ChatGPTは、人間のように受け答えができる、高品質なチャットAIとして注目を集めていますが、ビジネス分野への応用も期待されていることをご存じでしょうか。
企業のビジネス利用事例も増えており、自社でも活用できるようなビジネスアイデアを使って、業務効率化に繋げたいと思った方もいるでしょう。
しかし、安易にビジネス利用すると思わぬ問題が発生するリスクがあります。なので今回は、
- 業務効率化に繋がるようなビジネスアイデアとはどんなものがあるのか
- ChatGPT実行の際、どのような点に注意するのか、問題が発生した場合のリスクはなにか
について解説します。
この記事を読んでいただけたら、有用なビジネスアイデアを知ることができ、注意点を踏まえながら、ビジネスシーンでも活用できるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました!以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
ChatGPTを使ったビジネスアイデア10選
では、どんなビジネスアイデアが考えられているのか、順番に紹介していきますね。
①カスタマーサポート
チャットボット機能を活用し、高度なカスタマーサポートが開発できます。
すでに、AIを使った問い合わせ用のチャットボットは存在しています。ところが、回答できる範囲は限定されていて、結局サポートセンターに電話しなきゃいけないことありますよね。
ChatGPTを使うと、より具体的な回答が可能となったり、質問の微妙な違いに合わせて回答内容を変えたりできます。
このビジネスアイデアを実現できると、カスタマーサポートにコストが多くかかっている企業には特に効果が期待できますね。
※カスタマーサポートにChatGPTを導入するメリットやデメリット・活用事例など、以下の記事でも詳しく解説しています!
市場調査
ChatGPTは、テキストデータを読み込み、必要な情報を抽出することができるため、市場調査をサポートできます。
販促調査や価格調査のアンケートを読み込んで、顧客ニーズの把握のための情報を回答させるといったサポートにより、市場調査の業務効率化に繋がるビジネスアイデアが考えられます。
診断ツール
簡易な健康診断ツールとして活用するビジネスアイデアもあります。
生活習慣や症状を伝えることで、健康上の問題がないか分析し、対策の提案ができたら便利だと思いませんか。たとえば、ストレスがあり、お酒を飲まないと寝られないといった状態であれば、よく眠れるような対策を提案してくれるツールが世の中に登場するかもしれませんね。
旅行アドバイザー
旅行先の案内や旅行に関連する情報を提供できるため、以下のように旅行アドバイザーのような使い方もビジネスアイデアの一つです。
- 行きたい都市や国の観光名所、歴史的建造物、現地の名物料理のような旅行先の情報提供
- 旅行の日程から最適な旅程やアクティビティの提案
- 旅行者の好みや予算に基づいた宿泊施設を提案
試しに宿泊施設の提案をさせてみましょう。
旅行に行きたい場所、旅館の好み、宿泊費の予算を伝えて、旅館を3つ提案するようにプロンプトを記載した結果です。
このように、条件に合致した各旅館の価格と特徴まで提案してくれるんです!
このビジネスアイデアを活用すれば、旅行サイトで色々条件を絞って検索する手間が省けますね。
レシピ提案
今日の夕飯は何を作ろうかな、といったときにレシピ提案も可能なんです。
それでは、ChatGPTを使ってレシピを提案してもらいましょう。
5つの料理を提案してくれました。さらにその中から冷やし中華のレシピを聞いてみます。
レシピについても細かい個数や分量まで回答してくれました。
また、冷蔵庫の残ったものを伝えることで、その中から作成可能なレシピを提案できるので、冷蔵庫にChatGPTを使ったレシピ提案機能が搭載されるといったビジネスアイデアも考えられますね。
多言語対応翻訳
・グローバルカスタマーサポートツール
グローバル企業におけるカスタマーサポートは様々な言語での応答が必要となりますよね。ChatGPTを使用すると、顧客の問い合わせを多言語でリアルタイムに対応するサポートツールが開発できます。
・グローバルビジネスコミュニケーション支援
グローバルなビジネス組織が効率的にコミュニケーションを取るための支援ツールを開発できます。異なる言語のメールや文書を生成することで、翻訳や言語チェックの手間が軽減されますね。
※ChatGPTで翻訳する方法は、以下の記事でも詳しく解説しています!
