【初心者向け】Geminiでのインフォグラフィックの作り方/使い方を解説!

Gemini

「Geminiでインフォグラフィックを作りたい」。そう思って調べても、具体的な使い方が分からず困っていませんか。専用のボタンが見当たらず、どう始めればよいか悩む方も多いようです。

また、挑戦したものの「コードだけ表示される」「うまく動かない」といった問題に直面するかもしれません。

この記事では、そうした疑問や悩みを解決します。Geminiは、一般的な画像ソフトとは異なる方法でインフォグラフィック作成を補助します。

本記事を読めば、以下の点が明確になります。

  • Geminiの能力を活かしたインフォグラフィック作成の具体的な手順
  • Geminiで作ったインフォグラフィックをパワポにする方法
  • よくあるトラブル(表示されない等)の対処法

Geminiをうまく利用して資料作成を時短しましょう。

監修者プロフィール
森下浩志
日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

GeminiのCanvas機能でインフォグラフィックが作れる

結論から言うと、Geminiを使ってインフォグラフィック作成は可能です。ただし、注意点があります。

2025年11月現在、Geminiにはボタン一つでインフォグラフィックを作成する機能はありません。Geminiの複数の機能を組み合わせることでインフォグラフィックの作成ができます。

DeepResearchという検索機能を用いてベースとなるレポートを作り、そのレポートをもとにCanvasでインフォグラフィックを作成することができるのです。

GeminiのインフォグラフィックはWebページとは違う?

Geminiのインフォグラフィックとwebページには大きな違いがあります。インフォグラフィックはあくまで画像のようなものであって、webページのようにクリックして別ページに飛ぶことはできません。

一見、そのまま図形を動かしたり別のファイルをドラッグアンドドロップできるように見えますが、直接編集することは不可能です。

つまり、Geminiのインフォグラフィックはあくまでアシスタントとしてのツールであって、デザインをするためのツールではありません。

Geminiでインフォグラフィックを作る方法

ここからは、Geminiでインフォグラフィックの素材を作る具体的な手順を4ステップで解説します。

インフォグラフィックの作り方①:DeepResarchでレポートを作る

ここではGeminiのDeepResearch機能を使ってみましょう。

geminiのホーム画面下部にあるツールボタンをクリックします。すると画面のような選択肢が表示されるのでDeepResearchを選択しましょう。ここまでできたら、実際に調べたい内容をプロンプトとして入力しましょう。

画面下部にあるツールボタンの画像
DeepResearchを選択する画像

今回筆者が入力したプロンプトは以下の通りです。

##前提条件##
あなたはGeminiを用いて直近二十年の日本の物価高に関する資料を作成しようとしている大学生です。経済学の講義でプレゼンする予定なので、できるだけわかりやすく、けれども重要な点は当時の社会情勢と絡めてまとめたいと思っています。これを踏まえたうえで以下の条件をすべて満たす資料を作成してください。

##条件##
①すべての条件は信頼のおける情報機関(公的機関や研究機関など)が提供する情報であること。
②直近二十年の日本の平均物価の推移について情報をまとめていること。
③物価が大きく変動した年に起こったニュース(リーマンショックなど)と物価の変動の関係性についてまとめた情報を含むこと。
④これまで調べた情報を踏まえて今後の日本の物価がどのような変化が起きると予想されるか経済学的な観点で予測している文献や情報をまとめていること。
⑤すべての資料は大学生が見てもわかりやすいように常用されている言い回しで作成していること。

##備考##
出来上がった資料をもとにグラフなど視覚化する工程が後に控えていることに留意する。

DeepResearchを選択した状態でプロンプトを入力したらエンターキーを押します。
数分待てばこのような画面が表示されるので、内容を確認して問題がなければリサーチを開始をクリックします。

リサーチには少し時間がかかるので慌てずに待ってみてください。五分以上かかるようなら一度ページを読み込みなおすことをおすすめします。

リサーチが終わるとこのような画面に切り替わります。

DeepResearchが完了しレポートが作成された画面

この段階でファクトチェックをしておくことも重要です。

インフォグラフィックの作り方②:レポートをもとにインフォグラフィックを作成

①で作ったレポートを開き、画面左上部の作成ボタンをクリックします。

画面上部にある作成ボタンの画像

クリックするとこのような画面が表示されるのでインフォグラフィックをクリックします。

インフォグラフィックを作成するためのボタンの画像

すると、Geminiがインフォグラフィックの生成を始めるので数分待ちます。

この時、いくら待っても表示されなかったりすることがありますが、その場合は一度ページを再読み込みしてみましょう。それでも改善されない場合の解決方法は「インフォグラフィックが表示されない」に記載しています。

インフォグラフィックの作り方③:インフォグラフィックの編集方法

これでインフォグラフィックを作成することができました。しかし、これだけで理想のインフォグラフィックが出来上がることは稀です。ここからは、できあがったインフォグラフィックをどのように編集するかについて述べていきます。

