世界最高水準の性能を誇るGoogle DeepMindの動画生成AI「Veo 2」が、日本でもFreepikを通して利用可能になりました。
テキストだけで最大4K解像度の高品質動画を生成できるこのAIツールは、従来の動画生成AIを圧倒する自然な表現力で、実際に使ってみてもかなり高精度でした。
本記事では、Veo 2の基本情報から特徴、具体的な使い方、そして料金プランまですべて網羅的に解説します!
- 動画生成AI「Veo 2」とは?
- FreepikでVeo 2を使う方法
- 【Veo 2が使える】Freepikの料金プラン
- Veo 2の活用例
- Veo 2の商用利用について
動画生成AI「Veo 2」とは?

Veo 2は、Google DeepMindが2024年12月16日に公開した最先端の動画生成AIです。テキストプロンプトや静止画像から高品質な動画を自動生成する技術で、2025年2月からアメリカで誰でも利用できるようになりました。日本では現在「Freepik」というプラットフォームで利用できます。
従来の動画生成AIが抱えていた「不自然な動き」や「ぎこちない表情」といった問題を大幅に改善し、まるで実写のような自然な動画を生成できることが最大の特徴です。Metaが提供するベンチマークテスト「MovieGenBench」において総合評価で1位を獲得するなど、現在「最高峰の動画生成AI」として世界中のユーザーから高い評価を受けています。
Veo 2の特徴と他の動画生成AIとの違い
Veo 2は従来の動画生成AIと比較して、たくさんの特徴を備えています。
①高画質・高精細な動画生成
- 最大4K解像度での出力: YouTubeやテレビでの視聴にも耐えうる高解像度での動画生成が可能です
- 長時間動画生成: 従来のAIが数秒程度だったのに対し、最長で数分間の動画を生成できます
- リアルな表現力: 人物の表情や動き、物体の質感などを細部まで現実世界のように表現
②物理法則の理解と映画撮影技術への対応
- 物理法則に基づく自然な動き: 重力や流体力学に基づいた自然な動きを再現
- 映画撮影用語への対応: 「ドリーズーム」「タイムラプス」などの専門用語を理解
- カメラワークの指定: ローアングル、被写界深度など細かい撮影指示が可能
③安全性と信頼性
- ハルシネーションの抑制: 不自然な要素や予期せぬ物体が表示される現象を大幅に削減
- SynthID透かし: 生成された動画にはAI生成コンテンツであることを示す透かしが埋め込まれる
他の動画生成AIとの違い
Veo 2は、OpenAIのSora Turboを含む他の主要な動画生成AIと比較して、以下の点で優れています。
- 人物描写の安定性: 手や顔の表現が安定しており、不自然な破綻が少ない
- シーンの一貫性: 背景や光の当たり方など環境要素のフレーム間での一貫性が高い
- プロンプトへの忠実度: テキスト指示の内容をより正確に動画化できる
上記のデモ動画でもVeo2の凄さが分かりますよね。これらの特徴により、Veo 2は現存する動画生成AIの中でもトップクラスの性能を持っていると評価されています。
FreepikでVeo 2を使う方法
Google公式のVeo 2は現在ウェイトリストへの登録が必要ですが、画像生成プラットフォームとして知られるFreepikが2025年2月21日にVeo 2を統合したことで、誰でも簡単に利用できるようになりました。
Freepikでの利用手順
それでは早速使っていきましょう!(利用には課金が必要です。※後ほど詳しく解説)
①Freepik公式サイトにアクセス: 有料プランに加入しておきましょう。

②AI Suiteにログイン: Googleアカウントなどお持ちのものでログインし、メニューから動画生成画面に移動します。

こちらが動画生成画面です。

③動画生成モードを選択: 使用するAIモデルとしてVeo 2を選びます

④プロンプトの入力: 生成したい動画の内容を英語で記述(日本語からの翻訳にはChatGPTなどを活用)
今回は、以下のプロンプトで生成してみます。
A young Japanese family with a small child walking through a busy Tokyo street at night. Neon signs illuminate their faces with colorful lights. They're laughing and pointing at various shop displays. Handheld camera movement follows them from behind at shoulder height, creating an immersive perspective. Ambient street sounds and gentle rain can be seen falling.
訳:小さな子供を連れた若い日本人家族が夜の東京の繁華街を歩いている。ネオンサインは色とりどりの光で顔を照らします。彼らは笑いながらさまざまな店のディスプレイを指差しています。手持ちカメラの動きが肩の高さで後ろから追われ、没入型の視点が作成されます。周囲の街路の音と穏やかな雨が降っているのが見えます。

⑤動画設定の調整: アスペクト比、動画の長さなどを設定
- アスペクト比: 16:9(横向き)、9:16(縦向き)、1:1(正方形)から選択
- 動画の長さ: 通常は5秒〜8秒(長いほどクレジットを多く消費)

⑥生成を実行: 「生成」ボタンをクリックし、完成を待つ

約3分ほどで完成しました。
かなりリアリティーのある動画が生成されて驚きました!
さらにもう1本作成してみました。プロンプトは、以下の通りです。
A professional Asian woman in her early 30s working at a modern office desk with large windows. She's wearing a navy blue blazer and white blouse, typing on her laptop with confidence. The scene is bright with natural daylight coming through the windows. Close-up shot focusing on her expressions of concentration and occasional smiles. Shallow depth of field with office background slightly blurred.
訳:大きな窓のあるモダンなオフィスデスクで働く 30 代前半のアジア系のプロフェッショナルな女性。彼女はネイビーブルーのブレザーと白いブラウスを着て、自信を持ってラップトップに入力しています。窓から自然光が差し込み明るい現場です。集中力と時折見せる笑顔の表情に焦点を当てたクローズアップショット。オフィスの背景がわずかにぼやけた浅い被写界深度。
まるで映画やCMのワンシーンのようですね。
生成した動画は、動画右のダウンロードボタンから保存できます。

