画像生成AIにもさまざまなサービスあります。
その中で多くのユーザーに支持されているものが「Midjourney」です。
チャット形式で画像を生成でき、スマートフォンからでもアクセスできる点が支持されている大きな理由です。
今回は「Midjourney」の最新の状況をお伝えします。
画像生成AI「Midjourney」とは?
ミッドジャーニー(Midjourney)とはジェスチャー入力技術を開発した米リープ・モーション(Leap Motion)の創業者、デビッド・ホルツ氏が共同創業した企業が手掛ける画像生成AIサービスです。
2022年7月13日に、オープンβ版のリリースが発表されました。
「Midjourney」が一躍有名になった出来事がありました。
2022年8月に米コロラド州のアートイベントでアーティストのジェイソン・アレン氏がこちらの画像「Theatre D’opera Spatial」を公開しコンペで1位となりました。

ジェイソン・アレン氏は画像生成AI「Midjourney」やAdobe Photoshopを使い「Theatre D’opera Spatial」を完成させたことで大きな話題となりました。
このようなプロが描いたようなアート作品を非常にお手軽に、スマートフォンからでも作り出せるサービス、それがMidjourneyです。
「Midjourney」はチャットアプリの「Disocord」を通して使用しますので「Disocord」にアカウント登録をする必要があります。
Midjourneyのメリット・デメリット
様々な画像生成AIサービスが展開されていますが、その中で「Midjourney」の特徴は以下の点にあります。
メリット | ・「Disocord」を通して画像が生成される為、高性能なPCを必要としない。 ・1度のプロンプト入力で4枚の画像が生成され、その中から気に入ったものを更にエンチャントできる。 ・複雑な環境構築を必要としない ・スマートフォンからでも使用可能 ・プロンプトにテキストだけでなく、イメージ(URL)やパラメーターを使える |
デメリット | ・無料プランが終了し、画像の生成にコストがかかる ・使える機能がある程度限られる為、理想の画像に近づけるのに手間と時間がかかる ・プロンプトに使うパラメーターが特殊で覚えにくい |
チャットアプリとして「Disocord」を利用しているならば、とてもお気軽に画像生成を楽しむことができます。
MidjourneyとStable Diffusionの違い
画像生成AI「Stable Diffusion」はオープンソースとして公開されている為、環境を構築してしまえば無料で使い放題+ユーザー自身が学習データを作成できる仕様となっており日夜新しいデータが公開されています。
対して「Midjourney」はAI画像生成を有料サービスとして提供しています。機能面についても有料サービスとして適したものを厳選し公開されています。
※参考記事:Stable DiffusionとMidjournyの違いとは?
Midjourneyは無料?有料
「Midjourney」の無料プランは2023年8月に終了してしまいました。
現在は4つの有料プランから選択することができます。

Midjourneyの料金プラン4選・課金方法
10ドルから120ドルのプランの中から用途にあったものを選択すると良いでしょう。
詳しくはこちらをご覧ください。
Midjourneyの商用利用について
Midjourneyは、基本的に商用利用が可能です。ただし、Midjourneyで生成した画像を商用利用するには、有料プランへの加入など、Midjourneyが定めた条件を満たす必要があります。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
Midjourneyのアカウント登録方法
Midjourneyは『Discord』というチャットツールの中で利用することができる画像生成サービスになっています。
まずは『Discord』のアカウントを作成して、そのアカウントで「Midjourney」を使うことになります。
DiscordにログインしてMidjourneyから招待を受ける
Discordのインストールが完了しましたら、Midjourneyの公式サイトにアクセスしましょう。
そして、トップ画面右下にある『Sing in』をクリックして、Discordのアカウントでログインしましょう。

すると以下の画面になりますので、『Community』をクリックします。

Midjourneyからの招待を受けましょう

そうすると、MidjourneyのDiscordルームに入ることができます!

Midjourneyの使い方
まずはサブスクリプションに登録する必要があります。
「Discord」は基本チャットアプリな為、サブスクリプションへもチャットを通して辿り着かなくてはいけません。この辺りは少し変わっているので慣れが必要です。
①チャットルームに参加する
まずは画面左のNEWCOMER ROOMSから何でもいいので一つroomを選んで入ります。

newbies-〇〇となっているのは全てビギナー用のチャットルームです。
②サブスクへ登録する
画面下の+マークがチャット入力欄になります。そこに / 記号を入力すると「/subscribe」が出てきますので選択してチャット欄で送ります。

するとMidjourny Botより案内が届きますのでManage Accountを選択します。

そこからお好みのプランを選択し、支払い方法などを入力すれば画像を生成することができるようになります。
③画像を生成する
チャット欄に /imagine と入力すると imagine prompt と出てきますのでこれを選択します。

imagine prompt の後ろにプロンプトを入力してチャットで送信すると画像が生成されます。

また、Midjourny には専用の「パラメーター」が存在し、それらをチャット欄に入力することで生成される画像をイメージに近づける事ができます。
パラメータ例
・アスペクト比を変える --aspect
, もしくは --ar
使用例: プロンプト「 Crying baby –ar 1:1」

このパラメーターを使うことで画面の比率を変える事ができます。
・美しく加工されてくない物を描きたい – style raw
使用例: プロンプト「 child’s drawing of a cat –style raw」

