ChatGPTは質問すると精度の高い回答をくれることから人気が高いです。しかしそんなChatGPTにも危険性があることを皆さんはご存じですか?また、その危険性も情報漏洩だけではありません。
この記事では、ChatGPTの危険性を解説するとともに安全に使う方法、対処法を解説しているので是非最後でご覧ください。
※2025年1月31日にChatGPTの新しいLLM『o3-mini』が登場しました!下記記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
ChatGPTの危険性①:情報漏洩が起きる
ChatGPTに入力した情報は学習データとして使用され、ほかの利用者の回答で出力されることがあります。
このような情報の共有は、広範な知識と洞察を提供する一方で、潜在的なリスクも含んでいます。特に個人情報や機密情報の取り扱いに関するセキュリティリスクには細心の注意が必要です。
ChatGPTに情報を漏らした企業事例もある
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2023年3月、実際にSamsung(サムスン)がコード情報を漏洩してしまった事例です。
- 3月11日社内でのChatGPT使用を許可
- 約3週間の間に、社員が機密情報をChatGPTに入力
- 3月30日情報漏洩があったことを発表
- ラベル各社員のChatGPTへのプロンプトを制限する措置を決定
ChatGPT使用を企業が許可した場合でも、その危険性は変わりません。
企業でChatGPTを使う際は、顧客の信用にも関わってくる問題なのでより注意する必要があります。
ChatGPTの危険性②:誤回答をする
ChatGPTは、回答に誤った情報を含むことが少なくありません。
ChatCPTのデータは2023年4月まで(無料版GPT-4の場合)のものです。2023年5月以降の情報は知りません。(WEBブラウジング機能は別)
つまり、2024年4月に施行された労働安全衛生規則改正についてChatGPTは知りません。
試しに「労働安全衛生規則改正の概要は?」と質問をしてみます。
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やはり分からないようです。
ChatGPTの誤回答が広まることを防ぐためには、情報の正確性を確認する姿勢が不可欠です。情報を利用する際には複数の信頼性の高い情報源を参照し、特に法律や規制に関する情報は正確な情報を確保するために注意が必要です。
たとえば、ブログでChatGPTの誤回答をそのまま掲載しまった場合、間違った考え方を他人に植え付けてしまうことも懸念されます。自身の質問や回答を検証し、誤った情報が広まらないように努めることが重要です。
ちなみに、ChatGPTが注意喚起をしてくれることもあります。生成された文章は誤解答ではありますが、最新の情報を確認するように教えてくれています。
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ChatGPTの危険性③:詐欺等に悪用される
ChatGPTの普及とともに増加してくるのが詐欺です。時が経つにつれて、より巧妙な手法が出現することが懸念されます。
どのような手法が存在するのかを見ていきましょう。
ChatGPTを装ったアプリでの詐欺
ChatCPTには公式アプリがありますが、現在はApp Storeのみです。ですが、Google Playストアでは偽のChatGPTアプリが複数発見されています。
これらの偽のアプリは、見た目や機能を本物のChatGPTアプリにそっくり合わせており、ユーザーが簡単に騙されてしまう可能性があります。
例えば、海外の有料サービスの電話番号にSMSを送信させ、その利用料金を不正に請求する手口などが存在します。このような行為は、ユーザーにとって大きな経済的な被害をもたらすだけでなく、個人情報の漏洩やプライバシーの侵害にもつながる可能性があります。
ChatGPTを装うサイトでのフィッシング詐欺
ChatGPT公式サイトに似せたウェブサイトから、マルウェアをダウンロードさせる詐欺手口です。
・パソコンに保存されている認証情報
・SNSやGoogleのアカウント
・Cookie
などが抜き取られしまう可能性があります。
また、現在はChatGPTやOpenAIと関連するドメインは万単位で作られています。
webサイトやメールのアドレスの一部に、「ChatGPT」や「OpenAI」と書かれてあっても、安易に信用しないようにしましょう。
ChatGPTにフィッシングサイトのコードや詐欺メールの文章を作成させる詐欺
詐欺師たちは、ChatGPTを使って様々なものを作成しています。以下はその一例です。
・企業の公式サイトそっくりの偽サイト
・企業が書いたかのような詐欺メール
・詐欺に使用するための悪質なプログラム
・闇取引のプラットホーム
これは、ChatGPTが優秀な翻訳機であることにも関係しています。海外の詐欺師たちはChatGPTの翻訳機能を使うことによって、とても自然な日本語で詐欺メールなどを作成することができるようになりました。
ChatGPTが日本語対応であることは大変ありがたいことですが、危険性を含んでいることも忘れてはいけません。
ChatGPTの危険性④:著作権侵害の問題
ChatGPTは、インターネット上に公開されている広範なテキストデータからテキストを生成します。このことから、既に誰かによって書かれた文章を元に生成されていることがわかります。
ChatGPTが生成した文章の所有権は、質問者です。そのため、著作権の問題が起こった時の責任は質問者が負うことになります。
既存の著作物の著作権侵害にあたっていないかどうかなど、自身で責任をもって調べる必要があります。
生成された文章が他の著作物を複製・模倣していないかなどの点に注意しましょう。
ChatGPTの危険性⑤:人種差別的回答を生成できる
ChatGPTは、特定のプロンプトを使用して誘導をすると、フィルターを潜り抜けて暴言を吐くことがあります。
本来、法に触れることや倫理に反する内容などは、ChatGPTが生成する回答から除外されるように設計されています。
仮に聞いてみても、大人の対応でかわされます。
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しかし、ChatGPTは完ぺきではありません。あの手この手で隙をついていくと、本来は生成されない文章が生成されてしまします。
