Stable Ⅾiffusionで画像を生成する際に必要になるモデルですが、モデルを探す際にこんなお悩みはありませんか?
「写真のようにリアルな人物が生成できるモデルを知りたい」
「人気のDreamShaperってどんなモデル?」
「モデルの商用利用が出来るか知りたい」
いかがでしょうか。こういったお悩みをお持ちの方はやはりたくさんいらっしゃいますよね?
今回は、人気のモデル『DreamShaper』のインストール方法から商用利用の可否までわかりやすくご紹介します。
この記事を最後まで読んでいただくと、今までにないクオリティーのリアルな画像を簡単に生成できるようになります。DreamShaperのインストールから画像生成まで初心者の方でも簡単にできます!
「DreamShaper」とは?
DreamShaperとは、Stable Diffusionで画像を生成する際に使用する汎用性の高いモデルの1つになります。リアルな写真からアニメ調のイラストまで、幅広いスタイルの画像を生成できるのが特徴です。
DreamShaperには複数のバージョンが存在し、2024年現在はバージョン8まで公開されています。
DreamShaperの主な特徴は以下の通りです。
- 写真からイラストまで幅広い表現が可能な汎用性の高さ
- 人物・風景などあらゆる題材に対応できるオールラウンドな性能
- クレジット表記不要、商用利用可能なライセンス形態(最新の利用規約要確認)
- 推奨Embedding「BadDream」「UnrealisticDream」との組み合わせで高品質な画像生成が可能
また、DreamShaperの利用にあたって特筆すべき点として、他のモデルと比べて必要なネガティブプロンプト(画像生成時の除外ワード)が少なくて済むという特徴があります。これにより、初心者でも扱いやすいモデルとなっています。
ただし、アジア人の顔を生成する際には若干苦手な面もあり、特に日本人女性の場合は専用のモデルを使用した方が良い場合もあります。それでもDreamShaperは、その高い汎用性と安定した画質から、多くのユーザーから支持される人気モデルとなっています。
「DreamShaper」の導入(インストール)方法
Stable Diffusionで使用するモデルは、以下の2つのサイトから無料でインストールすることが出来ます。
これらのサイトには、今回紹介している「DreamShaper」のモデル以外にも実写系モデルや風景モデルなど様々なモデルをインストールできるので、お気に入りのモデルを見つけてみてください。
今回は、画像からモデルを選ぶことも出来て、簡単な操作でインストールができる『Civitai』でのインストール方法を解説していきます。
Civitaiでは、モデルのダウンロードだけならアカウントの作成が必要ありません。※NSFW(18禁)関連の画像を見る場合にはアカウントの作成が必要になります。
それでは、DreamShaperのインストール方法を解説していきます。
Civitaiからモデルをインストールする方法
1.「Civitai」にアクセスする
2.モデルをダウンロードする
下記のURLから「Civitai」にアクセスします。
CivitaiのURL:https://civitai.com/models/4384?modelVersionId=128713
このような画面になると思います。
上の方に複数のバージョンが表示されているので、「8」を選んでください。
ダウンロードマークが書いてあるボタンを押したらモデルのダウンロードは終了になります。
※『civitai』の使い方について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
【Google Colab】Stable Diffusionの立ち上げ方法
いったんここで、「DreamShaper」を利用するにあたって必要となる、Stable Diffusionの立ち上げ方について説明していきます!
Googleドライブを使ってStable Diffusionを立ち上げる時には、『fast-stable-diffusion』を使います。
①Google Colabを開いてファイルから“ノートブックを開く”をクリック
②GitHubタブで、“https://github.com/TheLastBen/fast-stable-diffusion.git”を入力する
③ノートブックが開くので、上から実行ボタンを押していく。
④URLを開くと、立ち上げが完了
①Google Colabを開いてファイルから“ノートブックを開く”をクリック
②GitHubタブで、以下のURLを入力する
https://github.com/TheLastBen/fast-stable-diffusion.git
(画像の順番で操作してください!)
③ノートブックが開くので、メニューバーの「ランタイム」から『ランタイムのタイプの変更』をクリックし、ハードウェアアクセラレータを“GPU”にする。
④上から実行ボタンを押していく。
緑枠で「done」と出れば、実行完了です。
●『Connect Google Drive』
Googleドライブへのアクセス許可を求められるので、“Googleドライブに接続”をクリックしてください。
続いてファイル共有も許可してください。
●『Install/Update AUTOMATIC1111 repo』
●『Requirements』
この2つは特に設定することはないので、そのまま進めてください。
●『Model Download/Load』
アップロード方法は、下記の「DreamShaperの使い方」に詳しく記載しています。
●『ControlNet』
ControlNetとは、Stable Diffusionで利用できる拡張機能です。
ControlNetをインストールするには21GBもの容量が必要なため、使いたい機能だけ選択して実行ボタンを押しましょう!
●『Start Stable-Diffusion』
実行すると、最後にURLが表示されます。
このURLにアクセスすることで、立ち上げが完了です!
