ChatGPTをはじめとするAI技術の進化により、日常生活のあらゆる場面でAIが活用できるようになりました。仕事で文章を要約したり、企画の案出しをしたりと、すでにその力をいたるところで感じている方も多いのではないかと思います。
そんな中で、学生や生徒が日々の取り組む「宿題」。特に夏休みには自由研究や読書感想文、日記、作文など宿題も多く、AIに任せることが出来れば楽だなぁと感じている学生の方やその親御さんも多いのではないでしょうか?
こちらの記事では、AIに宿題を手伝わせることが出来るのか?というテーマでその可能性と活用方法を掘り下げていきたいと思います。もし可能なら、今まで宿題にかけていた労力を圧倒的に削減する形で宿題が終わってしまうかもしれません。
そんな方法なので、もちろん【悪用厳禁】です。活用できるところはAIに手伝ってもらいつつ、将来の自分の力になる方法を選択するようにしましょう。
AI技術がこれからの教育に与えるインパクトや、学習の効率化についても考えながら、ぜひ最後までお読みください。
ChatGPTで宿題はできるの?
まず、ChatGPTに宿題はできるのでしょうか?宿題と一言で言っても、自由研究やレポート、読書感想文など様々な分野のものがあります。
それらについて一つずつChatGPTを活用できる可能性について、実践を交えながら確認していきます。
文科省「禁止はしないが推奨もしない」
ChatGPTのようなAIに対しては文科省より、暫定的なガイドラインが発表されています。以下はその一部を引用したものになります。
現時点では活⽤が有効な場⾯を検証しつつ、限定的な利⽤から始めることが適切である。
⽣成AIを取り巻く懸念やリスクに⼗分な対策を講じることができる⼀部の学校において、個⼈情報保護やセキュリティ、著作権等に⼗分に留意しつつ、パイロット的な取組を進め、成果・課題を⼗分に検証し、今後の更なる議論に資することが必要である。
文部科学省「初等中等教育段階における生成 AI の利用に関する暫定的なガイドライン」の作成について(通知)
現時点では限定的な利用から始めることが適切とのことで、AIの利用を禁止をしているわけではありません。リスクを十分に検討したうえで、試験的な取り組みを進めた上で活用することが望ましいとのことでした。
また、そもそもChatGPTでは利用規約にて年齢による制限を行っています。OpenAIからの規約によると13歳以上、18歳未満は保護者同意が必要とのことで、利用するには保護者からの同意が必須です。
学生がChatGPTを宿題に利用するにはこちらも踏まえて考える必要がありそうです。
※ChatGPTの利用規約については、以下の記事で解説しています。
うまく活用すればバレずに宿題の質が上がる
文科省より上記のようなガイドラインは発表されていますが、その特性を十分理解して上手に活用することで、質の向上を図ることは可能です。すべてをAIにまかせると個人の見解や思いが薄れてしまうので、部分的に使うことがバレずに使用するためには必要と言えます。
ChatGPTはAIなので、人間の目で見ると不自然な表現や回りくどい文章になっていることもたびたび見られます。生成された文章は必ず自分の目で確認し、自分が書きたい内容や伝えたいことに合わせて加筆・修正を行うことをおすすめします。
ChatGPTで自由研究はできるの?
では、ChatGPTに自由研究を任せることはできるのでしょうか?
