ChatGPTは文章を書くことが得意です。文章生成AIなので、通常のチャットボットにありがちな不自然な文章ではなく、誰かと会話をしているかのような自然な文章を生み出してくれます。
この技術を活用して、ライティングの現場では既に大きな力を発揮しています。たとえば、下記画像のように「春の花について書きたい」とChatGPTに伝えたとしましょう。関連する情報や文章をサクサク提供してくれます。
また、何について書こうかと悩んだ時に、アイディアを提供するよう指示することもできます。これらを利用すれば、ライティングで今まで以上にスピード感を持って文章を書くことが出来ると、容易に想像できるのではないでしょうか？
現在では副業でライティングを実践している方も多くいらっしゃるかと思います。そのような方には、時短になるChatGPTはぜひ活用していきたいところですよね。
今回こちらの記事では、ChatGPTをライティングの現場や副業で役立てる方法を、実例を交えてご紹介します。ぜひAIの力で、ライティング技術とスピードの向上を図りましょう！
本記事は、2024年5月時点での情報となります。
※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました！以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
※AIライティングでおすすめのツールについても、以下の記事でご紹介していますのでぜひ合わせて読んでみてください！
ChatGPTをライティングで活用するメリット
ChatGPTをライティングで活用するメリットには、以下の3つがあります。
①アイデア出しにも使える
ChatGPTは膨大な情報を基に、ユーザーの要求に応じて多様なアイデアを提示してくれます。ライターズ・ブロックに陥った時や新しい視点が欲しい時に、ChatGPTと対話することで創造性を刺激し、ライティングのヒントを得ることができるでしょう。
②時間効率が大幅に上がる
ChatGPTは幅広い分野の知識を持っているため、簡単な質問をするだけで必要な情報をすぐに得られます。リサーチに費やす時間を大幅に削減でき、ライティングに集中できるようになります。ただし、得られた情報の正確性は自分で確認する必要があります。
③文章の校正と品質向上が図れる
ChatGPTに文章を添削してもらうことで、誤字脱字やわかりにくい表現を発見し、修正することができます。また、文章の論理構成や流れについてもアドバイスをもらえるため、より洗練された文章に仕上げられるでしょう。最終的な責任は人間にありますが、ChatGPTを賢く活用することで、ライティングの品質向上につなげられます。
AIはあくまでツールであり、万能ではありません。しかし、うまく付き合うことで、ライターの創造性と生産性を高める強力なパートナーになり得るのです！
※ChatGPTで文章を校正するコツについては、以下の記事でも詳しく解説しています！
ライティングに使えるChatGPTプロンプト例7選
ChatGPTのプロンプトとは、ChatGPTへの命令文のことです。このプロンプトを最適化することで、より希望に沿った文章を生成させることが出来ます。
もし今までChatGPTを使用していて「自分の希望に沿った内容が出力されないな」と感じた方は、これからご紹介するものを参考にしてみてください。
ChatGPTプロンプト例①：記事の見出しを作る
まず、ブログなどの記事の見出しを作成するプロンプトをご紹介します。今回は、例として「家族で楽しめる夏祭りに関する記事を書きたい」と考えたとしましょう。
ChatGPTで希望に沿った出力文を生成するためには、なるべく細かく条件を指定することが重要です。今回はライターとして、想定するペルソナに刺さる見出しを作成したいので、以下のようにプロンプトを作成し実行しました。
キーワードやペルソナを可変とすることで、希望に沿う文章を生成させることが出来ます。今回はこのような結果が出力されました。
プロンプトに沿った、キャッチ―でペルソナを意識した文章が生成されることがおわかりいただけたかと思います。
#命令文
あなたはプロのライターです。#キーワード の内容に沿った記事の見出しを作成してください。 記事のペルソナは#ペルソナ に記載しているため、これらの層に受け入れられやすい見出しとしてください。
