ChatGPTを使っていると時々見かける「このプロンプトはポリシー違反の可能性があります」という警告。これが何度も表示されるとアカウント停止になる可能性もあり、不安を感じたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実際に「アカウントが突然停止された」という報告も増えており、ChatGPTを安全に利用するためにはポリシー違反について正しく理解することが重要です。
この記事では、どのような行為がポリシー違反になるのか、違反した場合どうなるのか、そして警告が表示された際の対処法まで、実例を交えて徹底解説します!
- ChatGPTのポリシー違反とは?
- ポリシー違反するとどうなる?
- ポリシー違反メールが届いた場合の対処法
- ChatGPTのポリシー違反を回避する方法
ChatGPTのポリシー違反とは?
ChatGPTのポリシー違反とは、OpenAIが定めた利用規約やコンテンツポリシーに反する行為のことです。ポリシーは安全で公平なAI利用環境を維持するために設けられています。
違反行為には以下のような種類があります。

違反例①:不適切な表現やコンテンツの入力・生成
- 差別的な表現や発言
- 暴力的な内容の生成
- 性的に不快な表現
- 他者へのハラスメントやいじめを促すコンテンツ
例えば、特定の人種や性別に対する差別的な発言を生成するよう依頼したり、暴力的な行為の詳細な方法を尋ねたりする行為です。
違反例②:著作権を侵害するコンテンツの生成・利用
- 他者の著作物を無断で複製
- 商標権で保護されたキャラクターの無断使用
- 既存の作品の大部分を複製するような依頼
有名な小説の続編を書かせたり、特定の著作物をそのまま模倣したりする依頼も違反になる可能性があります。
違反例③:個人情報や機密情報の不正取得
- 他者の個人情報の収集や探索
- 機密データの抽出を試みる行為
- プライバシーを侵害する情報の要求
特定の個人の連絡先情報を探したり、企業の内部情報を入手しようとする行為が該当します。
違反例④:生成されたアウトプットの犯罪や加害行為への利用
- ハッキング方法の質問
- 詐欺や不正行為のアドバイス要求
- マルウェアやウイルスの作成方法の質問
「パスワードを解読する方法を教えて」などの質問も、ポリシー違反となります。
違反例⑤:虚偽の情報の意図的な拡散
- 架空の病気に関する偽情報の作成
- 歴史的事実と異なる情報の捏造依頼
- 科学的根拠のない健康情報の生成
このような行為は社会に悪影響を及ぼす可能性があるため禁止されています!
ChatGPTでポリシー違反するとどうなる?
ChatGPTのポリシー違反が検出された場合、OpenAIは段階的に対応を取るようです。
オレンジ警告と赤警告の違い
ChatGPTでは主に2種類の警告表示があります。

- 比較的軽度の注意喚起
- ポリシー違反の可能性がある内容や、センシティブな話題について表示
- プロンプトの修正で会話継続可能
- 直ちにアカウント停止にはつながらない

- 重大な警告
- 明確なポリシー違反や違法性のある内容が検出された際に表示
- 即座にプロンプト内容の見直しが必要
- 繰り返すとアカウント停止やBANの可能性が高まる
とある方の体験談では「サイケデリック医薬品に関する調査」をしていた際に複数回警告が表示され、その後アカウントが停止されたケースがあったそうです。何度も警告を無視して同様の質問を続けると、アカウント停止のリスクが高まるということが分かりました。
ポリシー違反による段階的な制裁措置とは?
先ほどもお話しした通り、ChatGPTは段階的に制裁を行っています。
- STEP1メッセージ・メールによる警告
まず軽い違反では警告が発せられ、通常はプロンプト入力時にポップアップで表示されます。
- STEP2アカウントの一時停止
これは、重大な違反や繰り返しの場合に適用され、一定期間ChatGPTを利用できなくなります。
- STEP3アカウントの永久停止(BAN)
悪質なコンテンツの作成やスパム行為を繰り返すユーザーに対して適用され、「OpenAI API – Access Terminated」というメールが届くことがあります。その場合、該当メールアドレスでの再登録ができなくなります。
- STEP4法的措置
著作権侵害やプライバシー侵害など、法律に関わる問題の場合、法的機関への通報や追跡調査が行われる可能性があります。
実際には永久停止(BAN)されたユーザーの報告は比較的少なく、一般的に軽い違反では警告のみで済むケースが多いようです。ただし、明らかな悪意ある使用や重大な違反の場合は即時アカウント停止もあり得ますので注意が必要です!
ChatGPTからポリシー違反メールが届いた場合の対処法
「OpenAI API – Access Terminated」や「OpenAI – Access Terminated」といったメールが届いた場合、アカウントが停止されている可能性があります。

