AI技術が急速に進化する中、新しいツール「tl;dv」が注目を集めているのをご存知でしょうか?
このAIツールは、zoomやGoogle Meetなどビジネスにおいて欠かせないミーティングにおいて素晴らしい効果を発揮してくれます!
今回は、そんな「tl;dv」というツールの使い方・料金設定などを深堀していきます。
AIツール『tl;dv』とは?
tl;dv(公式サイト:https://tldv.io/ja/)は、「too long; didn’t view」という意味の略称で、長いビデオやオーディオの内容を短く、要点を抑えて要約してくれるツールです。
特に、zoomやGoogle Meetなどのビジネスミーティングの記録、学術的な講義、長時間のプレゼンテーションなどの長いコンテンツを対象にしています。
tl;dvのメリット
tl;dvのメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 時間節約: 長い会議やプレゼンテーションの要点を短い時間で把握できます。
- 簡単な情報整理: 重要なポイントだけをまとめた要約が得られ、情報の整理が楽になります。
- アクセスしやすい記録: 要約にはタイムスタンプが付いており、特定の場面をすぐに見返すことができます。
- 多言語対応: 日本語を含む30以上の言語に対応しているため、様々な言語のコンテンツを処理できます。
- コミュニケーションの改善: 議事録や要約を共有することで、チーム内のコミュニケーションがスムーズになります。
- 利便性: 操作が簡単で、どんなデバイスからでもアクセス可能です。
tl;dvの機能
では、tl;dvの機能について1つ1つ紹介していきますね。
文字起こし・会議の録画
tl;dvでは、会議が始まると録画をスタートすることができます。
また、会議などで録画した動画から、参加者全員の話した内容を文字起こしする機能もあります。これにより、発言をメモする手間が省けます。さらに、もっと整った文章が必要な場合は、このテキストをコピーしてChatGPTに送れば、誤字脱字の修正などの編集を依頼できます。
キーワード検索
tl;dvでは、文字起こしした文章内で特定のキーワードを検索できます。
また、気になるキーワードを選んでマークを付けると、そのキーワードが登場する動画の時間を簡単に見つけられます。さらに、文章をドラッグして選択すれば、その部分に対応する動画のシーンを切り出すことも可能です。
これにより、動画の重要な部分をすばやく探し出し、効率的に情報を得ることができます。
翻訳
tl;dvでは、文字起こしされた文章を30種類以上の言語に翻訳することができます。
要約・タイムスタンプ付きメモ・ハイライトの作成
tl;dvでは、会議の内容を時間ごとに要約し、それぞれの要約にはタイムスタンプが付けられます。
これにより、要約文に表示されるタイムスタンプをクリックすることで、動画の該当時間に直接スキップすることができます。
さらに、録画された動画から特定の部分を選んで短いクリップ動画を作成することができます。タイムスタンプや文字起こしした要約を基にして、重要なシーンだけを集めたクリップを作成できますよ!さらに、これらのクリップを組み合わせて、ハイライト動画を作ることも可能です。
タグ付けの自動化
tl;dvでは、録画された動画に対して、AIが自動で様々なジャンルにタグ付けをしてくれます。
これによって、他の人の動画を共有したい場合に効率よく送ることが可能になります。
共有
tl;dvでは、動画の内容をワンクリックで簡単に共有できます。
リンクを直接送信する方法と、Slackなどのコミュニケーションツールと連携して送信する方法が選べます。これにより、重要な動画をチームメンバーや友人と手軽に共有できます。
このように、「tl;dv」には、会議の記録や要約に役立つ多くの機能があることが分かります。これらを活用することで、議事録の作成などの時間がかかる作業を手早く済ませ、業務の効率化を図ることができます!
tl;dvの料金設定
では、tl;dvの料金設定は以下のようになります。
無料プラン・プロプラン・エンタープライズプラン(企業向け)の3つが用意されています。
詳しい内容を表にまとめてみましたので、是非参考にしてください!
