「ChatGPT」や「API」という言葉、最近はAI関連のニュースがよくメディアに出てくるようになったので、一度はみなさん聞いたことはあるのではないのでしょうか。この「API」っていったい何のことかご存じですか?
さらに「APIの料金はどのくらい?」「GPT-4とGPT-3.5と料金は違うの?」など、疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ChatGPTのAPI料金について、初心者の方でもわかるくらい簡単に解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!
ChatGPTのAPIとは
ChatGPTのAPIは、OpenAIが提供している文章作成ツール「ChatGPT」の機能を外部のアプリやシステムで利用できるようにしたものです。
このAPIを使用することで、ブラウザを介さずにChatGPTの機能を活用したアプリケーションやサービスの開発が可能になります。
ニュースなどで取り上げられる機会は増えていますが、まだまだ普段の生活の中では、APIという言葉を耳にすることは少ないと思います。
ですが、APIはみなさんの日常の中でたくさん使われています。
みなさんがよく使うスマホのアプリやゲーム。これらは、プログラムという特別な言葉で作られていて、ChatGPTのAPIもそんなプログラムの一部です。
「API」とは、コンピュータやスマホのアプリが、他のプログラムと話すための「道具」のようなもので、ChatGPTのAPIを使うことで、アプリやウェブサイトにテキストベースの対話機能を組み込むことができます。
このAPIは、とても高度な技術を使用していて、自然言語処理という分野の最先端技術を活用しています。
ChatGPTのAPIは商用利用も可能
ChatGPTの生成文が商用利用できるように、APIも商用利用が可能です。
これによって、企業や個人がChatGPTの機能を使って、さまざまなビジネスやサービスを提供することができます。
商用利用の方法として、下記のような事例があります。
- カスタマーサポート:多くの企業がChatGPTを使って、顧客からの質問に自動的に応答するチャットボットを構築しています。
- コンテンツ作成:ブログ記事、広告コピー、ソーシャルメディアの投稿などのコンテンツを自動生成するために使用されます。
- 教育:指導者が質問に答えるためのチューターや、学習アシスタントとして利用されます。
- ゲームとエンターテイメント:ゲーム内のキャラクターとの対話やストーリーのあるコンテンツの生成に使用されます。
- 研究アシスタント:研究者や学生が情報を検索したり、難しい内容のトピックの要約します。
- イベント企画:イベントのテーマやアイディアの提案を自動生成します。
- 商品に関するアイデア出し:ユーザーの質問に基づいて商品やサービスを提供します。
- 言語翻訳アシスタント:基本的な翻訳のサポートをします。
- プロダクトフィードバック:製品の機能やデザインに関するフィードバックの自動生成をします。
このように、さまざまな場面で商用利用されています。
ChatGPTのAPIを商用利用するメリットについては、次のようなものがあります。
- 効率向上:自動応答やコンテンツ生成によって、人手を必要とする作業を大幅に削減できる。
- 24時間対応:時間や場所に関係なく、常にユーザーの要求に応じることが可能。
- 柔軟性:多様な場面に合わせてカスタマイズが可能で、ビジネスのニーズに迅速に対応できる。
- コスト削減:人間のオペレーターやコンテンツクリエーターに比べて、長期的には運用コストを削減できる可能性がある。
- 一貫性の確保:APIはプログラムされた通りに動作するため、ブランドのメッセージや情報の一貫性を維持することができる。
- 拡張性:ビジネスの成長やサービスの需要の変動に応じて、サービスの規模を拡大・縮小することができる。
さまざまなメリットがありますね。
逆にデメリットとしては、以下のような内容が挙げられます。
- 完璧ではない:ChatGPTは高度なモデルですが、間違った情報を提供する場合がある。
- コスト:大量のリウエストや高度なカスタマイズが必要な場合、APIの利用料金が高くなる可能性がある。
- 学習コスト:スタッフや開発者がAPIの使用方法を学ぶための時間やリソースが必要。
- 応答の遅延:サーバーの問題で、APIの応答が送れることがある。
- 長文に不向き:長い対話や複雑なテキストを完全に理解するのが難しい場合がある。
これらを考慮して、ビジネスのニーズやリソースに合わせて商用利用可能なChatGPTのAPIをどのように活用するかを検討していくことが大切です。
ChatGPTのAPI料金の目安はいくら?
ChatGPTのAPIの料金は、使用するトークンの量に応じて課金されます。
具体的には、公式サイトの案内によると、1,000トークンあたり0.002ドルです。
ChatGPTのAPIを利用する時、送信するテキストの長さや内容に応じてトークンの数が決まって、そのトークンの数に応じて料金が発生するようになっています。
料金については、公式サイトで最新情報を確認することができます。
過去の会話もAPI利用料金に含まれる
ChatGPTのAPIは、文脈に基づいた回答を提供するため、過去のやり取りをAPIに含めるとトークンの消費は増えます。
前の会話を続けて使うと、これに使われる「トークン」という単位が増えて料金が高くなることがあります。
例えば、あなたが「今日の天気は何?」と最初に質問し、次に「それじゃあ明日の天気は?」と質問する場合、前の「今日の天気は何?」という質問も考慮してChatGPTは回答を出します。特に日本語の文章は「トークン」が多く使われることが多いとされていて、トークンを消費しやすいです。
更に文字の種類によってトークンの換算に違いがあります。
ひらがなやカタカナは、1文字1トークン、漢字だと1文字2~3トークンで換算されるのに対し、英語の「Hello」は1トークンになりますが、日本語の「こんにちは」は4トークンになります。
このように英語に比べ日本語はトークンが多く使われ、料金が高くなることがあるので、注意が必要です。
なるべく費用は抑えられた方が嬉しいですよね。APIの費用抑えるためのポイントがこちらです。
- 質問文の簡潔化:質問文を短くし不要な言葉を除いてトークンの消費を減らす。
- 英語でリクエストする:日本語より英語の方がトークンの消費が少ないため、リクエストを英語に翻訳してからAPIに送る。
- 過去のやり取りを制限:APIに送る過去のやり取り回数を3~5回程度に制限し、トークンの使用を抑える。
- トークンの上限設定:トークンの使用上限を設定し、予期せぬトークンの使用を防ぐ。
今はいろいろな翻訳ツールがあるため、日本語から英語も手軽に実践できます。
これらのポイントを押さえて使用することで、ChatGPTのAPIの費用を抑えることができます。トークンの上限設定については、この後にも記載しているので、ぜひこのまま最後まで読み進めてください。
ChatGPTのAPIは5ドル分の無料枠がある
アカウントを開設すると、5ドルのクレジットがもらえます。これは無料枠として提供されています。
1000トークンを1000回使って質問と回答をするのに3.5ドルしかかからないので、この無料枠を使ってかなりの量のやり取りが可能です。
ただし、この5ドルの無料枠は、有効期限が3か月になっているので、アカウントを開設したら早めに利用するのがおすすめです。
APIを使ってみたい方は、まずこの無料枠を利用してAPIの機能を試してみるといいですね。
GPT‐4のAPI利用料金はGPT‐3.5とは異なる
GPT-4とGPT-3.5では API利用料金が異なります。
2023年8月現在、公式サイトの案内は下記の画像のようになっています。
先ほどお話した、1,000トークンあたり0.002ドルで利用できるのは、GPT-3.5を利用した場合になります。処理速度が速いGPT-4を使用する場合の方が、利用料金は高くなります。
プランはいくつか用意されているので、ご自身の利用状況に適したプランを選びましょう。
ChatGPTのAPI利用料はその他生成AIより比較的安価
実はChatGPTのAPI利用料は同じGPT‐3.5を使用しているtext-davinciの0.0200/1K Tokensと比較するとその価格がかなり低く設定されていることがわかります。
また、対抗馬のGoogleBardなどはAPIをまだ公開していないので、その点を考えてもChatGPTのAPIはかなりお得だと考えられます。
ChatGPTのAPI利用料金の支払い方法
ChatGPTのAPIの料金は、クレジットカードを使用して支払うことができます。公式サイトでAPIキーを取得する時に、クレジットカード情報の登録が必要です。また、デビットカードなど使えないカードもあるので注意が必要です。
使えるクレジットカードなどについてこちらの記事で解説していますので是非ご覧ください!
ChatGPTのAPIは使用トークンの上限設定ができる
ChatGPTのAPIでは、使用するトークンの上限を設定することが可能です。これは、一度のリクエストで使用できるトークンの数を制限する機能です。
トークン使用料の確認は、OpenAIのユーザーダッシュボードにアクセスすることで、どれだけのトークンを使用したか、またその料金はいくらかを確認することができます。あらかじめ上限を設定しておくことで、予算をオーバーすることなく、安心してAPIを利用することができます。
先ほどからも述べていますが、特に日本語のを使用する場合は、トークンの消費が多くなることが予想されるので、注意してください。
また、上限設定をしておくことで、誤って大量のデータを送信してしまうことを防ぐこともできます。
上限設定のデメリットとしては、上限を低く設定してしまうと、必要な処理が完了しない可能性が考えられます。思いがけない突然の高額な請求などトラブルを防ぐためにも、ご自身の使用状況に適した上限設定をしておくことが大切です。
以下の記事でトークンの節約方法を紹介しているので是非ご覧ください!
まとめ
この記事をまとめると、
- ChatGPTのAPIの利用料金は、最低1,000トークンあたり0.002ドル。
- ChatGPTのAPIは商用利用が可能。
- 初めての利用者には無料枠が提供される。
- トークンの消費に注意が必要。特に日本語はトークンの消費が多くなるため要注意。
- ChatGPTのAPI利用は、トークンの上限設定ができる。
でした。
みなさんもぜひ、APIを利用してChatGPTの活用の幅を広げましょう!
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