※Stable Diffusionの詳しい使い方については、以下の記事を参考にしてください。
また、他にも「Conoha AI Canvas」という上記で紹介したような立ち上げ不要でStable Diffusionを簡単に利用できるツールもありますので、気になる方は以下を参考にしてください!
「DreamShaper」の使い方
ここからは、ダウンロードしDreamShaperのモデルをどのように使用するか解説していきます。
下記の2通りの利用方法を解説していきます。
- Google Colab(仮想環境)で利用する場合
- PC(ローカル環境)で利用する場合
Google Colab(仮想環境) を利用する場合
1.Googleドライブにアクセスする
2.「マイドライブ」→「Colab Notebooks」→新しいフォルダーを作る
「+新規」→「新しいフォルダ」→フォルダの名前を決める→「作成」で上記のように新しいフォルダが出来ます。
※フォルダ名は好きな名前で大丈夫です。わかりやすい名前をおすすめします。
3.新しく作ったフォルダに先ほどインストールしたDreamShaperのモデルをアップロードします。
「+新規」→「ファイルのアップロード」
これで、Google ColabにDreamShaperのモデルをアップロードできました。
あとは、Google ColabでWebUIを立ち上げる際、Model Download/LoadにDreamShaperのモデルを忘れずに選んでください。導入の仕方はこちらを参考にしてください。
WebUIが立ち上がったら、一番左上のStable Diffusion checkpointを『DreamShaper』にして画像を生成すれば完了です。
PC(ローカル環境)で利用する場合
「Stable Diffusion‐Webui」→「models」→「Stable-Diffusion」で先ほどインストールしたDreamShaperを設置し、WebUIを起動します。後は、先ほどと同じ工程が画像を生成できます。
実際に「DreamShaper」を使って画像を生成してみた!
では、実際に「DreamShaper」を使って画像を生成した画像を紹介していきます!
リアル系画像
呪文(プロンプト)
(Best quality , 8K , masterpiece) , Best Photo ,1 Japanese girl , blown hair , Bob hair , uniform , red ribbon ,happy smile
ネガティブプロンプト
((worst quality , low quality )) , bad anatomy , normal quality , missing limbs , missing fingers , extra fingers , extra limb , bad face , NSFW , text
呪文(プロンプト)
(Best quality :1.4) , 8K , (masterpiece:1.3) , 1 Japanese girl , black hair , long hair , Japanese style Yukata , fireworks , smile
ネガティブプロンプト
((Worse quality , low quality )) , normal quality , NSFW , missing limb , missing arm , extra limb , extra fingers , disconnected limbs , bad face , bad anatomy
呪文(プロンプト)
(Best quality :1.4 , masterpiece:1.3) , 8K , Best Photo , Super fine Photo , 1 Japanese girl , swimwear , wearing big hat , beach , detail eyes , long hair , blown hair , cute girl , upper body
ネガティブプロンプト
(worse quality , low quality :2) , normal quality , ugly , missing limbs , missing fingers , extra arm, disconnected limbs , bad face , bad anatomy , text
「DreamShaper」のライセンス・商用利用について
CivitaiやHuggingFaceからモデルをダウンロードする際は、「商用利用」についてしっかり確認しておきましょう。
DreamShaperについては、現時点(2025年1月)では、『Licence:CreativeML-Open RAIL-M』というライセンスで提供されています。このライセンスは基本的に商用利用が可能です。
The Responsible AIライセンスは、利用者が特定の利用制約を尊重する限り、モデルを幅広い環境で活用できる(無料利用および再配布を含む)ことを許可します。これらの制約は、制作者がモデルに適さないと判断するモデルまたは危害を引き起こす可能性のある用途に関する制限が明示されています。
Civitaiでは、DreamShaperの利用について以下のように明記されています。
- ✔ Use the model without crediting the creator (制作者のクレジットを記載せずにモデルを使用する)
- ✔ Sell images they generate(生成した画像を販売する)
- ✔ Run on services that generate images for money (お金を払って画像生成サービスを運営する)
- ✔ Share merges using this model(このモデルを使用してマージ画像を共有する)
- ✖ Sell this model or merges using this model (このモデルまたは、このモデルを使ったマージモデルの販売する)
- ✔ Have different permission when sharing merges (マージ画像を共有する時に異なる権限を与える)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、Stable Diffusionでリアルな人物の画像を生成できるモデル『DreamShaper』の導入方法から利用方法まで詳しく解説しました。
- DreamShaperとは、リアルな写真からアニメ調のイラストまで、幅広いスタイルの画像を生成できるのが特徴の人気のモデル
- DreamShaperモデルをCivitaiからインストールする方法
- Google Colab(仮想環境)とPC(ローカル環境)で利用する方法
クオリティーの高いリアル系画像を作ってみたい、どのモデルがいいか分からないという方は、今回の記事を参考にぜひ、『DreamShaper』を使ってみてください。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい