【2024年最新】ChatGPTの利用規約を解説!著作権や商用利用はOK? | romptn Magazine

【2024年最新】ChatGPTの利用規約を解説!著作権や商用利用はOK?

ChatGPT

世界中で利用者が拡大し、すぐに利用者1億人を突破したChatGPT。この記事をご覧の方はすでに何度も使われている方が多いかもしれません。

その際気になるのが、商用利用はできるのか、著作権はどの様になっているのか、医療のアドバイスはできるのか。などではないでしょうか?

この記事では、開発者であるOpenAI社が公開している最新の利用規約(ガイドライン、ポリシー)を日本語訳し、重要なポイントをまとめました。ぜひ参考にしてください。

本記事はDeepLの翻訳を使って執筆しています。

※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました!以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

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ChatGPTの利用規約はどこに掲載されているか

ChatGPTの利用規約

「ChatGPT」のサービスとしての利用規約やガイドラインは実はなく、OpenAI社が会社として利用規約を公開しています。

利用規約やプライバシーポリシーなど、サービスの利用に関するポリシーは全部で9種類公開されています。

以下にリンクとその概要を貼っておきますので、公式サイトの利用規約を読みたい方は以下のリンクからどうぞ。

ポリシー名【日本語】ポリシー名【原文】ポリシー内容
利用規約Terms of use基本的な製品利用に関して
個人情報保護方針Privacy policy個人情報の取り扱いに関しての方針
サービス利用条件Service termsβ版などについて
データ処理に関する追加条件Data processing addendum追加のデータ処理契約
プラグイン利用規約Plugin termsプラグインの利用規約
利用規定Usage policies製品利用に関しての細かな規定。メインの内容
APIデータ利用方針API data usage policiesAPIデータの利用方針
共有・公開方針Sharing & publication policyAIを使用して生成したテキスト・画像を公開する際の条件
協力的な脆弱性開示方針Coordinated vulnerability disclosure policyサービスの脆弱性を見つけた際の方針

ChatGPTの利用規約における重要ポイント

すべての利用規約を読んでもわかりにくいことが多いので、抜粋して重要なポイントのみをお伝えしていきます。

実はOpenAIの規約には、利用規約(Terms of use)と「このような利用の仕方はやめてください」という使い方に対しての利用規定(Usage policies)があります。

まずは前者の「利用規約」の方を見ていきましょう。

ChatGPTの年齢制限

ChatGPT_年齢制限
OpenAI「Terms of use」より

ChatGPTを含む、OpenAIの製品の登録には以下の年齢制限があります。

  • 13歳以上であること
  • 18歳未満の場合、親または後見人の許可を得ること

ChatGPT登録の際にこの年齢を満たしていないと“We can’t create your account due to our Terms of Use”(利用規約によりアカウントを作成できません)という文言が表示されるので注意が必要です。

とはいえ、特に年齢チェックなどをされるわけでもないので、実際の年齢はあまり関係ないかもしれません。

ChatGPTの商用利用・著作権について

ChatGPTの著作権・商用利用について
OpenAI「Terms of use」より

商用利用を考えている人は、著作権などの問題が一番気になるかもしれません。

結論から言うと、規約をしっかり守っていることを条件に、ChatGPTを使って創作したコンテンツの権利著作権はすべてユーザーに譲渡されます

したがって、商用利用はいくらでも行ってOKです。ただし、コンテンツについての責任はもちろんユーザー自身が追う必要があります。

ChatGPTのロゴに関してはOpenAIが所有する商標なので無許可での使用はできません。
OpenAIブランドガイドライン

ChatGPTの秘密保持・学習

個人情報が学習されてしまうことを恐れ、ChatGPTの利用を躊躇している方も多いかもしれません。

実際、ChatGPTはユーザーとの入出力データを学習に利用しています。流出することで悪影響がありそうな個人情報については入力を控えたほうが良いでしょう。

ChatGPTがユーザーデータをどのように学習に用いているかについては、OpenAIによるこちらの記事を参考にしてください。

ただ実は、2023年4月25日に、新しく”シークレットモード“のような機能がリリースされました。自身の情報が学習されるのが怖い方については、この機能を利用すると良いでしょう。

