【最新】ChatGPTのモデル比較！用途別におすすめモデルも紹介

「ChatGPTのモデルでどれを使えばいいか分からない」
「モデルの違いを理解してうまく活用したい」

 このような悩みをお持ちではないでしょうか。ChatGPTは日々進化しており、新しいモデルが次々と登場するため、特徴を把握して使い分けるのは簡単ではありません。 

しかし、各モデルの強みや特性を理解することで日常での活用や作業効率が飛躍的に向上します。

 そこで本記事では、以下の内容を詳しく解説します。

本記事を読めばあなたに最適なChatGPTモデルが明確になり、目的に合わせて的確に使いこなせるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。

監修者プロフィール

森下浩志

日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

ChatGPTのモデル比較表

ここからはより細かく解説していきます。

GPT‑4o

GPT-4oはテキスト・音声・画像を統合して処理する能力を持つ、非常に優れたマルチモーダルAIです。

ユーザーはテキスト入力だけでなく画像を見せながら質問したり、音声で対話したりとより直感的で自然なコミュニケーションが可能になりました。

無料プランから利用できますが、PlusやTeamといった有料プランではメッセージ数の上限が引き上げられるため、さらに快適な利用環境が整います。

多機能性と使いやすさを両立した主力モデルです。

o4‑mini

o4-miniは推論とコーディング、そして視覚認識のタスクにおいて低い遅延（レイテンシ）と優れたコスト効率を両立させたモデルです。

API価格は100万トークンあたり入力が$2.00、出力が$8.00と後述するo3モデルと比較して安価に設定されており、開発者や企業がAI機能をサービスに組み込む際のハードルを下げています。

o4-miniは高速応答が求められるチャットボットや、リアルタイムでのデータ分析などで性能を発揮します。

GPT‑4.5

GPT-4.5は、対話における思慮深さを追求したモデルです。

単に情報を提供するだけでなく、文脈やニュアンスを深く理解し感情のこもったクリエイティブな文章を生成する能力に秀でています。

性能評価においても、多言語知識を測るMMLUベンチマークなどでGPT-4oを上回るスコア（4.5は85.1%、4oは81.5%）を記録しており、その高い知性が証明されています。

参考：OpenAI公式サイト

より人間らしく、温かみのあるコミュニケーションをAIに求めるユーザーや、創造的なアイデア出しのパートナーとして活用したい場合に最適なモデルです。

GPT‑4.1

GPT-4.1は最大で100万トークンという、非常に広大なコンテキストウィンドウに対応している点が特徴のモデルです。

長大な論文や書籍、複雑な仕様書といった大量の情報を一度に読み込ませ内容に基づいた要約や分析、質疑応答が可能になっています。

APIの利用料金も主力モデルであるGPT-4oと比較して約25%安価に設定されており、コストを抑えながら大規模なテキストデータを扱いたい開発者にとって魅力的なモデルです。

APIではGPT-4.1を主軸に、より軽量な「mini」や「nano」といったモデルも提供されており、用途に応じた使い分けができるモデルです。

GPT‑4.1‑mini

GPT-4.1-miniは、コストパフォーマンスに優れたモデルです。

上位モデルであるGPT-4.1とほぼ同等の高い性能を持ちながら、API料金は100万トークンあたり入力が$0.40、出力が$1.60と低コストで利用できます。

テキスト処理はもちろん画像入力にも対応しているため、幅広い用途で活用可能です。

個人のライトユーザーからコストを重視する開発者まで、多くの人にとって使いやすいモデルといえまるでしょう。

o3

o3は複数段階にわたる複雑な論理的思考、すなわち「大規模マルチステップ推論」を最も得意とするモデルです。

高度な数学の問題解決に科学的な論文の解釈、そして専門的なコーディングといった分野で性能が発揮されます。

内部的に「Chain-of-Thought（思考の連鎖）」というプロセスを用いており、画像解析など複雑な課題に対しても段階的に思考を重ねることで、精度の高い結論を導き出します。

正確性が求められる高度な専門タスクに取り組む際に、おすすめのモデルです。

o3Pro

o3 Proは、2025年6月10日にOpenAIから正式リリースされた最新の推論特化型AIモデルです。従来のo1-proの後継として開発され、「より長く考え、最も信頼性の高い応答を提供する」ことを目的としています。

