ChatGPTの一時チャットとは?使い方やメリット、注意点を徹底解説!

ChatGPT

ChatGPTの「一時チャット(temporary chat)」をご存知ですか?履歴を残さずに会話ができるモードのことですが、プライバシーの保護以外にもさまざまなメリットがある機能です。

一時チャットをうまく活用することで、ChatGPTそのものの運用の効率化にもつながります。

本記事では、ChatGPTの一時チャットとはどのような機能か、そのメリットや注意点、使い方、さらにはよくある疑問まで徹底的に解説していきます。

一時チャットについて理解し、より安全で効率的なChatGPT利用に役立てていきましょう!

生成AIの進化は速く、日々新しいAIツールが登場しています。「ツールが多すぎて、どれを使えばいいか、わからない」といった悩みもあるでしょう。

romptn aiが提携する「SHIFT AI」では、ChatGPTなどのAIツール活用法を紹介するセミナーを定期的に開催しています。

無料で参加できますので「最新のAIツールを知りたい」方は、ぜひ下記よりお気軽に申し込んでみてください!

\累計受講者10万人突破/

ChatGPTの一時チャットとは

ChatGPTの一時チャットとは、会話の履歴が残らずAIモデルの学習にも利用されないモードのことです。ユーザーのプライバシーに配慮し、より柔軟な会話ができるように設計された機能であり、ChatGPTの無料版から利用できます。

ChatGPTの一時チャットには4つの特徴があります。それぞれ詳しく解説していきましょう。

一時チャットの特徴① 会話の履歴が残らない

一時チャットの最も重要な特徴は、会話の履歴が保存されないことです。ChatGPTでは通常、ユーザーがAIと交わした会話はすべてサイドバーに履歴として残ります。これにより過去の会話を参照したり、中断した会話を再開したりできます。

しかし一時チャットの場合、セッションを終了すると同時にその会話内容は消失します。サイドバーにも履歴が残らないので、後から確認することもできません。

会話の履歴が残らないことで、プライベートな情報や見られたくない会話が不意に覗かれてしまう可能性がなくなります。

一時チャットの特徴② メモリを作成・使用しない

ChatGPTはユーザーとの会話から「メモリ」を構築し、それに基づいてパーソナライズされた応答を生成します。ユーザーの好みや興味、繰り返される情報などを記憶することで、より自然で関連性の高い対話を実現する仕組みです。

たとえば、会話の中で前もって「私は野菜が好きです」と伝えておくことで、「今夜の晩ご飯どうしよう?」などと尋ねた時に野菜中心のメニューを提案してくれます。

一時チャットでは、このようなメモリが作成されることも、使用されることもありません。つまり、ユーザーのパーソナリティが影響しない、フラットな状態での会話を行うことができます。

一時チャットの特徴③ モデルの学習に利用されない

ChatGPTのような大規模言語モデルでは、ユーザーとの会話データがモデルの性能向上や精度改善のための学習に利用されます。情報漏洩のリスクが常に存在するため、ユーザーは会話内における情報の取り扱いに注意する必要があります。

しかし、一時チャットでの会話データは、モデルの学習には利用されません。モデル学習に利用されたくない情報を扱う場合には、一時チャットを利用する方が安全です。

一時チャットの特徴④ OpenAIでコピーが最大30日間保管される

ここまで「会話の履歴が残らない」「モデルの学習に利用されない」などと説明しましたが、これらはあくまで「ユーザー側の履歴に表示されない」「モデルの学習データとして恒久的に利用されない」といった意味合いです。

OpenAIはセキュリティ上の理由から、一時チャットの会話データについても最大30日間コピーが保管されることを明示しています。

つまり、たとえ一時チャットであっても会話のデータがどこにも全く残らないわけではなく、短期間ながらOpenAIの管理下に置かれることになります。

外部に漏らしてはならない情報は、一時チャットであっても慎重な取り扱いが必要です。

ChatGPTで一時チャットを使用するメリット

ChatGPTの一時チャットは単に「履歴が残らない」というだけでなく、ChatGPTがより便利になるさまざまなメリットを提供します。

メリット① 履歴やメモリを残さずに会話ができる

会話の履歴やメモリが残らないことは、一時チャットの最も重要なメリットであり、プライバシー保護と情報管理の観点から非常に重要です。

個人情報やプライベートな悩み、センシティブな話題など、他者に知られたくない情報を扱う際に、履歴に残ることを気にせずChatGPTと会話できます。

また、他社には知られたくないアイデアや重要なデータなど、業務で取り扱うセンシティブな情報をChatGPTで処理したい場合も、一時チャットならば履歴を残さないことで情報漏洩のリスクを軽減できます。

