AIに仕事を奪われるのは嘘?奪われる可能性が高い仕事と低い仕事も紹介!

AI副業

「AIのせいで自分の仕事がなくなるかもしれない」「10年後、今の仕事はAIに奪われているのでは?」といった不安をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

結論として、AIに全ての仕事が奪われるというのは「嘘」ですが、一部の仕事がAIに代替される可能性は十分にあります。

この記事では、AIに仕事を奪われるのが嘘だと言われる理由、AIに奪われる可能性が高い仕事・低い仕事、AI時代を生き抜くためのポイントについて詳しく解説していきます。

この記事を読めば、AIと仕事の未来について正しく理解でき、漠然とした不安を解消して、今から何をすべきかが分かるはずです!

この記事で分かること
  • AIに仕事を奪われるのが嘘と言われる理由
  • AIに奪われる可能性が高い仕事と低い仕事
  • AI時代を生き抜くために身につけるべきポイント
監修者プロフィール
森下浩志
日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

AIに仕事を奪われるのが嘘と言われる3つの理由

「AIに仕事が奪われる」という言葉を耳にしますが、実態はそれほど単純ではありません。AIが普及しても、人間の仕事が全てなくなるわけではないのです。ここでは、そのように言える3つの理由について解説します。

AIがすべての仕事を奪うわけではない

AIに仕事を奪われるのが嘘と言われる最大の理由は、AIが万能ではないからです。AIには明確に得意なことと苦手なことがあります。

AIは以下のようなことが得意です。

  • 大量のデータ分析
  • ルールに基づいた単純作業

一方で、AIは以下のようなことが苦手です。

  • 感情の理解や共感
  • ゼロから何かを創造する作業
  • 倫理的な判断

このように、人に寄り添ったり新しいアイデアを生み出したりすることはAIには困難であり、人間の役割がなくなることはありません。

AIを扱う人材が必要になる

どれだけ優れたAIが開発・導入されても、それを扱う人間がいなければ意味がありません。AIを適切に動かし、その能力を最大限に引き出す人材の需要は、むしろ高まっています。

AIを扱う人材には、具体的に以下のような役割が求められます。

  • AIが正しく動作しているか監視する
  • AIの出したアウトプットの品質をチェックし、修正する
  • AI自体にエラーや故障が起きた際にメンテナンスする

AIは完璧な存在ではなく、人間の監督や管理が欠かせません。そのため、AIを扱う側の仕事がなくなる可能性は極めて低いと言えます。

AIによって新しい仕事が生まれる

AIは既存の仕事を奪う一方で、これまで存在しなかった新しい仕事を数多く生み出しています。

例えば、以下のような職業はAIの普及に伴って需要が急増しました。

  • AIエンジニア
  • データサイエンティスト
  • プロンプトエンジニア

このように、一部の仕事がAIに代替されても、それを上回る新たな雇用が生まれるため、社会全体の仕事がなくなるわけではないのです。

AIに奪われる可能性が高い仕事7選

AIは、作業内容がパターン化している単純作業や、膨大なデータを扱う業務の自動化を得意としています。ここでは、そうした特徴を持つ、将来的にAIに代替される可能性が高いと言われる7つの仕事を紹介します。

事務職

以下のような事務作業の多くは、明確なルールに基づいたルーティン業務です。

  • データ入力
  • 書類作成
  • ファイリング
  • スケジュール管理 など

これらの業務はAIによる自動化との相性が非常に良く、既に多くの企業でRPA(Robotic Process Automation)などの導入が進んでいます。AIは人間よりも高速かつ正確に大量のデータを処理できるため、単純な事務作業はAIに置き換わっていく可能性が高いでしょう。

RPAとは、ソフトウェアのロボットが、これまで人がPC上で手作業していたルーティン業務を自動でこなす仕組みです。

スーパー・コンビニの店員

レジ打ちや商品の品出し、在庫管理といった業務も、作業手順がパターン化されているためAIに代替されやすい仕事です。

既に多くの店舗でセルフレジや無人レジが導入されており、人手を必要としない店舗運営が普及しつつあります。

タクシー運転手

自動運転技術の進化は、タクシー運転手の仕事に大きな影響を与えると予測されています。デジタル庁の発表では、2025年度中には高速道路でのレベル4(特定条件下における完全自動運転)実証を行う段階に進むとされています。

今後、法整備や社会インフラの整備が進めば、人間の運転手を必要としない自動運転タクシーが普及し、タクシー運転手の需要は減少していく可能性があります。

コールセンタースタッフ

コールセンターでの問い合わせ対応や予約受付などは、会話のパターンがある程度決まっています。そのため、AIチャットボットや自動音声応答システムへの代替が進んでいます。

AIは24時間365日、同時に多数の問い合わせに対応できるため、人間よりも効率的です。簡単な一次対応はAIが担い、人間のコールスタッフはより複雑な対応が求められる案件に特化していく形に変化していくでしょう。

銀行員

銀行の窓口業務や後方事務も、AIやデジタル技術によって自動化が進んでいる分野です。ATMやオンラインバンキングの普及に加え、AIによる融資審査や資産運用アドバイスなども実用化されています。

これにより、従来は銀行員が担っていた業務の多くが不要になりつつあり、店舗の統廃合や人員削減の動きが加速しています。

警備員

施設の巡回や監視といった警備業務も、AIに代替される可能性が高い仕事です。

AIを搭載した高精度の監視カメラや警備ロボットが、不審者や異常事態を24時間体制で検知し、自動で通報することが可能になっています。

これにより、人間による警備の必要性は相対的に低下していくと考えられます。

会計監査

会計監査は、膨大な財務諸表や取引データを照合し、不正や誤りがないかを確認する仕事です。これは、まさにAIの得意分野であり、高速かつ正確なデータ分析能力を最大限に活かせます。