また、Web検索・Pythonコード実行・ファイル解析・画像理解などに加えて数学・科学・プログラミング分野など専門的な分野で特に優れた性能を発揮します。 

ベンチマーク評価では従来のo3やo1-proを上回る結果を示し、4回連続で正答する信頼性評価でも90%の高スコアを記録しています。

参考：OpenAI公式サイト

現在はChatGPT Proプラン（月額200ドル）のみ利用可能で、速度より品質を重視する複雑な業務を行いたい人におすすめのモデルです。

ChatGPTの有料プラン｜料金一覧

ChatGPTの有料プランは、個人から大企業までの幅広いニーズに対応しています。

個人向けの「Plus」プランは、GPT-4.1やo3などの高性能モデルが利用できるプランです。さらにプロ向けの「Pro」プランでは、o3-proなどの最新モデルが使えます。

また、複数人での利用には「Team」プランがあり、チーム管理・情報共有・高度なセキュリティなどを提供。大企業向けの「Enterprise」プランはカスタム性が高く、最上位のセキュリティや手厚いサポートが特徴です。

用途別のChatGPTおすすめモデル

ChatGPTの多種多様なモデルの中から、目的に最適なモデルを選ぶための例をまとめました。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

GPT‑4.1｜日常利用向け

日常的な情報収集や文章作成には、GPT-4.1がおすすめです。

GPR4.1は文章の要約・翻訳・アイデア出し・メール作成といった、幅広いタスクを高いレベルでこなすオールラウンダーです。

性能や速度、コストのバランスが非常に良く、多くのユーザーにとって満足感が高い出力をしてくれるため、ChatGPTを学び始めたい初心者や頻繁に利用するライトユーザーにも最適です。

特別な専門知識を必要としない一般的な用途であれば、まずGPT-4.1を試してみるのが良いでしょう。

o3｜ビジネス向け

ビジネスシーンでの活用を考えるなら、o3モデルが適しています。

o3は複雑なデータ分析に市場調査レポートの作成、プロジェクト計画の立案といった高い論理性が求められる業務で真価を発揮します。

「Chain-of-Thought」による深い思考プロセスは、信頼性の高い出力をおこなうため特に重要な場面や資料作成などで強力なサポートツールとなるでしょう。

o3 pro ｜高度な推論・開発者向け

研究者や開発者、金融アナリストなど最高レベルの推論能力を必要とする専門家には、o3 proがおすすめです。

o3 Proは金融市場の未来予測や新しいアルゴリズムの設計など、極めて複雑で専門的な課題解決のサポートができるよう開発されました。

価格は高価ですが他のモデルでは解決が困難な問題に対して、画期的な解決をもたらす可能性があるモデルです。

GPT‑4.1‑mini｜画像生成したい人向け

ブログ記事の挿絵やSNS投稿用の画像を生成したい場合、GPT-4.1-miniが最適なモデルです。

上位モデルと同様に画像入力に対応しつつ軽量で高速、かつ低コストで利用できるのが大きな魅力です。

簡単なテキストプロンプトを与えるだけで、イメージに合った画像を素早く生成するため、アイデアの視覚化やデザインのプロトタイピングなど、クリエイティブな作業を手軽にサポートします。

手軽に画像生成を楽しみたい全ての人におすすめのモデルです。

ChatGPTとGeminiやClaudeの違い

ChatGPTは、OpenAIが開発した自然な対話形式と多様なプラグインによる拡張性が強みの汎用性が非常に高いAIです。

一方Googleが開発したGeminiは、テキストだけでなく画像や音声も統合的に扱うマルチモーダル性能と、Google検索やGmailといったGoogleサービスとのシームレスな連携が最大の特徴です。

Anthropic社のClaudeは特に長文の読解・要約能力に定評があり、安全性や倫理性を重視した設計がなされており、最新のClaude 4ではコーディング能力も大幅に向上しました。

それぞれ得意分野が異なるため、クリエイティブな対話やカスタマイズ性を求めるならChatGPT、Googleエコシステムでの活用ならGemini、長文処理や安全性を重視するならClaudeと、目的に応じて使い分けましょう。

ChatGPTのモデル別にAPI料金を比較

ChatGPTのAPI料金は、モデルの性能や処理能力によって大きく異なります。高性能なモデルほど価格は高くなる傾向にあります。以下に、主要モデルの100万トークンあたりの料金を比較しました。

このように、最も高性能なo3 Proは非常に高価ですが、o4-miniやGPT-4.1は比較的安価に利用できるなかで、特にGPT-4.1-miniのコストパフォーマンスは際立っています。

ChatGPTは目的にあったモデルの使い分けが重要

ChatGPTを最大限に活用するためには各モデルの特性を理解し、目的に応じて使い分けることが不可欠です。

ChatGPTは単なるチャットボットではなく、生産性を飛躍的に高める強力なパートナーツールです。

本記事を参考に自分にぴったりのモデルを見つけ、その能力を日々の業務や学習、創造活動に活かしてみてください。