編集の仕方は二通りあります。プロンプトによる修正と、コードの書き換えによる修正です。今回はプロンプトを通して編集する方法をお伝えします。

画面左下にあるチャットボックスに修正内容を記入します。

Geminiのチャットボックスの画像

ここでは3の円グラフに具体的な数値が記載されていないところが気になるので修正します。
以下が修正前のグラフです。どの項目が何パーセントの割合を占めているのかがわかりにくい状態ですね。

修正前の円グラフの画像

このわかりにくい部分を改善するために、プロンプトによる修正をしていきます。
以下は実際に筆者が入力したプロンプトになります。

「3. 最近の物価高、何が上がった?」のドーナツグラフについて、各スライス(扇形)の内部に直接、項目名と割合(パーセンテージ)が表示されるように修正してください。また、この時pdf化しても数値と項目が確認できるようにしてください。

このプロンプトで指示した結果生成されてたのがこのグラフです。修正前よりも何のグラフかわかりやすくなりましたね。

各スライスに項目の名前と割合が表示された修正後の画像

インフォグラフィックの作り方④:インフォグラフィックのエクスポート方法

Geminiには、完成品を画像ファイルとして直接「エクスポート」する機能はありません。ただし、資料そのものを人に共有する方法はあります。
画面左上の共有をクリック、再び共有をクリックするとこのような画面になるのでリンクをコピーをクリックしましょう。

画面左上の共有ボタンの画像
作成されたリンクとリンクをコピーできる状態の画像

このurlを直接検索バーに入力することで、別の人もインフォグラフィックを見ることができます。
これらの手順で作成したインフォグラフィックの完成版がこちらになります。

Geminiで作ったインフォグラフィックをパワポにする方法

Geminiのインフォグラフィックを直接パワポにすることはできませんが、外部ツールを使うことで可能になります。まずは出来上がったインフォグラフィックのコードをコピーし、メモ帳にペーストします。

このとき、ファイル名の最後が.htmlになっていることとファイルの種類がすべてのファイルになっていることを確認しましょう。
次に、インフォグラフィックをPDFファイルとして保存します。
html形式で保存したファイルをブラウザで開き、画面左上の三点リーダーをクリックし、印刷を選択します。

ブラウザで開ける状態のインフォグラフィック(html形式)
ブラウザ左上の三点リーダーの画像
印刷ボタンの画像

このような画面になったら送信先をクリックし、PDFに保存を選択します。

印刷設定の画像

pdf化が完了したら、AdobeAcrobatにアクセスします。この画面のPDFからパワーポイントを選択し、先ほど保存したPDFファイルを選択します。すると変換が始まるのでしばらく待ちます。変換後、「ファイルの準備ができました」と表示されればあとはダウンロードするだけです。

AdobeAcrobat内のPDFからパワポに変換するページへ移るボタン
作成したPDFのパワポ変換が完了しダウンロードできる状態

ダウンロードしたファイルを開くと無事にパワーポイントで開くことができました。もちろんグラフの移動やテキストの編集もできます。
しかし、体裁はどうしても崩れてしまうのでより見やすくするには手動で微調整することが必要です。

ダウンロードしたデータを実際にパワポで開いた画面

Geminiで作ったインフォグラフィックが表示されない場合の対処法

これまでは、「どうやってGeminiでインフォグラフィックを作るのか」について具体的に説明してきました。ここからは、「実際に作ったはいいものの図が表示されない」といったよくある問題の主な原因と対処法を解説します。

インフォグラフィックがコードで表示されている場合

この問題の解決方法は非常に単純です。
画面上部に「コード」「プレビュー」と書かれている部分がありますよね。「コード」の部分が青くなっていませんか?

表示モードがコードになっている画像

となりにあるプレビューをクリックしてみてください。そうすることで表示形式が変わり、コードがインフォグラフィックとして表示されるようになります。

表示モードがプレビューになっている状態
インフォグラフィックがきちんと表示されている画面

インフォグラフィックが画面が真っ白な場合

インフォグラフィックの作成を実行したのに表示されなかったり、修正を頼んだのにいつまでも試行しているケースがあります。
これらの解決策としてはざっくりと三つに分かれます。

  1. リロードする
  2. キャッシュクリアして再読み込みする(スーパーリロード
  3. バックアップから問題発生前のものを出力する

ひとつずつ見ていきましょう。

①リロードする
まずはその他のブラウザページをリロードするのと同じように読み込みを行います。
ブラウザ画面上部の検索バー横にある矢印がいているボタンをクリックしてください。

ブラウザのリロードボタンの画像

これでリロードが完了しました。リロード後の画面にインフォグラフィックが表示されていたら解決です。
しかし、それだけでは解決しないという場合もあります。リロードよりも時間はかかりますが、スーパーリロードを試してみるとよいでしょう。

②キャッシュクリアして再読み込みする
こちらは使っているOSやブラウザによってショートカットキーが異なります。一般的なショートカットキーを記載するので試してみてください。

