ChatGPTを使用していて、業務に関連するチャットがどんどん増えてしまい、管理が難しくなってきたという人は多いのではないでしょうか。そういった人におすすめなのがChatGPTのプロジェクト機能です。
プロジェクト機能とは、プロジェクト内に関連するチャットを集約できるワークスペースです。この記事では、ChatGPTのプロジェクト機能の概要や活用シーン、メリットなどについて解説しています。
また、具体的な使い方についても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。
ChatGPTのプロジェクトとは?

ChatGPTのプロジェクト機能とは、ChatGPT内で作成した関連する全てのチャットを1箇所にまとめられるワークスペースのことです。
チャットのグループ化に加え、プロジェクト内のチャットに対するカスタム指示の追加や参照ファイルのアップロードにも対応するなど、効率よく作業を進めることが可能です。
通常のチャットとの違い
従来のChatGPTでは、チャットを作成するとそれぞれが使用した順に並べられていました。
しかし、このような状態では必要なチャットがどこにあるのかがわかりにくくなり、たくさんのチャットの中に埋もれてしまう恐れがあります。
プロジェクト機能では、プロジェクトを作成するとそこに関連するチャットを集約させられるため、すぐに参照することが可能です。
コンテンツの執筆、計画立案、調査など、チャットによって目的や内容を使い分けている人は多いと思われますが、そういった各チャットの情報が分散することなく一箇所に集約できる点が通常のチャットとプロジェクト機能の大きな違いです。
プロジェクトの活用シーン
プロジェクトの活用シーンは、執筆、調査、計画など複数の作業を繰り返し行う際などに適しています。
例えば、記事コンテンツの執筆プロジェクトを立てた場合、1つのチャットでは情報収集を行い、別のチャットでは構成作成を、そして別のチャットで執筆をしてもらうといったことが可能です。
また、カスタム指示として「この記事は●●というサイトに掲載します」など掲載先の情報やペルソナを伝えておけば、それに沿って情報収集や構成作成、記事執筆を行ってくれます。
そのほかにも、ビジネスにおいて、複数のタスクから構成される案件を担当する際にプロジェクトを作成し、タスクごとにチャットを行うといったことも可能です。
プロジェクト機能を使うとどうなる?主なメリット
プロジェクト機能を使うことで、得られるメリットはさまざまです。ここではプロジェクト機能を使うことでどうなるのか解説します。
プロンプト入力の手間が省ける
先ほども触れていますが、プロジェクト機能ではプロジェクト全体に内容を反映できるカスタム指示を出せるため、チャットで毎回細かいプロンプトを入力する必要がなくなります。
例えば、「中学生でも理解できるくらいの優しい表現で」や「プログラミングを書くときはPythonを使って」といった内容をカスタム指示で出しておけば、プロジェクト内のチャット全てに反映されます。
例えば、以下の画像は、カスタム指示で飲食店の新規事業のビジネスプランを設定しています。
カスタム指示でビジネスプランを設定しておけば、チャットを入力する際にもその都度詳細な情報を打ち込む必要がなく、以下のようにシンプルなプロンプトの入力で作業を進められます。
このように、カスタム指示を活用することで、プロンプト入力の手間が省け、なおかつ全てのチャットに同じ指示が反映されるため、ChatGPTのアウトプットの質も安定するでしょう。
チャット管理がしやすくなる
プロジェクト機能では、プロジェクト内に複数のチャットを作成してそれぞれ異なるテーマ・話題でチャットを運用できるため、プロジェクトに関連するチャットの管理がしやすくなります。
プロジェクト機能なしだと、チャットがバラバラに並ぶことで必要な情報にアクセスしにくい、毎回細かい指示をプロンプトで出さないといけないなど手間がかかります。
プロジェクト機能であればそういった手間を省略でき、業務効率化に貢献してくれるでしょう。
ChatGPTのプロジェクトの使い方
ここでは、ChatGPTのプロジェクトを実際に使用する方法を画像付きで解説します。初めて使用する方はぜひ参考にしてください。
プロジェクトを新規作成する
プロジェクトを新規作成する場合、以下の手順で行ってください。
- サイドバーの「プロジェクトを新規作成」をクリック
- 任意のプロジェクト名を付ける
- プロジェクト内で新しいチャットを始める
なお、作成したプロジェクトを削除したい場合は、プロジェクト名横にあるドットをクリックしたうえで「プロジェクトを削除する」をクリックしてください。