無料プラン | プロプラン | |
---|---|---|
料金 | 0ドル(0円) | 20ドル(2,819円) |
文字起こし・要約 | 〇 (コピーは不可) | 〇 |
録画 | 無制限 | 無制限 |
言語 | 20種類以上 | 50種類以上 |
録音のダウンロード | × | 〇 |
メールによる共有 | × | 〇 |
その他 特徴 | ・ワンクリックで会議の時間を要約します ・自動話者認識 ・Slack(注)と電子メールの統合 ・アラートの表示 | ・無料プランのすべての機能 ・AI会議メモとタグ付け ・録画のアップロード ・クリップをリールに結合する ・チームフォルダー |
また、録画された動画を一定期間保管した後、再度視聴したい場合、無料プランでは70分の待ち時間が必要になることがあります。つまり、アーカイブされた動画をすぐに見たい場合は、有料プランに入る必要があるということです。
(注)『Slack』のような他のツールと連携させると、録画した動画や切り抜き動画をワンクリックで簡単に共有することができます。これにより、チームメンバーとのコミュニケーションがスムーズになり、情報の共有がより迅速かつ簡単に行うことができますよ。
tl;dvの導入方法
では、一緒に「tl;dv」をインストールしていきましょう。
まずは、公式サイトにアクセスしておいてくださいね。
「tl;dv無料で取得する」をクリック
まずは、左か右上にある「tl;dv無料で取得する」をクリックしましょう。
Google meetかzoomかを選ぶ
Google meetで利用したい方は左側を、zoomやteamsで利用したい方は右側の「無料で入手する」をクリックします。
tl;dvをインストールする
・Google meetは以下のようなページになりますので、「Chromeに適用」をクリックでインストールしましょう。
・zoomやteamsは以下のようなページになりますので、macかwindowsを選んでからインストールしましょう。
これでtl;dvのインストールが完了です!
tl;dvの使い方
やっと使い方までやってきましたね。1操作ずつtl;dvの使い方について丁寧に解説していきますね!
手順1:アカウント登録(ログイン)
まずは公式サイトを開いて、アカウント登録(ログイン)をします。
お手持ちのGoogleアカウントまたはMicrosoftアカウントでログインしてくださいね。
そうしたら、「tl;vdを開く」という表示が出てくるので、そこをクリックしましょう。
開いたらこんな感じの画面が出てきます。(筆者はzoom用でインストール済み)
これでログイン完了です!
手順2:zoomやGoogle meetでミーティングを開始する
zoomはこちらから、Google meetはこちらからミーティング開始できます。
手順3:tl;dvをミーティングに招待して録音・文字起こしをスタート
ミーティングでは、ホストでなくゲストでもtl;dvは使用できるようになっています!
ミーティングを始めてtl;dvに許可を出すと、画面の右下にチャットウィンドウが現れます。そして、『tl;dv』が会議の録音と書き起こしを始めます。
さらに、会議中にタイムスタンプの機能などもリアルタイムで使えるようになりますよ。
手順4:録音を停止して議事録を確認する
録音を止めるには、左上にある赤い丸の停止ボタンをクリックするだけです。そして、『tl;dv』を開けば、今までの録音内容をチェックできますよ。
『tl;dv』を開くと、文字に起こされた本文が見られます。少し誤字脱字があるかもしれませんが、きちんと文字になっていることが分かります。
今回はプレゼンテーションが話しているので、会話形式ではありませんが、複数人が話している場合は、話している人を区別してくれます。また、画面の左側には、内容の簡単な要約も表示されます。
この時点で文字起こしは完了しています。この内容をそのまま議事録として使うこともできます。でも、誤字が気になる場合は、次に紹介するChatGPTとの連携方法を試してみてください。
【応用編】ChatGPT×tl;dvの使い方
ChatGPTとの合わせ技を利用すれば、もっと効率よく議事録を生成できるんですよ。
先程文字起こしをしてもらいましたが、誤字が多数ありましたね。この誤字をChatGPTに簡単に修正してもらうことができます。
ChatGPT(GPT-4)に以下のように指示をして、修正してもらうと良いでしょう。
(議事録の内容)
上記のテキストは『tl;dv』を使用して文字起こしされた、会議の議事録です。いくつかの誤字が含まれているため、スムーズに読めるように文章を校正してください。
もし会議の議事録が長すぎて一度に校正するのが難しい場合は、GoogleドキュメントやWordファイルに保存し、その後ChatGPTの『Cord Interpreter』機能を使って校正することができます。この方法を利用すれば、長い文書でも簡単に校正を行うことが可能です。
tl;dvの安全性について
ビジネスにおいて「tl;dv」を使用する際、セキュリティとプライバシーの保護は非常に重要です。
「tl;dv」は、ヨーロッパ連合の個人情報保護規則「GDPR(一般データ保護規則)」(上記画像参照)に従って運営されているとされています。これは、ユーザーのデータの安全性とプライバシーを守るための重要な基準です。
「tl;dv」への接続は全てSSL暗号化技術を使用して保護されています。これは、HTTPを経由して接続しようとすると自動的により安全なHTTPSにリダイレクトされることを意味します。このため、tl;dvの通信は非常に安全だと言えます。
このように、「tl;dv」はヨーロッパに本社を構える企業であり、個人情報保護に非常に配慮していることがわかります。
「tl;dv」では、原則として録画データを確認することはありません。しかし、サービスの改善や維持のためには一部の個人情報が使用されることがあります。
そのため、極めて秘密性が高い会議の録画を扱う際には、「tl;dv」の利用を慎重に検討することが重要です。セキュリティやプライバシーの面を考えて、使用するかどうかを決める必要があるでしょう。
詳しくは公式サイトのプライバシーポリシーを参照してください!