具体的には、設定画面から「Chat Histroy & Training」をオフにすると良いそうです。

ChatGPT_シークレットモード
筆者は履歴を使いたいので学習をオンにしています

また、ChatGPTのAPIを使ったサービスについても、学習されないそうです。

ですので、LINEなどで提供されているツールや、相談事ができるツールについては個人情報を入れてもOpenAIに抜き取られることはないということですね。(APIを利用する企業がどのように使うかは別の話ですが)

ChatGPTのAPIは学習に使われるか
APIは学習に使わないとのこと

ChatGPTの利用規定で違反となる利用方法

次に利用規定(Usage policies)で規定されている、禁止された使用例を解説します。

すべてを確認したい方は、以下に禁止された使用例(Disallowed usage of our models)の日本語訳を全文入れておきましたので、開いて確認してください。

弊社(OpenAI)では、以下のようなモデルの使用はお断りしています。

  • 違法行為
    • OpenAIは、当社のモデル、ツール、およびサービスを違法行為に使用することを禁止しています。
  • 児童性的虐待の素材、または児童を搾取したり傷つけたりするコンテンツ
    • 当社は、CSAMを全米行方不明児童相談所に報告しています。
  • 憎悪、ハラスメント、暴力的なコンテンツの生成
    • アイデンティティに基づく憎悪を表現、扇動、促進するコンテンツ
    • 個人への嫌がらせ、脅迫、いじめを目的とした内容
    • 暴力を助長または美化する内容、または他者の苦痛や屈辱を讃える内容
  • マルウェアの生成
    • コンピュータ・システムを破壊し、損傷し、または不正にアクセスするように設計されたコードを生成しようとするコンテンツ。
  • 身体的危害を及ぼす危険性の高い活動
    • 兵器開発
    • 軍事・戦争
    • エネルギー、交通、水などの重要なインフラの管理または運営。
    • 自殺、切断、摂食障害などの自傷行為を助長、奨励、描写するコンテンツ
  • 経済的な被害を受ける危険性が高い活動
    • マルチレベル・マーケティング
    • ギャンブル
    • ペイデイレンディング
    • 信用、雇用、教育機関、または公的支援サービスの適格性を自動的に判断すること。
  • 以下を含む、詐欺的または欺瞞的な行為
    • 詐欺
    • 協調的な不真面目な行動
    • プラクティショナー
    • アカデミック・ディスネスティ
    • 偽の草の根支援や偽のレビュー生成などのアストロサーフィング
    • 虚偽の情報
    • スパム
    • 医薬部外品
  • アダルトコンテンツ、アダルト業界、出会い系アプリを含む:
    • 性行為の描写など性的興奮を喚起することを目的としたコンテンツ、または性的サービスを促進するコンテンツ(性教育、健康増進を除く)。
    • エロティックチャット
    • ポルノグラフィ
  • 政治的な選挙運動またはロビー活動を行うこと
    • キャンペーン資料を大量に作成する
    • 特定の層にパーソナライズされた、またはターゲットとなるキャンペーン資料の作成
    • キャンペーンに関する情報を提供したり、政治的な提言やロビー活動を行うチャットボットなどの会話型または対話型のシステムの構築
    • 政治的なキャンペーンやロビー活動を目的としたビルディング製品
  • 以下のような、人のプライバシーを侵害する行為
    • 本人の同意なく個人を追跡・監視する行為
    • 個人を対象とした顔認証
    • 保護された特性に基づいて個人を分類すること
    • バイオメトリクスを用いた本人確認や評価
    • 個人を特定できる情報、教育、財務、またはその他の保護された記録の不正な収集または開示
  • 無許可の法律行為に従事すること、または有資格者が情報を確認することなく、オーダーメイドの法的アドバイスを提供すること。
    • OpenAIのモデルは、法的アドバイスを提供するために細かく調整されているわけではありません。法律に関するアドバイスの唯一の情報源として、当社のモデルに依存するべきではありません。
  • 有資格者が情報を確認することなく、オーダーメイドのファイナンシャル・アドバイスを提供すること。
    • OpenAIのモデルは、財務アドバイスを提供するために細かく調整されたものではありません。財務アドバイスの唯一の情報源として、当社のモデルに依存するべきではありません。
  • 特定の健康状態にある、またはないことを伝えること、または健康状態の治療または処置の方法について指示を与えること。
    • OpenAIのモデルは、医療情報を提供するために細かく調整されているわけではありません。深刻な病状に対する診断や治療サービスを提供するために、私たちのモデルを決して使用しないでください。
    • OpenAIのプラットフォームは、即時の対応が必要な命に関わる問題のトリアージや管理には使用しないでください。
  • 以下のようなハイリスクな政府の意思決定
    • 法執行機関および刑事司法
    • 移住・亡命
OpenAI 「Disallowed usage of our models」より