プロジェクトを削除すると復元はできないため、削除する際はよく検討する必要があります。
ファイルをアップロードする
ファイルは、プロジェクトの新規チャットページ左下にある「ファイルを追加する」からアップロードできます。アップロードすることで、ファイルの内容がプロジェクト内のチャット全てに反映されます。
「ファイルを追加する」をクリックすると以下の画面が表示されるためファイルをアップロードしてください。
カスタム指示を設定する
カスタム指示も、プロジェクトの新規チャットの右下にある「指示の追加」をクリックすると設定できます。
「指示の追加」をクリックすると以下の画面が表示されるため、任意のカスタム指示を設定してください。
既存のチャットを移動する
既存のチャットをプロジェクト内に移動させることも可能です。移動は以下の手順で行ってください。
- サイドバーのチャットリストから移動させたいチャット名の横にあるドットをクリックする
- 「プロジェクトに追加する」を選択し、追加したいプロジェクトを選択する
なお、プロジェクトへの追加以外にも、既存チャットをベースに新規プロジェクトを立ち上げることも可能です。この場合「プロジェクトに追加する」を選択し「プロジェクトを新規作成」を選んでください。
チャットを移動させた後は、そのチャットもプロジェクトのカスタム指示やアップロードしているファイルの内容が反映されます。
また、プロジェクト内の各チャットは削除できるほか、ドラッグしてプロジェクトからチャットを外すことも可能です。
ChatGPTのプロジェクトを使う際の注意点
ここでは、ChatGPTのプロジェクト機能を使用するにあたって覚えておきたい注意点を紹介します。使用していて困らないためにも、こちらもチェックしてみてください。
表示されるプロジェクト数に制限がある
ChatGPTのアプリの場合、プロジェクトのチャットは20件までしかサイドバーに表示されないという報告もあります。
この場合、20件しかチャットを作成できないというわけではなく、表示されていないチャットも検索することで表示されますが、チャットすることはできません。
一種の読み取り専用モードのような状態となっているため、プロジェクト内で重要なチャットが埋もれないように注意してください。
カスタムの指示はプロジェクト内でのみ反映される
プロジェクト機能のメリットの1つであるカスタム指示ですが、こちらはプロジェクト内のみで反映されることを覚えておきましょう。
プロジェクトに含まれていないチャットにも同じ指示を反映させたい場合は、各チャットでその都度プロンプトを入力する必要があります。
プロジェクトと同じ指示を出したい場合、チャットをプロジェクトに移動させるのも1つの方法です。
他のユーザーとの共有はできない
以前までは他のユーザーとプロジェクトの共有はできませんでしたが、2025年6月に発表された情報で、今後のアップデートによって共有機能の追加を検討していることが明らかになりました。
プロジェクトからチャットのURLを作成して、共有するといった形になるそうです。プロジェクトの共有が可能になれば、業務効率もさらに高まることが予想されます。
クラウドストレージとの連携
ChatGPTでは、クラウドストレージと連携しておらず、Google DriveやMicrosoft OneDriveと言ったストレージサービスからのファイルのアップロードはサポートされていません。
そのため、自身のパソコンやスマートフォンなどのローカル環境からファイルをアップロードする必要があります。
GPT-4oモデルの使用がおすすめ
ChatGPTのプロジェクト機能を使用する場合、GPT-4oでの使用がおすすめです。
プロジェクト自体は、GPT-4o以外でも行えますが、情報を処理し、アウトプットするまでにかかる時間が長いため、特別な理由がない限りはGPT-4oでプロジェクト機能を利用するようにしましょう。
まとめ
今回は、ChatGPTのプロジェクト機能について解説しました。
この記事のポイントは以下のとおりです。
- プロジェクト機能とは、ChatGPT内で作成した関連する全てのチャットを1箇所にまとめられるワークスペース
- カスタム指示を出すことで、プロジェクト内のチャットがその指示を反映した状態でアウトプットしてくれる
- 関連するチャットの集約・一元管理が可能となるほか、既存チャットのプロジェクトへの追加にも対応している
ChatGPTのプロジェクト機能は、カスタム指示やチャットの一元管理などに対応しており、業務効率化にも貢献してくれます。今回の内容を参考に、プロジェクト機能をどんどん活用してみてください。
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