ChatGPTで議事録作成する方法は?情報漏洩のリスクも解説 | romptn Magazine

ChatGPTで議事録を作成する方法は?情報漏洩のリスクも解説

ChatGPT

会議や打ち合わせで議事録を作成しなければならないことって少なくないと思います。しかし、議事録を作るのって時間も手間もかかって正直めんどくさいですよね?

この記事では、ChatGPTを議事録作成に活用して、ChatGPTで議事録を作成するにはどのような手順で、どのような指示(プロンプト)を出せばよいのか、また情報漏洩のリスク等の注意点も解説しているので是非ご覧ください。

※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました!以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

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音声文字起こし+ChatGPTで議事録要約ができる

ChatGPTを活用して議事録を作成するためには、

会議の音声を文字起こし→文字に起こした文章をChatGPTで添削→ChatGPTで要約

という手順を踏む必要があります。この一連の流れを自動化して繋げてくれるアプリもいくつかありますが、文字起こしの段階で有料のものやプログラムコードを使わなければいけない場合が多いです。なので今回は無料・ノーコードで議事録の作成をする方法を紹介します。

ChatGPTに無料で議事録の作成をしてもらう手順

ChatGPTを使って無料で議事録を作成するには、先ほど紹介した文字起こしからChatGPTで要約するまでの流れを自分で繋ぎ合わせなければいけません。これからその手順を一つ一つ解説していきます。

手順①:Googleドキュメントで文字起こしを行う

まず最初に、Googleドキュメントの音声認識機能で会議で話している音声内容を文字起こしします。

Googleドキュメントのツールから音声入力を選択し、

画面内に表示されるマイクを押すことで音声入力ができるようになります。

また、会議の参加者にドキュメントのリンクを共有して同時で音声入力を行うことで、ウェブ会議でもGoogleドキュメントの音声入力機能で全員の会話を入力することができます。

Googleドキュメントのタブを切り替えるなどしてブラウザが非アクティブになった時は、音声入力が自動停止します。会議中PCでの作業が必要な場合は、スマホのGoogleドキュメントの音声入力で文字起こしをする、会議中に録音した音声で文字起こしをするなどの対策をしてください。

実際にPCに向かって適当に作成した会議のトークスクリプトを読み上げるとこのように音声で文章を入力してくれます。しかし、改行がされておらず、句読点もついていないので次のステップで追加していきます。

手順②:文章のケバ取りをChatGPTで行う

続いて、文字起こしで作成した文章には相槌などの必要ない単語も含まれているので、そのような単語の除去(ケバ取り)をChatGPTで行います。また、句読点も音声入力に反映されていないことがあるのでChatGPTに追加してもらいます。

以下のプロンプトを使用すると、効率よく文字起こしを行った文章のケバ取りができます。

削除する字と要望に基づいて、以下の文章をリライトしてください。

#削除する字
・「えー」「うーん」「あのー」などの意味を持たない短い言葉
・「今日、やっぱり明日」などの言い間違えの部分
・「なるほど」「はい」など文脈的に必要のない受け応え
・「ですねー」などの語尾伸ばし
・「つ、つまり」などの吃音、つっかえ、言葉の噛み

#要望
・文脈的に「、。」などの句読点が必要な場合は追加する
・話者ごとに文章を分ける

#文章

職種や会議内容によって条件や要望の部分は変わってくると思うので、場合にって適宜変更してください。

実際に先ほどの会議内容でChatGPTにこのプロンプトを使用すると、以下のようなケバ取りをしてくれました。

”はい”や”なるほど”の部分を削除してくれていないのが気になりますが、大方プロンプトの通りにケバ取りを行ってくれています。

手順③:整文した議事録をChatGPTで要約する

文字起こしをした文章の大体のケバ取りができましたら、最後に、ChatGPTで会話の内容から議事録の要点をまとめて議事録の素文の完成となります。

先ほどケバ取りをした議事録を、以下のプロンプトを使ってChatGPTに要点をまとめさせます。

条件に沿って議事録の要点をまとめてください
#条件
・議事録の内容に基づいてまとめること
・会話の内容から要点を抜き出すこと
・抜き出した各要点は100字以内に収めること
・簡潔でわかりやすい文章にすること
・要点を箇条書きで示すこと

#議事録

このように、各部署の話者によって要点を振り分けてくれました。

この議事録の要点を議事録テンプレートなどに貼りつけて、ChatGPTを活用した議事録作成の完了となります。

こちらが日付などの要素をwordで付け足した完成例になります。

ChatGPTで議事録を作成する際の注意点

ここまでChatGPTを活用した議事録作成の方法を解説してきましたが、ChatGPTを使って議事録作成を行う上で注意すべき点があるので、2つの注意点と実際に起きた事例を解説していきます。

