AI画像生成技術の進化により、誰でも簡単に高品質な画像を生成できる時代になりました。中でも「Stable Diffusion」は、オープンソースで無料で使える点から多くのクリエイターに愛用されています。しかし、このツールを使いこなすには専門知識が必要だと思われがちです。
そこで登場したのが「Stable Diffusion Web UI」です。中でも「AUTOMATIC1111」は最も人気のあるインターフェースとして知られています。この記事では、Stable Diffusion Web UIとAUTOMATIC1111の特徴、仕組み、そして基本的な機能について詳しく解説します!
- Stable Diffusion Web UIとは?
- AUTOMATIC1111とは?
- Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)のインストール方法
- Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)に関するよくある質問
- Stable Diffusion Web UIとは?
- AUTOMATIC1111とは?
- AUTOMATIC1111の技術的特徴
- AUTOMATIC1111とForge版の違い
- Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)の主要な機能
- Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)のモデル管理システム
- Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)の細かい画像生成の設定
- Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)のインストール方法
- Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)に関するよくある質問
- まとめ
Stable Diffusion Web UIとは?
Stable Diffusion Web UIは、画像生成AI「Stable Diffusion」をブラウザから簡単に使うためのインターフェースです。プログラミングの知識がなくても、マウス操作だけで高品質な画像を生成できます。
Stable Diffusionとは?

Stable Diffusionは2022年8月にStability AIから発表された画像生成AIです。テキスト(プロンプト)を入力すると、それに対応した画像を生成してくれます。例えば「サングラスをかけた猫」と入力すれば、それらしい画像が作られます。
無料で使え、自分のパソコンにインストールして画像を生成できるオープンソースのAIです。
Stable Diffusion Web UIの主なメリット
Stable Diffusion Web UIの魅力は以下の点です。
- 完全無料で使える:商用利用も基本的に可能
- グラフィカルな操作:プログラミング不要でブラウザから操作可能
- 高い拡張性:様々なモデルや拡張機能を追加できる
- オフライン利用が可能:一度設定すればインターネット接続なしで使える
- 高いカスタマイズ性:好みや目的に合わせた設定が可能
特に「無料で使える」点は大きな魅力です。クラウドサービスでは枚数制限や月額料金がかかることが多いですが、自分のPCにインストールすれば無制限に画像生成が可能です。
AUTOMATIC1111とは?

AUTOMATIC1111は、Stable Diffusion Web UIの中でも最も広く使われているバージョンです。GitHubユーザー「AUTOMATIC1111」が開発したこのUIは、機能の豊富さと拡張性の高さで評価されています。
AUTOMATIC1111の特徴
AUTOMATIC1111はStable Diffusionの機能を大幅に拡張した「フォーク」と言えます。以下にその主な特徴を紹介します!
- 豊富な機能: 基本的な画像生成だけでなく、高度な編集機能も搭載
- 拡張性: 多くのプラグインやエクステンションに対応
- コミュニティサポート: 活発なコミュニティによる継続的な開発とサポート
- 最適化: GPUリソースを効率的に使用するための最適化
- カスタマイズ性: ユーザーのニーズに合わせた詳細な設定が可能
AUTOMATIC1111は、他のUIには搭載されていない機能も多数含まれており、Stable Diffusionの「決定版」とも言われています。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい

AUTOMATIC1111の技術的特徴
AUTOMATIC1111は、Stable Diffusionの機能を拡張するための多くの技術的な改良が施されています。
AUTOMATIC1111は主に以下のコンポーネントで構成されています。
- Python バックエンド: Stable Diffusionのモデルを実行
- Web サーバー: ローカルホスト上でブラウザからアクセス可能なインターフェースを提供
- JavaScript フロントエンド: ユーザーインターフェースを制御
- 拡張機能システム: 追加機能をプラグイン形式で組み込める仕組み
また、AUTOMATIC1111では、大きな画像を生成する際にも効率的にGPUメモリを使用するための最適化が施されています。
- xformers: メモリ使用量を削減しながら高速に画像生成を行う技術
- VRAM最適化オプション: 低スペックPCでも動作するための各種設定
- タイル処理: 大きな画像を分割して処理するtiled diffusion機能
※特にxformersは多くのユーザーが利用している技術になります!詳しくは、下記記事を参考にしてください。
AUTOMATIC1111とForge版の違い
Stable Diffusion Web UIには大きく分けて2種類あります。
Web UI種類 | 特徴 |
---|---|
AUTOMATIC1111版 | 最も普及している標準的なWeb UI。機能が豊富で情報も多い |
Forge版 | AUTOMATIC1111をベースに軽量化・高速化したバージョン。GPUメモリ消費が少ない |
AUTOMATIC1111は最も多くの人に使われており、情報も豊富です。一方、Forge版はVRAMを節約でき画像生成速度が向上しています。特に低〜中スペックのPCを使用している方はForge版を試してみるといいでしょう。
Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)の主要な機能
AUTOMATIC1111には非常にたくさんの機能がありますが、特に押さえておくべき機能をいくつか紹介します!
テキストから画像生成 (txt2img)
プロンプト(テキスト指示)から画像を生成する基本機能です。

- 高度なプロンプト解析: 複雑なプロンプトを解釈し、それに基づいた画像を生成
- ネガティブプロンプト: 避けたい要素を指定する機能
- シード値制御: 同じ結果を再現するためのシード値設定
※ネガティブプロンプトやSeed値については、下記記事で詳しく解説しています。
画像から画像生成 (img2img)

既存の画像をベースに新しい画像を生成する機能です。
- 変形強度調整: 元画像をどの程度変更するかを制御
- マスク機能: 画像の特定部分のみを変更
※img2imgの使い方は、下記記事で詳しく解説しています!
画像修復 (inpainting)


画像の一部を選択して修正する機能です。
- コンテキスト認識: 周囲の内容に合わせた自然な修復
- マスク作成ツール: 修復したい部分を簡単に選択
※Inpaintingでの使い方は、下記記事で詳しく解説しています。
ControlNet

ポーズや構図などの条件を指定して画像生成をコントロールする拡張機能です。
- ポーズ制御: 人物のポーズを指定
- 線画からの生成: スケッチから詳細な画像を生成
- 深度マップ: 3D情報を利用した画像生成
※ControlNetの使い方については、下記記事で詳しく解説しています!
拡張機能

AUTOMATIC1111の大きな特徴の一つがプラグインのような拡張機能システムです。
- 豊富なエクステンション: コミュニティによって開発された多数の拡張機能
- 簡単なインストール: UIから直接インストール可能
- カスタム機能: 自分のニーズに合わせた機能追加
※Stable Diffusionのおすすめ拡張機能については、下記記事で詳しく解説しています!
Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)のモデル管理システム
AUTOMATIC1111のもう一つの強みは、さまざまなモデルを簡単に管理できる点です。

- チェックポイント切り替え: 異なるモデルを簡単に切り替え
- VAE (Variational Auto-Encoder): 画像品質を向上させるためのVAE管理
- LoRA (Low-Rank Adaptation): 特定のスタイルや被写体に特化した小型モデルの管理
※詳しくは、下記記事で詳しく解説しています!
Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)の細かい画像生成の設定
AUTOMATIC1111では、画像生成プロセスを細かく制御するための設定が充実しています。
サンプラー設定
異なるアルゴリズムによる画像生成方法を選択できます。

- DPM++ 2M Karras: 高品質な画像生成に適したサンプラー
- Euler a: 高速な画像生成に適したサンプラー
- その他多数のサンプラー: 用途に応じて選択可能
※サンプラー設定については、下記記事で詳しく解説しています!
ステップ数とCFG Scale

- ステップ数: 画像生成の精度を決定するイテレーション回数
- CFG Scale: プロンプトへの忠実度を調整するパラメータ
※ステップ数やCFG Scaleについては、下記記事で詳しく解説しています!
高解像度機能 (Hires.fix)
低解像度で生成した画像を高解像度に拡大し、詳細を追加する機能です。

- アップスケーラー選択: 異なるアップスケーリングアルゴリズムを選択可能
- ノイズ追加: 拡大時に新たなディテールを生成するためのノイズ調整
※Hires.fixに関しては、下記記事で詳しく解説しています!
Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)のインストール方法
AUTOMATIC1111をインストールするには主に2つの方法があります。
- ローカルPC(Windows/Mac/Linux)へのインストール
- フル機能を利用可能
- PCのスペックに依存
- 完全に無料
- Google Colabなどのクラウド環境でのインストール
- PCのスペックに関係なく利用可能
- 一部機能に制限がある場合も
- 利用時間などに制限がある場合あり
詳しいインストール方法や使い方については、弊社の詳細ガイドをご覧ください。
※Stable Diffusionの使い方については、下記記事で詳しく解説しています!
Stable Diffusion Web UI(AUTOMATIC1111)に関するよくある質問
- QStable Diffusion Web UIの必要スペックは?
- A
基本的には以下のスペックが推奨されます。
- GPU: VRAM 6GB以上(NVIDIA GeForce GTX 1660以上推奨)
- CPU: 特に制限はないが、マルチコアが望ましい
- RAM: 16GB以上推奨
- ストレージ: SSDで20GB以上の空き容量
ただし、「低メモリ」設定などを使えば、より低スペックのPCでも動作させることが可能です。
- QAUTOMATIC1111で生成した画像は商用利用できる?
- A
基本的にはモデルとプロンプトに依存します。一般的には、以下の通りです。
- 基本モデル(SD 1.5など): 商用利用可能なケースが多い
- カスタムモデル: 各モデルのライセンスに従う必要がある
- リアルな人物の場合: 肖像権などの問題に注意が必要
詳しくは各モデルのライセンスを確認してください。
- QAUTOMATIC1111は日本語に対応している?
- A
はい、拡張機能を導入することで日本語化することができます。設定画面から適切な拡張機能をインストールすることで、インターフェースを日本語表示にすることが可能です。
- QForgeとAUTOMATIC1111はどちらを選ぶべき?
- A
- 初心者の場合: Forgeの方がシンプルで直感的
- 機能重視の場合: AUTOMATIC1111の方が機能が豊富
- 低スペックPCの場合: Forgeの方が動作が軽い傾向がある
- 拡張機能を多用したい場合: AUTOMATIC1111の方が対応エクステンションが多い
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Stable Diffusion Web UIの中でも特に人気の高いAUTOMATIC1111について、その特徴や機能、技術的な側面まで詳しく解説しました。
この記事で紹介したことをまとめると次のようになります。
- AUTOMATIC1111は最も機能が豊富で拡張性の高いStable Diffusion用インターフェース
- メモリ最適化技術や並列処理など、技術的に優れた設計がされている
- txt2img、img2img、inpaintingなど多彩な画像生成機能を搭載
- 拡張機能システムにより、さらに機能を追加することが可能
- モデル管理が簡単で、多様なAIモデルを切り替えて使用できる
高品質なAI画像生成に興味があるけれど、複雑そうで手が出せなかった方にも、AUTOMATIC1111の魅力が伝わったのではないでしょうか?
ぜひ、AUTOMATIC1111を使ってあなたのクリエイティブな発想を形にしてみてください。さらに詳しい使い方については、当サイトの詳細ガイドをご覧ください!