Google AI Ultraとは?月額3万6000円のAIサブスクプランについて徹底解説!

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Googleが年次開発者イベント「Google I/O 2025」で、待望の最高級AIサブスクリプションプラン「Google AI Ultra」を発表しました。月額249.99ドル(約3万6000円)という高額ながら、Googleの最先端AI技術を余すところなく利用できる充実の内容となっています。

「最近のAIの進化スピードについていけない…」「Google Gemini Ultraを最大限活用したい!」という方も多いのではないでしょうか?今回は、Google AI Ultraの全貌から利用開始方法まで、あらゆる疑問にお答えします!

今回の記事で分かること

Google AI Ultraとは?特徴や料金プラン

https://blog.google/products/google-one/google-ai-ultra/

Google AI Ultraは、「Google AIの最も高性能なモデルとプレミアム機能にアクセスできる、最も制限の緩いプラン」とGoogle自身が表現する通り、映画製作者、開発者、クリエイターなどプロフェッショナル向けに設計された最上位プランです。

Google AI Ultraの料金プランは以下の通りです。

  • 通常価格:月額249.99ドル(日本では約3万6400円
  • 初回特典:最初の3ヶ月間は50%オフの月額124.99ドル(約1万8000円

気になる提供開始時期ですが、既にアメリカでは2025年5月21日からサービスが開始されています。日本を含む他の国・地域への展開も「近日中」とされており、今か今かと待ちわびるユーザーも多いのではないでしょうか?

ちなみに、これまで「Google One AI プレミアム」と呼ばれていた月額19.99ドル(日本では2,900円)のプランは「Google AI Pro」に名称変更され、一部機能の追加も行われました!

Google AI Ultraで利用できるサービス内容

Google AI Ultraプランでは、どんなサービスが利用できるのでしょうか?主な内容を一つずつ詳しく見ていきましょう。

Gemini 2.5 Pro/Veo 3

Google AI Ultraiでは、Deep Researchの使用制限が最も緩く、Veo 2による動画生成、Veo 3モデルへの早期アクセスが可能になります。コーディングや学術研究、クリエイティブな取り組みのために設計されており、次世代AIモデルを使い倒したい方に最適です。

特筆すべきは、2025年6月中には提供される予定の「Deep Think」機能です!これは、Gemini 2.5 Proの強化された推論モードで、応答前に複数の仮説を検討できる新技術を活用しています。

実際、Deep Thinkモードは最難関数学ベンチマーク「2025 USAMO」で驚異的なスコアを達成しており、競技レベルのコーディングベンチマーク「LiveCodeBench」でもトップの成績を記録しています。複雑な問題解決能力が求められるプロフェッショナルな用途に最適でしょう。

※Veoについては、下記記事で詳しく解説しています。

Flow:AI映像制作ツール

Google AI UltraでGoogle I/O 2025で発表されたAI映画制作ツール「Flow」にアクセス可能になります。1080pの動画生成、高度なカメラコントロール、Veo 3への早期アクセスにより、Flowを最大限利用できるようになるとのこと。

簡単なプロンプトでクリップやシーン、一貫性のあるストーリーを作成できます。さらに、「ingredients to video」機能により、キャラクターやシーンを維持しながら複数のクリップや場面を作成することも可能です。

Pro版の差別化ポイントとして、Ultra版ではVeo 3モデルを活用できるのに対し、Pro版ではVeo 2モデルの利用に限定されています。映像制作に携わる方には見逃せない機能ですね!

Whisk:画像生成と動画化

https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/whisk/

Whisk」は画像をプロンプトとして使用してアイデアを視覚化してくれるツールです。Google AI Ultraでは、Veo 2で生成された動画をショート動画に変換できる「Whisk Animate」を最大限に活用できます。クリエイティブな表現の幅が広がること間違いなしです!

NotebookLM

Notebook LMについては2025年後半に、最も緩い使用制限と強化されたモデル機能がGoogle AI Ultraに提供されるとのこと。膨大なデータを分析したり、複雑なコンテンツを生成したりする際に味方となるでしょう!