「人の命に関わるもの」は特に禁止されている

ChatGPTの使用では、人の命に関わるものは身体的・経済的ともに禁止されています。

  • 憎悪、ハラスメント、暴力的なコンテンツの生成
  • 身体的危害を及ぼす危険性の高い活動(兵器開発、軍事、エネルギー、水、交通)
  • 経済的な被害を受ける危険性が高い活動(ギャンブル、ペイデイレンディング、信用判断)
  • 人のプライバシーを侵害する行為

またこの他にも、アダルトコンテンツとしての利用や政治活動としての利用も禁止されています。

ChatGPTで違反となる具体的な利用例

具体的にはフィッシングサイトの文言作成にChatGPTを使用したり、ChatGPTのプログラムコード作成機能を悪用したマルウェアの作成をした場合は利用規約に違反するだけでなく罪に問われる場合もあります。

そのほかには差別的発言(人種差別)などを助長する文章の作成や、性行為の描写などの性的興奮をあおるコンテンツの作成*、顔認識等を活用した個人の特定などがChatGPTの違反行為に当たります。

*性教育や健康面での利用に関してはアダルトコンテンツに含まれません。

ChatGPTはそのような言葉を含む質問に答えないようにプログラムされていますが、脱獄で禁止規制をすり抜けて悪用する人も存在しているのが現状です。

脱獄に関する詳しい説明はこちらの記事でしていますので興味がある方は是非ご覧ください。

特定の使い方をする際は利用要件も

禁止はされていないけれどさらなる要件が設けられている使用方法もあります。

  1. 医療、金融、法律業界、ニュース生成、ニュース要約など、消費者向けに当社のモデルを使用する場合、AIが使用されていることとその潜在的な限界を知らせる免責事項をユーザーに提供する必要があります。
  2. 自動化されたシステム(会話型AIやチャットボットを含む)は、AIシステムとやりとりしていることをユーザーに開示する必要があります。歴史上の公人を描いたチャットボットを除き、他人をシミュレートする製品は、その人の明確な同意があるか、”シミュレート “または “パロディ “と明確に表示されなければならない。
  3. ライブストリーム、デモンストレーション、研究でのモデル出力の使用は、当社のSharing & Publication Policyに従うものとします。
OpenAI 「Usage Policies」より

ChatGPTは会話的に正しそうな言葉を続けることに重きをおいているAIなので、正確性が求められる分野においては気をつけて使ってね、ということですね。

他にも各自治体や企業で定められているルールや禁止事項を守ってChatGPTを利用しなければいけないことにも注意が必要です。

例えばスクレイピングについて、ChatGPTでスクレイピングコードを作成するのは規制されていませんが、各企業がスクレイピング行為を禁止している場合があるので注意が必要です。

