ChatGPTの登場によってなくなる・奪われる仕事はある? | romptn Magazine

ChatGPTの登場によってなくなる・奪われる仕事はある?

ChatGPT

2024年に入った現在でも、チャット型AI「ChatGPT」(チャットGPT、以下ChatGPTと表記)は日本中で話題を席巻していますね。

以前から、「AIによっていくつかの仕事が奪われる」といった話がされてきましたが、ChatGPTの登場によって、その未来が近づいてきたような気もします。

この記事では、ChatGPTの特徴を分析しながら、どのような仕事がChatGPTによってなくなってしまうのか。また影響が出るのかについて分析していきます。

※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました!以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

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ChatGPTによって将来なくなる仕事は?

まずはズバリ、ChatGPTに聞いてみましょう。

筆者
筆者

ChatGPTによってなくなる仕事はありますか? もしある場合、具体的な仕事名と根拠を述べてほしいです。

ChatGPT
ChatGPT

ChatGPTのようなAI技術によって影響を受ける可能性がある仕事はいくつかありますが、完全になくなるというよりも、仕事の内容や形態が変わる可能性が高いです。以下に、具体的な仕事名とその根拠を挙げます。

【1. カスタマーサポート

根拠:
AIチャットボットは24時間対応可能であり、基本的な問い合わせやサポートを自動で処理できます。これにより、人間のカスタマーサポート担当者が必要とされるケースが減少する可能性があります。ただし、複雑な問題や高度なコミュニケーションスキルが必要なケースでは、引き続き人間のサポートが求められます。

【2. データ入力業務

根拠:
AIは大量のデータを迅速かつ正確に処理できるため、データ入力や基本的なデータ管理業務は自動化されやすい分野です。これにより、データ入力専任の職種が減少する可能性があります。

【3. 翻訳業務

根拠:
機械翻訳の精度が向上しており、特に日常会話や一般的な文書の翻訳はAIによって迅速に行われるようになっています。専門的な文書や文化的なニュアンスが重要な翻訳では依然として人間の翻訳者が必要ですが、基本的な翻訳業務の需要は減少する可能性があります。

【4. コンテンツ生成

根拠:
AIは記事、ブログ投稿、ニュースレポートなどのコンテンツを生成する能力があります。特に定型的なフォーマットやデータに基づくレポート作成においては、AIが効率的に作業を行うことができます。クリエイティブな要素や独自の視点が求められるコンテンツでは人間の関与が必要ですが、基本的なコンテンツ生成作業はAIに置き換えられる可能性があります。

【5. テレマーケティング

根拠:
AIは顧客への電話応対や商品説明を自動で行うことができ、特にスクリプトに基づいたセールスコールはAIによって効率化されることが多いです。これにより、テレマーケティングの仕事の一部がAIに取って代わられる可能性があります。

ChatGPT
ChatGPT

AI技術が進化するにつれ、特定の業務は自動化される可能性が高くなりますが、人間のクリエイティビティや感情的な知見が必要な分野では引き続き人間の労働力が求められます。AIは人間の仕事を補完し、より高度な作業に集中できるようにするツールとして利用されるべきです。

なるほど、すごく納得感はありますね。

他にも以下のような仕事がChatGPT活用でなくなるとされています。

  1. 文章の校正業務
    ChatGPTは文法やスペルミスの検出・修正ができるため、専門の校正者が必要とされるケースが減ることが予想されます。
  2. ルーティン的な事務作業
    ChatGPTが効率的に自動化できるため、定型的な事務作業が減少することが予想されます。
  3. リサーチ業務
    ChatGPTは効率的に情報を検索できるため、情報検索の仕事が減る可能性があります。
  4. スケジュール管理業務
    ChatGPTはスケジュール管理を効率的に行うことができるため、スケジュール管理の業務が減少する可能性があります。
  5. 商品やサービスの分析業務
    ChatGPTは基本的な分析業務を自動化できるため、簡単な分析業務を行うマーケティングアナリストの仕事が減ることが予想されます。
  6. SNS運用
    ChatGPTはSNS投稿の作成やコメントへの自動返信が可能であるため、SNSの運用業務が減少する可能性があります。

参考:AIによる代替可能性が高い100種の職業

ご存じの方も多いかもしれませんが、2015年に野村総合研究所がオックスフォード大学のオズボーン教授らともに共同研究し発表した、「10~20 年後に、日本の労働人口の約 49%が就いている職業において、それらに代替することが可能」という論文があります。

これは、ChatGPTを含むAIによって、なくなる・奪われる可能性が高い職業と言えるかもしれません。

かなり数が多いので、興味のある方は元データのPDFをご覧ください。

野村総合研究所のニュースリリースを見る

ChatGPTの得意領域と苦手領域

ChatGPTが得意とする分野と苦手分野について自分たちでも考えてみましょう。

ChatGPTは、単語やフレーズを連鎖させて文を生成するという仕組みが元になっています。

この仕組みを「大規模言語モデル(LLM)」と呼びます。詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

