ChatGPTで小説が書けるってほんと？初心者でも実践できるプロンプト紹介

「ChatGPTを使って小説を書きたいけどやりかたがわからない」

「本当にAIで小説が書けるのか知りたい」

ChatGPTをつかった出力がうまくいかず、一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。AIの進化は目覚ましいため、正しいプロンプトや手順を踏めば人の心を揺れ動かすような小説がChatGPTで書けます。

そこで本記事では以下について詳しく解説します。

最後まで読むことであなたもChatGPTを使いこなし、魅力的な小説を創り出す第一歩を踏み出せますので、ぜひ参考にしてください。

監修者プロフィール

森下浩志

日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

ChatGPTで小説は書ける

ChatGPTは大量のテキストデータを学習しているため、物語のアイデア出しから構成、本文の執筆まで精度の高い出力が可能です。プロンプトを入力すればすぐに文章が生成されるため、執筆のスピードアップに役立ちます。

ChatGPTは短編小説はもちろん、長編小説の執筆にも活用できます。ミステリー、ファンタジー、恋愛、SFなど、多様なジャンルに対応できる点が大きな特徴です。

AIが生成した文章をベースに人間が加筆修正を加えれば、より高品質な小説が完成します。

小説を書く際のChatGPT活用方法5STEP

ChatGPTを使って小説を執筆する際は、正しい手順を踏むとスムーズに進められます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

STEP1.テーマ選びやアイデアの種を得る

現代を舞台にしたミステリー小説のアイデアを3つ提案してください。それぞれに主要な登場人物と舞台、核となる謎を含めてください

小説執筆の最初のステップは、テーマ選びやアイデアの種を得ることです。何もアイデアが浮かばない場合でも、ChatGPTに聞けばヒントをくれます。

ChatGPTに「小説のアイデアをいくつか提案してください」や「SFジャンルの新しい設定を考えてください」といったプロンプトで依頼してみてください。

AIは、あなたが考えているジャンルやキーワードに基づいて、新しい物語の着想や独自の世界観を提案してくれます。

STEP2.ストーリー構成を作成する

主人公が困難を乗り越えて成長する物語のプロットを、起承転結で具体的に作成してください。登場人物の感情の変化も盛り込んでください

アイデアの種が見つかったら、次にストーリー構成を作成します。小説の骨格となるプロットは、物語の成功を左右する重要な要素です。

ChatGPTに「プロットを考えてください」や「起承転結に沿ったストーリー構成を作成してください」と指示を出すことで、効果的な構成案を生成させられます。

ChatGPTはジャンルに応じたストーリーの構造や、各章の主要な出来事を出力するため、生成された構成案をもとにあなたが肉付けをしていくことで、より詳細で魅力的な物語の骨組みが完成します。

STEP3.主人公など登場人物を設定する

ファンタジー小説の主人公のキャラクター設定を作成してください。性別、年齢、外見、性格、過去、得意な魔法、抱えている葛藤を具体的に記述してください

物語を魅力的にするには、読者が感情移入できる登場人物が不可欠です。ChatGPTに詳細なプロンプトを与えることで、個性豊かなキャラクターを生み出す手助けをしてくれます。

「主人公のキャラクター設定を考えてください」や「ヒロインの年齢、性格、口調、特技、抱えている秘密を設定してください」のように指示を出してみましょう。

AIは指定された要素に基づいて登場人物のプロフィールを詳細に生成するため、複数のキャラクター間の関係性や、彼らが物語にどう影響するかといったバックグラウンドまで深掘りできます。