#キーワード
[キーワードを入力]
#ペルソナ
[ペルソナを入力]ChatGPTプロンプト例②：文章の添削をする
次に、文章の添削を行うプロンプトをご紹介します。添削の際にレビュアとなる対象を指定することで、その目線に沿った添削結果を出力してもらうことが可能になります。
今回はこの記事の冒頭文を、人気ブロガーに添削してもらうためのプロンプトをご紹介します。
以下が添削された文章です。人気ブロガーを指定したので、少しカジュアルに添削され、より読者の利益を意識した内容に書き換えられました。
#命令文
#原文 の文章を#レビュア の目線で添削してください。
#レビュア
[レビュアを入力]
#原文
[原文を入力]ChatGPTプロンプト例③：ライティング案を貰う
次に、ライティングの案を貰うプロンプトをご紹介します。記事の見出しを提案してもらった時と同様に、読み手を指定してライティング案を提案してもらうプロンプトとしました。
以下が出力された文章です。今回は5つ出力してもらいましたが、数を増やせばもっと案を提案してもらうことが出来ます。
#命令文
#テーマ に記載されている内容で、#読み手 が読んだ際に受け入れられやすい記事のタイトル案を5つを考えてください。
#読み手
[読み手を入力]
#テーマ
[テーマを入力]ChatGPTプロンプト例④：文章の要約をする
文章を要約して誰かに伝えたいときに有効なプロンプトをご紹介します。今回は、この記事の冒頭の文章を要約したいと考えたとしましょう。
ボリューム感を指定するために、文字数も指定できるプロンプトを作成して実行しました。
以下が出力された文章です。文字数は指定しなくても要約してくれますが、出力される文章のボリュームを指定したい場合は文字数を指定することをおすすめします。
因みに、こちらで出力された文字数は167文字でした。140文字などに指定すれば、長文の内容をX（旧Twitter）で呟きたいときに有効になりそうですね。
#命令文
#原文 の文章を#文字数 で指定した文字数に要約してください。
#文字数
[文字数を入力]
#原文
[原文を入力]ChatGPTプロンプト例⑤：ライティング内容の質問をする
ライティングを行う際は、リサーチをすることが多く求められるかと思います。自分の知らないことは書けないので、ネットや文献から探して記事に起こしていく必要がありますよね。
その際の調査の手間を少しでも省くために、ChatGPTは有効です。指定した内容についてChatGPTから情報を引き出すと、リサーチの時間を大幅に短縮することが出来ます。
今回は以下のような内容についてChatGPTに情報を提供してもらいました。
以下が出力された文章です。こちらの内容をきっかけにライティングを開始したり、提供された情報を更にChatGPTで掘り下げて記事にすることも可能です。
#命令文
#テーマ に書かれている内容であなたの知っていることを箇条書きで記載してください。
#テーマ
[テーマを入力]ChatGPTプロンプト例⑥：文章の言い換えをする
記載した文章を異なるターゲットに向けて書きたいときに有効なプロンプトをご紹介します。今回は、この記事の冒頭の文章を大学生向けに書き換えたいと考えたとしましょう。
こちらもChatGPTへ依頼する際に、読み手を指定することが出来るプロンプトを作成しました。今回は大学生向けの記事をライティングすると仮定し、以下のようにプロンプトを作成し実行しました。
以下が出力された文章です。大学生に向けた、と指定しているので、かなり砕けた文章に変更されたことがわかるかと思います。
#命令文
#原文 に記載されている文章を、#読み手 が読んだ際に受け入れられやすい文章に言い換えてください。
#読み手
[読み手を入力]
#原文
[原文を入力]ChatGPTプロンプト例⑦：記事構成を考えてもらう
次に、記事の構成を考えてもらいたいときにプロンプトをご紹介します。ブログの記事を書くときなど、ライティングを行う際に一番悩むのは記事構成ではないでしょうか？
今回も読み手とテーマを指定して、構成案を提案してもらえるプロンプトとしました。
以下が出力された内容になります。上記の内容に加えて「SEOを意識した記事構成を」などといったように前提条件を加えることで、更に目的に沿った構成を提案してもらうことが可能です。