※Notebook LMについては、下記記事で詳しく解説しています。

Gemini in Chrome

Gmail、Googleドキュメント、Google ChromeからGoogle Geminiに直接アクセスして利用できるようになるとのこと。日々のタスクをこなせるようになるほか、Chrome上に表示したページの内容を認識してタスクに反映させることも可能になるそうです。

さらに、Gmail、Googleドキュメント、Vidsなどの人気Googleアプリでも直接Geminiを利用できるようになります。

Project Mariner

https://deepmind.google/models/project-mariner/

Project Marinerは開発中のAIエージェントで、情報の検索から予約、必需品の購入まで、1つのダッシュボードから管理しながら最大10個のタスクを実行させられます。

これは、OpenAIのOperatorやAnthropicのComputer useに対抗する機能で、複数のタスクを同時に自動化できます。情報検索や予約、商品購入など、あらゆるタスクを一元管理できる画期的なツールです。

YouTube Premium

YouTubeの有料プランであるYouTube Premiumが利用可能になります。これにより、YouTubeを広告なしで視聴したり、オフライン再生やバックグラウンド再生を利用したり、YouTube Musicを広告なしで聞いたりすることができるようになります!

30TBのストレージ

通常のGoogle Oneプランでは高額になってしまう30TBという大容量ストレージが含まれているのも嬉しいポイントです。Googleフォト、Gmail、Googleドライブなど各種サービスで利用可能です。

Google AI ProとGoogle AI Ultraの違い

Google AI Ultra以外にも、Google AI Proという選択肢があります。どちらが自分に合っているのか、主な違いを比較してみましょう。

機能Google AI ProGoogle AI Ultra
料金月額19.99ドル(2,900円)月額249.99ドル(3万6400円)
GeminiモデルGemini 2.5 ProGemini 2.5 Pro + Deep Think
動画生成Veo 2Veo 2 + Veo 3(早期アクセス)
FlowVeo 2モデル限定Veo 3対応、高度カメラコントロール
ストレージ2TB30TB
Project Mariner×
YouTube Premium×

「Google AI Pro」が一般のAI愛好家向けなのに対し、「Google AI Ultra」はクリエイターやプロフェッショナルユーザー向けと言えそうです。どちらも魅力的ですが、実際の用途や予算に合わせて選ぶことが大切です!

Google AI UltraはChatGPT ProやClaude Maxとどう違う?

Google AI Ultraは月額249.99ドル(3万6400円)という価格設定で、競合他社と比べてどうなのでしょうか?主要なAIサービスと比較してみました!

  • Google AI Ultra:月額249.99ドル(約3万6400円)
    • Gemini 2.5 Pro + Deep Think、Veo 3、Flow、30TBストレージなど
  • ChatGPT Pro:月額200ドル(約2万9000円)
    • GPT-4.5 Preview、Sora(1080p/20秒まで)、高優先度など
  • Claude Max 20x:月額200ドル(約2万9000円)
    • Claude 3.7 Sonnet(Proの20倍の使用容量)

Google AI Ultraは他社よりやや高額ではありますが、YouTube Premiumや30TBのストレージなど、AI以外のサービスも含まれている点が特徴的です。純粋なAI性能だけでなく、Googleエコシステム全体の恩恵を受けたい方には魅力的な選択肢と言えます!

Google AI Ultraは学生でも利用できる?

また、学生限定でGoogle AI Proを1年間無料でアクセスできるサービスがアメリカだけではなく、日本・ブラジル・インドネシア・イギリスでも提供されることも発表されています。

嬉しいニュースとして、Google AI Proについては日本の学生向けに1年間無料で提供されることが決定しています!ただし、Ultra版については現時点で学生向け特典は発表されていません。

AI技術に興味のある学生の方は、まずはGoogle AI Proを活用して、Geminiの可能性を探ってみるのがおすすめです。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

Google AI Ultraについて、料金プランからサービス内容、Pro版との違い、競合サービスとの比較まで詳しく解説しました!

この記事で紹介したことをまとめると次のようになります。

  • Google AI Ultraは月額249.99ドル(約3万6400円)の最上位AIサブスクリプションプラン
  • Gemini 2.5 Pro + Deep Think、Veo 3、Flow、NotebookLMなど最先端AI機能を網羅
  • 30TBのストレージやYouTube Premiumも含まれるお得なパッケージ
  • 最初の3ヶ月は半額の124.99ドル(約1万8000円)で試せる特典あり
  • 既にアメリカでは提供開始、日本を含む他の国・地域にも近日中に展開予定
  • 学生は日本でもGoogle AI Proが1年間無料で利用可能

Google AI Ultraは、AI技術を最大限に活用したいプロフェッショナルやクリエイター、企業ユーザーにとってとても魅力的なサービスです。動画制作、コンテンツ作成、研究開発など、高度なAI機能を必要とするユーザーには、投資する価値のあるプランと言えるでしょう。

一方、一般ユーザーやAI初心者の方は、まずはGoogle AI Pro(月額2,900円)から始めてみることをおすすめします。

Google AI Ultraの日本での提供開始が待ち遠しいですね!