以上が、FreepikでのVeo 2の基本的な使い方になります。
Veo 2のSound Effects機能の使い方
Veo 2で生成した動画に臨場感を加えるためのSound Effects機能について、詳しい使い方をご紹介します。
この機能を活用することで、無音の動画に環境音やBGMを追加し、より魅力的なコンテンツに仕上げることができます。
①Veo 2で動画を生成した後、生成された動画の右上のボタンから「Apply Sound Effects」ボタンをクリック

②プロンプトを入力して生成する。
Sound Effects機能では主に以下のカテゴリの音声効果を追加すると良いでしょう。
- 環境音(Ambient Sounds): 森の音、都会の騒音、雨音、波の音など
- 効果音(Sound Effects): 足音、ドアの開閉音、タイピング音など
- BGM(Background Music): 様々な雰囲気の背景音楽
- 感情表現音(Emotional Cues): 緊張感、幸福感などを演出する音楽効果
今回は、以下のプロンプトで先ほど2つ目に生成した動画にタイピング音を入れてみます。
Soft typing sounds on a keyboard with occasional office background noise
訳:キーボードの静かなタイピング音と、時折オフィスのバックグラウンドノイズが発生する

1-2分で生成されました!こちらが音声を追加した動画になります。
いかがでしょうか?とても自然に音が入りましたね。
従来の動画生成ツールでは音声が生成できないものが多かったので、これは革新的だと感じます!
FreepikでVeo 2を使用する際のクレジット消費量
Freepikでのクレジット消費は以下の要素によって変動します。
設定項目 | クレジット消費の目安 |
---|---|
5秒の標準品質動画 | 約1,000クレジット |
5秒の高品質動画 | 約1,500クレジット |
8秒の標準品質動画 | 約1,600クレジット |
サウンドエフェクト追加 | 追加で約200〜300クレジット |
FreepikでのVeo 2の活用は、プロンプトの質と設定の最適化によって大きく結果が変わります。最初は短い動画から始めて、徐々にスキルを磨いていくことで、限られたクレジット内でも最大限の成果を得ることができるでしょう。
【Veo 2が使える】Freepikの料金プラン
Veo 2を利用するためには、Freepikの有料プランへの加入が必要です。

Veo2を利用する場合は、以下のプランがオススメです。
- エッセンシャルプラン(月額1,300円+税)
- 毎月7,000クレジット付与
- 1本の動画生成に約1,000クレジット消費
- 月に7本程度の動画生成が可能
- プレミアムプラン(年額18,000円)
- 年間で21万クレジットが利用可能
- より多くの動画生成を予定している場合におすすめ
先ほども少しご紹介しましたが、Freepikはクレジット制となっています。動画生成時のクレジット消費は、生成する動画の長さや品質設定によって変動します。
- 5秒の標準品質動画:約1,000クレジット
- より高画質な設定:さらに多くのクレジットが必要
- 音声効果の追加:追加のクレジットが必要
Veo 2の活用例
Veo 2の高品質な動画生成能力は、様々な分野での活用が期待されています。具体的にどのような場面で活用できそうかをまとめてご紹介します!
①ビジネスでの活用
- 広告・プロモーション動画: 商品紹介やサービス説明の動画を低コストで制作
- SNSコンテンツ: YouTubeショーツやInstagramリールなどの短尺動画を効率的に作成
- プレゼンテーション: 会議や商談での説明資料として活用
②クリエイティブ分野での活用
- 映画・映像制作: プロトタイプやコンセプト映像の作成
- 教育コンテンツ: 学習内容を視覚的に説明する動画の制作
- アート作品: 実験的な映像表現の創出
Veo 2はYouTube連携も可能に
2025年2月13日には、YouTube ShortsにVeo 2が統合されました(現在は一部地域のみ)。これにより、ショート動画内でテキストプロンプトから独自の動画クリップを生成することが可能になります。
Veo 2の商用利用について

Veo 2の商用利用については、現時点で明確な発表はありません。Freepikのプラットフォーム上での利用に関しては、Freepikの利用規約に従うことになります。
Freepikの一般的な商用利用について
- プレミアムプラン契約時: Freepikのプレミアムプランでは、多くのコンテンツに対して商用利用が許可されています
- 商用利用の範囲: 広告、マーケティング、ソーシャルメディア投稿、ウェブサイトなどの一般的なビジネス目的での使用が含まれます
- クレジット表記: プランによっては著作権表記(attribution)が必要ない場合もあります
ただし、新しいサービスであるVeo 2については特別な制限が設けられている可能性があるため、著作権侵害や業界ごとの規制に反していないか確認しつつ、極力商用利用しないようにしましょう。
まとめ
Google DeepMindが開発したVeo 2は、世界最高水準の動画生成AIとして、テキストプロンプトから最大4K解像度の高品質動画を生成できます。2025年2月現在、日本ではFreepikを通じて誰でも利用可能になりました。
この記事のポイントをまとめると、以下の通りです。
- 人物の自然な動き、物理法則の理解、映画撮影技術への対応が特徴
- Freepikの有料プラン(月額1,300円〜)で利用可能、1本の動画生成に約1,000クレジット消費
- 商用利用は明確な発表なし
- 広告・SNS・教育など幅広い分野で活用可能
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