そのため、会話や文章生成が中心となるタスク(質問応答、文章作成、ブレスト、要約、小説執筆など)は得意領域です。

また、WEB上に情報量が多いコンテンツについても詳しいです。例えばエンジニアの書くコードなどですね。

しかし、一方でWEB上に情報が少ない専門的な知識が求められる分野や、最新の情報への対応は苦手とします。

ChatGPTの情報は2023年4月までのものになっています。それ以降の情報については対応していません。

ちなみに、ChatGPTに聞いてみるとこうなりました。

やはり、テキスト生成がメインタスクになっているものが得意ですね。

ChatGPT(AI)によってすでに影響が出ている仕事

実は、ChatGPTはすでに、エンジニアの仕事スタイルを変えています。

以前は不明な点やエラーが出た際にGoogleで検索していたのが、現在ではChatGPTに聞いてみることが一般的になっています。

筆者
筆者

私の周りのエンジニアによると、作業効率がリアルに1.3倍くらいになったと話していました。

ChatGPTにコードを見てもらうと、どの部分が原因でエラーが出ているのかについても教えてくれるそうです。

とはいえ、「どんなコードを書きたいか」が言語ができて初めてChatGPTはコード生成ができます。

ChatGPTに命令(プロンプト)を与える人としてのエンジニアの仕事は確実になくならないでしょう。

AIに奪われない翻訳者の仕事内容とは

ChatGPTより先に機械学習の影響が来ていた業界を紹介しましょう。

それは「翻訳」です。

ChatGPTは翻訳も得意ですが、翻訳業界ではChatGPTの登場より前から「Google翻訳」や「DeepL」といった高性能機械翻訳が登場していました。

日経の記事によると、翻訳家の仕事は

  • ポストエディター(機械翻訳による文を、人の言葉に近づける仕事)
  • 第一線で活躍する翻訳家

の2つが残ると考えられているとのことです。

確かに考えてみると、良い翻訳は芸術に近いものがありますね。

  • 今夜は月が綺麗ですね(原文:I love you.)
  • インテル、入ってる(原文:intel inside.)

参考:AIで翻訳家の仕事はなくなるか、「ポストエディター」という新たな職種も

ChatGPTによってなくならない仕事、生まれる仕事

ChatGPTや他のAI技術の進化は、多くの業界や職種に影響を与えています。しかし、すべての仕事がAIによって置き換えられるわけではありません。一方で、新しい仕事の機会も生まれてきています。

ChatGPTによってなくならない仕事

  1. 高度な専門知識を要する記事やコンテンツ制作
    ChatGPTは一部のライティング業務を自動化できますが、高度な専門知識や創造性が求められるコンテンツには、引き続き人間のライターが必要とされるでしょう。
  2. 倫理的な意識と判断
    AI技術を利用する際の倫理的な意識や判断は、人間の役割として重要です。AIが不適切なデータやバイアスのあるデータを学習するリスクがあり、その対応や判断は人間が行う必要があります。
  3. AIとの効果的なコミュニケーション
    AI技術と共に働く能力が求められるため、AIの利点を最大限に活用できるスキルや、AIとの効果的なコミュニケーション能力が必要です。

ChatGPTによって生まれる新たな職業

  1. プロンプトエンジニア
    プロンプトエンジニアは、ChatGPTや他のAI技術を効果的に活用するための入力(プロンプト)を設計・最適化する役割を担います。AIが正確で意味のある結果を出力するための専門知識が求められます。
  2. AIアプリケーション開発者
    AIアプリケーション開発者は、ChatGPTや他のAI技術を活用した新しいアプリケーションやソフトウェアを開発します。これには、AI技術の知識だけでなく、プログラミングスキルやシステム設計のスキルも必要です。

ChatGPTを含むAIが仕事のあり方を変えるのは間違いない

冒頭のChatGPTも言っていたように、ChatGPTを含むAIに命令をする職業が生まれたりと、AIによって仕事のあり方は変わっていくのは間違いなさそうです。

エンジニアはプロンプトエンジニアに変わるかもしれないですし、医者はAIの診断を補佐する役割に変わるかもしれません。

AI技術の進化に合わせて人間自身も進化し続ける必要があるということですね。

結論:ChatGPTによってなくなる・奪われる仕事はあるのか

この記事をまとめると、

  • ChatGPTによって、単純作業の業務は無くなる可能性がある
  • とはいえ、ChatGPTは苦手な業務も多いので、なくならない仕事も多い
  • すでにエンジニアや翻訳の領域ではAIによる仕事への影響が出始めている
  • 他の仕事でも、AIが仕事のあり方を変えていきそう

でした。

ChatGPTに仕事を奪われるかどうかを危惧し排斥するのではなく、うまく利用して仕事をより楽にしていきましょう。

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