こういった隙があることで、今後大きな問題が生じてくる可能性があるかもしれません。
ChatGPTの危険性⑥:ChatGPTアカウントがハックされる
ChatGPTのgoogleアカウントがハックされる危険性は誰にでもあります。既に、10万を超えるChatGPTアカウントがすでにハックされているという報告もあります。
個人情報を含むChatGPTのアカウントは、OpenAIが市場を持たない中国などに売り飛ばされる危険性があります。
正しい対策を取り、個人情報が誰かの手に渡って悪用されることを防ぐ対策が必要です。
不正アクセスから自身や他人を守るために、セキュリティ対策を怠らないよう心がけましょう。
イーロンマスクはChatGPTの危険性に警鐘を鳴らす
イーロンマスクやアップルの共同創設者らは、ChatGPT等のAI開発が激化する中でリスクマネジメントが確実にできない限りは開発を進めるべきでないとして、2023年4月に、有力なAIシステム開発の一時停止を求める署名活動に参加していたことが話題になりました。
この記事で詳しい内容を解説しているので是非ご覧ください。
ChatGPTを安全に使うための対策
ChatGPTを使用する際には注意が必要ですが、以下の方法を実践して安全性を確保しましょう。
対策①:ChatGPTで機密情報を使用しない
個人、企業に関わらず洩れて困る情報をChatGPTに入力しないことが大切です。
特に、企業内での利用においては、ChatGPTの商用利用が自由な一方で、慎重な姿勢が求められます。情報の取り扱いには十分な配慮とセキュリティ対策を講じることが不可欠です。
対策②:ChatGPTの履歴機能をオフにする
CgatGPTの履歴機能をオフにすることで過去の対話履歴が保存されず、プライバシーを保護することができます。
設定方法は数クリックするだけで完了します。ぜひ試してみてください。
履歴機能オフ 設定方法
1.ChatGPTを起動し、左上にあるマークをクリックします。
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2.左下にあるご自身が登録した「アカウント名」をクリックします。
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3.「Settings」をクリックします。
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4.①「Date controls」をクリックした後に、②「Chat history & training」のスイッチをオフにします。
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5.右上「×」マークをクリックし、画面を閉じてください。これで履歴機能がオフ設定となりました。
ChatGPTの回答内容のチェックを行う
ChatGPTの生成する回答を利用する際には、いくつかの重要なポイントを確認することが大切です。以下の項目に注意を払いながら、出力内容を適切にチェックしましょう。
- 正確性の確認: 専門的な知識や情報を含む場合は、信頼性の高い情報源を確認し、正確性を検証しましょう。
- 著作権の確認: 他人の作品やコンテンツを無断で引用したり模倣したりすることは避け、オリジナルな内容であることを確認しましょう。
- 法的な配慮: 法律に関連する情報を含む場合は、適切な法的アドバイスを得ることが重要です。
- 倫理的な配慮: 攻撃的な表現や差別的な内容を含む場合は、適切な修正を行うか、回答を使用しないよう注意しましょう。
- プライバシーの尊重: 他人のプライバシーを侵害することがないように気を付けましょう。
対策③:公式サイトからChatGPTを使う
OpenAIの公式サイトからChatGPTを使わなければ危険性が増します。
SNSなどに載っているURLからChatGPTを起動するしないようにしましょう。
また、ChatGPTを装ったフィッシングサイトなどに個人情報を入力してしまうと、悪用される恐れがあります。
公式のChatGPTであっても、個人情報や洩れては困る情報は入力しないようにすることが大切です。
よくある質問
ChatGPTの登録と、個人情報の取り扱いについてお答えします。
- QChatGPTの登録にGoogleアカウントを使うのは危険ですか?
- A
いいえ。ChatGPTに氏名や生年月日、電話番号などの個人を特定できる情報は渡りません。
Googleアカウント連携によってChatGPTに伝わる情報は「メールアドレス」と「パスワード」だけです。
Googleアカウントを登録したあと、ChatGPT側に以下3点を登録します。
・氏名
・生年月日
・電話番号
- QChatGPTに電話番号を入力するのは危険ですか?
- A
ChatGPTのアカウント作成で登録した電話番号は、OpenAIのプライバシーポリシーに基づいて保護されており、基本的に心配する必要はありません。。
どうしても電話番号を使いたくない方は、違うサービスを使う必要があります。
以下の記事でご紹介しています。
まとめ
ChatGPTの危険性についてまとめます。
- ChatGPTに入力した情報は漏洩する危険性がある
- 回答に誤った情報を含むことがある
- 偽のChatGPTアプリやWebサイトで詐欺に遭う危険性がある
- 著作権の問題が起こった時の責任は質問者が負う
- 特定のプロンプトを使用すると、人種差別的発言をする
- ChatGPTアカウントがハックされる危険性がある
以下は対処法についてのまとめです。
安心してChatGPTを使用するためには、以下のアクションを検討してみてください。
- 漏れて困る情報をChatGPTに入力しない
- ChatGPTの履歴機能をオフにする
- 回答内容のチェックを行う
- 公式サイトからChatGPTを使う
これらの対策を講じることで、ChatGPTを安全に活用し、リスクから自己や他人を守ることができます。自己責任で注意深く利用していきましょう!
- ChatGPTで〇〇を効率化したい
- スライドを作るならどのAIツールがおすすめ?
- おすすめのGPTsが知りたい
同じ悩みを解決した人がいるかもしれません。ぜひ質問してみてください!
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