「ChatGPTとGeminiはどっちを使えばいいの?」
「それぞれのAIにどんな違いがあるのか具体的に知りたい」
このような悩みや疑問をもっている人は多いのではないでしょうか。近年、生成AIの進化は目覚ましく、どれを選べば自分の目的にあうのか迷ってしまうこともあるかもしれません。
そこで、文章生成力が高いと評価されているChatGPTとGeminiを比較し解説します。
- ChatGPTとGeminiの概要と比較
- 機能や料金
- AI活用事例
本記事を読むことでAIそれぞれの特徴を理解できるため、あなたに最適なAIを選べるようになります。ぜひ最後までご覧いただき、AI活用に役立ててください。
ChatGPTとGeminiはどっちをつかってもいい
ChatGPTとGeminiは基本的なチャット機能や情報検索といった用途であれば、どちらのAIを選択しても大きな差を感じることは少ないでしょう。
どちらも高度な自然言語処理能力を持つ生成AIであり、文章作成・翻訳・プログラミング・アイデア創出など、多岐にわたるタスクに対応できるためです。
重要なのは、それぞれのAIが持つ特性や得意分野を理解し利用目的や重視するポイントに合わせて使い分けること。
どちらか一方に限定するのではなく、両者の強みを活かして併用するのも有効な手段です。
ChatGPTとは
ChatGPTは、OpenAIによって開発された大規模言語モデルです。人間と自然な対話形式でコミュニケーションをとれるため質問応答・文章作成・翻訳・プログラミングコード生成など、多岐にわたるタスクに対応しています。
コンテンツ作成のアシスタント・カスタマーサポートの自動化・アイデア出しの壁打ち相手など、さまざまな場面でChatGPTは能力を発揮するでしょう。
また、ChatGPTには無料版がありますが有料版と比較すると、最新モデルへのアクセスができないか回数制限がついているなど利用用途は限定されがちです。
そのため、最新の知識やより高度な推論能力、長文処理能力を必要とするタスクでは期待した成果を得られない場合がありますので、無料で運用する際は注意しましょう。
Geminiとは
Geminiは、Googleによって開発されたマルチモーダルAIモデルです。テキストだけでなく、画像・音声・動画・コードなど多様な種類の情報を統合的に処理できる点が大きな特徴。
Google検索エンジンやGmail、ドキュメントといったGoogle Workspaceとの連携も強みとしており、情報収集から資料作成までをシームレスに行うことが可能です。
Geminiは無料版でも基本的なチャット機能や文章作成は可能ですが、有料版であるGemini Advancedへのアクセスはできません。
また、Google Workspace(Gmail、ドキュメントなど)との連携機能の一部は、AI Premiumプランの加入者向けとなる場合があるため、最新・最高性能を求める場合は、有料プランを検討しましょう。
ChatGPTとGeminiの比較表
特徴 | ChatGPT (OpenAI) | Gemini (Google) |
---|---|---|
開発元 | OpenAI | |
強み | 自然な対話、多様なプラグイン、GPTsによるカスタマイズ | マルチモーダル対応、Googleサービスとの連携 |
主なモデル | GPT-o3・4.1・4.1-mini・4.5・4o・o4mini・o4mini-high | 2.0Flash・2.5Pro・Personalization |
無料サービス | あり (GPT-4oベース、一部機能制限) | あり (2.5Proベース、一部機能制限) |
有料サービス | Plus・Team・Pro | Google AI Pro |
画像生成 | DALLE-3・40imagegeneration | Imagen 3 |
API提供 | あり | あり (Google AI Studio) |
日本語対応 | 高い | 高い |
外部連携 | プラグイン、GPTs、API | Google Workspace連携、拡張機能、API |
ChatGPTのモデル

ChatGPT4oから4.1へは思考力や理解度といったスペックが一段あがり、推論モデルであるo3は処理速度は遅いものの精度が高いことがわかります。
ChatGPTはモデルが多く何をつかえばいいか迷いやすいですが、「基本モデル」「高速処理モデル」「推論モデル」の3つを抑えておくと活用しやすいです。
有料版と無料版の違い


