【ChatGPT】プロンプトエンジニアリングのおすすめ本9選

AI副業

プロンプトエンジニアリングとは、AIに出す指示を設計し、最適化するスキルのことです。生成AIの普及に伴い注目を集めるようになったこのスキルですが、プロンプトエンジニアリングをテーマにした本も多く出版されています。

この記事では、プロンプトエンジニアリングを学びたい人に向けて、レベル別におすすめの本を紹介しています。また、本を選ぶ際のポイントや本以外の学習方法についても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。

監修者プロフィール
森下浩志
日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

プロンプトエンジニアリングとは?【基礎知識】

プロンプトエンジニアリングとは、AIから求めているアウトプットを得るためにA Iに出す指示や命令を設計し最適化するスキルのことです。

プロンプトの内容によってAIによる出力結果は大きく異なるため、プロンプトエンジニアリングを理解しておくことはAIの利用に大きく影響するものといえます。

高品質なアウトプット、ビジネスレベルでの使用などを求めるのであれば、適切に設計されたプロンプトが必要不可欠です。

例えば、AIを使って画像を生成したい場合「格好いい画像を作って」というだけでは自身がイメージるす画像をアウトプットしてもらえない可能性が高いです。

ChatGPTをはじめとした生成AIの普及によって、プロンプトエンジニアリングへの注目が集まっています。

プロンプトエンジニアリング初心者におすすめの本5選

ここではプロンプトエンジニアリングに初心者が、プロンプトエンジニアリングの基本や概要を理解する際におすすめの本を紹介します。何から勉強すればいいのかわからないといった人は、ぜひ参考にしてください。

1.プロンプトエンジニア1年目が学ぶこと

こちらの本は、プロンプトエンジニアリングの基礎から応用までを学べる入門書という位置付けの一冊です。生成AIの活用方法を詳しく解説し、どうすればAIのアウトプットの質を高められるのかヒントを提供してくれます。

プロンプトエンジニアリングと聞くと難しそうなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、この本では難しい概念はできるだけ取り除いたうえで初心者でも理解できるような内容となっています。

例えば、プロンプト設計における基本ポイントや、大規模言語モデル(LLM)がどのようにプロンプトを理解し、回答を生成するのかといった仕組みなどについても解説されています。

本のタイトルにもなっているように、プロンプトエンジニアリング1年目の人に必要なスキルや知識をテーマとしているため、初心者の方はぜひチェックしてみてください。

著者ChatGPTプロンプトエンジニアナツキ
清水昴
価格99円
出版年2023年9月

2.図解 すぐに使えるChatGPTプロンプト集

この本は、ChatGPTで使用できる便利なプロンプトを数多く取り上げている実用的な一冊です。ビジネスシーンや日常生活において、効率的にChatGPTを使いたい人向けに、図解を用いながらプロンプトの活用方法を解説しています。

ChatGPTの基本的な機能や操作方法といった基礎を踏まえたうえでプロントをどのように使えばいいのかを学べる仕組みとなっているため、初心者の方でも読み進めやすいでしょう。

メールを自動作成する、レポートを作成する、データ分析を行うなど、具体的なシーンを想定したプロンプト例も多数紹介されており、コピペしてすぐに実践することも可能です。

著者ChatGPTサポーターもぐ
Kawaii出版
価格990円
出版年2023年8月

3.プログラミング知識ゼロでもわかる プロンプトエンジニアリング入門

プロンプトエンジニアリングの基本から実践的なテクニックまで取り上げている入門書的な位置付けの一冊です。

本のタイトルにもあるように、プログラミングの知識がない人でも理解できるような内容となっているため、AIに興味があるものの技術的なバックグラウンドがなくて不安に感じている人にもおすすめです。

本では、そもそもプロンプトとはなんなのか、LLMがどのようにしてアウトプットを生成するのか、プロンプトがAIのアウトプットにどのように影響するのかといった基本的な内容をしっかりと解説してくれています。

また、具体的なプロンプトの設計方法やさまざまなシナリオを想定したプロンプトなど実践的な内容も幅広く取り扱っている点が特徴です。

中でも、文章の生成やアイデア発想などを行う際に役立つプロンプトが豊富であるため、そういった目的でAIを使用する方はぜひチェックしてみてください。

著者掌田 津耶乃
価格2,750円
出版年2023年11月

4.エンジニアのためのChatGPT活用入門 AIで作業負担を減らすためのアイデア集

こちらは、エンジニアがChatGPTを使用して作業負担を軽減し、業務効率化を実現するための具体的なアイデアを取り上げている実用的なアイデア集です。

自動ドキュメント生成やリサーチ、分析など、エンジニアが日々の業務の中で取り組むタスクを簡単に解決できる方法が示されており、エンジニアの作業効率を高める方法を学べる一冊となっています。

