Stable Diffusionでは、簡単にクオリティの高いアニメ系イラストを生成することができます。
最近ではモデルの進化も凄まじく、「アニメ塗り」ができるとされるモデルも多数登場しています。
今回は「アニメ塗り」ができるモデルと、その際に使える呪文(プロンプト)について解説していきます。
モデルのダウンロード・導入方法
Stable Diffusionで画像を生成するためにはモデルデータが必要です。
モデルのダウンロード方法
モデルは「Hugging Face」と「CIVITAI」で公開されていますので、そこからダウンロードします。
・「Hugging Face」では各モデルページの Failed and versions からダウンロードを行います。
・「CIVITAI」からは各モデルページのダウンロードボタンをクリックしてください。
モデルファイルは比較的大きいのでダウンロードに若干時間がかかります。普通に画像を生成する目的であれば軽量化されたモデルで十分ですので、もし軽い物があればそちらをダウンロードして構いません。
※「Civitai」についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
モデルの導入・保存方法
次にモデルを所定の場所に保存しますが、ローカル環境とGoogle Colabではやり方が異なります。
・ローカル環境の場合
ご自身のローカル環境下 (\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion) 内にモデルファイルをおいてください。
・Google Colabの場合
立ち上げ時に直接ダウンロードする場合はモデルファイルのURLを所定の位置に貼り付けてください。
ただ、モデルファイルが重すぎる為接続エラーを起こす場合があります。それを避けたい時はGoogleドライブでモデルファイルを管理する方法もあります。
※googleドライブでモデルファイルを管理する方法はこちらの記事を参考にしてください。
アニメ塗りの画像が生成できるモデル①:「ambientmix」
人気のアニメ塗りが得意なモデルを3つご紹介します。
1つ目は「ambientmix」です。
「ambientmix」の特徴
「ambientmix」特徴について Hugging Face では以下のように解説されています。
これは、選択された美しいアニメ画像で訓練された、Animixから派生した微調整された変種です。それはあなたにより繊細なアニメのようなイラストとより少ないAI感を与えます。
この画像は、Aniflatmix、Animix、Ambientmix(このモデル)の3つのミックスモデルの比較を示しています。
https://huggingface.co/OedoSoldier/ambientmix
これを見ると確かに「ambientmix」は、ベース色と影色のコントラストがとても立体的で、クリアな画像を生成できていますね。
「ambientmix」で画像生成してみた!
それでは「ambientmix」で画像を生成してみましょう。プロンプトはHugging Face を参考にして、自作のLora(zunko)も使ってみました。
生成した画像はキャラクターもよく描けていますが、それ以上に背景の細やかさや、ギターの質感、光の加減どれをとっても申し分のない仕上がりです。細部の破綻もなく、とても使いやすいモデルです。
「ambientmix」をダウンロードしたい方はこちらからどうぞ
こちらのライセンスは以下の通りです。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
アニメ塗りの画像が生成できるモデル②:「animelike2d」
次に紹介するのは「animelike2d」です。
「animelike2d」の特徴
公式の情報が何もない「animelike2d」です(Licenceもunknownとなっています)。ただしその描画力は素晴らしく、まさにアニメのようなベタ塗り感。抑え気味の色調。キャラクターのバランス。どれをとっても1級品です。
「animelike2d」で画像生成してみた!
「animelike2d」でも画像を生成してみましょう。
実際のアニメから切り取ってきたような画像が生成できます。色あいも落ち着いていて細部の破綻も見られません。ただライセンスが不明なので、用途は個人的な使用に限られます。
ダウンロードは Huggig Face からになります。
アニメ塗りの画像が生成できるモデル③:「Flat-2D Animerge」
次に紹介するのは「Flat-2D Animerge」です。
「Flat-2D Animerge」の特徴
その名の通り、フラットな2D画像の生成を得意とするモデルで最新版は(v3.0)です。アウトラインの太さとよりベッタリな塗り感が特徴です。
以下は公式の見解です。
説明書
これは、いくつかのランダムなアニメベースと漫画ベースのモデルの融合で、やや漫画的なアニメスタイルを実現し、より一般的な超詳細なアニメモデルとは対照的に、アニメで実際に見られるものとより似ています。
バージョン3には、スタイルをさらに強化するためのカスタムトレーニングが含まれています。詳細については、サイドバーの「このバージョンについて」を参照してください。V3サンプル画像のほとんどの肯定的なプロンプトはランダムに生成されました。
https://civitai.com/models/35960?modelVersionId=103436
「Flat-2D Animerge」で画像生成してみた!
アウトラインが明らかに太いです。さらにキャラクターの等身は下がり目で、顔に占める目の割合が多めになります。やや漫画チックな構図も特徴です。
ダウンロードはこちらから
特に縛りがなく商用利用が可能となっています。
アニメ塗りの画像生成におすすめの呪文(プロンプト)
アニメ塗りの画像を生成する際にモデル選びは重要ですが、そのモデルを活かせるかどうかはあなたの呪文(プロンプト)次第です。
アニメ塗りに役立つ、おすすめの呪文(プロンプト)をいくつか紹介します。
呪文(プロンプト) | 意味 |
---|---|
masterpiece | 傑作 |
best quality | 最高品質 |
high resolution | 高解像度イラスト |
ultra-detailed | 超詳細 |
official art | オフィシャルアート |
production art | プロダクションアート |
animated painting | アニメ塗り |
anime screencap | アニメ塗り |
anime keyvisual | アニメのキーヴィジュアル風 |
magazin collage | 雑誌のページ風 |
movie poster style | 映画ポスター風 |
novel illustration | ライトノベルの挿絵 |
manga | まんが |
comic | 漫画風 |
1970s | 1970年代風 |
abstract | 抽象画のような雰囲気 |
fine art parody | 名画のオマージュ |
fantasy | ファンタジー風 |
cyberpunk | サイバーパンク |
gothic | ゴシックロリータ風 |
horror | ホラー |
acrylic paint | アクリル絵の具 |
airbrush | エアブラシ |
colored pencil | 色鉛筆 |
coupy pencil | クーピー |
crayon | クレヨン画 |
oil painting | 油絵 |
watercolor | 水彩画 |
thick outline | 描画の縁取りが太くなる |
black outline | 描画の縁取りが黒くなる |
強調したいワードは ワード:1.5 のようにコロンの後に倍率をつけましょう。
ワード:0.01 のように特定のプロンプトを弱めることもできます。
そのほか、アニメ系のモデルを使って画像を生成したい方はこちらの記事も参考にしてください。
モデルは選びは重要ですが、呪文(プロンプト)の選定は同じくらい重要です。そのモデルにどんな呪文(プロンプト)が適しているのかを自分で全て確かめるのは大変です。
そんな時には「CIVITAI」へ行ってみましょう。「CIVITAI」では多くの呪文(プロンプト)が公開されています。そのモデルでどんな表現ができるのかを確認できるので、とても便利です。
モデルのダウンロードには時間がかかるので、待ち時間に色々な画像を見て、気になる物があれば呪文(プロンプト)を眺めてみるのもいいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Stable Diffusionでアニメ塗りの画像が生成できるモデルやおすすめの呪文(プロンプト)について解説してきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- アニメ塗ができるモデル「ambientmix」「animelike2d」「Flat-2D Animerge」
- モデル選びと同様にそこに載せるプロンプトも重要
- 他人のプロンプトを見て参考にしよう
今回の記事を参考にして、ご自身のイメージに合ったアニメ塗りのイラストを生成してみてください!
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい