「動画制作、難しそう…」
「専門的な知識がないと無理かな」
そんな悩みを持つ方に朗報です!2025年1月、日本初の日本語対応動画生成AI「AIdeaLab VideoJP」が無償で公開されました。
これまでの動画生成AIは英語での入力が必須で、日本語を使うには翻訳が必要でした。しかし「AIdeaLab VideoJP」なら、日本語での入力に完全対応しています。しかも商用利用可能で、家庭用PCでも動作する軽量設計です。
本記事では、初心者でも簡単に使える「AIdeaLab VideoJP」の基本的な使い方から、商用利用時の注意点まで、分かりやすく解説します。
AIdeaLab VideoJPとは
「AIdeaLab VideoJP」は、経済産業省とNEDOが推進する「GENIAC」プロジェクトの一環として開発された、日本初の商用利用可能な動画生成AI基盤モデルです。株式会社AIdeaLabによって2025年1月に無償公開され、日本のクリエイターや企業に新しい可能性をもたらしています。
このモデルの最大の特徴は、完全に0から開発されたことです。学習データには、CC-BY-4.0やCC-0ライセンスの動画のみを使用し、著作権やライセンスに細心の注意を払っています。これにより、ユーザーは安心して商用利用することができます。
特徴①:日本語対応
AIdeaLab VideoJPは、大規模言語モデル「llm-jp-3-1.8b」を採用し、日本語特有のニュアンスを正確に理解します。従来の動画生成AIでは必要だった英語への翻訳プロセスが不要となり、以下のような利点があります。
- 日本語での直接入力が可能
- 翻訳による意図やニュアンスの歪みを防止
- 英語入力にも対応し、多言語での利用が可能
特徴②:使いやすい基本性能
最先端の「Rectified Flow Transformer」アルゴリズムを採用することで、家庭用PCでも利用可能な軽量設計を実現しています。
- 必要VRAM:14GB以上
- 生成可能な動画:2秒、256×256ピクセル
- 対応ファイル形式:MP4
このような仕様により、専門的な機材がなくても、一般的なゲーミングPCやワークステーションで動画生成が可能です。今後は、より高品質な動画生成やアニメ制作向けのモデル開発も予定されています。
AIdeaLab VideoJPの主な機能
ここでは、AIdeaLab VideoJPの主な機能を3つ紹介していきます!
①テキストからの動画生成の仕組み
AIdeaLab VideoJPは、入力されたテキストを解析し、その内容に基づいて動画を生成します。大規模言語モデル「llm-jp-3-1.8b」がテキストの意図を理解し、「Rectified Flow Transformer」が映像化を行います。
- テキスト入力の解析
- シーンの構築と映像要素の特定
- フレーム生成と動きの付加
- 最終的な動画の出力
②生成可能な動画の種類
現在、以下のような場面や状況を表現する動画を生成できます。
自然風景シーン
- 花畑や森林などの自然環境
- 海や山などの景観
- 季節の移ろいを表現する風景
環境・気象表現
- 朝焼けや夕暮れの空
- 雨や雪などの気象現象
- 光や影の変化
③現時点での制限事項
技術的な制限
- 動画の長さ:2秒
- 解像度:256×256ピクセル
- VRAM要件:14GB以上
生成に関する制限
- アニメーション表現は不可
- 人物の詳細な描写は難しい
- 複雑なアクションやストーリー性のある展開は困難
今後のアップデートでは、より高品質な動画生成やアニメーション制作への対応が予定されています。現時点では、シンプルな自然描写や環境表現が得意な分野となっています。
AIdeaLab VideoJPの使い方
AIdeaLab VideoJPはHugging Faceプラットフォームで無料利用できます。具体的な使い方は、以下の通りです。
①こちらのHugging Face Spacesにアクセス
②サンプルプロンプトの中から生成したい動画の説明を選ぶ
③「生成」ボタンをクリック
④数秒から数十秒で動画が生成完了
⑤生成された動画をダウンロード
【実践】効果的なプロンプトの書き方
AIdeaLab VideoJPのサンプルプロンプトを見てみましょう。
チューリップや菜の花、色とりどりの花が果てしなく続く畑を埋め尽くし、まるでパッチワークのようにカラフルに彩る。朝の柔らかな光が花びらを透かし、淡いグラデーションが映える。風に揺れる花々をスローモーションで捉え、花びらが優雅に舞う姿を映画のような演出で撮影。背景には遠くに連なる山並みや青い空、浮かぶ白い雲が立体感を引き立てる。
このプロンプトを見るとどんなことを意識すればいいかが分かりますね。
- 人物やキャラクターは避ける
- 複雑なアクションは控えめに
- 自然現象を中心に描写
- 視点や構図を明確に指定
そして実際に生成出来た動画がこちらです。
これらの要素を組み合わせることで、より質の高い動画生成が可能になりますのでぜひ参考にしてください!
無料で使える!料金設定と商用利用について
2025年1月現在、AIdeaLab VideoJPは完全無料で利用可能です。
利用可能な機能は、以下の通りです。
- 動画生成の基本機能
- モデルのダウンロードと使用
- Hugging Face上での動画生成
- 生成した動画のダウンロード
商用利用も無償で可能ですが、以下の条件を遵守する必要があります。
- 違法行為への使用
- 偽情報の作成・拡散
- 他者の権利を侵害する使用
AIdeaLab VideoJPの活用事例
AIdeaLab VideoJPは、さまざまなビジネスシーンで利用することができます。
①マーケティング動画制作
商品やサービスのプロモーション動画を手軽に制作できます。
活用例
- 商品の特徴や使用シーンの視覚化
- ブランドイメージに合わせた雰囲気演出
- 季節商品の告知映像
②SNSコンテンツ作成
各プラットフォームに適した短尺動画を効率的に生成できます。
プラットフォーム別活用
- Instagram/TikTok:視覚的なインパクトのある映像
- YouTube:サムネイル用の印象的なシーン
- Twitter:商品告知や情報発信用の短動画
③教育コンテンツ制作
学習効果を高める視覚教材として活用できます。
活用シーン
- 自然科学の現象説明
- 地理・環境学習の補助教材
- 芸術作品の表現技法解説
- 抽象的な概念の視覚化が容易
- 学習者の興味を引く動的表現
- 教材制作の時間とコスト削減
これらの用途に合わせて、プロンプトを工夫することで、より効果的なコンテンツ制作が出来るツールとなるでしょう。プロンプトを自由に入力できる日が楽しみですね!
AIdeaLab VideoJPは商用はできるが著作権に注意!
再度確認すべき注意事項は、AIdeaLab VideoJPは著作権に配慮して開発されていますが、生成した動画の使用には注意が必要であるということです。
特に以下のような点に気を付けましょう!
- 生成された動画の著作権は利用者に帰属
- 他者の著作物を模倣するような入力は避ける
- 商標や著名人の権利を侵害しない配慮が必要
まとめ
AIdeaLab VideoJPは、日本語での入力に対応し、商用利用も可能な革新的な動画生成AIです。著作権に配慮した透明性の高い開発と、家庭用PCでも利用できる軽量設計が特徴です。
マーケティングやSNS、教育コンテンツなど、幅広い用途で活用できる一方で、現時点では2秒間の短尺動画に限定されるなどの制限もあります。しかし、無償で利用できることから、個人から企業まで、動画制作の新しい可能性を手軽に探ることができます。
今後のアップデートでさらなる機能拡張が予定されており、日本の動画制作に大きな変革をもたらすことが期待されます!
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