ChatGPTを使っていると、
- 質問と無関係の回答が返ってきた
- 知りたいことはあるけど質問の仕方がわからない
- 便利そうなのはわかるけど何に使えるのかは知らない
こんな経験をしたことがありませんか?ChatGPTは使いこなせばとても便利なツールになるので、この記事ではChatGPTで思い通りの回答が得られる質問の仕方(聞き方)のコツ・テクニックを紹介します!
※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました!以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
- ChatGPTとは?
- ChatGPTに上手な質問をするコツ11選!
- ChatGPTの質問の仕方のコツ①:明確で簡潔な文章を使う
- ChatGPTの質問の仕方のコツ②:5W1Hを意識した質問文を使う
- ChatGPTの質問の仕方のコツ③:マークダウン形式で出力させる
- ChatGPTの質問の仕方のコツ④:質問は1つに絞る
- ChatGPTの質問の仕方のコツ⑤:逆に質問をする
- ChatGPTの質問の仕方のコツ⑥:追加情報を与える
- ChatGPTの質問の仕方のコツ⑦:「続けてください」と言う
- ChatGPTの質問の仕方のコツ⑧:条件を指定する
- ChatGPTの質問の仕方のコツ⑨:役割を与える
- ChatGPTの質問の仕方のコツ⑩:話題変更時にチャットも切り替える
- ChatGPTの質問の仕方のコツ⑪:専門用語や略語は適切に使用する
- ChatGPTが期待通りの回答をしてくれない原因・対処法
- ChatGPTで使えるプロンプトテンプレート・質問例
- ChatGPTに質問する際の注意点
- まとめ
ChatGPTとは?
ChatGPTは、「Chat Generative Pre-trained Transformer」の略称で、OpenAI社が開発した人工知能の自然言語処理技術を活用したチャットボットです。自然な言葉で質問や疑問に回答し、さまざまな情報を提供します。大量の文章データを学習しており、その知識をもとに幅広い情報を提供する能力を持っています。これにより、人間のような対話が可能です。
例えば、数学の問題が分からない場合、ChatGPTに質問することで、解法のヒントや説明を得ることができます。また、旅行の計画を立てる際にも、観光スポットの情報をChatGPTに尋ねることで、旅行先の選定がスムーズになります。
※ChatGPTのインストール方法や使い方については、以下の記事で解説しています。
ChatGPTに上手な質問をするコツ11選!
ChatGPTで上手に質問するためにはいくつかのコツがあります。今からChatGPTの質問の仕方のコツをNG・OK例や会話例を交えながら紹介していきます!
ChatGPTの質問の仕方のコツ①:明確で簡潔な文章を使う
ChatGPTが質問意図に合った回答をするためには、質問文に明確でまとまった簡潔な文章を使うことが大切です。間接的、抽象的な言葉は避け、直接的で質問の意図がわかりやすい短めの文章が好ましいです。
初心者→英検3級、英語力を伸ばす→英検1級レベルに変え必要のない分を省くことで聞きたいことが明確で簡潔な文章にできました。
明確な質問ができない時の対処法【ゴールシークプロンプト】
「作成したいもののイメージはあるのに、うまく言語化できない」そんな方のためにゴールシークプロンプトという便利なテクニックを紹介します。
ゴールシークプロンプトを使えば、あいまいなゴールからChatGPTが質問をしてくるので、自分の意図に合った回答をされる確率が高くなります。
※詳しいゴールシークプロンプトは以下の記事で解説しているので是非ご覧ください。
ChatGPTの質問の仕方のコツ②:5W1Hを意識した質問文を使う
どのように明確な文章を作れば良いかわからない時は、5W1Hを意識して質問文を考えてみましょう。気になるお題について、
「なぜ・いつ・誰・なんの・どこで・どのようにして」
これら5W1Hの何が知りたいのかを明確にして質問文を作りましょう。
また、5W1Hに加えて知りたいものの対象物を具体的に記すことでChatGPTからより精度の高い回答を得ることができます。
大きなくくりの質問から、5W1Hの”いつ”と、日本のメダル個数という具体的な質問に変えることでより密度の高い回答を得ることができます。
ChatGPTの質問の仕方のコツ③:マークダウン形式で出力させる
マークダウン形式で出力させると見出しと内容で回答してくれるのでChatGPTの説明をよりわかりやすく理解することができます。
例えば海外留学の手順をマークダウン形式で出力させると以下のような回答が返ってきました。知りたいことが完結にまとまっているので大変わかりやすいですね。
ChatGPTの質問の仕方のコツ④:質問は1つに絞る
ChatGPTは複数個の質問を1つの文章に含む質問をすると回答の質が下がる場合があります。なので複数個の質問をしたいときは何回かに分けて1つずつ質問をしましょう。
ChatGPTの質問の仕方のコツ⑤:逆に質問をする
あいまいな質問をするとChatGPTも的確な回答をしてくれないことがあります。しかし具体的な質問が思い浮かばないこともありますよね?
