ChatGPTで卒論はバレる?【リスク・安全な使い方を徹底解説】

ChatGPT

卒論を作成するにあたって、ChatGPTを使いたいと思っているものの、使用がバレないか心配という人は多いのではないでしょうか。

卒論にChatGPTを使うこと自体はできますが、使い方次第では罰則の対象となる可能性もあるため注意が必要です。

この記事では、ChatGPTを卒論に使用する際のポイントや注意点、使用がバレる主なパターンなどについて解説しています。

ChatGPTを卒論に正しく使用したい方はぜひ参考にしてください。

監修者プロフィール
森下浩志
日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

生成AIの進化は速く、日々新しいAIツールが登場しています。「ツールが多すぎて、どれを使えばいいか、わからない」といった悩みもあるでしょう。

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ChatGPTで卒論はバレるのか?【結論:使い方次第で“バレる”】

ChatGPTを卒論の執筆に使用すると、使い方次第では使用がバレる可能性があります。

これは、AI検出ツールを導入している大学もあるためです。また、ChatGPTなどの生成AIは構文や語彙のパターンからAIの文体であると判断されやすいこともバレやすさにつながっています。

そのため、ChatGPTで卒論を全文執筆してもらうのではなく、あくまでも構成作成やアイデアだし、校正・卒論添削など補助的な役割として活用することをおすすめします。

なお、大学によっては、ChatGPTなどの使用を制限しているケースもあれば、使用を明記していれば問題ないケースもあるため、実際に使用できるかどうかは各大学のルールを確認してください。

なぜバレる?ChatGPT使用で怪しまれる5つのパターン

ChatGPTの使用がバレるパターンとしては、以下の5つが考えられます。

  • 文体が機械的/日本語が不自然である
  • 根拠が曖昧/抽象的な表現ばかりである
  • 深掘りが浅く論理が型にはまりすぎている
  • 参考・引用文献に存在しない文献を記載している
  • 教員の直感/対話指導で露呈する

先ほども触れているように、ChatGPTが作成する文章は、句読点の打ち方や語尾表現が単調になりがちなこともあって、人間らしさのない文章であることが特徴です。

パッと見ると綺麗にまとめられているように思えても、細かく読み込むと言葉選びや言い回しの部分で違和感を覚えるケースも少なくありません。

また、「〜と考えられる」や「重要とされている」など主語や根拠が不明なフレーズを使用するケースもあり、データや先行研究等に基づいた裏付けが十分に行われておらず、曖昧・抽象的な内容になりがちです。

深掘りの浅さや独自性の少なさから学生自身の考察が見えにくい文章となり、ChatGPTの使用を疑われるケースも想定されます。

さらに、ChatGPTが作成した卒論の本文中で文献を示してくれることもありますが、その文献を調べると実際には存在しない文献を記載しているケースもよくあります。そのため参考文献をチェックされると生成AIの使用がバレる可能性が高いです。

そのほかのパターンとしては、卒論自体は作成できたものの、教員との対話や卒論のプレゼンを行なっている際に卒論の内容をうまく説明できずに疑われるケースが挙げられます。

専門用語や理論などを使用しているにもかかわらず、それらを理解できていないとこういったケースにも陥るリスクがあるため注意が必要です。

ChatGPTを使って卒論を書くメリット・デメリット

ここではChatGPTを卒論に使用するメリットとデメリットを紹介します。ChatGPT自体は便利なものですが、どういったデメリットがあるのかを理解しておかないと、後々のトラブルにもつながりかねません。ぜひチェックしてください。

ChatGPTを卒論に使用する3つのメリット

ChatGPTの卒論への使用による主なメリットとしては以下のような点が挙げられます。

  • アイデア出しがしやすくなる
  • 効率よく執筆できる
  • 執筆にかかる時間を削減できる

卒論のテーマを検討する際、自分の興味関心をChatGPTに伝えたうえでテーマ出しをお願いすると、さまざまなアイデアを提案してくれます。

自分では考え付かなかったような意外なアイデアを出してくれることもあるため、テーマ選びで迷っている時などの壁打ち相手として使用すると大いに役立ちます。

また、卒論の構成や具体的な執筆内容などを提案してもらうことも可能です。卒論を書くことになって初めて学術的な論文を執筆することになる人は多いと思います。

そのような時に、どういう流れでどういった内容を書けばいいのかわからないためになかなか執筆が進まないケースはよくあります。

ChatGPTを使用すれば提案されたアイデアや構成などを参考にそれをブラッシュアップさせることで、効率よく卒論を仕上げることも十分可能です。

そのほかにも、文章のチェックもChatGPTで行えるため、誤字脱字がないか、表現でおかしな部分がないかといった点も短時間で確認できます。

ここまで説明した作業を全て自分で行うと膨大な時間がかかってしまいますが、一部作業でChatGPTを活用することで作業時間を短縮でき、結果的に執筆に伴うストレスや心身の負担も軽減可能です。

ChatGPTを卒論に使用する3つのデメリット

ChatGPTの卒論使用に伴うデメリットとしては以下のような点が挙げられます。

  • 情報の信頼性に欠ける
  • 論文の独自性がなくなる
  • 思考能力低下につながる

繰り返しとなりますが、ChatGPTが提示する情報には誤ったものが含まれているケースが少なくありません。

例えば、一見するとそれらしいタイトルの論文を先行研究として示したものの、タイトルを検索してもそんな論文は存在しないといったケースです。また、情報は正しくても古い場合もあり得るため、注意しなければなりません。

特に卒論は感想文とは違って、正しい情報・信頼できる情報に基づいて作成しなければならないため、ChatGPTのアウトプットをそのまま鵜呑みにすることは危険です。

そのため、ChatGPTのアウトプットは必ず正誤を自身で確認しなければなりません。

また、ChatGPTで卒論の本文を執筆しようとすると、独自性のない論文になりかねないため注意してください。これは、ChatGPTはオンライン上にある既存のテキストや先行研究などをベースにしてアウトプットを行うためです。

卒論をはじめとした学術研究は、先行研究に足りない部分がある、明らかにされていない部分があるといった点を足がかりに進めるものです。

これまでなかったもの、わからなかったものを明らかにするという性質上、既存のデータ・情報からアウトプットを行うChatGPTだけでは対応しきれない部分があります。

研究テーマを探す際など、既存の研究で何が足りていないのかを批判的に検討しなければなりませんが、ChatGPTに丸投げしてアイデアを出してもらうなどすると、自身の批判的思考能力も伸びません。

このようなデメリットを考慮すると、ChatGPTの使用自体は悪いことではありませんが、あくまでも補助的な役割で使用するのがベストだといえます。

ChatGPTの使用がバレる検出ツールの例

ChatGPTなどの生成AIの登場に伴い、生成AIを使用しているかどうかをチェックする検出ツールも登場しました。そのため、卒論でChatGPTを使用していると、検出ツールによってバレる可能性があります。

例えば、Turnitinはレポートや論文の内容を独自のデータベースに照らし合わせて類似表現がないかどうかをチェックします。照合の結果は類似性指数としてパーセンテージ表示される点が特徴です。

また、Copyscapeはウェブコンテンツとの類似性をチェックするツールとして使用されています。コンテンツのコピーや盗用の検出を強みとしているツールです。

このようなツールを卒論に対して使用することで、ChatGPTなどの生成AIを使用したと判断される可能性があります。

生成AIを使用したと判断された場合、論文の書き直しや単位の取り消しなどの処分が下されるケースもあるため注意しなければなりません。

バレないためには?卒論でChatGPTを使うときの4つの注意点

卒論でChatGPTを使用する際の注意点としては以下のようなものが挙げられます。

  • ChatGPTのアウトプットは自分で調べて正確性を確認する
  • 自分の言葉でChatGPTのアウトプットを再構成する
  • AI検出ツールで事前にチェックする
  • 大学や指導教官のルールを確認する

先述の通り、ChatGPTのアウトプットの中には誤った情報が含まれるケースもあるため、情報を鵜呑みにせずに必ず情報が正しいのかどうかをチェックしてください。

また、ChatGPTに下書きや構成を考えてもらうこと自体は悪いことではありませんが、アウトプットをそのまま卒論に使用することは避けましょう。

文章自体は卒論っぽく書かれていたとしても、細かい部分を読み込むと矛盾や意味がわからない部分、定義の間違いなどが含まれているためです。

これらの点を踏まえると、情報の正確性を確認しながら、自分の言葉で書き直すというステップは必要不可欠だといえます。

そのほかにも、先ほど紹介したようなAI検出ツールで事前に作成した文章のAIとの類似性指数が高くないかを確認しておくことも大切です。

さらに、各大学や指導教官がChatGPTをはじめとした生成AIに対してどういったスタンスをとり、ルールを設けているのかを確認してください。

ChatGPTを卒論に使う正しい方法

デメリットからChatGPTを卒論に使うのをやめようと思っている人もいるかもしれませんが、使い方を間違えなければ、ChatGPTは卒論作成の心強い味方となります。ChatGPTを卒論に使用する際の正しい方法は以下の通りです。

  • テーマ案出しや構成案作成に使用する
  • 本文の下書き作成に使用する
  • 校正に使用する
  • 情報整理に使用する

ChatGPTは最初のテーマ探しのようなアイデアを必要とする場面で役立ちます。興味のあるテーマやキーワードを伝えることで、どういったテーマが考えられるのかアイデアを出してくれるためです。それをベースにテーマを検討できます。

また、テーマが決まったうえで、卒論をどのような構成にするか相談することも可能です。見出し同士のつながりなどを踏まえた構成を提案してくれるため、こちらも参考になります。

さらに、文章の校正への使用もChatGPTの正しい使い方です。

自身で書いた文章をChatGPTに投げて、誤字脱字がないか確認してもらう、表現がわかりにくい部分があれば改善案を提案してもらう、論理の一貫性をチェックしてもらうといったことができます。

そのほかにも、Deep Research機能を使って研究テーマの動向をまとめてもらうなど、情報整理を目的としての使用もおすすめです。

ChatGPTの卒論使用に関するよくある質問(FAQ)

ここではChatGPTを卒論に使用するにあたってよくある質問とその回答を紹介します。

Q1. ChatGPTで書いた卒論はどのくらい使っていいの?

生成A Iの検出ツールによってChatGPTなどの使用がバレる可能性があるため、卒論への使用は構成案作成や下書きの作成などにとどめておくのが無難です。

Q2. ChatGPTを使ったことは申告すべき?

大学によって生成AIの使用に関するルールは異なるため、各大学のルールを確認してください。大学にルールがない場合は指導教員に使用を明記するべきかどうか確認してください。

まとめ

今回は、ChatGPTを卒論に使用してバレるのかどうかといった点について解説しました。この記事のポイントは以下の通りです。

  • 卒論へのChatGPTの使用は使い方次第でバレる
  • 文章作成を丸投げするのではなく、アイデア出しや構成作成、下書きなど補助ツールとして活用するのがベスト
  • 大学によって生成AIの使用ルールは異なるため必ず確認する

今回の内容を参考に、ChatGPTをうまく卒論に活用してください。

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