Stable Ⅾiffusionで画像を生成する際に必要になるモデルですが、モデルを探す際にこんなお悩みはありませんか?
「写真のようにリアルな人物が生成できるモデルを知りたい」
「人気のRealistic Visionってどんなモデル?」
「モデルの商用利用が出来るか知りたい」
いかがでしょうか。こういったお悩みをお持ちの方はやはりたくさんいらっしゃいますよね?
今回は、人気のモデル『Realistic Vision』のインストール方法から商用利用の可否までわかりやすくご紹介します。
この記事を最後まで読んでいただくと、今までにないクオリティーのリアルな画像を簡単に生成できるようになります。Realistic Visionのインストールから画像生成まで初心者の方でも簡単にできます!
「Realistic Vision」とは?
Realistic Visionとは、Stable Diffusionで画像を生成する際に使用するフォトリアリズム系のモデルの1つになります。特に人物の実写画像を生成することが得意で、複数人が写る写真も高品質に生成できるのが大きな特徴です。
ただし、日本人(特に女性)の画像生成は得意としていないため、その場合は別のモデル「ChilloutMix」の使用が推奨されています。
なお、同じリアル系モデルでもStable Diffusion 2.1ベースの「Realism Engine」がありますが、Realistic Visionは特に複数人物の生成に優れているという特徴があります。
人物だけでなく、様々なシーンや被写体でリアルな画像生成が可能なので、写実的な画像生成を試してみたい方におすすめのモデルです。
「Realistic Vision」の導入(インストール)方法
Stable Diffusionで使用するモデルは、以下の2つのサイトから無料でインストールすることが出来ます。
これらのサイトには、今回紹介している「Realistic Vision」のモデル以外にもアニメ系モデルや風景モデルなど様々なモデルをインストールできるので、お気に入りのモデルを見つけてみてください。
今回は、画像からモデルを選ぶことも出来て、簡単な操作でインストールができる『Civitai』でのインストール方法を解説していきます。
Civitaiでは、モデルのダウンロードだけならアカウントの作成が必要ありません。※NSFW(18禁)関連の画像を見る場合にはアカウントの作成が必要になります。
それでは、Realistic Visionのインストール方法を解説していきます。
Civitaiからモデルをインストールする方法
1.「Civitai」にアクセスする
2.モデルをダウンロードする
下記のURLから「Civitai」にアクセスします。
CivitaiのURL:https://civitai.com/models/4201/realistic-vision-v60-b1
このような画面になると思います。
上の方に複数のバージョンが表示されているので、「V5.1 Hyper(VAE)」を選んでください。
ダウンロードマークが書いてあるボタンを押したらモデルのダウンロードは終了になります。
※『civitai』の使い方について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
【Google Colab】Stable Diffusionの立ち上げ方法
いったんここで、「Realistic Vision」を利用するにあたって必要となる、Stable Diffusionの立ち上げ方について説明していきます!
Googleドライブを使ってStable Diffusionを立ち上げる時には、『fast-stable-diffusion』を使います。
①Google Colabを開いてファイルから“ノートブックを開く”をクリック
②GitHubタブで、“https://github.com/TheLastBen/fast-stable-diffusion.git”を入力する
③ノートブックが開くので、上から実行ボタンを押していく。
④URLを開くと、立ち上げが完了
①Google Colabを開いてファイルから“ノートブックを開く”をクリック
②GitHubタブで、以下のURLを入力する
https://github.com/TheLastBen/fast-stable-diffusion.git
(画像の順番で操作してください!)
③ノートブックが開くので、メニューバーの「ランタイム」から『ランタイムのタイプの変更』をクリックし、ハードウェアアクセラレータを“GPU”にする。
④上から実行ボタンを押していく。
緑枠で「done」と出れば、実行完了です。
●『Connect Google Drive』
Googleドライブへのアクセス許可を求められるので、“Googleドライブに接続”をクリックしてください。
続いてファイル共有も許可してください。
●『Install/Update AUTOMATIC1111 repo』
●『Requirements』
この2つは特に設定することはないので、そのまま進めてください。
●『Model Download/Load』
アップロード方法は、下記の「Realistic Visionの使い方」に詳しく記載しています。
●『ControlNet』
ControlNetとは、Stable Diffusionで利用できる拡張機能です。
ControlNetをインストールするには21GBもの容量が必要なため、使いたい機能だけ選択して実行ボタンを押しましょう!
●『Start Stable-Diffusion』
実行すると、最後にURLが表示されます。
このURLにアクセスすることで、立ち上げが完了です!
※Stable Diffusionの詳しい使い方については、以下の記事を参考にしてください。
また、他にも「Conoha AI Canvas」という上記で紹介したような立ち上げ不要でStable Diffusionを簡単に利用できるツールもありますので、気になる方は以下を参考にしてください!