対処法としては、以下の3つがあります。
①メール内容の確認:違反内容や理由を確認し、リンクがある場合は公式サイトかどうか確認する
②OpenAIサポートに問い合わせ:ChatGPTのヘルプページからサポートに「状況を説明し、意図的な違反がなかったこと」を連絡する
③異議申し立て:意図しない違反だった場合は、経緯を説明して異議申し立てする。使用目的が誤解されている場合は、正しい意図を丁寧に説明しましょう。
ただし、永久停止された場合、アカウントの復活は難しいケースも多いようです。そのため、新しいメールアドレスでの再登録を検討するのも一つの方法です。
ChatGPTのポリシー違反を回避する方法
ChatGPTでのポリシー違反を未然に防ぐために、以下のポイントを意識しましょう!

回避方法①:適切なプロンプトの作成
- センシティブな単語や表現を避ける
- 暴力や犯罪に関連する質問は控える
- プロンプト内容に疑問を感じたら書き換える
例えば「爆弾の作り方」ではなく「科学実験の安全な方法について」といった表現に変更するなど、目的を変えずに表現を工夫しましょう。
回避方法②:警告が表示された場合に適切に対処する
警告が表示された場合は以下の対応を取りましょう。
- 質問内容を見直し、別の表現に言い換える
- センシティブな話題から離れる
- 同じ質問を繰り返し試みない
警告を無視して同じ質問を繰り返すと、アカウント停止のリスクが高まってしまいます。
回避方法③:企業・法人では社内ガイドラインを作成する
企業でChatGPTを利用する場合は、以下の点に注意が必要です。
- 社内ガイドラインの作成と共有
- 利用ルールの明確化と従業員教育
- 定期的なポリシー更新の確認
特に政治関連の使用には注意が必要です。実際に「AIゆういちろう」というサービスがChatGPTの政治利用ポリシーに抵触し、別のAIに切り替えるケースもありました。

ChatGPTのルールは常に変わる!最新情報の確認方法
ChatGPTのポリシーは定期的に更新されるため、最新の情報を確認することが重要です。その際、以下のポイントを押さえましょう!
①公式サイトでの確認:OpenAIの「Usage Policies」ページを定期的にチェックしたり、メール通知の登録(希望者のみ)をしたりする
②更新タイミングの把握:大きな機能追加時にはポリシーも更新されることが多い(2024年1月10日に最近の大きな更新があった)
③日本語情報の入手:公式情報は英語のため、信頼できる翻訳やromptnなどの解説記事も参考にする
ポリシー違反を避けるためには、常に最新のルールを把握しておくことが大切です!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ChatGPTのポリシー違反について、警告の種類、違反した場合の対応、回避方法まで詳しく解説しました!
この記事で紹介したことをまとめると次のようになります。
- ポリシー違反には「不適切な表現の生成」「著作権侵害」「個人情報の不正取得」などがある
- オレンジ警告は軽い注意、赤警告はより重大で即座に見直しが必要
- ポリシー違反メールが届いた場合は、サポートに連絡して状況を説明する
- 適切なプロンプト作成と警告時の適切な対応でリスクを回避できる
- ポリシーは定期的に更新されるため、最新情報の確認が重要
ChatGPTは便利なツールですが、安全に長く利用するためにはポリシーを理解し、適切に使用することが大切です。この記事が皆さんのChatGPT利用の参考になれば幸いです。