今や日常的に利用することが当たり前の存在となったChatGPT。より発展した使い方として、商用利用・画像や動画などの生成を検討している方も多いのではないでしょうか?
その際気になるのが、「商用利用は禁止されていないか」「著作権侵害の問題に発展することはないか」などの点ですよね。
この記事では、OpenAI社が公開している利用規約の中でも商用利用や著作権などに関する内容を解説し、注意点をまとめました。ぜひ参考にしてください。
📖この記事のポイント
- ChatGPTで作った画像や動画の著作権はユーザーのもの!利用規約を守れば、商用利用も完全にOK!
- ChatGPTは既存の著作物を模倣するおそれがあるため、著作権侵害には注意が必要。
- 利用規約が定める禁止事項を定期的にチェックし、順守する必要がある。
- 規約違反のペナルティは大きいので、適切な利用を常に心がけて!
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実はChatGPTのサービス自体に利用規約は存在しません。OpenAI社のサービス全体の規約とポリシーが公開されていて、ChatGPTを利用するにはその規約に従う必要があります。
○OpenAIの規約とポリシー一覧
ChatGPT・Sora・APIなどを利用するうえで前提となる規約や、個人情報の取り扱いを明示したドキュメントです。一般ユーザー・法人ユーザーそれぞれ向けの内容が含まれます。
- 利用規約(個人向けサービス)
- サービス利用規約(特定サービス向け)
- OpenAI のサービス規約(法人・事業向け)
- プライバシーポリシー
- エンタープライズプライバシー
- cookie に関するポリシー
生成AIの利用にあたり、データの扱い方やコンテンツ生成時のガイドライン、モデル開発に関する説明をまとめたものです。
- データに関する捕捉事項
- お客様のデータとモデルのパフォーマンス
- 当社モデルの開発方法<
- 当社のポリシーに沿った画像と動画の作成(Sora)
- 当社のポリシーに沿った Operator の使用
- コネクターとアクションの規約
- サービスクレジットに関する規約
- 特許の扱い方
脆弱性開示のルールや、コンテンツ共有に関する方針、さらには特定地域の税務方針など、外部とのコミュニケーションに関わるポリシー群です。
- 共有と公開に関するポリシー
- 協調的脆弱性開示に関するポリシー
- 外部向けの協調開示ポリシー
- 英国の税務戦略
上記のように、OpenAIの規約とポリシーに数多くの内容が事細かに示されています。
ChatGPTについての規定は主に「利用規約」「使用に関するポリシー」の2つの内容を確認すれば概ね問題ありません。この2つのページには、主にChatGPTを利用する上で認められている事項・禁止されている事項について定められています。
ただし、この2つのページだけでも、実際に読んでわからずらい表現があると思います。ここからは、ChatGPTの利用においてよく気になるトピックを取り上げて、OpenAI公式の利用規約をもとに解説をしていきます。
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商用利用の可否
商用利用は可能
ChatGPTで生成されたあらゆるコンテンツの商用利用は可能です。
OpenAIは、ユーザーが規約を守っていることを条件に、生成されたコンテンツについての権利(著作権)をユーザーに譲渡すると定めています。したがって、商用利用を自由に行うことができるのです。
しかし、生成コンテンツの著作権がユーザーにあるといっても、どのような生成物も無制限に使えるわけではありません。ユーザーはコンテンツに対して責任を負う必要があります。規約違反や法令違反がないよう、ユーザー自身が確認・管理することが不可欠です。
他人の著作権を侵害するコンテンツの扱いには、十分注意する必要があります。
ChatGPTは既存の著作物を模倣する可能性がある
AIは、既存のデータ(画像、テキスト、動画など)を学習します。学習データには、他人に著作権が帰属するもの(著作物)を含みます。
ChatGPTが、特定のキャラクターが登場する画像や、既存作品の特徴的な展開と酷似したストーリーなどを生成する可能性はゼロではありません。
このような生成物をSNSに公開したり、商用目的で利用したりすると、他人の著作権を侵害することに繋がります。法的問題に発展するリスクもある、重大な問題です。
著作権を侵害しないか公開前に必ずチェックする
商用利用に限らず、生成物を公開する際には著作権を侵害していないか注意する必要があります。著作権の問題が生じないコンテンツかどうか、公開前に必ず確認しましょう。
