Gemini Storybookとは?使い方やプロンプト例、印刷・保存法まで徹底解説!

Gemini

テキスト指示だけでオリジナルの絵本を自動生成できる「Gemini Storybook(ジェミニ ストーリーブック)」機能がβ版でGeminiに搭載されました。

「AIを使って簡単に絵本が作れるって本当?」
「使ってみようとしたが、具体的な操作方法やどのようにプロンプト(AIへの指示)を書いたらいいかわからない」

このように感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、Gemini Storybook機能の基本的な使い方からプロンプトのコツ、利用上の注意点までを初心者にもわかりやすいように解説します。

この記事を読めば、Gemini Storybookの機能と活用方法を正確に理解し、ご自身でオリジナルの絵本作成を始めることができます。

📖この記事のポイント

  • Gemini Storybookはユーザーの指示でイラストとテキストを絵本形式で出力してくれる機能。
  • 無料で使えて、写真をアップロードすることでオリジナルキャラクターも作れる。
  • 情報を詳細に伝えることで理想の絵本を作れる。また、対話による修正でとことんこだわれる。
  • 現在18歳以上のみ利用可能で、一日の使用制限もある。
  • あくまでまだβ版なので今後に期待。
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監修者プロフィール
森下浩志
日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

Gemini Storybookとは?

Gemini Storybook(ジェミニ ストーリーブック)は、Googleが開発した大規模言語モデル(LLM)「Gemini」に搭載されている、機能の一つです。

この機能最大の特徴は、ユーザーの指示に基づき、物語のテキストとイラストを自動生成する点です。完成したものは絵本のような形式で出力されます。

Gemini Storybookは、AI技術の進化により、誰でも簡単に絵本を作ることを可能にしました。物語のアイデアさえあれば、専門的なイラストスキルや編集知識は一切不要で、オリジナルの絵本を作成できます。

Gemini Storybookの4つの特徴

Gemini Storybookは、ユーザーが手軽に、そしてクリエイティブに絵本作りを楽しめるよう、以下の4つの主要な特徴を備えています。

1. テキストから文章とイラストを絵本のように生成

 Storybookの最大の利点は、文章とイラストを統合的に生成し、制作時間を大幅に短縮できることにあります。

従来のAI絵本制作は、文章生成と画像生成を別々のツールで行う必要がありました。各ページに画像を生成した後、編集ツールで手動レイアウトや調整を行うのが一般的でした。

しかし、Storybookは、数行のテキストを入力するだけで、物語の文章とページごとのイラストが一体となった絵本データを出力します。このAIによる一気通貫の生成プロセスにより、煩雑な合成作業が不要になります。

その結果、ユーザーは編集作業に時間を割くことなく、物語のアイデア出しやよりクリエイティブな部分に集中できます。

2. 写真やファイルアップロードでオリジナルキャラクター

Storybookでは、 自分の持っている写真や画像を参考にして、絵本にオリジナルのキャラクターを登場させることが可能です。

例えば、お子さんの写真をアップロードすれば、AIがその顔や姿を基にしたキャラクターを生成し、子ども自身が主人公のオリジナル絵本が作れます。さらに、アップロードした画像を元に、AIが絵本全体でキャラクターデザインの統一感をしっかり維持してくれるのも大きなメリットです。

この機能によって、既存のキャラクターではない、パーソナルで愛着の持てる絵本制作が手軽に実現します。

3. 無料でも生成できる

Gemini Storybookは無料でも利用することができます。

 この無料提供のおかげで、AI絵本作成に興味がある初心者でも気軽に試せます。費用を気にせず、まずは機能の楽しさを体験できるのが魅力です。ただし、無料版では、1日に生成できる回数などに制限が設けられているので注意が必要です。

まずは無料版でツールの感触を確かめ、本格的に頻繁な利用を考える際には、機能が拡充された有料プランの検討に進むのがおすすめです。

4. 共有・印刷、ナレーション機能

Storybook機能では、作成した絵本を作るだけでなく、多くの方法で活用するための機能が充実しています。

具体的には、以下のような機能が提供されています。

機能詳細
共有(Share)生成した絵本のURLを家族や友人に送るだけで、手軽に絵本を見てもらえます。
印刷(Print)PDFなどで保存し、自宅やコンビニのプリンターで印刷することで、物理的な絵本として手元に残すことが可能です。
ナレーション機能日本語で絵本の文章をAI音声で読み上げてくれる機能も搭載されており、読み聞かせの手助けをしてくれます。