AIによる画像の美化を防ぐため、このような子供が描いたような画風でも生成できます。
・イラスト系モデル「niji 4」で描きたい –niji 4
使用例:プロンプト「Beautiful girl in a beautiful uniform –niji 4 」

イラスト系のモデルも使えます。
これらの他にもまだまだ多くのパラメーターが存在します。
詳しくはこちらの公式サイトからParameter Listを参照してください。
自分専用サーバー(チャットルーム)を作る方法
さて、NEWCOMER ROOMSのチャットルーム内で画像を生成していてもみんなに見られてしまいますし、チャット内でどんどん流されてしまうので管理しにくいです。
自分のサーバー(チャットルーム)を作ることで、マイペースで画像を生成する事ができます。

画面左の+ボタンを押して「サーバーを追加」、続けて「オリジナルの作成」と選択しサーバーの名前を決めると個人のサーバー(チャットルーム)が作成されます。
そしてこの個人のサーバー(チャットルーム)にMidjourny Botを招待することで、Midjournyを使った画像の生成が可能になります。
フレンドを招待するを選択して

自分のルームのリンクをコピーして

これをMidjourny Botに送りましょう。

メッセージとして送りしばらくすると自分専用サーバー(チャットルーム)を訪れてくれます。

botが到着するとこのようなメッセージが表示されますので、以後自分専用サーバー(チャットルーム)での画像生成が可能となります。
Midjourneyで高画質化する方法
Midjourneyは普通に生成してもかなり高いレベルの画像を生成できますが、よりクォリティーを高める方法があるのでご紹介します。
- 生成した画像をアップスケールしていく
- プロンプトに高品質になるワードを入れる
- 前述のパラメーターを使う
1、生成した画像をアップスケールしていく
美味しそうなステーキを生成しました。

3番のステーキをより美味しそうに加工します。まずU3を選択します。

Upscales(Subtle)-微妙にアップスケール と Upscales(Creative)-創造的にアップスケール好きな方を選んでアップスケールしましょう。


このようにUpscaleする事で画像の品質を高める事ができます。
Upscales(Subtle)の方が元画像に忠実に仕上がるようです。用途によって使い分けると良いでしょう。
2,プロンプトに高品質になるワードを入れる
画像生成AIでお馴染みの品質系呪文はMidjourneyでも健在です。いくつか代表的なものを一覧にまとめました
high quality | 高品質に |
highly detailed | 非常に詳細に |
ultra detailed | 超詳細 |
realistic | 現実的に |
ultra realistic | 超現実的 |
photorealistic | 実際の写真 |
8k | 8K画質で |
16k | 16K画質で |
生成する際はプロンプトの中に何か1つ品質系の呪文を入れておくと良いでしょう。
3,前述のパラメーターを使う
品質を上げるパラメーターも色々あるので、代表的な物を紹介します。
“–test” 汎用アーティスティックモードで生成します。
“–testp” フォトリアリズムモードで生成します。
”–stylize 750” 芸術性の高い画像を生成します。
この他にもたくさんあり紹介しきれませんので、詳しくは公式のParameter Listを参照してください。
Midjourneyで画像を編集する方法
生成した画像を編集する機能もあります。

Vary(Region)を選択してください。

修正したい箇所にマスク掛けをした上でプロンプトも変更します。
今回はガーリックバターを上に乗せてみます。

あまりガーリックバターっぽくなりませんでしたが、マスクをかけた部分の画像を変更する事ができました。
Stable Diffusionでいうところのinpaintのような感じですね。
Midjourneyについてよくある質問
いくつかよくある質問をあげてみました。
①日本語文字の生成はできる?
なんと最新のイラスト系モデル「Nijimodel V6」では日本語の文字を画面内に生成することが可能となっています。
※生成の方法はこちらの記事を参考にしてください。
②プロンプト入力のコツは?
Midjourneyは公式にシンプルで短いプロンプトが適しているとの見解を表明していますので、極力単純なプロンプトで生成するのが良いでしょう。
※公式解説はこちらです。
③Seed値は使える?
パラメーター ”– seed ~”を使う事でseed値固定の画像を生成する事ができます。
これにより類似のキャラクターや画風を再現することが可能になっています。
※Seed値についてはこちらを参考にしてください。
④スマホ(iPhone・Android)でも使える?
もちろん使えます。
というかMidjourneyの一番いいところはスマートフォンからでも使える点にあります。
※スマホから使用したい方はこちらを参考にしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
【最新版】画像生成AI『Midjourney』の使い方完全ガイド!スマホでもOK!について解説してきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- Midjourneyを使えばプロ級の高品質なAI画像が生成できる
- 使用するためにはDiscordにアカウントが必要
- スマホからでも超お手軽に画像生成が可能
Midjourneyはチャット形式で画像を生成していくため、サーバーさえあれば色々な人が参加して画像の生成を楽しむこともできます。
Discord上にはそんなサーバーも存在しているので自分の趣味合う仲間を探すのも良いでしょう。
ただしエロやゴア系画像は生成できません。チャットは不特定多数の目に触れますのでお行儀よく使ってくださいね。