イーロン・マスクが率いる企業である、xAI社から登場した最新AIモデル「Grok」が注目を集めています。
このGrokは、「すべての質問に答える」というコンセプトで開発されているものです。
そんな注目を集めているGrokですが、他の生成AI系のLLMとは違い、ユーモアがあったり反抗的だったりという点も兼ね備えています。
また、LLMの課題であった最新情報へのアクセスについてもGrokはできるので、常に新しい回答を出してくれることになりますね。
このように全く新しい機能を兼ね備えたGrokについて、この記事では独特な特徴や機能、そしてリリースに至るまでの背景について詳しく解説しますので最後までご覧ください。
xAIとは?
xAIは、イーロン・マスク氏が率いる企業で、先進的なAI技術の開発に注力していることが話題です。
この企業は、AI技術を通じて人類に最大限の利益をもたらすことを目指しており、そのためにはAIツールが法律に従い、幅広いユーザーにとって使いやすい形で提供されることが重要だと考えています。
xAIは、フィードバックを収集し、様々な背景や政治的見解を持つ人々にとって役立つAIツールを設計することに力を入れています。
また、研究とイノベーションを強化し、GrokをはじめとするAIモデルが強力な研究アシスタントとして機能し、関連情報に迅速にアクセスしデータを処理して、研究者の新しいアイデアの創造を支援することが目標です。
Grokとは?
この章では、Grokについて下記のポイントで解説します。
- Grokとは一体なんなのか?
- Grokの特徴は?
- Grokの技術的な概要について
- Grokの目指す方向性について
Grokがどのようなサービスなのか?どのような特徴を持っていて、どの程度の生成AIサービスなのかがわかるようになります。
Grokとは一体なんなのか?
Grokは、イーロン・マスク率いるxAI社が開発した最新のAIモデル(チャットbot)です。
このモデルは、ダグラス・アダムスのSF小説「銀河ヒッチハイク・ガイド」にインスパイアされており、ほぼすべての質問に答えることができるよう設計されており、AI技術の新たな地平を開くというxAI社の野心的なビジョンの一環として開発が行われました。
このように開発されたGrokですが、今現在はX(旧Twitter)のサブスクリプションであるプレミアムプランに加入している人のみが利用できることになっています。
Grokの特徴は?
Grokの最大の特徴は、ユーモアを交えた質問への回答と最新情報へアクセスする能力です。
従来のLLM(Large Language Models)とは異なり、Grokは少しユーモアのある回答をすることや、時には反抗的な態度をとることもあります。
ユーモアをAIに組み込んでくる点がイーロンマスクらしいですよね。
また、最新のニュースや情報にアクセスできる点も、他のLLMとの大きな違いです。
上記のポストでは、「Grokと一般的なGPTの例。Grokには最新の情報があるが、その他には情報がありません。」と言っているくらい、Grokは最新情報にアクセスが可能となっています。
最近の情報まで学習できている点は本当にすごいですね。
これからは実用段階に入り、実際にリリースされた際の安全性や信頼性をなどを担保していくフェーズに入るので、一般のユーザーにも展開された際にはよりユーザーがXでAIを使いやすい状況になっているでしょう。
Grokの技術的な概要について
技術的には、GrokはGrok-1というモデルを使用しています。これは330億パラメータを持つプロトタイプのGrok-0をトレーニングしたもので、推論とコーディング能力が大幅に強化されています。
Grok-1は、すべてのベンチマークでスコアを向上させ、特にPythonコード補完タスクで大幅にスコアを伸ばし、全体的な能力は、GPT-3.5やInflection-1を上回っています。
さらにすごい点は、Grok-0が2ヶ月間のトレーニングをしただけでGrok-1の性能に到達しているんです。どれだけ効率よく学習されているのかがわかりますね。
Grokの目指す方向性について
xAIは、Grokの安全性や信頼性をさらに向上させることを目指しています。
また、一度に入力できるメッセージの長さをより長くし、画像や動画・音声などの文章以外の入出力にも対応させることで、さまざまな事柄に対応できる進化を目指しており、Grokはさらに多様な用途で活用できるようになると期待されています。
今はまだ、特定の人にしか開放されていないGrokですが、目指す方向性が全て実現した場合、世の中にあるほとんどの生成AI系の機能を組み込んでしまうのでは?と思っております。
これが一般的に普及したらものすごい画期的なサービスになりそうですね。
Grokでは何ができるようになる?
Grokを利用するには、X(旧Twitter)のプレミアムプランに加入する必要があります。しかしながら、米国の一部ユーザーにのみ解放されているものなので、日本国内で利用できるのはまだ先になりそうです。
とはいえ、どんなことができるのか?気になると思いますので、下記より解説していきます。
Grokは、新しい生成AIとして様々な機能が盛り込まれており、Grok-1というモデルは330億パラメータを持っていることで、推論とコーディング能力が強化されていますので、ユーザーは最新の情報収集、言語翻訳、文化や歴史に関する質問、さらにはジョークや皮肉の生成などが利用できます。
さらには、最新のバズポストを探す機能や、日経平均などの最新の経済情報を提供する機能も備えていたり、日本語のことわざや独特の表現についての理解度も高く、日本の文化についても正確に説明することができます。
例えば、
- 最新のニュースを10個リストアップする
- ことわざの意味を調べる
- 関西人と外国人の会話を作成する
- 英語などを翻訳する
などです。これはまだまだほんの一部であり、もっとさまざまなことに応用できるのがすごいところです。
また、京都風の嫌味や皮肉を言ってもらうなど、ユーモアセンスを活かした使い方もできますね。
Grokのまとめ
この記事では、Grokの特徴や機能、そしてその将来性について解説してきました。
内容をまとめると、
- xAI社はイーロンマスク氏が率いる企業で、先進的なAI技術の開発に注力している
- GrokはxAI社が開発した最新のAIモデル
- 全ての質問に答えるように設計されている
- ユーモアや皮肉を交えた回答ができる
- Grok-1はChatGPT3.5を上回る性能
- 今後はGrokの安全性や信頼性をさらに向上させてくことを目指している
- Grokが使えるのは米国の一部ユーザーのみで、Xのプレミアムプラン加入者
Grokの登場によりAI技術は新たな段階へと進化し、私たちの日常生活やビジネスにおいてもより便利になるためのサポートが期待されています。
今後、どのようなニュースで盛り上がりを見せるのか?Grokについての情報は要チェックです。
最後までご覧いただきありがとうございました。