メリット② フラットな情報を生成できる

別の会話が影響しないフラットな情報を生成できる点も、一時チャットのメリットです。

例えば、普段は特定の分野について深く掘り下げた会話をしているが、一時的に全く異なるジャンルの質問をしたい場合。一時チャットを使えば、通常の会話の「メモリ」を乱すことなく、純粋にその場限りのやり取りが可能です。

AIが過去の会話履歴に基づいて特定の文脈に引きずられることなく、常に「まっさらな状態」で応答してくれるため、予期せぬ回答や新たな視点を得られる可能性もあります。

メリット③ 実験的なプロンプトの試行に便利

様々なプロンプトを試してみたいが、成功しなかった試行錯誤の履歴を残したくない場合にも、一時チャットは便利です。履歴が残らないため、さまざまなプロンプトを自由に何度でも試して、より良いものを探求できます。

メリット④ サイドバー(チャット履歴)の整理につながる

ChatGPTを利用していると、左側のサイドバーにチャット履歴がどんどん溜まっていきます。重要なチャットとそうでないチャットが混在してしまい、過去の会話を参照したいときに探すのに時間がかかったり、紛失してしまったりします。

後から見返す必要のない作業で一時チャットを利用するようにすれば、無駄なチャット履歴を残さずに済み、チャット履歴の整理につながります。

例えば、外出先で急に何か情報を調べたいときや、一時的にアイデアをリストアップしたいときなどは一時チャットを利用すると良いでしょう。

ChatGPTで一時チャットを使用する時の注意点

さまざまなメリットがある一時チャットですが、その特性を理解せずに利用すると、予期せぬ不便やリスクにつながる可能性があります。

いくつかの注意点を十分に把握した上で使用しましょう。

保存したい会話は自分でコピペなどが必要

一時チャットの大きなメリットでもある「履歴が残らない」という特性は、同時に大きな注意点でもあります。

一時チャットで行われた会話は、セッションを終了すると同時に消滅します。後から「あの情報、どこにいったっけ?」と探しても、通常のチャットのような会話履歴も残っていません。

一時チャットで生成された情報の中に、後で必要となるアイデアや重要な情報、貴重な示唆などがあった場合、それらは保存しておかなければ完全に失われてしまいます。

残しておきたい会話内容がある場合は、一時チャットのセッション中に手動でコピー&ペーストし、メモ帳やドキュメントファイル、あるいは別のChatGPTの通常のチャットに貼り付けるなどの方法で保存しておきましょう。

スクリーンショットを撮るのも一つの方法ですが、テキストとして再利用するには不便なので、あまりおすすめしません。

個人情報や機密情報の取り扱いは慎重に

前述の通り、一時チャットで入力された情報は、OpenAIでコピーが最大30日間保管されます。もちろんOpenAIは万全のセキュリティ対策を講じていますが、インターネット上のサービスである以上、絶対的な安全はなく、情報漏洩の可能性は必ずしもゼロではありません。

そのため、極めて高い機密性を要求される情報(企業の未公開情報、個人の医療記録、金融情報など)をChatGPTに入力する際は、一時チャットであっても細心の注意が必要です。

可能であればそのような情報は入力しないのが得策ですが、どうしてもAIの助けが必要な場合は、情報をできる限り匿名化・抽象化して入力するなどの工夫を施しましょう。

また、たとえ一時チャットであっても、特に業務で利用する際は必ず、所属組織のセキュリティポリシーや情報取り扱いガイドラインに準拠しているかを確認しましょう。

ChatGPT一時チャットの設定と解除方法

ChatGPTの一時チャット機能は、パソコン(Webブラウザ)とスマホアプリどちらも簡単に設定・解除できます。

パソコン(Webブラウザ)の場合

WebブラウザでChatGPTを開きます。チャット画面の右上、アイコンの左隣に、点線の吹き出しマークがあります。

そこにマウスオーバーすると「一時チャットをオンにする」と出るので、クリックします。

点線吹き出しマーク内にチェックマークが表れ、チャットの窓が黒背景に変化したら、一時チャットの設定が完了です。

会話の途中で一時チャットを解除したい時は、画面右上の縦3点ボタンから「削除する」をクリックすれば、会話が終了して一時チャットが解除されます。

もしくは、チャットウィンドウを開いたままでも、左側のサイドバーから「新しいチャット」や既存のチャットをクリックしてチャットを始める(再開する)ことでも、一時チャットは解除されます。