これらの機能により、デジタルで楽しむだけでなく、プレゼントや教育ツールとしてリアルの場でも活用できる幅が広がります。

Gemini Storybookの使い方

Gemini Storybookを使って絵本を作るのはとても簡単で、スマホアプリ版とWeb版の両方で同じように利用できます。

ここではStorybook機能の基本的な使い方を解説します。

Gemini Storybookの使い方
  • STEP1
    Geminiにアクセスする

    ますは、Geminiにアクセスしてみましょう。

  • STEP2
    StorybookのGemを開く

    Geminiを開き、画面右のメニューから「Gemを表示」をクリックします。

    画面が遷移したら、「Gemマネージャー」の下にある「Storybook(試験運用版)」をクリックします。

  • STEP3
    プロンプト(指示)を入力する

    ここまでできたら、実際に「Geminiへのプロンプトを入力」の部分にプロンプトを入力して送信します。生成まで数分かかるので待つ必要があります。

    今回は以下のプロンプトで試してみたいと思います。

    5歳の女の子『リサ』が、飼い猫の『ミケ』と一緒に、お空に浮かぶお城を探すファンタジーの物語を作って。画風は明るい色使いのアニメ調で。

    (ファイルの部分は倍率を上部で調節してご覧ください)

    このように簡単な入力だけで、質の高い絵本を作ってくれます。

  • STPE4
    対話で修正・調整する

    もし、仕上がりが思うようにいかなかった場合は、チャットで変更・修正点を伝えるだけで作り直してくれます。

    今回は主人公のリサの服を水色に変更してもらいました。

  • STEP5
    ダウンロード・印刷する

    絵本が生成された外面の右上にプリンターのアイコンが表示されているのでそこをクリックします。すると、「Storybookを準備しています」と表示されるので、しばらく待つとプリンターの画面に遷移します。

    送信先を指定することで、PDFとしてダウンロードしたり印刷したりすることができます

実際に使ってわかった!理想の絵本を作るプロンプトのコツ3選

AIに指示を出す「プロンプト」の質が、絵本の出来栄えを大きく左右します。実際に使ってみてわかった、理想の絵本を作るためのプロンプトのコツを3つ紹介します。

1. 基本要素(主人公、舞台、テーマ)を明確にする

物語の土台となる「誰が」「どこで」「何を」を最初から具体的に伝えることで、AIが迷うことなく、あなたが意図したストーリーを構築しやすくなります。

要素伝えるべき内容(例)
主人公名前、年齢、性別、動物など。「好奇心旺盛な6歳の男の子『ケンタ』」
舞台どこで物語が展開するか。「森の中にある秘密の学校」「未来の宇宙ステーション」
テーマ物語の教訓や伝えたいメッセージ。「勇気を出すことの大切さ」「友情の大切さ」

実際に、以下のプロンプトで試してみました。(ファイルの部分は倍率を上部で調節してご覧ください)

主人公:チャウチャウの「モフ」。好奇心旺盛で冒険が大好き。

舞台:物語は、モフが家を抜け出すところから始まる。近所の田んぼで様々な動物と触れ合って興味津々。


テーマ:様々な動物と出会いながら揺れ動くモフの心情の機微や冒険の面白さ

このように、詳細を入力することで意図していた主人公、舞台、テーマに沿った絵本を作ってくれました。

2. 画風・視覚表現を細かく指定する

絵本の「見た目」は、読者の印象や絵本としての仕上がりに大きく影響します。物語の雰囲気に合った具体的な画風を指定しましょう。

画風や色使いの指定
  • 画風(スタイル): 「水彩画風」「クレヨン画風」「ピクサーのような3Dアニメ調」「日本の浮世絵風」など。
  • 色使い: 「パステルカラー中心の優しい色合い」「鮮やかでコントラストの強い色使い」など。
  • その他: 「すべてのイラストを主人公の目線で描いて(一人称視点)」「イラストには登場人物のセリフを吹き出しで入れて」など。

実際に、以下のプロンプトで試してみました。(ファイルの部分は倍率を上部で調節してご覧ください)