段階的にChatGPTを活用することで、十分に手伝ってもらえる可能性がありそうなので以下で掘り下げていきます。
ChatGPTで自由研究を行うときの注意
自由研究をChatGPTで行うときに注意しなくてはならないのは、ChatGPTあくまでAIベースのモデルであるため、回答の正確性は保証されていないということです。取り込んだ大量のテキストデータに基づき、文脈に応じた文章を生成しているにすぎません。
基にするデータが持つ誤情報も出力した内容に反映されてしまうことがあるため、出力された結果には必ず自分の目で確認する必要があります。
こちらも踏まえて、実際に宿題に活用する方法を見てみましょう。
ChatGPTで自由研究①:アイデアを出してもらう
自由研究を行うには、まず『何を研究するか』という案出しが必要です。ChatGPTは提案に対して複数の案を提供してくれるので、こちらは手伝ってもらえそうなところですね。
実際に、ChatGPTに『小学3年生の自由研究の案』を5つ出力してもらいました。
『季節の変化の観察』などは夏休みの期間内に終わらない可能性がありますが、そのほかについては十分に研究が進みそうなテーマですね。小学3年生、という年齢を考慮しても、自由研究ができそうな内容であると言えます。
案を出すところからそもそも躓いてしまうという方は、ChatGPTに聞いてみると意外とすんなりテーマが決まるかもしれません。
ChatGPTで自由研究②:内容を考えてもらう
先ほどのテーマの中から、『身の回りの音の実験』が楽しくできそうだと判断したのでこちらをテーマに選ぶことにしました。テーマが決まったら、次は内容です。
このテーマに対して『どのような実験をすればよいか』を聞いてみました。
実験の内容についても、細かく提案してくれることがわかります。これらから自分にできそうなものをピックアップして進めるのがよさそうですね。
ChatGPTで自由研究③:レポートの概要を書いてもらう
実験をしたら、提出するためにその結果をレポートでまとめる必要があります。以下では、レポートの作成例についてもChatGPTに聞いてみました。
そのまま提出しても、自分で研究して書いた結果と遜色のないクオリティのレポートが出てきました。結果が長文であると感じる場合は、プロンプトに対して『1500文字以内で』などといったように制限をかけてボリュームを調整することもおすすめします。
ChatGPTで読書感想文は書けるの?
では次に、ChatGPTで読書感想文を書けるのか?についてです。こちらのテーマについては、以下の記事でより詳しい内容を記載しています。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
ChatGPTで他の宿題も質を上げられる?
自由研究や読書感想文については十分にChatGPTに手伝ってもらうことが出来そうですが、日記や作文はどうでしょうか?これらの宿題についても質を上げられるのか、試してみたいと思います。
①日記を書いてもらう
以下の例ではChatGPTに日記を書いてもらいました。年齢やテーマを指定すると、まるで本当に体験してきたかのような文章を出力してもらうことが可能です。
日記は書き出しの1文目から何を書くか思いつかなかったり、そもそも文章を書きたくないといった学生の方もいるかと思います。そんな方には、具体的な例として大きなヒントを貰えそうですね。
【プロンプト例】
#命令書:
あなたは夏休みを過ごしている小学3年生です。
以下の制約条件と入力分をもとに夏休みの日記を出力してください。
#制約条件
・300文字以内で記載してください。
・[夏休みの出来事を入力]をテーマにした日記を書いてください。
②作文を書いてもらう
次に、ChatGPTに作文を書いてもらいました。作文にはそれぞれテーマが設定されるかと思いますので、今回は『水の大切さ』というテーマで文章を出力してもらっています。
また、文字数制限もあることが一般的です。夏休みの作文は原稿用紙2枚程度が多いかと思いますので、800文字程度で出力してもらいました。
これらについては、自分が出された宿題を元に命令文を変更して対応する必要があります。
テーマに沿っており、小学3年生という年齢から考えても十分な質の作文が出力されました。こちらを参考にすることで、宿題の質を格段にアップさせることが出来そうですね。
【プロンプト例】
#命令書:
あなたは小学3年生です。
以下の制約条件と入力分をもとに作文を出力してください。
#制約条件
・[文字数を入力]以内で記載してください。
・[作文のテーマを入力]をテーマにした作文を書いてください。
③要約をしてもらう
参考書や教科書を要約するといった宿題にも、ChatGPTが有効に働きます。
以下の記事で方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
まとめ
この記事をまとめると、
・AIを利用した宿題の実施については、文科省よりガイドラインが発表されており『禁止はしないが推奨もしない』という状態である。
・ChatGPTを上手に活用することで、自由研究や読書感想文、日記など様々な宿題に対して活用することが可能である。
・ChatGPTの文章は間違いもあるため、提出の際に自分の目で確認することが必要。
でした。上手に活用して、宿題の質の向上に役立ててください!
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