ChatGPTは、指示文を入力してAIが自動的に回答してくれる便利なサービスですが、この度のアップデートで、画像から情報を読み込むOCR機能が搭載されました。さらに便利になったChatGPTですが、新しく搭載されたOCRの機能性はどのようなものなのでしょうか。
ここでは、ChatGPTのOCR機能について、基本的な情報や実際に使ってみたときの精度、有効的な使い方など、詳しく解説しています。ChatGPTのOCR機能を使おうと思ってる人は、ぜひ参考にしてみてください。
ChatGPTのOCRとは?
OCRとは、印刷された文字や手書きの文字を読み取って、AIが認識できるようにデジタルに変換する技術を指した言葉です。
OCRは画像を取り込むと、レイアウトの解析を行います。文字列の配置を解析し、自動的に文字を認識して処理するのです。1文字ずつ文字を処理すると、それが何の文字なのか特徴を把握し、その特徴に一致する文字を所有している情報から検索して照合します。これが、OCRの文字認識の仕組みです。
OCRはOptical Character Recognitionの略語で、日本語に訳すと光学的文字認識となります。
ChatGPTはこれまで、入力した文字をAIが処理して、指示文に沿った文章を生成していました。その後いくつかのバージョンアップを重ねましたが、最新のバージョンアップでOCRの機能が搭載されると、オフラインの文字を取り込んでデータ処理できるようになったのです。
ChatGPTのOCR機能の特徴・メリットやデメリット
ChatGPTはChatGPT-4Vにバージョンアップした際、OCR機能を搭載しました。OCR機能は既存の技術で、他のアプリケーションでも利用できますが、ChatGPT-4VではChatGPTを利用しながら他のアプリを使わずOCR機能を使えるため、利便性が高いと言えるでしょう。
また、ChatGPTでOCRを使った場合、搭載されているAIに画像についての意見を聞くこともできます。一般的なOCRは取り込んだ画像をデータとして反映するだけですが、ChatGPTを使えばAIがサポートしてくれるので、自分が気づかなったことや、新しい発見にもつながるでしょう。
気になるのがOCRの精度ですが、普通に使う分には問題ありません。しかし、場合によっては上手く読み取れないケースもあります。画質が低かったり光や影の影響でAIが上手く画像を処理できない場合、意図しない回答が出力されてしまうのです。
また、画像データの容量が大きいと、読み込みができてもAIが回答文を出力する際にエラーが出てしまいます。エラーが出るとチャットの継続ができなくなり、新しいチャットを始めるしかできなくなるケースもあるので、画像を読み込ませる場合にはデータの大きさに注意が必要です。
しかし、ChatGPTのOCRは決して精度が低いわけではありません。スマートフォンアプリでも画像読み取りが可能なので、撮影した画像をのその場でChatGPTに読み込ませるなど、スピード感のある処理ができます。
ChatGPTのOCR機能の使い方
ChatGPTのOCR機能は、どのように使えばいいのでしょう。ここでは、ChatGPTのOCR機能の使い方について紹介します。
①日本語テキスト認識
ChatGPTのOCR機能は、日本語のテキストを認識できます。例えば、購入品が記載されているレシートをパソコンに取り込めば、ChatGPTはレシートに記載された文字を処理し、データとして認識してくれます。
ChatGPTはデータを蓄積して学習していくので、レシートを取り込み家計管理のサポートをしてもらうなど、幅広い使い方が期待できるでしょう。
読み取り方は簡単で、撮影やスキャンして取り込んだ画像をChatGPTに添付し、写真から文字を読み取ってもらうように指示文を入力するだけです。その後はAIが自動的に文字を認識してくれます。
②手書きテキストの認識
ChatGPTのOCR機能は、印字された文字だけでなく、手書きのテキストの認識も可能です。文字が多少崩れていても読み取ることが可能なので、走り書きのメモを改めてChatGPTに処理してもらうといった使い方もできます。
手書きテキストの場合も、日本語テキストの認識と同じ使い方で読み込みが可能です。ただし、文字が崩れすぎているとAIが認識できず、意図しない回答文が出力される場合もあります。
また、手書きのタスクリストなど、複雑な内容は正確に読み取れない可能性が高いです。現時点では手書きの文字の読み取りではできることが限られているので、今後のアップデートに期待が寄せられます。
ChatGPTのプラグイン「ChatOCR」
ChatOCRは、ChatGPTの生みの親であるOpenAIが開発したプラグインで、ファイル形式の画像からテキストを抽出できる機能です。オフラインのデータを簡単にオンライン化できます。
ChatOCRは、文章が書かれた書類から文字を抽出するだけでなく、画像内に含まれている文字だけを抽出することも可能です。抽出したデータをもとにChatGPTに指示文を入力したり、ChatGPTに学習させるなど、様々な使い方ができます。
ChatGPTのOCRの活用方法
ChatGPTのOCRを活用することで、仕事だけでなく日常生活も便利になるでしょう。
例えば撮影した花の名前を知りたい場合に、ChatGPTに画像を読み込ませて「この花の名前を教えてください」と入力します。すると、ChatGPTは膨大なデータの中から指示された花を検索し、即座に回答してくれるのです。
花の名前だけでなく、育成方法などプラスの情報を知りたい場合も、ChatGPTに指示文を入力すればAIが自動的に回答してくれます。いちいち検索バーに入力しなくてもAIが素早く回答してくれるので、手間と時間を大幅に削減できるでしょう。
その他にも、Webサイト制作のサポートも期待できます。参考にしたいWebサイトをスクリーンショットで撮影したり、簡単なデザインの画像をChatGPTに読み込ませましょう。読み込ませたデータをもとにHTMLコードの出力を指示すると、AIがコードを自動的に生成して出力してくれるのです。
Webサイト制作にはHTMLコードを学ぶ必要がありますが、ChatGPTのOCRを活用すれば、勉強せずともHTMLコードを簡単に作成できます。ただし、完全に再現するのは難しいので、出力されたコードをもとに人間側で微調整が必要です。
このように、ChatGPTのOCRを上手く使いこなせれば、作業の時間や手間を圧縮でき、余暇を作ったり別の作業に当てることができます。今後のバージョンアップでさらに機能が向上すると考えられるので、今のうちにChatGPTのOCR機能を使って操作に慣れておくといいでしょう。
まとめ
ChatGPTは元々便利なツールでしたが、そこにOCR機能が加わったことで、さらに便利なツールになりました。うまく使いこなせれば従来の作業を簡単に処理できるでしょう。
ChatGPTはリリース後、アップデートを繰り返してきました。アップデートの度に機能が向上しているので、現在はまだ画像処理の精度がそこまで高くなくても、今後のアップデートで改善されるのではと期待が寄せられています。
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