また、システムやアプリの開発にあたってどのようなプロンプトを作成すればChatGPTから適切なアウトプットを引き出せるのか、実際にWebアプリを作りながら、プロンプトの実例を紹介しているため、実践を想定しながら読み進めることができます。

開発業務にChatGPTを使用したい方が最初に読むべき一冊だといえるでしょう。

著者大澤 文孝
価格2,750円
出版年2023年12月

5.ChatGPT はじめてのプロンプトエンジニアリング

こちらの本は、読者をプロンプトエンジニアリングの世界に導き、AIに慣れ親しんでもらうことを目的とした入門書です。

難しい専門用語は使われておらず、一般的な言葉を使っていかにしてA Iを動かすか、という点を体系的に解説してくれています。

プロンプトを構成要素ごとに分解したうえで、それぞれについてわかりやすく説明し、少しずつ各要素を組み合わせて実践的なスキルを身に付けていく仕組みとなっているためプロンプトを初めて学ぶ人でも理解しやすいでしょう。

仕事や学習、創作などあらゆるシーンを想定した豊富な事例と演習も用意されているため、本で学んだことをそのまま実戦で試すといったことも可能です。プロンプトエンジニアリングの基礎を学び、ChatGPTを自由に使いこなしたい人におすすめの一冊です。

著者本郷 喜千
価格2,200円
出版年2025年3月

プロンプトエンジニアリング中・上級者におすすめの本4選

続いてはプロンプトエンジニアリングについての基本は理解しており、さらに詳しく勉強したいといった中・上級者におすすめの本を紹介します。

1.ChatGPTを使い尽くす! 深津式プロンプト読本

こちらの本は、ChatGPTを最大限に使いこなすためのプロンプト設計方法を体系的に解説している点が特徴です。

著者は、生成AI活用の第一人者である深津貴之氏考案の「深津式プロンプト」をベースに、ビジネスシナリオを交えながらわかりやすくプロンプトの設計方法を説明しています。

カスタマーサポート、コンテンツ生成、リサーチなど、各種ビジネスシーンで役立つプロンプト例が豊富に紹介されているほか、ChatGPTを活用した作業の自動化やなども取り上げています。

普段の業務でChatGPTをもっと効果的に活用したい方、プロンプトエンジニアリングに興味を持つエンジニアなどにおすすめの一冊です。

著者深津 貴之
岩元 直久
価格2,640円
出版年2024年8月

2.大規模言語モデルを使いこなすためのプロンプトエンジニアリングの教科書

こちらは、ChatGPTをはじめとしたLLMにおけるプロンプトエンジニアリングを網羅的にまとめた一冊です。

LLMにおける応答能力の改善方法や向上テクニックなどは、すでに研究よって明らかにされていますが、この本ではそういった方法やテクニックを詳しく解説しています。

また、プロンプトの構造や言語モデルがどのように動くのかといった動作原理、プロンプト設計における基礎理論といった基本的な部分も取り上げているため、基礎を振り返りつつ、応用を学んでいきたい人にぴったりです。

一般的な業務でAIを使用する方はもちろん、アプリ開発などで使用するエンジニアの方にも役立つ内容となっています。

著者クジラ飛行机
価格3,828円
出版年2024年3月

3.思考で差をつけるプロンプトエンジニアリング

こちらの本では、プロンプトエンジニアリングの基本から応用まで詳しく解説しており、ビジネスシーンや日常生活でAIをどのように役立たせるかを具体的に紹介しています。

「思考で差をつける」というように、ただ単にプロンプトを設計するのではなく、効果的な結果を導くためにどのように施行する必要があるのか、プロンプトを工夫する必要があるのか、どういった論理的アプローチが効果的なのかといった点が解説されています。

思考法や論理的アプローチを理解することで、通常のプロンプトでは出せないような、質の高いアウトプットを得ることもできるでしょう。

より高いレベルでAIを活用したい人や、ビジネスシーンでの応用を目指している方におすすめの一冊です。

著者新銅将拡
価格498円
出版年2024年9月

4.LLMのプロンプトエンジニアリング

LLMを使って期待通りかつ質の高いアウトプットを引き出したい方におすすめの一冊です。

こちらの本では、LLMの特性を理解するところからスタートしており、そのうえでプロンプトにはどういった要素を組み込むべきなのか、どういった構造にするべきなのかといったプロンプトエンジニアリングのコツを解説しています。

GitHub Copilotの開発者でもあるこちらの本の著者は、開発過程での知見や、評価手法、設計上の判断など、開発の裏側も詳しく解説されており、読み物としても読み応えがあります。

