OpenAIが、新たなAIエージェント機能「Operator」をChatGPT上に今週中にリリースする可能性があることが、The Infomationの報道によりわかりました。
以前からリークにより噂されていた本機能を、どこよりも早くご紹介します。
Operatorとはどんな機能か
Operatorの最大の魅力は、ユーザーのニーズに応じて柔軟に動く「AI秘書」としての機能です。例えば、レストラン予約では、必要な情報を質問形式で確認し、希望条件に沿った提案や手続きが行われます。
また、進行中のタスクをリアルタイムで監視し、必要に応じて手動操作に切り替えられる点も安心です。
さらに、作成したワークフローを保存・共有できる機能も搭載されており、複数のタスクを効率化する仕組みが整っています。ログインが必要なウェブサイトにも対応しているため、より高度な自動化が可能となるでしょう(ただし、現時点ではGmailへの対応は除外されています)。
Operatorのリリース時期と統合の見通し
近日中にリリースされるとされるOperatorは、まずChatGPTのMacアプリで利用可能になる見込みです。一部のコード解析から、Operatorの切り替えや強制終了用のショートカットがすでに実装されていることが明らかになっています。
また、初期段階では開発者向けの研究プレビューとして提供され、APIを介したカスタマイズや新しいアプリケーションの開発も可能になる予定です。このリリースにより、AIエージェントの活用方法がさらに広がることが期待されています。
課題と安全性の懸念
一方で、Operatorには「プロンプトインジェクション」と呼ばれるセキュリティの脆弱性が指摘されています。この問題は、悪意のあるユーザーがAIの操作を誤らせる可能性がある点で、OpenAIも慎重に対応を進めているようです。また、特定のタスクでは成功率がまだ低く、実用性にはさらなる改良が必要です。
特にBitcoinウォレットの作成においては成功率が10%に留まる一方で、クラウドプロバイダーの設定や仮想マシンの起動などでは約60%の成功率を記録しており、タスクによって性能が異なることが確認されています。
AIエージェント市場の競争激化とまとめ
現在、AIエージェント市場ではOpenAIだけでなく、GoogleやAnthropic、Appleなども次世代技術の開発を進めています。Googleの「Project Mariner」はウェブブラウジングの自動化に特化しており、AppleもiOS 18.4でSiriにエージェント機能を追加予定です。
これらの動きから、AIエージェントは次世代のデバイスの重要な要素になると予測されています。
ウェブタスクの自動化という便利さの反面、セキュリティや信頼性といった課題も残されており、その完成度が今後の評価の鍵となりそうです。