以下の情報をもとに絵本を作成してください。

主人公:黒い出目金の「ポニョ」

舞台:夏祭り会場からおうちの水槽で話が展開する。
   お祭りの金魚すくいですくわれて、新しく家族として迎えられる話。

テーマ:家族の温かさ

画風:水彩画風

色使い:パステルカラー中心の優しい色合い

その他:お祭りの金魚は、普通の金魚と黒の出目金を混ぜて。

画風やイラストの雰囲気を崩さずに、統一感のある絵本に仕上げてくれました。理想の作風があるならそれをしっかり伝えてあげることが大事です。

ただ、出目金のイラストや水槽内のレイアウトがページごとに異なるのが目立ってしまいました。この場合は、次のように対話で修正をしてもらう必要があります。

3. 対話による修正指示を行う

一度で完璧な絵本が生成されるとは限りません。Geminiは、生成後もチャットで追加の指示を受け付けてくれるため、対話形式で理想に近づけることができます。画像の調整やストーリーラインの修正、語調の調整などあらゆる部分を調整・修正できるので、納得いくまでこだわることができます。

修正指示の例目的
「3ページ目の背景をもっと暗くして」イラストの雰囲気の調整
「物語の最後の教訓を、友情から努力に変更して」ストーリーラインの修正
「この物語の対象年齢を3歳から5歳に変更して」難易度・文章量の調整

実際に、以下のプロンプトで「ポニョのあたらしいおうち」が修正できるか試してみました。(ファイルの部分は倍率を上部で調節してご覧ください)

以下の点を修正してください。

主人公の出目金の「ポニョ」のイラストがページごとに異なるのですべてのページで統一してください。

また、水槽を直方体のもっと大きいものに変更し、水槽のレイアウトがページごとにばらばらにならないように統一してください。

4ページのポイを紙にしてください。

6ページの背景を夜にしてください。

家の中では、人間の服は洋服にしてください。

修正前よりは、全体的にある程度指示通りに修正してくれて、完成度が高まりました。

しかし、いくつかの点で気になる点もあります。

  • 完全に全部のページで出目金のイラストが統一されているわけではない
  • 最初の方のページの出目金の頭にランチュウのようなこぶが付いている(本来出目金にはこぶはない)
  • 紙のポイに変更してといったのに、修正してくれず全然リアルじゃない

このようにStorybook機能はまだβ版(試験運用段階)なので、全然こちらの意図を反映してくれないといったことがよく起こります。

これらの解決法としては、根気強く修正箇所をチャットに入力してあげることです。同じプロンプトを入力しても同じ出力になるわけでなく、毎回修正の仕方や程度が違います。まだ完成度に限界はありますが、最初から完璧を目指すのではなく、AIとの対話を通してクオリティを高めていくのが重要です。

Storybookは無料で使える?機能の制限・上限は?

Storybookは無料版でも気軽に利用できますが、安心して使うためにはいくつかの制限と上限を理解しておく必要があります。

年齢制限

まず、年齢制限が設けられており、現在は18歳以上のユーザーのみが利用可能です。これは、生成AIの性質を考慮し、不適切なコンテンツの生成を防ぐといった理由が考えられます。

機能の制限

機能面では、作成できる絵本は10ページ(表紙抜き)に固定されています。これ以外のページ数に変更することはできません。

さらに、1日に生成できる回数にも上限が設定されています。明確な回数は公表されていませんが、一定回数を超えると使えなくなります。本格的に、あるいはより頻繁に利用したい場合は、Gemini Proなど有料プランへの加入を検討する必要があります。

Gemini Storybookを使う前に知っておきたい4つの注意点

Gemini Storybookは非常に便利な機能ですが、その利用にあたっては、必ず留意すべきいくつかの重要な注意点が存在します。

特にビジネス利用や教育目的での使用を検討している場合、以下の点を事前に確認し、リスクを理解しておくことが不可欠です。

1. 個人情報・機密情報の取り扱い

最も重要な点として、個人情報や機密情報は絶対に入力しないでください。

アップロードされた写真や入力されたプロンプト(AIへの指示)は、GoogleのAIモデルの品質向上のために使用される可能性があります。 そのため、以下のような情報の取り扱いには細心の注意が必要です。

  • 他者に閲覧されて困る個人情報(住所、氏名、連絡先、金融情報など)
  • 著作権や肖像権の許諾を得ていない写真
  • 所属する組織の機密情報や、公開前の業務データ

これらの情報を入力することは、意図しない情報漏洩に繋がるリスクがあります。

2. 生成物の確認(教育的配慮)

AIは完璧ではなく、生成される物語やイラストが、時に利用者の意図と異なる内容や、教育的な観点から不適切と判断される可能性のある内容を含む場合があります。

特に、お子様への読み聞かせなどに利用する場合は、保護者の方が事前に生成された内容をすべて確認することが極めて重要です。

  • 内容は利用目的に対して適切か?
  • 誤った情報や、特定の偏見(バイアス)を助長する表現が含まれていないか?