注意点①:情報漏洩の危険がある

ChatGPTは入力された情報も学習データとして利用することがあり、会社の機密情報を入力すると第三者への回答として入力内容を出力されてしまう可能性があります。

なので社外秘の議事録などはChatGPTで作成しないようにしましょう。

注意点②:実際に情報が漏洩してしまった企業もある

ChatGPTを業務効率化に積極的に取り入れる企業も増えているのに対し、規制を行う企業も少なくありません。

実際にSamsungは、社員のうち一人が会議の音声データを使ってChatGPTで議事録を作成したことで、情報漏洩の危険性があるとして、議事録を作成した社員の解雇、そして社内でのChatGPTの使用を一切禁止しました。

またAmazonも従業員に対し、ChatGPTに会社の情報を入れることをするなどの対策を講じています。

注意点③:文字起こしのチェックが必要

音声入力で文字起こしをする際、方言や活舌で誤字脱字が増えることがあります。また、要点をまとめる議事録ではなく、対話形式の議事録を作成する際は話者の振り分けが必要になります。

有料ですが、aileadというツールを使用すると高性能の文字起こし・話者分離まで一貫して行ってくれます。
ailead

ウェブ会議の議事録を自動作成してくれるツール:「tl;dv」

ChatGPTを活用して議事録を作成する方法を紹介してきましたが、ウェブ会議の文字起こしと要約を自動でしてくれるツールがあるので紹介します。

tl;dv

こちらのtl;dvを使うと、フリープランでもGooglemeetやZoomの議事録を回数制限なく作成できます。

※「tl;dv」の詳しい使い方については、以下の記事で解説しています。

よくあるFAQ

Q
長文の議事録が文字数制限でChatGPTに送れない…
A

ChatGPTは1度に送れる文字数の制限が約2500字程度と言われているので、長文を送信する際は分割して送る必要があります。

こちらがその際使えるプロンプトですので是非ご活用ください。

これから長い文章を分割して送りますので、私が「まとめて」というまでは作業をしないでください。
代わりに、「続きをどうぞ」とだけ答えてください。

分割して長文の議事録を送った後は以下のプロンプトを使用しケバ取りを行い、また手順に沿って議事録の要約を進めてください。

まとめて、削除する字と要望に基づいて文章をリライトしてください。

#削除する字
・「えー」「うーん」「あのー」などの意味を持たない短い言葉
・「今日、やっぱり明日」などの言い間違えの部分
・「なるほど」「はい」など文脈的に必要のない受け応え
・「ですねー」などの語尾伸ばし
・「つ、つまり」などの吃音、つっかえ、言葉の噛み

#要望
・文脈的に「、。」などの句読点が必要な場合は追加する
・話者ごとに文章を分ける
Q
ChatGPTの返信が途中で止まるのはどうすればいい?
A

ChatGPTは長文の返信をする時など返信が途中で止まってしまうことがあります。そんな時は、「続けて」と送ると続きの回答をしてくれます。

Q
議事録の音声データで文字起こしができるアプリ知りたい
A

音声の録音はスマホですることが多いと思うので、無料のアプリの中でも特におすすめのものを紹介します。

・CLOVA

CLOVA Noteのオープンベータ期間中は毎月300分の利用時間が提供され、無料でご利用いただけます。月間利用時間を使い切っても、スマートフォンアプリでは使い放題でご利用可能です。 ※ なお、サービスの品質向上のためのユーザーデータ取得に同意していただくと、毎月300分が追加提供され、毎月合計600分を無料で利用できます。

https://clovanote.line.me/

このアプリは、LINEアカウントでの登録が必要ですが、スマホで文字起こしを行うことで実質無制限で利用できます。さらに話者振り分けも自動で行ってくれます。

また、LINEアカウントを通じてPCとスマホの連携が可能なので、スマホで文字起こしした文章をPCで簡単に編集できます。

※詳しい使い方については、以下の記事で解説しています。

Q
議事録作成の他にChatGPTで業務効率化の方法はある?
A

ChatGPTは議事録作成の他にも情報収集、excel等の表作成、アイデア出し、プログラムコードの作成等様々な活用例があります。

Romptnではそのような情報を沢山掲載しているので興味がありましたらぜひご覧ください!

まとめ

ここまでChatGPTを活用した議事録作成の方法を紹介してきました。

この記事をまとめると、

  • ChatGPTで議事録を作成するには、音声認識ツールで文字起こし→ChatGPTで文章の編集という手順を踏む必要がある
  • ChatGPTを使って議事録を作成する際は、会社の情報漏洩のリスクがあること、文字起こしの際に誤字脱字のチェックをすることに注意する
  • ウェブ会議の文字起こしや議事録作成を自動でしてくれるツールもある

でした。

ChatGPTで議事録を作成すると、手動で文字起こしをして議事録の要約をするよりかなり時短できると思うのでぜひ実践してみてください!

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