ChatGPTは無料版と有料版で使えるモデルが大きく異なります。無料版では基本モデルがベースとなっており、モデルの選択はできません。
対して有料版は利用用途にあわせて、適切なモデルを選択できます。
- 基本モデル(GPT4.1):先生のようにていねいに説明してくれるタイプ
- 高速処理モデル(04-mini):ノートにポイントだけうまくまとめてくれるクラスメイト
- 推論モデル(o3):考えるのに時間はかかるけど、頭の中でしっかり筋道をたてる学者タイプ
ChatGPTの特徴を把握し、よりよい活用をしていきましょう!
Geminiのモデル
モデル名 | リリース時期 | 主な特徴 |
---|---|---|
2.5 Pro | 2025年5月 | 複雑なコーディング・Deep Research・深い推論・マルチモーダル・ |
2.5 Flash | 2025年4月 | 2.0から大幅向上・軽量なコーディング・高速で浅い推論・マルチモーダル |
Geminiのモデルは短期間の間に進化しており、数ヶ月単位で新モデルに変わっています。とくに2.5Proでは回答前に推論する能力が大幅に改善され、パフォーマンスが向上しました。
これにより、複雑な問題定義の解決や高度なコーディング出力が可能。また、100万トークンという長大なコンテキストウィンドウに対応し、大量の情報を一度に処理できるようになった点も大きな進化といえます。
有料版と無料版の違い


左が有料版で右が無料版のモデルです。Geminiは利用できるモデルが同じかつ、出力される精度もそこまで変わりませんでした。
では、何が違うのかというと出力速度と最新モデルの利用制限が異なります。

