【2024最新】ChatGPTを使う際の5つの問題点とは?解決策も解説 | romptn Magazine

【2024最新】ChatGPTを使う際の5つの問題点とは?解決策も解説

ChatGPT

AI文章生成モデルであるChatGPTは、リリース以降目覚ましい勢いで普及しています。読者の皆さんの中にも、すでに日常生活の一部として取り入れて使用されている方も多いのではないでしょうか?

企業や行政の中でも多岐にわたる活用例が増えており、機能性や便利さは今や多くの人々から認知されています。

しかし、便利なように思えるChatGPTにも、当然のことながら問題点や課題が存在するのはご存じでしょうか?

こちらの記事では、ChatGPTの使用に際して知っておくべき5つの主要な問題点を深堀りします。また、これらの問題にどのように向き合って対策していけばいいかも一緒にご紹介していきますので、ぜひ最後まで目を通してみてください。

※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました!以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

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ChatGPTの問題点

実際にChatGPTには、どのような問題点があるのでしょうか?こちらでは懸念されている6つの問題点について、順を追ってご説明します。

問題点①:回答内容に誤情報を含む

ChatGPTがソースとしている情報は2023年4月時点のものまで(無料版GPT-4の場合)です。これ以前のデータまでしか保持していないため、「昨日の天気を教えて」などの直近の問いには答えられません。

また、ChatGPTはあくまでAIベースのモデルであるため、回答の正確性は100%ではありません。ChatGPTが回答してくれることは、取り込んだ大量のテキストデータに基づき、文脈に応じた文章を生成しているにすぎません。そのため基にするデータが持つ誤情報も反映されてしまうことがあります。

また、ChatGPTが学習しているデータの大半は英語です。これはインターネット上で公開されているデータの多くが英語であることに起因します。

そのためCHatGPTは私たちが日本語で入力したデータを英語に翻訳して理解し、その内容を更に日本語で回答してくれるのですが、翻訳した際に齟齬が発生してしまうこともあるようです。

学習データの基にしている言語情報についてはせっかくなのでChatGPTにも聞いてみましたが、学習データの言語の割合は公開していないとのことでした。

Image from Gyazo

これらを念頭に置いて、ChatGPTを利用する必要がありますね。

ChatGPTには嘘の情報も多く含まれるため、そのまま利用する際は注意が必要です。

2023年6月にも裁判の場でchatGPTにより出力された判例を提出したが、それらの判例が事例がなく嘘の判例であることが公となり大きな問題となりました。

問題点②:セキュリティリスクがある

ChatGPTは質問した内容を記憶して、自己学習データとして取り込むことで知能を拡大しています。そのため、企業の機密情報や個人情報を投稿すると、思わぬ形で学習データとして活用されてしまい第三者に漏洩してしまうリスクがあります。

質問内容として入力する項目には外部に漏洩して困る内容が含まれていないかどうか、十分に注意して利用しましょう。

特に個人情報や業務上の機密情報を取り扱う際は注意が必要です。これらを念頭に、経営者の方などは使用ルールを検討する際に慎重な判断を行う必要があります。

問題点③:高度な質問に回答できない

ChatGPTは汎用的な質問に対する回答は得意です。しかし、専門性の高い質問や、特定の領域の専門家しか知らない内容については正確な回答として出力ができません。

上記でもご紹介したように、ChatGPTはネット上に拡散されているデータを集めて文章を作成しています。そのため、専門性の高い質問等は学習データがなく、回答することができなかったり誤回答をすることがあります。

また、AI自身には感情がなく主体的に検討することもできません。そのため、検討したうえで解釈を述べてほしい場合や専門家の見解を必要とするような質問には、回答が難しい場面が多くあります。

学術的な研究や、ある専門分野に対する深い知識が必要となるコンサルティングには適していないことがわかりますね。

問題点④:著作権を侵害する危険性

ChatGPTで生成された文章がそのまま成果物として使用できるクオリティだったため、どこかで発表したいと考えたとしましょう。その際に最初に気になるのは、著作権の問題ではないでしょうか?

ChatGPTで生成された文章はどこに帰属するのでしょう。疑問に思っている方は多数いらっしゃるかもしれませんね。

ChatGPTの開発元であるOpenAIの公式見解としては、以下のような文書が発表されています。

OpenAI は、アウトプットに関するすべての権利、所有権、利益をお客様に譲渡します。

(原文)Subject to your compliance with these Terms, OpenAI hereby assigns to you all its right, title and interest in and to Output.

OpenAI Terms of use 3.(a)より

ChatGPTから出力されたアウトプット、つまり作成された文章の著作権は、作成した人物や企業に帰属する、とされています。しかし、だからと言って完全に安心できるかというとそうではありません。

ChatGPTはインターネット上の大量のテキストデータを学習しています。そのため、特定の文章や情報をそのまま出力するということも十分考えられるのです。

これにより、著作権が保護されている文章を無意識に生成し、著作権を知らず知らずのうちに侵害してしまうというリスクも生じます。生成された文章を公開する場合は、自分で必ず責任を持って取り扱うようにしましょう。

ChatGPTで生成された文章の著作権はユーザーにありますが、その文章の引用元が何かはきちんと調べるようにしましょう。

問題点⑤:教育面への影響

ChatGPTは教育面での活用が大いに期待されていますが、積極的に取り込んでいくかどうかについては賛否が分かれています。東北大学でも、大学側より「AIの出力をレポート等の解答にそのまま利用することは自身の勉強にならない」との声が出ています。