「Realistic Vision」の使い方
ここからは、ダウンロードしRealistic Visionのモデルをどのように使用するか解説していきます。
下記の2通りの利用方法を解説していきます。
- Google Colab(仮想環境)で利用する場合
- PC(ローカル環境)で利用する場合
Google Colab(仮想環境) を利用する場合
1.Googleドライブにアクセスする
2.「マイドライブ」→「Colab Notebooks」→新しいフォルダーを作る
「+新規」→「新しいフォルダ」→フォルダの名前を決める→「作成」で上記のように新しいフォルダが出来ます。
※フォルダ名は好きな名前で大丈夫です。わかりやすい名前をおすすめします。
3.新しく作ったフォルダに先ほどインストールしたRealistic Visionのモデルをアップロードします。
「+新規」→「ファイルのアップロード」
これで、Google ColabにRealistic Visionのモデルをアップロードできました。
あとは、Google ColabでWebUIを立ち上げる際、Model Download/LoadにRealistic Visionのモデルを忘れずに選んでください。導入の仕方はこちらを参考にしてください。
WebUIが立ち上がったら、一番左上のStable Diffusion checkpointを『Realistic Vision』にして画像を生成すれば完了です。
PC(ローカル環境)で利用する場合
「Stable Diffusion‐Webui」→「models」→「Stable-Diffusion」で先ほどインストールしたRealistic Visionを設置し、WebUIを起動します。後は、先ほどと同じ工程が画像を生成できます。
実際に「Realistic Vision」を使って画像を生成してみた!
では、実際に「Realistic Vision」を使って画像を生成した画像を紹介していきます!
リアル系画像
呪文(プロンプト)
A stunning beautiful woman in her early 30s, with sleek black hair neatly tied in a low ponytail. She wears a navy blue business suit with a white blouse, standing confidently in an urban setting. Her makeup is subtle yet elegant, with well-defined eyebrows and soft pink lipstick. She gazes into the distance with a composed and intelligent expression. The background features a modern cityscape with blurred lights. Hyper-realistic, cinematic lighting, finely detailed facial features, natural skin tone, and high-resolution texture
ネガティブプロンプト
((worst quality , low quality )) , bad anatomy , normal quality , missing limbs , missing fingers , extra fingers , extra limb , bad face , NSFW , text
呪文(プロンプト)
A naturally beautiful woman in her late 20s, sitting on a grassy hill surrounded by lush greenery. She wears a casual white cotton dress and has her long, wavy brown hair gently tousled by the breeze. She smiles warmly while holding a cup of coffee, enjoying the peaceful outdoor setting. The sunlight softly illuminates her face, highlighting her clear skin and delicate features. Ultra-realistic, warm color tones, natural outdoor lighting, high-resolution facial details
ネガティブプロンプト
((Worse quality , low quality )) , normal quality , NSFW , missing limb , missing arm , extra limb , extra fingers , disconnected limbs , bad face , bad anatomy
呪文(プロンプト)
(Best quality :1.4 , masterpiece:1.3) , 8K , Best Photo , Super fine Photo , 1 girl , swimwear , wearing big hat , beach , detail eyes , long hair , blown hair , cute girl , upper body
ネガティブプロンプト
(worse quality , low quality :2) , normal quality , ugly , missing limbs , missing fingers , extra arm, disconnected limbs , bad face , bad anatomy , text
「Realistic Vision」のライセンス・商用利用について
CivitaiやHuggingFaceからモデルをダウンロードする際は、「商用利用」についてしっかり確認しておきましょう。
Realistic Visionは商用利用の際にクレジット表示が必要とされています。そのため、商用利用する場合は必ずクレジットを明記するようにご注意ください。
また、モデルをダウンロードする際は、Civitaiのモデル詳細ページで以下の点を確認することが重要です。
- ライセンスの種類(CreativeML Open RAIL-Mなど)
- 商用利用に関する具体的な許可事項:
- 生成画像の販売可否(Sell images they generate)
- 商用サービスでの利用可否(Run on services that generate images for money)
- クレジット表示などの追加条件
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、Stable Diffusionでリアルな人物の画像を生成できるモデル『Realistic Vision』の導入方法から利用方法まで詳しく解説しました。
- Realistic Visionとは、人物の実写画像を生成することが得意で、複数人が写る写真も高品質に生成できるのが大きな特徴の人気のモデル
- Realistic VisionモデルをCivitaiからインストールする方法
- Google Colab(仮想環境)とPC(ローカル環境)で利用する方法
クオリティーの高いリアル系画像を作ってみたい、どのモデルがいいか分からないという方は、今回の記事を参考にぜひ、『Realistic Vision』を使ってみてください。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい