2023年11月現在、TikTokで
- 「正体はAIではないか?」
- 「本当は実在しないのではないか?」
と言われている人気美女アカウントが存在します。
それが「ゆっっくりな。」さんです。
本サイトはAIについて発信するサイトなので、本当に彼女はAIなのか、分析してみました。
連続性のある「動画」を無から作り出すことは難しい
まず、2023年11月現在のAI技術では、何もない状態からAI動画を作り出すことはまだできません。
正確には、できたとしても明らかに「AIっぽいな。」となってしまう精度です。
本メディアでもたくさん紹介しているStable DiffusionやChatGPTのDall-E3を使えば、画像であればある程度本物っぽい画像を作ることは簡単です。
ただ、その生成した画像を連続的に違和感のない形でつなぎ、動画にする技術については今現在多くの企業・研究機関が研究し取り組んでいる分野なのです。
ですので、「ゆっっくりな。」さんがいかにAIっぽいとはいえど、0から作り出しているわけではないと思われます。
「ゆっっくりな。」さんはディープフェイク?
さきほど、現在のAI技術では静止画はいくらでも作れるが、「無」から連続性のある動画を作るのは難しいという話をしましたが、逆に言えば「実在するもの」を加工することは現在の技術でも可能です。
よく「ディープフェイク(DeepFake)」と呼ばれたりしますが、実在する画像や動画の顔だけを入れ替え、生成する技術ですね。
ゼレンスキー大統領のニセ動画や、トランプ大統領のニセ画像を見たことがある人も多いのではないでしょうか?
今までよく使われる例は、その入れ替える画像が実在する人間でしたが、それを「AIで生成した美女」にすることももちろん可能なわけです。
断定はできませんが、「ゆっっくりな。」さんもそのように作成されている可能性が高いです。
「ゆっっくりな。」さんの体はAIなのか。
では、上手にダンスをしている体部分についてはどうでしょうか?
先程も記述したように、現在はまだゼロから動画を作ることはできないので、何らかの元動画(中の人)が存在すると考えられます。
現在の技術でもエフェクトを付けてAI加工することはもちろん可能です。
写真アプリ「Snow」やTikTok、SnapChatでも顔にエフェクトが付いた動画を取ることは簡単にできますよね。その際のエフェクトを「AI美女の足」にしたと考えてもらえばわかりやすいと思います。
また、VTuverをご覧の方はご存知かもしれませんが、「モーションキャプチャ」という技術によって、人間の動きに寄せてVtuverは動いています。
以前は装置を体の各所に取り付ける必要がありましたが、現在ではそこまでしなくてもそれなりの動きをキャラクターにさせることができます。
「ゆっっくりな。」さんもそのように、実在する人間の動きに寄せてAI加工していると考えられます。
結論:「ゆっっくりな。」さんはほぼAI
結論から言うと、「ゆっっくりな。」さんは裏に人間がいる、「ほぼAI」で間違いないでしょう。
撮影の流れとしては、
- 動画の元素材を人間が撮影(ダンス動画を取る)
- 素材をAI加工
この流れで作成していると考えられます。
ただ、このレベルのAI動画が作れてしまうのは凄まじいですね。
現在では「無からAI動画は作れない」とお話をしましたが、今の技術の発達スピードからしても、無からAI動画が作れてしまう未来もそう遠くはないでしょう。
無からAI動画を作れてしまったとき、わたしたちは「フェイク動画」と「本物」を見分けることができるのでしょうか。
そもそも「『本物』とはなにか」が問われる世界になるかもしれません。
romptnでは他にもAIに関する記事をたくさん執筆していますので、ぜひご覧ください。