AIが生成した設定を参考に、あなた自身で肉付けや調整を加えることで魅力的なキャラクターが完成します。

STEP4.本文を出力する

主人公が初めて異世界に足を踏み入れるシーンを、五感を刺激するような描写で書いてください。不安と期待が入り混じる感情を表現してください

テーマや構成、登場人物の設定が固まったら、いよいよ本文の出力です。ChatGPTに具体的な指示を与えることで、物語の導入部分や特定のシーンの文章を生成できます。

「〇〇の設定で、〇〇という展開の小説の冒頭部分を書いてください」のように、詳細なプロンプトをChatGPTにいれてください。

ChatGPTはプロンプトの内容に基づいて、指定されたシーンの本文を生成します。以下は出力した本文の例です。

このように、具体的な描写や感情指定を含めることで、より質の高い文章が生成されます。

STEP5.全体的に調整し完成

ChatGPTで生成された小説の本文は、完璧な状態とは限りません。最終的な品質を高めるためには、人間の手による全体的な調整と加筆修正が不可欠です。

AIが生成した文章は不自然な表現や繰り返し、論理の飛躍が見られる場合があります。これらの箇所を丁寧に修正し、物語全体の流れをスムーズにする作業が必要です。

たとえば、生成された文章の「表現の統一性」や「読者への伝わりやすさ」を意識して編集するなど。

キャラクターの口調が一貫しているか、情景描写が具体的で読者の想像を掻き立てるかなど、細部にわたるチェックが必要です。

さらに、物語の「テンポ」や「盛り上がり」を意識して、文章の区切りや段落分けを調整しましょう。

最終的に、あなた自身の「個性」や「感性」を文章に吹き込むことで、AIが生成したテキストがあなた自身の作品として完成します。

プロンプトの失敗例

ChatGPTに小説執筆を依頼する際、「小説を書いてください」などの漠然とした指示は、失敗につながる典型的な例です。

曖昧なプロンプトではChatGPTは何を書いて良いか判断できず、期待通りの文章は生成されません。

結果として物語の方向性が定まらない、薄っぺらい内容になる、あるいは一般的な定型文が返ってくるといった事態を招きます。

プロンプトはあなたがどのような小説を求めているのか、具体的にAIに伝えるためのものです。

ChatGPTで小説を書く際に注意すべきこと

ChatGPTで小説を書く際には注意すべき点があります。以下のポイントを理解しておくことで、より質の高い作品を効率的に作成できます。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

プロンプトを明確にする

ChatGPTで小説を執筆する際、プロンプトの明確さが重要です。曖昧な指示では、期待通りの小説が生成されないリスクが高まります。

たとえば、「面白い物語を書いて」といった指示では、ChatGPTはどのような「面白い」を求めているのか判断できません。

そのため、キャラクターの性格や物語の舞台、展開の方向性やジャンル、文体など具体的な状況や要素を細かく指定することが重要です。

登場人物の心情描写を求めるならその旨を伝え、特定の感情を表現したいなら感情を具体的に記述しましょう。

プロンプトが詳細であればあるほど、ChatGPTはあなたの意図を正確に理解し、より高品質でパーソナライズされた小説を生成します。

著作権に気をつける

ChatGPTで生成した小説の著作権や商用利用に関しては、注意が必要です。AIが生成した文章の著作権はまだ法的な議論が進んでいる段階であり、明確な結論が出ていないケースも多くあります。

また、既存作品の盗用や二次創作のリスクも考慮しましょう。ChatGPTは学習データとしてインターネット上の大量の文章を利用しているため、意図せず既存の作品に酷似した表現やプロットを生成してしまう可能性もゼロではありません。

特に商用利用を考えている場合は、公開・販売時に法的なトラブルに巻き込まれないよう、入念なチェックをする必要があります。

必ず人の手で編集する

ChatGPTは完璧な文章を生成するわけではなく、時に人間特有の感性や自然な表現が足りない場合があります。

たとえば、感情の機微をとらえた描写や読者の心に響く言葉遣いは、現状のAIだけでは難しい領域です。そのため、生成された文章に対して読みやすさやオリジナリティを加える編集が重要になります。

具体的には誤字脱字の修正はもちろん、表現の推敲や情景描写の加筆、登場人物の感情の深掘りなどを中心に行ないましょう。

自分での見直しに加え、可能であれば第三者によるレビューや校正を依頼するのもおすすめ。人間の目を通すことで、AIでは見落としがちな細かなニュアンスや物語全体の魅力を引き出せます。