そんな時は質問文の後に、「よりよい回答をするための情報が足りない場合は私に質問してください」と続けてください。
このようにChatGPTがさらに聞きたい質問を聞き返してくれます。
ChatGPTの質問の仕方のコツ⑥:追加情報を与える
ChatGPTに質問をして回答を得られたら、さらに追加の情報や質問を与えましょう。
このように直前の会話に追加で質問するとさらに詳しい情報を教えてもらえます。この時の聞き方のコツは当たり前ではありますが前の文章に関連する質問をすることです。
ChatGPTの質問の仕方のコツ⑦:「続けてください」と言う
ChatGPTは長い回答をする場合、途中で文章が途切れてしまうことがあります。そんなときは「続けてください」または「続けて」というと続きを話してくれます。
ChatGPTの質問の仕方のコツ⑧:条件を指定する
ChatGPTの話す文章はしばしば複雑で理解しがたいことがあります。その際、
「6歳が理解できる文章で答えてください」
という条件を指定すると小学生でも理解できる分文章で回答してくれます。
ほかにも「300字以内で回答してください」「箇条書きで書いてください」など字数や表記方法を指定することができます。
ChatGPTの質問の仕方のコツ⑨:役割を与える
「あなたは○○です。」というキャラの役割を与えることでそのキャラに適した回答をしてくれます。
例えば、「あなたは塩ラーメンを50年間毎日欠かさず食べ続けたラーメンマスターです。塩ラーメンのおいしさについて思う存分語ってください」とキャラ設定をすると
このように塩ラーメンのおいしさをこれでもかというほど語ってくれます。
ChatGPTの質問の仕方のコツ⑩:話題変更時にチャットも切り替える
ChatGPTはチャットログの切り替えが可能なので話題や質問、使い方のジャンルごとにチャットログを切り替えることで1つのチャットルームに余計なプロンプトが存在することがなくなるので回答の精度低下を防ぐことができます。
ChatGPTの質問の仕方のコツ⑪:専門用語や略語は適切に使用する
質問をする際、専門用語や略語を関係のない文に入れていたりすると、ChatGPTが文章を正確に理解することができず、間違った回答などをすることにつながります。
専門用語や略語を使う際は正しく使われているか確かめ、ChatGPTが理解できないようであれば説明を入れるようにしてください。
ChatGPTが期待通りの回答をしてくれない原因・対処法
ChatGPTが期待通りの回答をしてくれない理由はChatGPTに出す指示が悪い場合もありますが、ChatGPTの根本的な仕組みに関係している部分もあります。
というのも、ChatGPTは確率的に一番ありえそうな回答をする仕組みなので100%正しい回答をしてくれるわけではないのです。
また、学習に使われているデータも無料版で使えるGPT-4では2023年4月までのものです。そのため、現在の状況に合った回答を得られないことがあります。
しかし、ChatGPTの回答の正確性を上げることはできます。それは、先ほど解説したような聞き方のコツやテクニックを意識して質問文を作ることと、ChatGPTに使うプロンプトを正しく使うことです。
この2つを意識することでChatGPTの回答の質を高め、自分の望む回答を得ることができるようになります。以下で実際に使える便利なプロンプトも紹介しているので是非ご活用ください。
※ChatGPTの有料版である「ChatGPT Plus」については、以下の記事で解説しています。
ChatGPTで使えるプロンプトテンプレート・質問例
ここまでChatGPTへの質問の仕方(聞き方)のコツ・テクニックを紹介してきましたが、実際にはどのような場面でChatGPTへの質問が役に立つのでしょうか?場面ごとの効率的な質問例やプロンプトテンプレートをお答えします!
①文章の要約、校正、翻訳、英文の添削をさせる
ChatGPTは長い文章の要約や、自分が書いた文章に間違いがないか校正をさせることが可能です。さらに多言語に対応した翻訳や英文などの翻訳も可能です。
プロンプトテンプレートはシンプルですが
「以下の文章を要約/校正してください。
(要約・校正してほしい文章/翻訳・添削してほしい英文等)」
になります。またコツ⑧で紹介した
- 字数指定
- 箇条書き指定
等を加えると、自分の使いたい場面により適応させてChatGPTを使うことができます。
②入社面談等の志望動機を作成させる
会社の概要などを具体的な例として提示することで精度の高い志望動機を考えてくれます。
以下、志望動機のプロンプトテンプレートです。
あなたは優秀なライターです。
条件に沿って志望動機を作成してください。
#前提条件
口調は「ですます調」で統一してください。
難しすぎる言葉は使わないでください。
#条件
・応募する企業 (名前)
・400字程度でまとめてください
・志望する職種 (職種)
・パターン数 (希望パターン)
こちらのプロンプトテンプレートは以下の記事から引用したものです。さらに詳しい解説があるので良ければご覧ください。
③メールの文を作成してもらう
続いてメールの文を作成してくれるプロンプトテンプレートを紹介します。
あなたは優秀なライターです。
条件に沿って志望動機を作成してください。
#前提条件
口調は「ですます調」で統一してください。
難しすぎる言葉は使わないでください。
#条件
・応募する企業 (名前)