OSWindowsMac
ショートカットキーCtrl + F5
Shift + F5
Ctrl + Shift + R
Shift + 更新ボタン
Cmd + Shift + R
WindowsとMacそれぞれのOSのスーパーリロードのショートカットキーを示した表

スーパーリロードを行っても解消されない場合は、多少面倒ですが問題のなかった段階まで戻りましょう

③バックアップから問題発生前のものを出力する
画面左上、Geminiのインフォグラフィックの共有や表示形式を変更できる部分を見てください。
ここにある左矢印をクリックすることで一つ前の状態のインフォグラフィックを呼び出すことができます。

インフォグラフィック上部の操作画面


画面が白くならずにきちんとインフォグラフィックが表示されている段階までクリックしてみましょう。問題が発生する前のデータまで戻れたら、もう一度プロンプトを打ち込みます。このとき、プロンプトが曖昧でないかどうかの確認を合わせてしてみましょう。

ブラッシュアップ後に表示されなくなった場合

一度生成されたインフォグラフィックへの修正依頼をしたら表示されなくなったというケースがあります。

主な原因としては、

  1. 通信環境が悪く生成に時間がかかっている
  2. キャッシュが大きすぎて応答が止まっている
  3. プロンプトが曖昧で応答が止まっている

1と2に関しては先ほどと同じように一度リロードしてみてください。それでも改善されなければスーパーリロードを行ってみてください。
リロード、スーパーリロードを実行しても改善されない場合は、入力したプロンプトが曖昧でGeminiが意図をくみ取れていない可能性があります。
一度、入力したプロンプトに曖昧な部分がないか確認してみましょう。

Geminiのインフォグラフィックに関するFAQ

Geminiのインフォグラフィック作成に関する、よくある質問をまとめました。

Q
Geminiのインフォグラフィック機能は無料で作れるの?
A

可能です。
ただし、インフォグラフィックの作成にはGoogleアカウントでログインする必要があります

Q
Geminiのインフォグラフィックを作るにはどんなプロンプトがおすすめ?
A

目的別に、以下のプロンプトがおすすめです。

  • DeepResearchのレポート作成段階:「(テーマ)について、インフォグラフィックで伝えるべき重要なトピックを5つ挙げてください。」
  • グラフやフォントの修正段階「(具体的な資料の修正箇所)を赤字に変更してください」
Q
Geminiのインフォグラフィックで動画は作れるの?
A

できません。
Geminiはテキストとコードを生成するAIであり、動画ファイル(MP4など)を直接生成することは現状不可能です。

Q
Geminiのインフォグラフィックでアニメーションは作れるの?
A

動画と同様に、アニメーション(GIFアニメなど)を直接生成することはできません
CSSやJavaScriptを使った簡易なWebアニメーションのコードを生成させたり、アニメーションのアイデアを出させたりすることは可能です。

Q
Geminiのインフォグラフィックは英語で作れるの?
A

作成できます。
実際に筆者も作成してみましたが、「この資料を英訳してインフォグラフィックを作成してください」と指示したところ問題なく英語版が作成できました。

Q
Geminiのインフォグラフィックは仕事で使えるの?
A

業務上の使用には問題はなく資料作成の時短もできます
ただし、内容に誤りがないかどうかのファクトチェックは必ず行ってください

Q
Geminiのインフォグラフィックは論文に使えるの?
A

補助ツールとしてグラフや表を作成すること自体は可能です。
権利的・マナー的に問題があるかどうかは一度学会に問い合わせるなどきちんとした確認を取ってから使うことをおすすめします。

Q
Gemininのインフォグラフィックはポートフォリオとして使えるの?
A

必ずしも使えるとは限りません。
もしもデザイナー職として就職・転職したい場合は募集要項をよく読みましょう。生成AIによって作成されたポートフォリオを認めない企業もあります。後々のトラブルを防ぐためにもしっかりと確認をしておきましょう。

Q
Geminiのインフォグラフィックでグラフの形式を指定する方法は?
A

プロンプトで具体的に指示することでグラフの形式を指定することができます。
プロンプト例

3. 最近の物価高、何が上がった?の円グラフをドーナツ型のグラフにしてください。また、ラベルは割合の大きい順番に記載するようにしてください。
Q
Geminiのインフォグラフィックでフォントを変更する方法は?
A

フォントを変更するにはプロンプトで指定する必要があります。
この場合、具体的なフォントを指示してもGoogle fontsで読み込めるものにしか変更できません。近い雰囲気のものに変更することはできますが、使いたいフォントが決まっている場合はコードを書き換える必要があります。

まとめ

本記事ではGeminiでのインフォグラフィックの作り方を解説しました。

重要なポイントは以下の3点です。

  1. GeminiのDeepResearch機能でレポートを作成する
  2. レポートをもとにインフォグラフィックを作成する
  3. 修正を繰り返して理想の形に近づけていく

はじめは体裁が整っていなかったりしますが、繰り返していくことで自分の思い描いた資料を短時間で作成することができるようになります。Geminiのインフォグラフィック作成を通して、業務を効率化しましょう。

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