「画像をもっと自由に、もっと細かく生成できたら…」
「IP-Adapterって聞いたことあるけど、使い方がイメージできない」
このような思いや疑問をお持ちの方に、この記事はぴったりです!
ここでは、Stable Diffusionの「IP-Adapter」に焦点を当て、その概要から使い方、さらにはエラーの対処法までを詳しくご紹介しています。
IP-Adapterとは?
「IP-Adapter」とは、画像をプロンプトとして使用し指示を出す機能のことです。「IP-Adapter」とは、”Image Prompt Adapter”の略称であり、ControlNetの新しいモデルです。
これまではテキストプロンプトを用いて生成したい内容を入力していましたが、「IP-Adapter」を使うことで、画像自体がプロンプトの代わりとなって機能します。
「IP-Adapter」によって、画像の生成や編集が直感的で、より細かいニュアンスを反映させやすくなり、よりイメージに近い画像を生成できるようになります。
IP-Adapterの導入方法
IP-Adapterを導入するには、3つのステップがあります。
ここでは、個々のステップを解説していきましょう。
準備①:ControlNetを導入する
「IP-Adapter」はControlNetのモデルの1つです。そのため、先にStable Diffusion WebUIにControlNetをインストールしておきましょう。
ControlNetの導入方法については、以下の記事をご覧ください。
準備②:Stable Diffusionを最新バージョンにする
次に、Stable Diffusionを最新バージョンにアップグレードしましょう。
Stable Diffusionは日々進化しており、定期的な更新が必要です。そうしないと、Stable Diffusion自体にエラーが発生し、「IP-Adapter」が使えないことがあります。
Stable Diffusionの更新方法については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご利用ください。
導入方法:IP-Adapterモデルをダウンロードする
「IP-Adapter」のモデルは、「Hugging Face」の公式ページから入手可能です。
「IP-Adapter」をダウンロードした後に、Stable Diffusion WebUIにインストールします。
導入からインストールまでの手順は以下の通りです。
1.「IP-Adapter」のモデルを「Hugging Face」の公式ページからダウンロードします。
2.ダウンロードしたモデルをStable Diffusionの保存フォルダにある「sd→stable-diffusion-webui→extensions→sd-webui-controlnet→models」へ保存します。
3.Stable Diffusionを再起動すれば、インストールは完了です。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
IP-Adapterの使い方
「IP-Adapter」の使い方はとても簡単です。
以下の手順で行いましょう。
- 画像をアップロードする
- Enableにチェックを入れる
- 「Control Type」の「IP-Adapter」にチェックを入れる
- 「プリプロセッサ」と「モデル」を選ぶ
- 「Generate」で画像を生成する
設定画面
ここからは、実際に画像を生成してみましょう。参考画像と単純なプロンプトをつかって画像を生成します。
ポジティブプロンプト:a japanese woman
ネガティブプロンプト:EasynegativeV2
参考画像
出来上がった画像がこちらです。
生成画像
少し人物に違和感がありますが、とても簡単なプロンプトだけで画像を生成した割には、綺麗な構図の画像ができたのではないでしょうか。背景がとても忠実に再現されています。
ちなみに「IP-Adapter」を使用時に、複数枚の画像を出力することによる効果を試してみました。
バッチカウント2で生成した画像
特に出力への影響はありませんでした。これならば、「IP-Adapter」を複数枚の画像出力と組み合わせて使用することが可能です。
【応用編】reference_onlyを活用する
最後に、「IP-Adapter」と「reference_only」の組み合わせについて紹介します。参考となる画像の人物の「顔」にもっと似せたいときは、「IP-Adapter」と合わせて「reference_only」を使用しましょう。
「reference_only」の使い方を簡単に解説します。
- ControlNetの「Unit 1」または「Unit 2」を選択する
- Enableにチェックを入れる
- 「Control Type」で「reference」にチェックを入れる
- 「プリプロセッサ」で「reference_only」を選択する
- 「Generate」で画像を生成する
以上が「reference_only」の使い方です。
設定画面
以上が「reference_only」の使い方です。
実際に生成した画像こちらです。プロンプトはこれまでと同じです。
「IP-Adapter」×「reference_only」で生成した画像
多少、参考画像の顔に近づいたのではないかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Stable Diffusionで似た画像を生成できる「IP-Adapter」の使い方について解説してきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- 「IP-Adapter」は画像をプロンプトの代わりに使うことができる機能
- 「IP-Adapter」のモデルを「Hugging Face」の公式ページから入手可能
- 「IP-Adapter」は元画像の構図を忠実に再現できる
この記事を通して、「IP-Adapter」の基本、応用、そして問題解決について理解を深めていただければ幸いです。実際にこの記事の内容をお試しください。
また、本記事以外にも、当サイトでは「IP-Adapter」を含むStable Diffusionやその他の画像生成ツールに関する多岐にわたる情報を提供しています。
さらなる知識やインスピレーションを求める場合は、是非他の関連記事もご覧ください。
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