Stable Diffusion で人物を生成するたびに、手や指が崩れて完成できない—6本指・握りこぶし状の手・癒着した指と、症状はさまざまです。
この記事では 症状のパターンを3つに分類し、それぞれに最適な修正ツールと設定値を具体的に案内します。ADetailer の hand_yolov8n / depth_hand_refiner / ControlNet openpose hand を症状ごとに使い分けることで、何度再生成しても直らなかった手崩れを効率的に修正できるようになります!
まず自分の画像がどの症状か確認してから、該当する修正フローを読み進めてください。読み終えたあとには「どのツールをどの順で使うか」が判断できるようになります!
内容をまとめると…
手崩れの症状は指の増減・手の潰れ・指の癒着の3パターンに分類できる
症状ごとの第一手:指増減は ADetailer hand_yolov8n、形状潰れは depth_hand_refiner、癒着は openpose hand
ADetailer → depth_hand_refiner → inpaint sketch の順が複合症状に最も破綻が少ない
badhandv4はSD1.5系の補助にはなるがSDXL/Pony系では逆効果になるケースがある
SD1.5系は指増減、SDXL/Pony系は形状潰れが主な崩れ方、モデル系統で修正戦略が変わる
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Stable Diffusionで人物を生成したとき、手や指の崩れには大きく3つのパターンがあります。修正方法はパターンによって異なるため、まず自分の画像がどの症状に当てはまるかを確認することが最初のステップです。

症状①:指が増減する
生成した手の指が6本・7本になっていたり、逆に3本・4本しか見えない状態です。指の本数が明らかにおかしいため、生成後すぐに気づきやすい症状です。指の付け根付近に不自然な分岐や、指が途中で消えているように見える場合もこのパターンに含まれます。
症状②:手が潰れる・握りこぶし状になる
手全体の形が崩れ、指が識別できないほど潰れてしまう症状です。握りこぶしのように指が一体化していたり、手のひらと指の境界が失われているケースが典型例です。指の本数は分からないが「手らしくない塊」になっている場合はこのパターンです。
症状③:指が癒着・不自然に伸縮する
指同士がくっついて分離していない(癒着)、または一部の指だけ異常に長い・短い(伸縮)症状です。指の本数は5本に見えるが全体的に不自然な場合や、隣の指と皮膚でつながってしまっているケースがこれに当たります。
この3症状の分類が本記事全体の対処の軸になります。次のセクションから症状ごとに推奨ツールと修正フローを解説しますので、自分の画像がどのパターンかを確認してから読み進めてください!
症状別:修正手段の選び方
症状が確認できたら、次はその症状に合ったツールを選ぶ段階です。Stable Diffusionの手崩れ修正は「万能な1つのツール」よりも「症状に対して適切なツールを当てる」アプローチが効率的です。
以下の判断ツリーを参考にしてください!
症状別ツール選択フロー

①指の本数が増えている・足りない(6本・7本 / 4本以下)
→ まず ADetailer(hand_yolov8n)を試す
→ ADetailer後も本数が改善しない
→ seedを変えて再生成 → それでも改善しない
→ inpaint sketchで手書き補正
②手全体がつぶれている・握りこぶし状になっている
→ まず depth_hand_refiner(ControlNet拡張)を試す
→ 改善が不十分
→ ADetailerを追加して指の細部を整える
→ 残った箇所は inpaint sketch
③指同士が癒着している・異常に長い・短い
→ まず ControlNet openpose hand でポーズを参照生成
→ 参照画像の用意が難しい
→ ADetailer + inpaint sketch の組み合わせで対処
④上記が複数同時に起きている(例:指が6本かつ手が潰れている)
→ ADetailerで指の本数を整えてから depth_hand_refiner で形状を補正する順序が有効
このツリーは「最初の一手」を素早く決めるための目安です。症状が複合しているケースでは、上のフローに沿って段階的に当てていくのが最も破綻が少ないアプローチです。
各ツールの詳細な使い方と設定値は後ほどの章で解説します。まずは「自分の症状 → 最初に当てるツール」の対応を頭に入れてから、該当する章に進んでください!
①指が増減する場合
指の本数が合っていない場合、最も効果的な第一手は ADetailerのhand_yolov8nモデルです。このモデルは画像内の手を自動検出し、局所的にインペイントして指の本数を整える処理を行います。
指の増減問題はモデルの学習データに起因する「指のパターン認識ミス」が主な原因ですADetailer hand_yolov8nは手の領域を高精度で検出した上で、その領域だけを再生成するため、顔や背景を壊さずに指だけを修正できます。手動のインペイントより再現性が高くSD1.5・SDXLどちらでも有効です。
設定の目安は、以下の通りです。
| Denoising strength | 0.35〜0.50(強くしすぎると手の位置や大きさが変わる) |
| Inpaint only masked | ON(手の領域だけを再生成する) |
| Mask padding | 32px前後 |
ADetailer を適用しても指が6本になり続ける場合、問題が「指の本数」だけでなく「手全体の構造」にある可能性があります。その場合は depth_hand_refiner(手全体の形状補正)または inpaint sketch(手動で指を書き直す)に移行してください!
② 手が潰れる・握りこぶし状の場合
手全体が潰れて指の形が分からない、または握りこぶし状になっている場合は、depth_hand_refiner を最初に試してください。この症状は指の本数の問題ではなく「手の3D構造の崩れ」であるため、ADetailerよりもdepth_hand_refinerの方が根本的に対処できます。
depth_hand_refinerはMesh Graphormerという3Dポーズ推定モデルを使い、手の深度マップと法線マップを補正するControlNet拡張です。手が「どの向きを向いているか」「指の関節がどこにあるか」を3D情報として認識し、その情報に沿った形状に誘導します。単純なインペイントと違い、手全体の立体感を修正する効果があります。
設定の目安は、以下の通りです。
| ControlNet weight | 0.7〜0.9 |
| Guidance start/Guidance end | 0.0/0.7 |
| Preprocessor | depth_hand_refiner(自動で手の深度マップを生成) |
depth_hand_refinerを適用しても手の形が改善しない場合、または生成自体が不安定になる場合はinpaint sketchに移行します。inpaint sketchでは手の輪郭を直接書き込んでから再生成するため、より確実に形状をコントロールできます。Denoising strengthは0.60〜0.75程度を目安にしてください!
③指が癒着・不自然に伸縮する場合
指の本数は5本だが指同士がくっついている(癒着)、または特定の指だけ異常に長い・短い(不自然な伸縮)場合は、ControlNet openpose handとinpaint sketchの組み合わせが最も効果的です。
癒着と伸縮は見た目が似ていますが対処法が若干異なります。
- 癒着:隣り合う指が皮膚や色でつながっている →openpose handでポーズ誘導 → 残る部分をinpaint sketchで修正
- 不自然な伸縮:指の長さ・太さが明らかにおかしい → inpaint sketchで直接修正した方が速い場合が多い
openpose hand はポーズ参照画像から手と指の配置情報を抽出し、生成をその配置に誘導します。参照する画像に適切な手のポーズを用意する必要がありますが、癒着している指を自然に分離させる効果があります。
| ControlNet weight | 0.6〜0.8 |
| Preprocessor | openpose_hand(入力画像から手の骨格を自動検出) |
- openpose handをONにして再生成(癒着の大まかな解消を狙う)
- 残った癒着・伸縮部分をinpaint sketchで輪郭を書き込んで局所的に修正
- Denoising strengthは0.55〜0.70程度
この2段階のアプローチで大半の癒着・伸縮症状は改善できます。
各ツールの役割と使い分け
手崩れの修正に使う3つの主要ツールは、それぞれ得意な症状と苦手な症状があります。適切に使い分けるために、各ツールの役割を整理しておきましょう。
| ツール | 主な用途 | 得意なケース | 苦手なケース |
|---|---|---|---|
| ADetailer hand_yolov8n | 手領域の自動検出・局所再生成 | 指の本数の増減(6本→5本など) | 手全体の形状潰れ、癒着 |
| depth_hand_refiner | 3D構造に基づく手形状の補正 | 手が潰れている・握りこぶし状 | 指の微細な癒着、参照なし環境 |
| ControlNet openpose hand | ポーズ参照による指配置の誘導 | 指の癒着・伸縮の補正 | 参照画像の準備が必要、細部の微調整 |
ADetailer hand_yolov8n:A1111とForgeどちらでも安定して動作し、追加の参照画像が不要です。指の本数を自動的に検出・修正するため、指増減の症状に対しては最も手軽で効果的な選択肢です。ただし、手全体の3D形状の問題(潰れ・握りこぶし)には効果が薄く、denoise強度を上げすぎると手の位置や大きさが変わるリスクがあります。
depth_hand_refiner:Mesh Graphormerによる3D手形状の認識を利用するため、手全体の立体感の修正に強みがあります。A1111での動作は安定していますが、Forge・reForgeでは動作状況が変わる場合があるため、使用前に確認が必要です(詳細は後続セクションで補足)。
ControlNet openpose hand:指の配置をポーズ参照で誘導するため、癒着の解消に効果的です。ただし、参照する手のポーズ画像を別途用意する必要があり、他の2ツールと比べて準備コストがかかります。適切な参照画像さえあれば、指の配置を細かくコントロールできます。
これらのツールは組み合わせることでより高い修正効果を得られます。具体的な組み合わせフローは「組み合わせ修正フローと設定値」のセクションで解説します!
①ADetailer hand_yolov8n
ADetailerのhand_yolov8n は、2025〜2026年時点でA1111・Forge両環境における手修正の標準的な第一手として広く使われています。手動のインペイントと異なり、画像内の手を自動で検出・修正するため、生成パイプラインに組み込んで使うことができます。
hand_yolov8nはYOLOv8ベースの物体検出モデルで、画像内の手の位置とバウンディングボックスを検出します。検出した手の領域を切り出し、その部分だけをADetailerの設定に従って再生成(インペイント)します。生成後の画像に自然に合成されるため、背景や顔などに影響を与えません。
得意なケース:指の本数が6本・7本になっている、指が途中で消えている・本数が足りない、指の付け根に不自然な分岐がある
設定の目安と調整のコツは、以下の通りです。
| Denoising strength | 0.35〜0.50が基本範囲。0.5を超えると手の位置・大きさが変わりやすくなる |
| Inpaint padding(Mask padding) | 32〜48px程度。小さすぎると境界が不自然になる |
| CFG Scale | 元の生成と同じ値を推奨 |
| Steps | 元の生成の70〜100%程度で十分 |
hand_yolov8nは「指の本数の修正」には強いですが、手全体の3D形状が崩れている症状(潰れ・握りこぶし)には効果が薄いです。Denoising strengthを0.6以上に上げると手の形状改善を試みますが、同時に手の位置や大きさが元と変わってしまうリスクが高まります。
手全体の形状問題にはdepth_hand_refinerの利用を検討してください!
②depth_hand_refiner
depth_hand_refinerはControlNetの拡張モデルで、Mesh Graphormerという3Dポーズ推定技術を使って手の深度マップと法線マップを生成し、その情報を生成プロセスに注入することで手の立体構造を補正します。手全体の形状が崩れている症状に対して、他のツールよりも根本的な修正が期待できます。
Mesh Graphormerは手の3D形状をメッシュとして推定するモデルです。depth_hand_refinerはこの推定結果から手の各部位(手のひら・指の関節)の深度と法線を計算し、ControlNetのガイダンスとして生成モデルに与えます。これにより「奥行きのある自然な手の形状」に誘導する効果があります。
得意なケース:手全体が潰れている・平面的になっている、握りこぶし状で指の形が分からない、手のひらと指の境界が失われている
設定の目安は、以下の通りです。
| ControlNet weight | 0.7〜0.9 |
| Guidance start/end | 0.0/0.7 |
| Preprocessor | depth_hand_refiner(プリプロセッサが自動で手の深度マップを生成) |
| Model | hand_weights モデルが必要(インストール方法は後述) |
③ControlNet openpose hand
ControlNet openpose handは、参照画像から手の骨格情報(各指の関節位置)を抽出し、その配置情報を生成に反映するツールです。指の癒着や不自然な伸縮を補正するために、特定のポーズを正確に再現したい場合に効果を発揮します。
openpose handのプリプロセッサは、入力した参照画像から手の骨格(21点の手のランドマーク)を検出し、スティックフィギュア形式のポーズマップを生成します。このポーズマップが ControlNetのガイダンスとして機能し、生成される手の指配置をポーズマップに近づけるよう誘導します。
得意なケース:指同士が癒着していて分離させたい、特定の指のポーズ(開き具合・曲げ具合)を正確に再現したい、指の伸縮が不自然で自然な長さに修正したい
設定の目安は、以下の通りです。
| ControlNet weight | 0.6〜0.8(強くしすぎると他の要素に影響が出る) |
| Preprocessor | openpose_hand |
| 参照画像 | 修正したいポーズに近い手の画像を用意する |
一方で、「特定のポーズを正確に維持しながら癒着だけを解消したい」という場合には他のツールでは難しいコントロールが可能です。参照画像の準備が面倒でなければ、癒着・伸縮の修正に最も精度の高い選択肢となります!
ツールのインストールと初期設定
手崩れ修正ツールを使うには、A1111またはForgeに拡張機能とモデルを追加する必要があります。
ここでは各ツールのインストール手順をA1111とForge別に案内します。なお、インストール作業はWebUIを起動した状態で行います。
A1111 (AUTOMATIC1111) の場合
①ADetailerのインストール
- A1111の上部メニューから「Extensions」タブを開く
- 「Available」タブ → 「Load from:」ボタンをクリックして拡張リストを読み込む
- 検索欄に「ADetailer」と入力し、表示された項目の「Install」をクリック
- インストール完了後、「Installed」タブでADetailerが表示されていることを確認
- 「Apply and restart UI」でリスタート
- 再起動後、txt2imgの下部に「ADetailer」セクションが表示される

②ControlNetのインストール
- 同様に「Extensions」→「Available」から「sd-webui-controlnet」を検索してインストール
- リスタート後、txt2img / img2img に「ControlNet」セクションが表示される

※ADetailerについての詳しい記事はこちら
※ControlNetについての詳しい記事はこちら
Forgeの場合
①ADetailerのインストール:ForgeはADetailerをデフォルトで内蔵しているバージョンがあります。まずADetailerセクションが既に表示されているか確認してください。表示されていない場合は A1111 と同じ手順で「Extensions」から追加します。
②ControlNetのインストール:ForgeではControlNetが組み込まれているため、通常は別途インストールは不要です。Settings → ControlNet からバージョンを確認してください。
モデルファイルの配置:インストールが完了したら、手修正専用のモデルファイルが必要です。次のセクションで hand_yolov8n モデルと depth_hand_refiner モデルの取得・配置方法を案内します!
※Forgeについての詳しい記事はこちら
手修正モデルの導入方法
depth_hand_refinerのモデルは、Hugging Faceの hr16/ControlNet-HandRefiner-pruned リポジトリから hand_pose_estimation.pth をダウンロードし、A1111 / Forge 共通でmodels/ControlNet/ フォルダに配置します。配置後にWebUIを再起動すると、ControlNetのモデル選択欄に表示されます。組み合わせて使うinpaint用モデルとして control_v11p_sd15_inpaint.pth(Hugging Faceのlllyasviel/ControlNet-v1-1に収録)も同じフォルダに置いておくと便利です。
openpose handを使う場合、ControlNetのモデルにはopenpose対応モデル(例: control_v11p_sd15_openpose.pth)を選択し、Preprocessorはopenpose_handまたはdw_openpose_fullを選択してください。参照したいポーズ画像を入力すると手指の骨格情報が抽出され、生成に反映されます!
組み合わせ修正フローと設定値
複数ツールを組み合わせる場合、投入する順番を間違えると前の修正が上書きされて余計に崩れます。推奨フローは ADetailer → depth_hand_refiner → inpaint sketch の順です。

まずADetailer(hand_yolov8n)を通常生成時に有効にして指の本数ずれを自動修正します。このステップだけで指増減が直るケースは多く、不要な後処理を省けます。denoise強度は0.35〜0.45を目安にしてください。強くしすぎると手の輪郭が変わりすぎるため、0.5を超える設定は避けます。
次に手全体の形状がまだ潰れている場合はdepth_hand_refinerをControlNetに追加します。Weightは 0.5〜0.7、Guidance startは0.0、endは0.6が崩れを最小化する目安です。Weightを1.0に近づけると形状の拘束が強くなりすぎて不自然に硬くなるため注意してください!
最後にどうしても残る局所的な崩れ(特定の指の形など)だけをinpaint sketchで手描き補正します。このステップは影響範囲が狭いためdenoise強度を0.55〜0.70まで上げても破綻しにくいです。修正箇所以外はマスクで保護して再生成することで、周辺との整合性を維持します。
| ステップ | ツール | denoise / Weight 目安 | 主な対象症状 |
|---|---|---|---|
| 1 | ADetailer hand_yolov8n | denoise 0.35〜0.45 | 指増減 |
| 2 | depth_hand_refiner | Weight 0.5〜0.7 / end 0.6 | 手全体の形状潰れ |
| 3 | inpaint sketch | denoise 0.55〜0.70 | 局所的な残り崩れ |
ネガティブプロンプトの限界
「ネガティブプロンプトに`badhandv4`を入れれば手崩れが直る」という情報はよく見かけます。しかし実際には、多くのケースで効果が限定的です。
なぜ効かないのかを理解するには、negative embeddingの仕組みを知る必要があります。`badhandv4` のようなnegative embeddingは、学習済みの「崩れた手」の特徴ベクトルを生成から遠ざけるように誘導します。しかし、これはサンプリング時の微小な確率調整に過ぎず、モデルが手の構造を正確に把握していない根本的な問題を解決しません。ノイズ除去の各ステップで崩れが生じる過程を止める力はなく、結果として「少しマシになるかもしれない程度」の効果に留まります…。
特にSDXL・Pony・Illustrious 系モデルでは非推奨です。これらのモデルはSD1.5系とは異なるトークナイザーと潜在空間を持っておりSD1.5用に学習された`badhandv4`の特徴ベクトルが正しく解釈されません。埋め込みが意図通りに働かないだけでなく、他のプロンプトとの干渉で予期しない劣化を起こすこともあります。
まとめると、ネガティブプロンプトは「補助的な微調整」として使えることはあっても、ADetailerやdepth_hand_refinerの代替にはなりません。手修正の主軸はポスト処理ツールに置き、ネガティブプロンプトはあくまで補足として扱うのが現実的です。
モデル系統別の崩れ傾向と対応
手崩れの症状は、使っているモデルの系統によって出方が異なります。同じ修正ツールを使っても、SD1.5系とSDXL/Pony系では効果の出やすさに明確な差があります。
以下に系統ごとの傾向と推奨する修正手段の優先順位をまとめます。後ほどの『①SD1.5系の傾向と修正』と『②SDXL・Pony系の傾向と修正』でそれぞれ詳しく扱います。

①SD1.5系の傾向と修正
SD1.5 系モデル(Anything、CounterfeitXL 以前の 1.5 ベースモデルなど)では、指の本数増減が最も頻繁に起こる崩れ方です。6 本指・7 本指になったり、逆に 4 本になったりするケースがほとんどです。
この系統には ADetailer hand_yolov8n が最も効果的な第一手です。hand_yolov8n は SD1.5 系の訓練データに近い手の形状を検出しやすく、denoise 0.35〜0.45 の範囲で指本数のみを修正しつつ全体の質感を維持できます。
`badhandv4` などの negative embedding が SD1.5 系で一定の効果を示すのは、このモデルが SD1.5 と同じ潜在空間で学習されているためです。完全な解決策にはなりませんが、ADetailer 適用前のプレーン生成時の崩れを軽減する補助として使うと、ADetailer が検出すべき崩れを整理しやすくなります。
② SDXL・Pony 系の傾向と修正
SDXL・Pony・Illustrious 系モデルでは、手全体の形状潰れ・握りこぶし化が主な手崩れのパターンです。SD1.5 系より高解像度で細部を描写しようとするため、手という複雑な構造で失敗すると指が束状に融合したり、手のひら全体が塊になったりします。
この症状に対して ADetailer hand_yolov8n だけを当てても、指の本数修正は効いても形状の根本的な潰れには対処できません。SDXL 系では depth_hand_refiner を早い段階から組み合わせることを推奨します。具体的には ADetailer で指増減を修正した後、依然として手全体が不自然な場合はすぐに depth_hand_refiner を有効にして ControlNet で形状補正を加えます。
negative embedding(`badhandv4` など)は SDXL 系では原則として使わないでください。前の章で触れた通り、SD1.5 用の埋め込みが SDXL の潜在空間では正しく機能せず、他のプロンプトとの干渉で意図しない品質劣化を招くリスクがあります。
よくある質問
- QADetailerで修正したら今度は手が不自然に見える。どうすればよいですか?