自分の目で確かめるだけでは不安な方もいるでしょう。文章や画像、音声など、コンテンツに合わせたさまざまな著作権のチェックツールが公開されているので、そちらを活用するのもおすすめです。
また、そもそも著作権を侵害するおそれを未然に防ぐために、特定の著作物と類似するコンテンツの生成を誘導するプロンプトを入力しないことも効果的です。
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利用規約が定める禁止事項
利用規約では、ChatGPTの利用を禁止する事項を定めています。これらを守らなかった場合、後述するように重いペナルティが課されることがあるので、必ず守るようにしましょう。
人の権利・安全を侵害する使用は禁止
下記に示されているように、ChatGPTを犯罪目的(詐欺、名誉棄損、暴力、性的暴力など)で利用することは禁止されています。そして、他者の権利を侵害するような利用もできません。
禁止事項 お客様は、違法行為、有害行為、又は悪用する行為のために当社の本サービスを使用してはなりません。例えば、以下の事項は禁止されます。
利用規約 – OpenAI
- 他者の権利を侵害、悪用、又は侵害する方法で本サービスを使用すること。
著作権侵害は著作権法違反として犯罪にあたり、禁止事項に当てはまります。それだけでなく、著作権という「他者の権利を侵害」する方法ですので、こちらも禁止事項にあたります。
専門分野に関する情報公開の制限
信用、法律、医療など、誤った情報が人々に重大な損害を生む分野では、ChatGPTのアウトプットのみを根拠とした情報を公開することはできません。
ChatGPTの情報には誤りが含まれることがあるため、情報の正確性が特に重視される専門分野に関するへの利用には制限があるのです。
これらの分野は、別途専門家のチェックを経てから公開するなどの対策を取る必要があります。
AI利用表記の必要性
「共有と公開に関するポリシー」は、コンテンツをSNS等で公開する場合には、AIを利用したコンテンツであることを示すことを求めています。
これは、AIを利用したことを明記することで読み手が真偽の判断をしやすくするため、信頼性の確保に役立ちます。
また、AIの利用を隠すことで読者に不信感を与え、炎上などの騒動につながる可能性もあります。ポリシーを遵守すれば、このようなトラブルを防ぐことができます。
コンテンツの生成にAIを利用したとしても、その生成物に対する責任はユーザーが負わなければいけません。トラブルが起きないように、そして起きた際に適切に対応できるように、誠実な姿勢を心掛けましょう。
【参考】成人向けコンテンツの制限の緩和
OpenAIの最高経営責任者であるサム・アルトマン氏は、2025年12月にChatGPTで成人向けコンテンツの制限を一部緩和する予定であることを、2025年10月にX(旧Twitter)で明かしました。
これまで、ChatGPTで性的コンテンツを扱うことは、「使用に関するポリシー」で明確に禁止していました。この制限緩和には賛否がありますが、未成年者保護や犯罪防止という観点と、成人のクリエイティブな利用とのバランスが課題となるAI界において大きな変革だといわれています。
このように、規約やルールは定期的に変更されます。常に最新情報をチェックするように心がけてください。
規約に違反した場合のリスク
もし利用規約や各種ポリシーに違反したらどうなるのでしょうか?違反した場合のペナルティについても理解しておく必要があります。
①アカウントの一時停止・永久停止のリスク
規約違反が認められた場合、OpenAIから警告メッセージが送られます。
そして、違反が重大である、または繰り返される場合には、アカウントの一時停止や永久停止が行われることもあります。
アカウントが停止されてしまうと、ChatGPTだけでなく、OpenAIのサービス全てへのアクセスが制限、禁止されてしまいます。
非常に重いペナルティですので、規約違反には注意しましょう。
②法的問題への発展
また、著作権侵害や法令違反が認められた場合は、OpenAIや関係者による法的措置が行われることもあります。
金銭的、時間的負担が大きいのはもちろん、社会的信用を失うリスクもあります。生活への影響が重大なため、法的問題に巻き込まれないように慎重な利用を心掛けてください。
ChatGPTの利用規約のまとめ
ChatGPTの利用規約について、主に商用利用に関わるポイントや著作権について解説してきました。
記事をまとめると、
- ChatGPTの商用利用は可能
- 著作権侵害や規約に違反するコンテンツの公開は禁止
- 違反した場合、アカウント停止や法的措置のリスクもある
でした。
利用規約をしっかりと確認し、注意点を意識しながら適切にChatGPTを活用しましょう!
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