・400字程度でまとめてください
・志望する職種 (職種)
・パターン数 (希望パターン)
【】に実際に言葉を入れて質問するとこのようになります。一通り目を通して問題がなければそのまま使えそうですね。
④1週間分の献立を考えてもらう
あなたは世界中の家庭料理を知り尽くし栄養士の資格も持つ献立作成のプロフェッショナルです。
その知識を活かし簡単に作れる献立を考えてください。
以下の要望と条件に沿った回答をしてください。
#要望
#条件
・出力は出力項目を表形式で
・献立は1週間分の「朝・昼・夜」の3食を提案
・日本で簡単に手に入る食材でメニューを作る
・重複する献立は作らないこと
先ほどのプロンプトを使用するとこのような献立を考えてくれました。
⑤キャッチコピー、タイトルを考えてもらう
意外な質問の仕方としては、ChatGPTに商品のキャッチコピーや記事のタイトル等を考えてもらう方法があります。
以下は質問例になります。
実際にこの記事のタイトルを考えてもらいました。タイトル作成に行き詰った時などヒントをもらいたいときに使えそうですね。
⑥表を作成してもらう
ChatGPTでは、ExcelやGoogleスプレッドシートで使える表を作成してもらうことができます。
ChatGPTに表を作ってもらうための質問例を紹介します。
日本の人口ランキングで表を作らせるとこのようにChatGPTが持つ情報を使い表を作成できます。
表にする内容を指定するとそれに基づいた表を作成してくれます。
これらの表はExcelやGoogleスプレッドシートにコピペすることができます。
⑦プログラミング活用・間違いを指摘してもらう
ChatGPTでは、プログラムのコーディングの修正もしてくれます。
実際に修正点があるコードを記入してChatGPTに間違いの修正をお願いしてみました。
以下が結果です。
実際の間違いの指摘だけでなく、アドバイスや修正後のコードも出力してくれます。
今回はコードと修正点の指摘のみChatGPTに伝えましたが、使っているプログラミング言語や具体的なエラー文、コードで実現したいことなどを詳しく伝えてもChatGPTが変わりにコーディングをしてくれます。
プログラミングでコードを書いているエンジニアはぜひChatGPTを活用してみましょう。
⑧画像生成してもらう
課金すると使えるChatGPTの最新版であるGPT-4oにはDALL-E3という生成AIが搭載されており、画像の生成が可能です。
任意の画像を生成するコツは、欲しい画像のことを詳細まで言葉で表現することです。
しかしChatGPTとDALL-E3の組み合わせが抜群に良く、ChatGPTがプロンプトを自動で書き換えた上で画像生成AI・DALL-E3に送信してくれるので、あまり質問の仕方にこだわらなくても、高いクオリティの画像が生成できます。
欲しい画像がイメージできない場合は、以下のテンプレートを使って指示してみてください!
以下のシチュエーションの画像を生成してください #画像の種類:アニメイラスト #場所:海辺 #時間帯:夕方 #登場人物:白いワンピースを着た女の子 #雰囲気:ノスタルジック #その他:女の子がこちらを振り返り微笑んでいる
上記のプロンプトで生成した画像がこちらです。
ChatGPTで画像生成する際のプロンプトの仕組みや例についてはこちらでも解説しているので、参考にしてみてください。
ChatGPTに質問する際の注意点
最後に、ChatGPTに質問をする際に注意しなければならないこともいくつかありますので、ご紹介しておきます。
①ChatGPTの回答は必ずしも正確ではない
前述したとおり、ChatGPTがソースとしている情報は無料版だと2023年4月時点のものまで(GPT-4)です。これ以前のデータまでしか保持していないため、「昨日の天気を教えて」などの直近の問いには答えられません。
2023年6月にも裁判の場でchatGPTにより出力された判例を提出したが、それらの判例が事例がなく嘘の判例であることが公となり大きな問題となったことがあります。
ChatGPTには嘘の情報も多く含まれるため、そのまま利用する際は注意が必要です。
②個人情報にかかわることは入力しない
ChatGPTは質問した内容を記憶して、自己学習データとして取り込むことで知能を拡大しています。
そのため、企業の機密情報や個人情報を投稿すると、思わぬ形で学習データとして活用されてしまい第三者に漏洩してしまうリスクがあります。
質問内容として入力する項目には外部に漏洩して困る内容が含まれていないかどうか、十分に注意して利用しましょう。
※ChatGPTに質問をする際には上記以外にもさまざまな問題点や注意点があります。下記記事を読んで、しっかりとリスクマネジメントを図りましょう!
まとめ
ChatGPTの質問の仕方のコツや実際に使えるプロンプトテンプレートや質問例を紹介してきましたがいかがだったでしょうか?
今回の記事をまとめると
- ChatGPTの質問の仕方(聞き方)は、簡潔で具体的な文章を使うなどいくつかのコツがある
- プロンプトテンプレートや質問例を使うと色々な場面で役立つ
でした。
ぜひ紹介したコツやプロンプトテンプレート、質問例を駆使してChatGPTとよりよい会話をしてみてください。
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同じ悩みを解決した人がいるかもしれません。ぜひ質問してみてください!