AIが生成したコンテンツをそのまま利用するのではなく、必ず人間の目による確認と判断(ファクトチェック)を介在させてください。

3. 著作権・肖像権への配慮

「特定の著名なキャラクターを主人公にした物語を作成してください」といった、既存の著作物の名称を直接プロンプトに入力する行為は避けるべきです。

AIは学習データに基づいて画像を生成するため、特定の名称を指定しなかった場合でも、意図せず既存の著作物やデザインと酷似したイラストを生成してしまうリスクも存在します。

他者の著作権や肖像権を侵害することがないよう、プロンプトの設計や生成物の確認には十分な配慮が求められます。

4. 「商用利用」に関する法的・倫理的リスク

「生成物を利用して収益化できるか」という点は、多くの方が関心を持つ部分ですが、商用利用に関しては非常に複雑かつ不明瞭な点が多いのが現状です。

まず大前提として、法的な解釈や判断については、必ず法律専門家に相談・確認してください。

現時点で、Googleに対して「このケースは商用利用可能か」を直接問い合わせ、是非を確認できる窓口は提供されていません(問題点を一方的に報告するフィードバックの送信は可能)。

商用利用の可否は、以下の3つの観点を考慮する必要があります。

  • プラットフォームの規約(Googleのポリシー)
  • 各国の法律(日本であれば著作権法など)
  • 社会的な倫理観

そのため、個人的な見解としては、少しでも法務的・倫理的に不透明な点がある利用方法は、現時点では避けるのが最も安全な選択だと思います。

Gemini Storybookの今後の展望

Gemini Storybookはまだβ版(ベータ版)としての側面が強く、今後もさらなる進化が期待されています。

まず、基本的な機能や利便性の向上が予測されます。画風やイラストのスタイルが現在よりもさらに多様化し、カスタマイズの自由度が向上するとより便利になると感じました。具体的には、現在はページのレイアウトやテキスト配置を直接編集できませんが、今後は画面内でレイアウトを編集できるようになる可能性があります。

さらに、活用の幅を大きく広げる拡張機能の登場も期待されます。例えば、生成した絵本をそのままアニメーションやショート動画として出力する機能が追加されれば、作成したコンテンツの用途は大きく広がります。

 また、将来的に仮想現実(VR)や拡張現実(AR)の技術と融合し、生成した絵本のキャラクターが目の前に飛び出してくるような、より没入感のある体験ができるようになったら面白そうですね。

まとめ

今回は、GoogleのAI機能「Gemini Storybook」について、その概要から具体的な使い方、プロンプトのコツ、注意点まで詳しく解説しました。

Gemini Storybookは、テキスト入力だけで誰でも簡単に高品質な絵本を生成できる、非常に強力なツールです。

この記事の重要なポイントをまとめます。

この記事のポイント
  • Storybookとは
    テキストの指示(プロンプト)に基づき、物語とイラストを自動生成するGeminiの機能
  • 主な特徴
    写真からオリジナルキャラを作れるほか、保存・印刷・ナレーション機能も搭載
  • 使い方
    Web版・アプリ版ともに利用可能 で、プロンプト入力後、対話形式で修正もできる
  • プロンプトのコツ
    「主人公・舞台・テーマ」の基本要素 や「画風」の指定 、「対話」による修正が重要。
  • 制限と注意点
    18歳以上の年齢制限 があり、ページ数や生成回数に上限がある 。また、個人情報の入力は避け 、商用利用は法的リスクが不明瞭なため慎重な判断が必要。

Gemini Storybookはまだ進化の途中ではありますが 、現状でも十分便利な機能です。 この記事で紹介したプロンプトのコツや注意点を参考にして、あなただけのオリジナル絵本作りを楽しんでみてください。

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