無料版の2.5Proで出力をした結果、数回の出力で制限を受けました。翌日には解除されるようですが、1日1回の利用や出力の遅さから使いづらさを感じますので、最新モデルをつかうなら有料版がいいでしょう。
料金プラン
ChatGPT
プラン名 | 月額料金(米ドル) | 対象ユーザー | 利用できるモデルと機能 |
---|---|---|---|
無料版 | $0 | 個人 | 4o |
Plus | $20 | 個人 | 制限のひきあげ o4-mini-high o3 4.5 4.1 |
Team | $25 (年払い) | チーム・企業 | Plusのモデルに加えて制限をひきあげ 共同作業に適したプラン |
Pro | $200 | 個人・企業 | 4oの無制限アクセス o1Pro |
無料版とPlusプランで機能が大きく異なるため、文章作成・画像生成・動画作成などクリエイティブな活用がしたい場合は有料にすることをおすすめします。
Gemini
プラン名 | 月額料金(日本円) | 対象ユーザー | 主な特徴 |
---|---|---|---|
無料版 | 無料 | 個人 | 2.5Pro(制限あり) 2.5Flash(制限あり) 2.0Flash(一部制限あり) Googleサービスとの連携(限定的) |
Google AI Pro | ¥2,900 (1ヶ月無料トライアルあり) | 個人 | 全モデル制限なし Google Workspace(Gmail、ドキュメント等)連携 2TBのGoogle Oneストレージなど |
Google AI Ultra | ¥36,400 (3ヶ月18,000円) | 個人 | Proのすべて Veo3へのアクセス Youtube premium 30TBのGoogle Oneストレージなど |
Geminiはシンプルに「制限があるかないか」で異なります。最新モデルの制限は厳しく、Googleのサービス連携も活かしづらいため、日常からGoogleサービスを利用しているのであれば有料で利用するほうがよいでしょう。
拡張機能
AI名 | 機能 | 説明 |
---|---|---|
ChatGPT | GPTs | 特定の目的やタスクに合わせてカスタマイズしたChatGPTを作成・共有できる機能 |
Sora | 動画を生成するAIモデル | |
プロジェクト | ユーザーが独自のプロジェクト管理やタスク自動化ツールを構築できる機能 | |
Gemini | Gem | ・ユーザーが独自のプロジェクト管理やタスク自動化ツールを構築できる機能 ・Geminiが理解できるようにプロンプトを自動調整する機能 |
ChatGPTは広い分野で作業できるプラグインの多さが魅力。対してGeminiは言語処理に特化したAIモデルの機能のみの印象です。
ChatGPTとGeminiは画像生成の違いが大きい
画像理解と出力において、GeminiとChatGPTは異なる特徴を持っています。
ChatGPT(有料版)はDALL-E 3と40imagegenerationという画像生成AIを使用しており、テキストによる指示に基づいて高品質で多様なスタイルの画像を生成できます。
20代女性をジブリ風の画像で出力してください
Geminiは、テキストと画像を統合的に理解する能力に長けています。日本語の理解力が高く日本人の画像出力も優秀です。画像生成にはGoogleのImagen3モデルなどが活用されています。
0代の日本人女性が、文字を書いている仕草の画像を作成してください
このように、画像生成だけに着目しても個性や特徴が見られます。
ChatGPTがおすすめな人|チャットbotや画像生成がメイン
ChatGPTは、その名の通りチャット(対話)形式での利用に非常に長けています。質問応答、相談、アイデアの壁打ちなど、まるで人間と話しているかのようなスムーズなコミュニケーションを求める場合に最適です。
また有料プランではDALLE-3を利用でき、簡単なテキスト指示からプロレベルの画像を生成できます。資料作成の挿絵にSNS投稿用の画像、アイデアの視覚化など多岐にわたる用途で活躍します。
Geminiがおすすめな人|Googleサービスと連携したい
Geminiの最大の強みの一つは、Gmail・Googleドキュメント・スプレッドシート・Googleドライブ、GoogleカレンダーといったGoogle Workspaceの各アプリケーションとのシームレスな連携です。
これらのツール内で直接GeminiのAI機能を呼び出しメール作成の補助、文書の要約、データ分析などを効率的に行えます。
また、開発者向けにGoogle AI Studioが提供されており、Geminiモデルの能力を試したりAPIを利用して独自のアプリケーションに組み込んだりすることが容易です。
はじめてAIを触る人にもおすすめですので、ぜひ活用してください!
生成AIの活用例|ChatGPTとGeminiは同じような出力が可能
ChatGPTとGeminiは、得意分野に若干の違いはあるものの基本的なテキスト生成、情報検索、アイデア創出といった多くのタスクにおいて、同様の質の高い出力ができます。両AIで共通して活用できる具体例をいくつか紹介します。
- メール文作成
- 画像認識・解析
- より深いリサーチ|Deep Research
- Canvas
それぞれ見ていきましょう。
メール文作成

上司に育休の申請をする際のメール文を作成してください
ビジネスメールやお問い合わせへの返信、お礼状などさまざまなシーンでのメール文作成ができます。作成したいメールの目的や相手、伝えたい内容に希望するトーン(丁寧、カジュアルなど)を指示することで、適切なメール文案を数秒で生成してくれます。
画像認識・解析

添付した画像を分析してください
アップロードされた画像を認識し内容を説明したり、特定の情報を抽出したりする機能をもっています。
ビジネスシーンにおいてデータ分析やコンテンツ生成、業務プロセスの自動化などをおこないたい人にとって、大きなメリットとなるでしょう。
他にもネットで検索した際に気になった商品や家電などをAIに分析させれば、商品名や販売店まで調べえられる場合もあります。
より深いリサーチ|Deep Research

AIという技術の最新動向と将来性について、肯定的な意見と懸念点をそれぞれ3つずつ挙げてください
ChatGPTやGeminiは、特定のトピックに関する情報を広範囲かつ深くリサーチする際にDeep Researchを利用できます。
単にキーワード検索を行うだけでなく関連情報、背景、異なる視点からの意見などを網羅的に収集し、要約・整理して出力してくれます。
具体的な指示を出すことで、多角的な情報を効率的に得ることが可能です。
Canvas