- A
denoise強度が高すぎるのが主な原因です。0.45を超えると手の輪郭や皮膚のテクスチャが大きく変わりやすいため、まず0.35前後まで下げて試してください。
それでも不自然さが残る場合は、マスクの範囲が広すぎて手以外の部分まで再生成されている可能性があります。ADetailerのマスク設定で「Mask only the detected region」が有効になっているか確認し、必要に応じてマスクのパディングを小さくしてください。
局所的な不自然さ(特定の指の形だけがおかしいなど)が残る場合は、inpaint sketchでその部分だけを手書き補正するのが最終手段です。
- QComfyUIでも同じ手順で手崩れを直せますか?
- A
ComfyUIではADetailerに相当する機能として「Impact Pack」のFaceDetailer / HandDetailerノードが使えます。depth_hand_refinerはComfyUI用のControlNetノードを通じて同様に利用できます。
ただし本記事の手順はAUTOMATIC1111 / Forgeを前提に書いています。ComfyUIでの具体的なノード構成はUIの考え方が大きく異なるため、別途ComfyUI向けの情報を参照することをお勧めします。
- Q手LoRAを使うと副作用はありますか?
- A
手LoRAは手の形状を特定のスタイルに誘導するため、LoRAの学習データと異なるポーズや構図では逆に不自然になることがあります。また、強度(weight)を上げすぎると手以外の部分(腕の質感や衣服との境界)にも影響が出やすいです。
- QSDXL・Ponyでbadhandv4を使っても効果がないのはなぜですか?
- A
badhandv4はSD1.5の潜在空間で学習されたnegative embeddingです。SDXL・Pony系モデルはまったく異なるアーキテクチャと潜在空間を持っているため、SD1.5用の埋め込みベクトルが正しく解釈されません。
結果として「崩れた手の特徴から遠ざける」という意図通りの働きをせず、他のプロンプトと干渉して品質が下がるケースもあります。SDXL・Pony系での手修正は、negative embeddingに頼らずADetailer + depth_hand_refinerの組み合わせを使うのが現実的です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Stable Diffusionで手や指が崩れる症状を3パターンに分類し、それぞれに合ったツールの選び方や設定値、組み合わせフローまで詳しくご紹介しました!
この記事で紹介したことをまとめると次のようになります。
- 手崩れの症状は「指の増減」「手の潰れ」「指の癒着・伸縮」の3パターンに分類できる
- 症状ごとの第一手:指増減はADetailer hand_yolov8n、形状潰れはdepth_hand_refiner、癒着・伸縮はControlNet openpose hand
- 複合症状にはADetailer → depth_hand_refiner → inpaint sketchの順で当てるのが最も破綻が少ない
- badhandv4はSD1.5系の補助にはなるが、SDXL・Pony系では逆効果になるケースがある
- モデルの系統によって崩れ方が異なるため、修正戦略も系統に合わせて変える
何度再生成しても手崩れが直らなくて困っていた方や、修正ツールはあるけどどれを使えばいいか分からなかった方に、役立てていただける内容だったのではないでしょうか?
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- 大手企業6社と契約実績(TOYOTA, mercari, 伊藤園 等)
- AI映画制作3本、WORLD AI FILM FESTIVAL 2026 in KYOTO にて2冠達成
- Best AI Anime 受賞
- Japan Best AI Film(グランプリ)受賞(応募431作品中)
- 経歴:元WEBデザイナー・マーケター → 2023年に生成AIと出会い転身 → プロのAIクリエイターへ