AIアプリの開発の実際を知りたい方や生成AIの可能性・限界を知りたい方に特におすすめです。

著者John Berryman、Albert Ziegler 著
服部 佑樹、佐藤 直生 訳
価格4,180円
出版年2025年05月

プロンプトエンジニアリングの本を選ぶ際のポイント

ここでは、プロンプトエンジニアリングの本を選ぶ際のポイントを紹介します。プロンプトエンジニアリングをテーマにした本はたくさんあるため、適切な本を選ぶためにもぜひ参考にしてください。

①自分に合ったレベルの本を選ぶ

プロンプトエンジニアリングをテーマにした本を選ぶ場合、自分のレベルを考慮する必要があります。本は初心者向けから上級者向けまであり、本の想定読者はさまざまです。

例えば、初心者であれば、ChatGPTの基本操作やプロンプトの簡単なテンプレなどを取り扱う本が適しているでしょう。

また、中級者はそこから少し発展し、プロンプトの構造や調整方法、活用事例などを取り扱っている本が適していると考えられます。さらに上級者になるとLLMの仕組みや応用理論などより高度な内容を解説している本がおすすめです。

このように、自分のレベルを踏まえたうえで、本を選ぶようにしてください。

②出版年に注意する

本を選ぶ際は、出版年を確認してください。なぜなら、ChatGPTなどの生成AIは日々進化しており、1ヶ月前の情報がすでに古い情報となっているケースも珍しくなく、出版年が数年前の本だと内容自体も現在のものに合っていない可能性があるためです。

古い情報を扱っている本を購入してしまうと学びにならない可能性があるだけでなく、金銭的にも損をしてしまうため注意してください。

③著者の専門分野をチェックする

生成AIやプロンプトエンジニアリングをテーマにした本は多く出版されていますが、著者の専門分野もさまざまであるため、どの分野の人が書いたのかをチェックしてください。

例えば、AIのエンジニアや研究者が著者であれば、技術的・構造的な解説が多くなると考えられます。一方で、マーケターが著者だと、生成AIの実践事例やビジネス応用がメインテーマとなる可能性があります。

著者の専門分野によって取り上げるテーマにも違いが現れると考えられるため、自分が本で何を知りたいのかを明確にしておくことが大切です。

本以外のリソースでプロンプトエンジニアリングを学ぶ方法

ここまでプロンプトエンジニアリングをテーマにした本を紹介してきましたが、本以外のリソースでも学ぶことは可能です。具体的にどういった方法があるのか解説します。

①実際に生成AIを使う

最も手っ取り早いのは、実際に生成AIを使ってみることです。どういったプロンプトを入力すると自分が求めるアウトプットが出力されるのか、うまく出力されなかったのは何が原因なのかといった点は、自分が経験することでより深く理解できます。

知識をしっかりと学んでから実践しようとする人もいるかもしれません。もちろんそのやり方も間違いではありませんが、実際に自分で手を動かしながら直感的にプロンプトを作成することでより実用的なスキルを身につけることができます。

本で学習しつつ、時々学んだことを実践で使ってみるなどしてみてください。

②Prompt Engineering Guideをチェックする

好きなタイミングでマイペースに勉強を進めたい人には、学習サイトの活用もおすすめです。Prompt Engineering Guideは、プロンプト設計に関する情報が体系的にまとめられているサイトです。

プロンプト設計の原則や事例が体系的に整理されており、ChatGPTなどのLLMの実践的な内容を学べます。こちらは英語サイトですが、翻訳機能を使えば日本語で読むことも可能です。

初心者〜中級者が体系的にプロンプト設計を学ぶ入門書的ポジションとしておすすめのサイトだといえます。

③講座・スクールに参加する

対面やオンラインではAIをテーマにしたさまざまな講座やスクールが開講されているため、それに参加して学ぶのも1つの方法です。

講座やスクールを活用するメリットは、講師によるレッスンを受けられるのはもちろん、不明点を気軽に質問できるなど、さまざまなサポートを受けられる点にあります。

わからなくて挫折するといったリスクを低減できるため、初心者は本での学習に加え、講座やスクールへの参加も検討してみるといいでしょう。

まとめ

今回は、プロンプトエンジニアリングにおすすめの本を9冊紹介しました。この記事のポイントは以下のとおりです。

  • プロンプトエンジニアリングとは、A Iに出す指示や命令を設計し最適化するスキルのこと
  • 本を選ぶ際は、自分のレベルを考慮するほか出版年にも注意する
  • オンラインや講座など本以外の学習方法を組み合わせることでより効果的な学習が可能

今回の内容を参考に、ぜひプロンプトエンジニアリングについての学びを深めてください。