CanvasとはGoogleドキュメントやWordのように、文章の作成や修正をおこなえる機能です。AIが出力した文章を手動でそのまま修正できるため、都度指示をするといった手間がなくなります。
他にもHTMLで出力したコードを直接調整できるなど、活用の幅は非常に広い機能といえるでしょう。
ChatGPTとGeminiの違いでよくある質問
ChatGPTとGeminiの違いについて、よくある質問をまとめました。
- QChatGPTとGeminiのどちらがいいですか?
- A
ChatGPTとGeminiのどちらがよいかは、一概にはいえません。それぞれのAIが持つ特徴や強みが異なるため、利用目的や個人の使い方によって最適な選択が変わるためです。
たとえば、物語や詩などクリエイティブな文章作成、多様なプラグインを活用した機能拡張を重視するならChatGPTが向いているでしょう。
一方、Google Workspaceとのシームレスな連携や、Google検索による最新情報を活用したリサーチ、より自然な日本語出力を求めるならGeminiが適しています。
まずは両方の無料プランで同じような質問や指示を試して、出力される文章の品質や回答の傾向、操作感などの比較検討することをおすすめします。
- QChatGPTとGeminiの価格差は?
- A
2025年5月時点、日本の有料プラン価格は税込でChatGPT Plusが月額3,278円、Gemini Advancedが月額2,900円となっています。
為替レートの変動により、ChatGPT Plusの日本円での実質価格は変動する可能性がありますが、Gemini Advancedの方が若干安価な価格設定です。
ただし、提供される機能や利用できるモデルの性能も異なるため、単純な価格差だけでなく、コストパフォーマンスを総合的に判断することが重要です。
- QClaude・Microsoft Copilot・Perplexityってなに?
- A
ChatGPTやGemini以外にも、注目すべきAIが存在します。Claude、Microsoft Copilot、Perplexityはその代表例です。
AI名 開発元 特徴 主な用途 Claude Anthropic ・安全性や倫理性を重視した設計
・長文の処理や要約、クリエイティブな生成が得意
・テトリスなど簡単なゲームコードも瞬時に出力できる・ビジネス文書や契約書の要約
・企画書作成など、クリエイティブな作業Microsoft Copilot Microsoft ・Microsoft製、OpenAIのGPT-4/4oなどを基盤にしたAI
・Microsoft 365(Word、Excel、Outlook等)と連携し作業を自動化
・WindowsやEdgeブラウザにも統合・Officeファイルの自動作成・要約・校正
・メール返信やスケジュール管理の自動化
・プログラミング補助(コード生成・修正)Perplexity AI Perplexity AI Inc. ・独自の大規模言語モデルと検索エンジン
・最新情報をリアルタイムで取得・回答
・回答根拠としてWebソース(リンク)を提示・最新ニュースやトレンド情報の調査
・信頼できる情報源付きの質問回答
・調査レポートや情報収集の効率化
ChatGPTとGeminiはどちらも優秀!利用用途にあわせて使おう
ChatGPTとGeminiは、それぞれ異なる強みを持つ先進的なAIです。本記事で解説したポイントを踏まえれば、ご自身の目的にあった最適なツールが見えてくるはずです。
- ChatGPT:クリエイティブな文章生成、豊富なプラグインが魅力
- Gemini:Googleサービスとの連携に優れる
- 将来性:どちらのAIも急速に進化しており、今後のアップデートにも期待
生成AIは、私たちの仕事や日常生活を大きく変える可能性を秘めたツールです。文章作成・情報収集・アイデア出し・業務効率化など活用方法は無限大。
まだAIに触れたことがない方もすでに活用している方も、本記事を参考にChatGPTやGeminiの力を最大限に引き出し、より生産的で創造的な毎日を送るための一歩を踏み出してみましょう。