#命令文
#テーマ に記載されている内容で、#読み手 が読んだ際に受け入れられやすい記事構成を考えてください。
#読み手
[読み手を入力]
#テーマ
[テーマを入力]
【結論】ChatGPTのライティング記事で副業もできる
ChatGPTのライティング記事は、副業にも大いに活用することが出来ます。OpenAI公式によると、ChatGPTから出力されたアウトプット、つまり作成された文章の著作権は、作成した人物や企業に帰属する、とされています。
そのため、出力された文章を商用記事として利用することも可能になるのです。テーマを与えればテーマに合わせた記事を書いてくれるので、ブログの記事を量産したい場合にはうってつけのツールになると言えるでしょう。
また、クラウドワークスやランサーズといったクラウドソーシングのサイトでは、ChatGPTの使用を前提としたライティングの副業案件もたくさん見られるようになりました。もし文章を書くのが苦手でライティングの副業を避けていた方も、ChatGPTを使用した文字出力であれば気軽に対応が可能になりますね！
ChatGPTをライティングに使う際の注意点
ChatGPTをライティングに使うには、いくつか注意も必要です。こちらでは、注意点を2点ご紹介します。
注意点①：話題によっては情報が古い
ChatGPTがソースとしている情報はGPT-3であれば2021年9月時点のものまでです。これ以前のデータまでしか保持していないため、「昨今の時事ネタ時間する記事を書いて」などの直近のテーマを扱った要望には答えられません。
また、ChatGPTはあくまでAIベースのモデルであるため、回答の正確性は100%ではありません。
取り込んだ大量のテキストデータに基づき、文脈に応じた文章を生成しているにすぎないので、基にするデータが持つ誤情報も出力した内容に反映されてしまうことがあります。
注意点②：文章が不自然なことがある
ChatGPTはAIなので、人間の目で見ると不自然な表現や回りくどい文章になっていることもたびたび見られます。生成された文章はAI特有の感情のない表現になってしまうので、読者から見て心を惹かれる文章を書く技術は、まだまだ人間から見て劣っていると言えるでしょう。
そのため、ChatGPTが出力した内容を記事として公開するためには、必ず自分の目で確認し、自分が書きたい内容や読者に伝えたいことに合わせて加筆・修正を行うことをおすすめします。
注意点③：SEO対策に適していない
ChatGPTを活用する際は、生成された文章をそのまま転載するのは避けましょう。Googleは自動生成コンテンツをスパム行為とみなす可能性があり、SEO上のペナルティを受ける恐れがあるためです。
Googleは検索結果のランキング操作を目的とした自動生成コンテンツの利用をスパムポリシー違反としています。AIを駆使してコンテンツを量産しても、検索エンジンから高く評価されるとは限らないのです。
加えて、先ほども述べたようにChatGPTの出力には事実と異なる情報が含まれていることもあります。SEOへの悪影響だけでなく、読者に誤った知識を与えてしまうことで信頼を失うリスクもあるでしょう。これは、企業にとっては特に致命的な問題となり得ます。
したがって、現時点ではChatGPTの活用だけでライティングを完結させるのは賢明ではありません。情報の精度を十分に吟味し、人間の目でしっかりとチェックすることが肝要です。AIを適切に利用しつつ、最終的には人間の感性と判断力を発揮することが、良質なコンテンツ制作につながるでしょう。
まとめ
この記事をまとめると、
・ChatGPTは文章生成AIなので、ライティングに大きく活用することが出来る。
・ChatGPTから希望する文章を引き出すために、プロンプトを工夫することで添削や案出しを行ってもらうことが出来る。
・AI特有の文章となり不自然な表現や間違った内容が出力されることもあるので、ChatGPTの書く内容を記事として公開するには、人の目でチェックする必要がある。
でした。ChatGPTを利用して、ぜひライティングの副業に挑戦したり、執筆の生産性向上に役立ててみてください。
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