この意見からも読み取れますが、ChatGPTの普及によって学生が自ら考えることなく、ツールに頼ってレポートや宿題を完成させるようになる恐れがあります。

これにより自己学習に対する意欲が失われ、独自の意見や意志を持つ能力の低下につながる可能性も示唆されているのです。

問題点⑥:悪用される危険性

ChatGPTは非常に高精度な文章を生成することが出来るため、その利便性を間違った方向に利用して悪用されてしまうこともあります。

例えばフィッシングや詐欺のメール文面は、本物と見わけがつかないようなクオリティで生成することが可能となってしまいます。

また、プログラミングコードを生成することも可能であるため、ウィルスやマルウェアが専門的な知識なしに作成できてしまうことは今後大きな問題となってくることでしょう。

ChatGPTの生成技術を利用した詐欺被害は、今後増加することが予想されています。

ChatGPTの問題点の解決策

これらの問題を解決するためには、どのようにChatGPTと向き合うべきでしょうか?ChatGPTは活用することで大きな利益を生むことが期待されているため、リスクが怖いからもう使わない、と決めてしまうのはあまりにももったいないです。

課題に対する解決策も考えてみました。

解決策①:ChatGPTの出力内容をチェックする

まず、出力内容についてです。ChatGPTの誤情報の問題、著作権の問題をクリアするために、出力内容に対しては必ず事実確認とコピペのチェックを行うようにしましょう。

特に企業などの情報提供に関わっていたり、SNSなどを通して公に情報発信を行っている場合は、利用者の信頼を維持することが重要になってきます。信頼にこたえるためにも、AIの出力をそのまま公開するのではなく、独自のリサーチや情報確認を行うようにしましょう。

情報の正確性を確認するための追加の情報源を確保したり、場合によっては専門家との相談の場を設けるなど、多角的にアプローチですることで情報の精度を高めることをおすすめします。

AIが生成した内容であっても、発信する際は必ず情報に責任を持つことが大切です!

解決策②:機密情報の入力を避ける

機密情報や個人情報をChatGPTの学習データに利用されないことを避けるためには、「入力しない」ことを徹底するほかありません。

実際に従業員のChatGPT使用を禁止した企業も存在します。利用する場合はしっかりとルールを設け、順守されることを定期的にチェックするようにしましょう。

実際にChatGPTに個人情報を入力してしまった人は、10%以上いるようです。決して他人ごとではないことを認識しておきましょう。

解決策③:ChatGPTに依存しすぎない

前述した通り、ChatGPTの普及によって自ら考える機会が失われ、ツールに頼りきりになる可能性は既に示唆されています。これは学生だけでなく、大人にも同様のことが言えます。

技術の進化は私たちの生活を豊かにする一方、使い方を誤ることで、思考力や判断力が失われていってしまう危険性もはらんでいます。

便利だからと依存しすぎずに、自ら考える機会を意識的に設けることが大切です。技術を上手く活用しつつ、日常の中で自らの考えを深める時間や、独自にリサーチを行う重要性をきちんと認識しておくことが欠かせないと言えるでしょう。

ChatGPTを使うメリット

これまでのChatGPTの問題点の解説で、マイナスなイメージを持った方もいるかもしれません。しかし、ChatGPTは上手に活用すれば非常に便利なものです。

利用するメリットは十分にありますので、以下でご紹介していきます。

メリット①:作業効率化が見込める

ChatGPTはテキストの生成や要約、修正が得意です。また、表形式でのデータ出力や業務に必要となるテンプレートも一瞬で出力してくれます。

ChatGPTに出力してほしい形式を指定することもできるので、どんなことが可能かは実験してみても面白いかもしれませんね。

メリット②:アイディア出しをしてくれる

ChatGPTは大量の学習データから最適な内容を回答してくれるため、新規事業や業務の効率化などのアイディアがほしいときに大いに役立ちます。新しくビジネスを展開しようにも、アイディアがなくてお手上げ…。そんな時はChatGPTに質問を投げかけてみるといいでしょう。

膨大な量の学習データを持っているため、自分の専門分野外のことも踏まえて回答をしてくれます。机の上に向かっているだけでは出てこなかったアイディアも、もしかしたら出てくるかもしれません。

このようにAIがフラットに考えてくれたアイディアが実際の事業につながることも十分に考えられます。

メリット③:大量のデータを参照する手間が省ける

ChatGPTは会話形式で知りたい内容を回答してくれることに進化を発揮するツールです。まとまった情報の収集に大いに役立ちます。

例えば、以下の例では『社内で新しいパソコンを導入する予定としています。 デザイナーが多いため、処理性能が高いパソコンのリストを出して』と質問してみました。結果は以下の通りです。

Image from Gyazo

機種名、価格帯、特徴は今回指定しましたが、調査する上ではもっとほかの項目についても知りたくなることがあるでしょう。そんな時は会話形式で、さらに追加の情報を求めることも可能です。

Image from Gyazo

google検索では複数のサイトを見比べて情報を探す必要があるので、これはかなりの効率化につながりそうですね。

これらの情報を足掛かりにして、自分でより深い内容を調べることが出来れば、ビジネスへの活用に大いに役立つことでしょう。

※ChatGPTのメリットやデメリットについては、以下の記事でも詳しく解説しています!

まとめ

この記事をまとめると、

・ChatGPTは便利なツールである反面、利用に際して注意しなくてはならない点も多数存在する。

・注意点はChatGPTの特性を正しく理解していれば避けられるものであるため、利用せずに放置するのではなく解決策を理解して正しく活用することが重要である。

・ChatGPTの便利な機能を用いて、業務や学習に大いに活用することが出来る。

以上でした。

ChatGPTの特性を正しく理解し、あなたの生活にもうまく取り入れていきましょう!

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