スクレイピング:ウェブサイト等から情報を抽出するための技術

スクレイピングを禁止している企業として、X(旧Twitter)、Amazon、Youtube、Facebook、楽天、Yahooなどがあります。

※ChatGTPの仕組みが知りたい方は以下の記事を読んでみてください。

【図解あり】ChatGPTの仕組みを簡単・わかりやすく解説!
ChatGPTは確率的に正しそうな回答をする仕組みとなっていますがこの記事では更に詳しい解説を図解を用いて簡単に小学生でもわかる解説をしています。また、ChatGPTが間違った回答をする理由、上手なプロンプトの使い方も併せて紹介しています。

ChatGPTのプラグインの開発者にはさらに要件が

また、ChatGPTのプラグインを作成しようと考えている方は、更に要件があります。

こちらも日本語訳したものを以下のアコーディオンに入れておきましたので、参考にしてください。

また、プラグインを作成する開発者に対しては、モデルの使用禁止に加え、さらなる要求事項を設けています。

  • プラグインマニフェストには、モデルに公開されるAPIの機能と一致する説明が明確に記載されている必要があります。
  • プラグインマニフェスト、OpenAPIエンドポイントの説明、またはプラグインの応答メッセージに、無関係、不要、または欺瞞的な用語や指示を含めないようにします。これには、他のプラグインの使用を避けるための指示や、モデルの動作を制御または設定しようとする指示などが含まれます。
  • OpenAIの安全システムを回避したり、妨害するようなプラグインを使用しないでください。
  • プラグインを使用して、人間のような反応をシミュレートしたり、あらかじめプログラムされたメッセージで返信するなど、実在の人物との会話を自動化しないようにしましょう。
  • ChatGPTが生成した個人的なコミュニケーションやコンテンツ(メール、メッセージ、その他のコンテンツなど)を配布するプラグインは、そのコンテンツがAIによって生成されたものであることを示す必要があります。

当社の他の利用方針と同様に、プラグインの利用や乱用についてより多くのことを知るにつれ、当社のプラグインポリシーも変更されることが予想されます。

ChatGPTの利用規約改正

現在、ChatGPTを開くとこのように利用規約とプライバシーポリシーの改正について言及された表示ができます。

実際にどのような改正が行われたのかを以下で見ていきましょう。

ChatGPT 利用規約の改正

以下では利用規約の改正について解説します。

利用規約には特に新しく登場した画像生成サービスであるDALL・E3などのサービスが含まれるのでしっかりと確認しましょう。

個別のビジネス条件

ビジネスや組織のユーザーは、データ処理要件やチーム管理など、個人ユーザーとは異なるニーズや懸念事項を抱えていることがよくあるため、

ビジネスと個別の取引条件などの扱いに関して更新しています。

企業でも個人であっても、API の使用法やエンタープライズ サービスの詳細を求めている企業であっても、最も関連性の高い情報を見つけることができます。

仲裁手順の更新

ChatGPTおよびOpenAIが提供するサービスにおける裁判などの仲裁方法を修正し、明確にしました。

たとえば、裁判外紛争解決サービスを ADR サービスから国家仲裁および調停に変更し、国家仲裁および調停が一括仲裁をどのように処理するかを反映するように手順を更新しました。

収集する個人情報について

サービスを利用しているユーザーがイベントやアンケートに回答するにあたって、ユーザーの情報を収集するということが明記されています。

詳細な個人情報を収集するというような、内容ではなくあくまで情報収集に関して明確化したといった形です。

ChatGPTのポリシー(利用規約)のまとめ

長くなりましたが、ChatGPTの利用に関しての条項を概ねすべて解説してきました。

記事をまとめると

  • ChatGPTは13歳以上でないと使えない年齢制限がある
  • ChatGPTのアウトプットはユーザーが権利を持ち、商用利用可能(ロゴはOpenAIが商標を持つ)
  • ChatGPTを利用すると学習に利用されるが、「Chat Histroy & Training」をオフにすることやAPIを利用したツールを使用することで回避できる
  • ChatGPTの使用には様々な要件があり、特に人の命に関わる使い方は禁止されている
  • 医療や金融など、情報の正しさが重要な領域におけるChatGPTの利用は特に慎重になる必要がある

でした。

ポリシーをしっかり遵守し、ChatGPTをビジネスや実生活でうまく活用していきましょう。

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