既にAIを活用した監査ツールが普及し始めており、将来的には人間が行っていた監査業務の多くがAIに置き換わる可能性が高いと言われています。

AIに奪われる可能性が低い仕事5選

一方で、AIによる代替が難しい仕事も数多く存在します。これらの仕事には以下の点が共通しています。

  • 人間ならではの感情のやり取り
  • その場に応じた臨機応変な判断
  • ゼロから何かを生み出す創造性

1つずつ見ていきましょう。

介護士

介護の仕事は、利用者一人ひとりの身体状況やその日の気分に合わせて、柔軟な対応が求められます。利用者の心に寄り添い、信頼関係を築くといった「心を通わせるケア」は、AIには決して真似できません。

むしろ、見回りや記録といったルーティン業務をAIに任せることで、介護士はより質の高い対人サービスに集中できるようになると期待されています。

カウンセラー

カウンセラーは、相談者の言葉だけでなく、表情や声のトーン、仕草といった非言語的なサインを読み取り、共感する能力が欠かせません。

簡単な相談であればAIチャットボットでも対応できますが、複雑な悩みや心の傷に寄り添い、時間をかけて信頼関係を築いていく心理的サポートは、人間にしかできない領域です。

医師・看護師

AIは、診断画像の分析や膨大な論文データからの情報検索など、医療現場の業務を補助するツールとして非常に有能です。

しかし、患者の検査データだけでなく、生活背景や心理状態までを総合的に判断し、最適な治療方針を決定するのは人間の医師の役割です。患者やその家族に寄り添い、安心感を与えるコミュニケーションは、AIには難しいでしょう。

コンサルタント

コンサルタントは、クライアントが抱える複雑で個別性の高い課題に対し、状況を多角的に分析し、前例のない解決策を提案する仕事です。

データ分析や市場調査はAIも得意ですが、経営者や現場の従業員と対話を重ね、ビジネスの深い文脈を理解した上で最適解を導き出す作業は、人間の高度な思考力とコミュニケーション能力を必要とします。

教師・保育士

子どもたちの学習をサポートするAI教材は増えています。しかし、一人ひとりの個性や発達段階を見極め、知的好奇心を引き出したり、社会性を育んだりするのは、人間の教師や保育士にしかできません。

子どもたちの心の成長に寄り添い、保護者との信頼関係を築くといった役割は、今後も人間が担い続ける重要な仕事です。

AI時代を生き抜くための3つのポイント

AIの進化を前に、私たちはどのようにキャリアを築いていけばよいのでしょうか。AIに仕事を奪われるのではなく、AIと共に成長していくために、今から意識すべき3つのポイントを紹介します。

コミュニケーション能力を磨く

AIがどれだけ進化しても、人間同士の温かみのあるコミュニケーションを完全に再現するのは困難です。タスク処理はAIに任せられても、チームをまとめ、人を動かす役割は人間が担います。

たとえAIに代替可能な仕事であっても、「この人と働きたい」「この人なら信頼できる」と思わせる人間的魅力があれば、その人の価値は揺らぎません。

AIが普及する時代だからこそ、相手の心に寄り添い、相手から好かれるコミュニケーション能力が、より一層重要になります。

ゼロから何かを作る力を身につける

AIは過去の膨大なデータから学習し、パターンを見つけ出すのは得意ですが、全く何もない「ゼロ」の状態から新しいものを生み出す「創造性」は苦手です。

既存のものを1から10に、10から100に改善する作業はAIの得意分野ですが、0から1を生み出す作業には人間の発想力・創造力が必要です。

常識にとらわれない新しいビジネスやコンテンツ、サービスを作れる力は、AI時代における武器となります。

AIを使う側になる

最も重要な視点は、「AIに仕事を奪われる」と恐れるのではなく、「AIを使いこなして仕事を与える」側に回るという点です。

AIを仕事を奪う敵と見なすか、自分の能力を拡張してくれる優秀なパートナーと見なすかで、AIとの付き合い方が大きく変わります。日々の業務を効率化したり、自分のアイデアを実現したりするために、積極的にAIを活用しましょう。

AIを使いこなすには、その基礎知識やスキルが欠かせません。AIについて学びたい方に向けて、「SHIFT AI」では定期的に無料セミナーを開催しています。気になる方は、一度参加してみるのがおすすめです。

AIで代替できないスキルを身につけよう!

いかがでしたでしょうか?

AIに仕事を奪われるのが嘘と言われる理由から、代替されやすい仕事・されにくい仕事、そしてAI時代を生き抜くためのポイントまで詳しく解説しました!

この記事の内容をまとめると次のようになります。

  • AIは万能ではなく、全ての仕事が奪われるわけではない
  • AIの普及に伴い、AIを扱う人材や新しい仕事の需要が生まれている
  • 単純作業やルーティン業務はAIに代替されやすい
  • 感情のやり取りや創造性が求められる仕事はAIに代替されにくい
  • AI時代を生き抜くには、コミュニケーション能力、創造力、そしてAIを使いこなす力が重要

AIの進化を恐れる必要はありません。ぜひ、AIを正しく理解し、人間ならではの代替できないスキルを磨いて、これからの時代を生き抜いていきましょう!