ChatGPTで書いた小説を添削する有効的な手段

ChatGPTで小説を執筆した後さらなる品質向上を目指すなら、添削は欠かせません。効果的な添削手段を3つ紹介します。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

人間の目と感性

AIが生成した小説の最終的な品質を担保するためには、人の感性でチェックすることが最も重要です。

ChatGPTは論理的な文章を生成できますが、人間特有の感情の揺れ動きや繊細なニュアンスの表現は苦手です。

そのため、あなた自身の目や可能であれば第三者の客観的な感想を取り入れることで、物語に深みとリアリティを与えられます。

たとえば、「このシーンの登場人物の感情は適切か？」「読者がこの展開で共感できるか？」といった視点で確認しましょう。

友人や知人に読んでもらい率直な意見をもらうのも有効です。人間による校正やレビューは、AIでは見つけられない不自然な表現や物語の矛盾点を見つけられるだけでなく、読みやすさや感情移入を意識した編集もできるようになります。

Geminiなど言語に精通した他のAIツール

ChatGPTで生成した小説の添削には、GeminiやClaudeなど、言語に精通した他のAIツールを活用するのも有効な手段です。

異なるAIに同じテキストを分析させることで、ChatGPTとは異なる視点からの添削結果を得られます。

たとえば、ChatGPTが生成した文章をGeminiに入力し、「この文章をより感情豊かに表現してください」や「このストーリーの論理的な矛盾点を指摘してください」と指示を出すことで、改善点を発見できます。

複数のAIを使うことで表現の幅を広げたり、文章の精度を高めたりする効果が期待できるため、AIごとの言語やスタイルの違いを比較しながら具体的な改善策を探りましょう。

文賢など文法や表現に精通した文章ツール

小説の品質をプロレベルに近づけるには、文賢のような専門的な文章校正ツールを活用するのがおすすめです。

文章校正ツールは、単なる誤字脱字のチェックにとどまらず、文法的な誤りや不自然な表現、読みにくい箇所の指摘などの改善提案を行ないます。

たとえば、句読点の位置や助詞の選択、二重表現や冗長な言い回しなどを自動で検出し、より自然で洗練された文章に修正する手助けをしてくれます。

文賢などの校正ツールはプロのライターも利用するほど高性能であり、表現のバリエーションを提案したり、読者の理解を深めるための具体的なアドバイスを提示してくれるサポートツールです。

最終的な読者の読後感を意識し、文章の品質を磨き上げましょう。

ChatGPTを質の高い小説など実活用するならまずはAIの勉強が必須

ChatGPTを活用して質の高い小説を書きたいなら、AIの仕組みやプロンプト設計を学ぶことが不可欠です。

AIは魔法の道具ではありません。性能を最大限に引き出すには、どのようにAIが情報を処理し、文章を生成するのかを理解する必要があります。

具体的な指示を出すほどAIはあなたの意図を正確にとらえ、より望ましい結果を返してくれますが、人間の持つ創造性や深い感情表現、文化的な背景に基づいた繊細なニュアンスなどは、AIだけで再現できません。

だからこそ、人間の創造力とAIの生成能力を組み合わせることが重要です。

AIの扱いが苦手な人はAIを学べるセミナーやコミュニティで学習しましょう。SHIFT AIはChatGPTの活用方法やAI全般の知識を学べる無料セミナーを開催中です。

質の高い小説を書くためにも、ぜひ活用を検討してください。

ChatGPTで小説は書けるが人間の感性とあわせて形にするのがおすすめ

ChatGPTは小説執筆において非常に強力なサポートツールであり、アイデア出しから本文生成まで幅広い工程で役立ちます。

このように、ChatGPTを活用すれば誰でも小説を書き始められます。しかし、真に読者の心を揺さぶる作品を生み出すには、AIの力を借りつつも最終的にはあなたの人間らしい感性や創造性を吹き込むことが重要です。

ChatGPTで執筆のハードルを下げ、あなたのオリジナルストーリーを作成しましょう。