メール文作成
・送付先や状況に合わせてカスタマイズされたメール自動生成ツール
仕事をしていると、顧客への返信や提案メールといった様々な種類のメールを送信しますよね。テキスト生成機能を活用し、メールテンプレートに基づき、カスタマイズしたメール文を自動生成するツールがビジネスアイデアとして考えられます。
・営業メールの最適化
もっと効果的な営業メールを作りたいけど時間がないんだよな、という経験はありませんか?顧客のデータや興味関心に合わせた営業メールを自動生成し、営業の業務プロセスを支援できます。
ChatGPTをこのようにビジネスに活用すれば、営業活動の効率が上がることが期待できますね。
・顧客満足度調査とフィードバック
顧客満足度調査のアンケートやフィードバックメールの生成ツールを開発することも考えられます。顧客の声を効率的に集め、自社の商品やサービスの改善に向けたヒントを得られるのは、とても助かりますよね。
※ChatGPTでメールを作成する方法については、以下の記事でも詳しく解説しています!
コンテンツ制作
・ブログ運営
テーマやキーワードを提供し、関連するブログ記事を自動生成するサービスも1つのビジネスアイデアです。記事作成の取っ掛かりとなったり、リサーチのサポートにもなるため、ブログ運営の効率化に繋がりそうですね。
・商品説明文の生成
ECサイトやオンラインマーケットプレイスの商品説明文が自動生成出来たら、便利だと思いませんか?商品の特徴や強みをインプットに、顧客が買いたくなるような説明文を生成するツールがあれば、膨大な数の商品説明文を考える手間を減らすことができますね。
教育のサポート事業
・生徒に合わせた学習計画生成
生徒の学習レベルや目標に合わせた、個別の学習計画を生成するサービスを実現するビジネスアイデアもご紹介します。全員が同じ計画で学習するのと比較して、個人の苦手分野が克服できたり、得意分野はさらに伸ばせるから、効率が良いですよね。
・テキスト自動添削ツール
生徒や学生が書いた作文やレポートを自動で添削できるツールも開発できます。文法の修正や表現の見直しを提案することで、文章力の向上に繋がりますね。
イベントプランニング
・イベント提案
どんなイベントを希望しているかをChatGPTへ伝え、ユニークなイベントを提案するサービスが提供できます。イベントのテーマ、予算、ゲストの数などを伝えると、会場、デコレーション、アクティビティやフードなど、面白いイベントの具体的な内容まで提案できるので、イベントのアイデアに困ったときに助かるビジネスアイデアです。
・ウェディングプランナーアシスタント
ウェディングプランナー向けに、ウェディングのアイデア、会場選び、ドレス選び、装飾の提案を行うアシスタントツールも実現可能です。プランのバリエーションが増えて、お客様が選択できる幅が広がるので、顧客満足度の向上に繋がりますね。
ChatGPTをビジネスで利用する際の注意点
ここまで様々なビジネスアイデアを紹介しました。
冒頭にもお伝えしましたが、安易にビジネス利用すると思わぬ問題が発生するリスクがあります。ここからは、ビジネスで利用する際の注意点について、解説します。
誤情報を回答する可能性がある
ChatGPTは大量のトレーニングデータから学習を行った上で回答を生成しています。そのため、データに誤った情報やバイアスがかかった情報が、生成AIに反映される可能性があります。
以下のような対応をして、リスクを軽減することをオススメします。
- 確認と検証:生成された情報は常に正しいかどうかを確認する必要があります。たとえば、信頼性が高い情報源を参照して、検証することが重要です。
- 有識者による監督:重要な情報や高度な専門領域に関する質問には、プロフェッショナルの人間による監督を行うことで回答の品質と信頼性が確保できます。
エラーなどで動作しないことがある
他のソフトウェアツールと同様にエラーや動作しない問題が発生するリスクがあります。
一例として、システムの障害が挙げられます。サーバやネットワークといったインフラ面の問題、メンテナンス作業のタイミングにより、一時的に利用できないリスクがあります。
インフラを配備する拠点を複数置いて、急な障害でもサービスダウンしないような仕組みを考慮する必要があります。障害が起きた際のバックアッププランを備えることで、ユーザ影響を最小限にすることが重要です。
まとめ
この記事をまとめると、
- ChatGPTを使ったビジネスアイデアは、様々な領域で考えることができ、業務効率化やユニークな提案などを行うサービスやツールを開発できる。
- ChatGPTを実行する際は、誤情報を回答することがある、エラーなどで動作しない場合があることのリスクを認識し、対策を行いながら活用する。
でした。
ビジネスに活用できると、メリットも多くあるため、注意点を踏まえながら、ぜひうまく活用してみてください!
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