tl;dvに関するFAQ
最後にtl;dvに関するよくある質問について簡単にご紹介していきます!
tl;dvの読み方は?
冒頭でも少しお話しましたが、『tl;dv』という名前は「too long; didn’t view」の略で、「長すぎて観ていない」という意味です。このツールの会議要約機能を考えると、名前は「普通のオンライン会議は長すぎて全部は観ていない」というニュアンスを持っており、少し皮肉が効いているような感じがしますね。
この言葉はもともとネットスラングの「TD;DR(Too Long; Didn’t Read)」からきており、「長すぎて読まなかった」という意味で使われます。この「TL;DR」は、長い記事の最初に簡潔な要約を置くときにも使われますが、これは普通、読者に対してあまり良い印象を与えないことがあります。
『tl;dv』は、この概念を拡張して、忙しい人々のために長い会議やプレゼンテーションを短く要約するツールとして開発されました。
tl;dvは日本語で使える?
「tl;dv」は日本語を含む30以上の言語に対応しており、これらの言語の動画やオーディオをテキストに書き起こすことができるうえに、この機能は無料で利用できます。
しかし、「tl;dv」の操作画面は現在英語のみで提供されているため、基本的な英語の理解が必要です。このツールを使用することで、多様な言語のコンテンツを効率的に処理することが可能になります。
tl;dvはどんな人におすすめ?
tl;dvを利用するべき人はどんな職種の人なのかを箇条書きでいくつかご紹介します。
自分が当てはまった!という方は使ってみると良いかもしれませんね。
- 長時間のミーティングやプレゼンテーションを短時間で復習したいビジネスマン
- 講義や学術的なプレゼンテーションの要点を素早くキャッチアップしたい学生や研究者
- 複数の会議に参加していて、全ての詳細を追いきれない管理職(マネージャー)
- 長いビデオやオーディオを短い形式に編集して共有したいクリエイター
- 教育資料の作成や授業の準備に役立つ情報を効率的に収集したい教師や講師
- 外国語のビデオやオーディオを理解しやすい形に変換したい言語学習者
- 会議やブレインストーミングの議事録を効率的に管理し、参照したいプロジェクトチームメンバー
まとめ
いかがでしたでしょうか?
AIツール『tl;dv』の使い方について解説してきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- 「tl;dv」は、長いビデオやオーディオの内容を短く、要点を抑えて要約してくれるツール。
- メリット
- 時間の節約、情報整理が簡単、アクセスしやすい、多言語対応
- 機能
- 文字起こし・会議の録画
- キーワード検索
- 翻訳
- 要約・タイムスタンプ付きメモ・ハイライトの作成
- タグ付けの自動化
- 共有
- 無料プランでも十分使えるが、ビジネスでは有料プラン必須
- tl;vdは安全性の高いAIツール
時間は貴重ですから、賢く使えると良いですよね!AIツール『tl;dv』でzoom会議やGoogle meetでもっと効率よく議事録を作成しましょう。
- ChatGPTで〇〇を効率化したい
- スライドを作るならどのAIツールがおすすめ?
- おすすめのGPTsが知りたい
同じ悩みを解決した人がいるかもしれません。ぜひ質問してみてください!