スマホアプリの場合

ChatGPTのアプリを起動します。

画面右上にある点線の吹き出しマークをタップすると、一時チャットに設定完了です。

会話の途中で一時チャットを解除したい時は、画面右上のアイコンをタップすれば、一時チャットが解除されて新しい会話が始まります(最初の画面に戻ります)。

ChatGPTの一時チャットエラーが出たときの対処法

ChatGPTの一時チャットが利用できない、入力できない、またはエラーが出てしまう場合、いくつかの原因が考えられます。

以下の対処法を試してみてください。

  • ChatGPTのサーバー状況を確認
    • OpenAIのサーバー自体に障害が発生している場合があります。OpenAIの公式ステータスページや、X(旧Twitter)などのSNSでOpenAIの公式アカウントをチェックし、サーバーに問題が発生していないか確認してください。サーバー障害の場合は、復旧を待つしかありません。
  • ブラウザのキャッシュとCookieをクリア
    • WebブラウザでChatGPTを利用している場合、キャッシュやCookieが原因で一時的な不具合が発生することがあります。ブラウザの設定からキャッシュとCookieをクリアし、ブラウザを再起動してから再度試してみてください。別のブラウザで試してみるのも有効です。
  • ブラウザの拡張機能の影響
    • インストールしているブラウザの拡張機能がChatGPTの動作に干渉している可能性があります。一時的にすべての拡張機能を無効にしてから、一時チャットが利用できるか試してみてください。問題が解決した場合は、原因となっている拡張機能を特定し、必要に応じて削除または設定変更を行います。
  • ChatGPTに再ログイン
    • 一度ChatGPTからログアウトし、再度ログインし直すことで問題が解決する場合があります。セッション情報がリセットされ、正常な状態に戻ることが期待できます。
  • アプリの再インストール(スマホの場合)
    • スマホアプリで問題が発生している場合、アプリを一度アンインストールし、最新バージョンを再インストールすることで解決する場合があります。

ChatGPTの一時チャットに関するよくある疑問

ここからは、ChatGPTの一時チャットに関するよくある疑問に答えていきます。

Q
一時チャットは本当に安全?セキュリティリスクは?
A

結論から言うと、一時チャットは通常のチャットよりもプライバシー保護機能が強化されており安全性が高いのは事実ですが、「絶対安全」とまでは言い切れず、セキュリティリスクもゼロとは言えません。

先にご説明したとおり、一時チャットのデータは最大30日間OpenAIのサーバーに保管されます。この期間中に、仮にOpenAIのシステムが何らかの攻撃を受けたり、内部からの不正なアクセスがあったりした場合、僅かとはいえ情報漏洩の可能性があります。
また、デバイス自体が第三者に操作されたり、画面を覗き見られたりする物理的なリスクは、一時チャットであっても変わらず存在します。

一時チャットは通常のチャットよりもプライバシー保護に配慮されたモードであり、個人情報や機密情報に向いてはいますが、極めて機密性の高い情報や、万が一漏洩した場合に甚大な被害が生じる可能性がある情報は、たとえ一時チャットでも入力しないのが賢明です。

Q
一時チャットで画像生成はできる?
A

2025年5月時点では、画像の生成はできないようです。
入力画面にも一応「画像を作成する」ボタンが用意はされていますが、実際に画像の生成を依頼してみても、うまく表示されません。

Q
一時チャットではアーカイブや復元はできない?
A

一時チャットの会話はアーカイブや復元ができません。

ChatGPTの「アーカイブ」とは、チャット履歴を非表示にしつつ、後からいつでも復元できるように保管しておく機能のことですが、一時チャットではこの機能が使えません。
セッションが終了した時点で、その会話内容は完全に消去され、後から復元することは不可能になります。

したがって、一時チャットで得られた情報で、後から参照したいものがある場合は、手動でコピー&ペーストして別の場所に保存しておきましょう。

まとめ

本記事では、ChatGPTの一時チャットとはどのような機能か、そのメリットや注意点、使い方、さらにはよくある疑問まで徹底的に解説しました。

一時チャットの主な特徴は以下の4点です。

  • 会話の履歴が残らない:サイドバーに会話履歴が保存されません。
  • メモリを使用または作成しない: ユーザーの好みや興味、繰り返される情報などの「メモリ」を作成・使用しません。
  • モデルの学習に使用されない:会話データがモデルの学習データとして利用されることがありません。
  • OpenAIでコピーが最大30日間保管される:会話データは最大30日間、OpenAIのサーバーに一時的に保管されます。

一時チャットは個人情報や機密性の高い情報を安心して扱うことができ、またチャット履歴の整理などにも役立つ便利な機能です。

しかし、会話履歴が残らないため、必要な情報は手動で保存しなければなりません。また、OpenAIのサーバーには一時的とはいえデータが保管されるため、極めて機密性の高い情報の取り扱いには細心の注意が必要です。

本記事の内容を参考に、ご自身の目的や状況に合わせて一時チャットを賢く活用しましょう!

romptn aiが提携する「SHIFT AI」では、AIの勉強法に不安を感じている方に向けて無料オンラインセミナーを開催しています。

AIを使った副業の始め方や、収入を得るまでのロードマップについて解説しているほか、受講者の方には、ここでしか手に入らないおすすめのプロンプト集などの特典もプレゼント中です。

AIについて効率的に学ぶ方法や、業務での活用に関心がある方は、ぜひご参加ください。

\累計受講者10万人突破/