指を修正するには、『Inpaint』が便利
以上のポイントを意識しながら、Stable Diffusionで手や指などの細部まで丁寧でこだわった画像生成を楽しんでください!
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい