PerplexityとGensparkの違いは？あなたに最適なAI検索エンジンの選び方

「PerplexityとGenspark、どっちが自分に合っているかわからない」

「使い方や違いがよくわからない」

次々と登場するAIツール。どれも便利そうに見えますが、それぞれの特徴を理解して選ばないと、かえって非効率になってしまうかもしれません。

特にPerplexityとGensparkは、どちらも検索機能を持つため混同されがちです。

しかし、この2つのAIは利用目的が異なり、得意な作業や料金体系も大きく違います。

そこで、本記事では以下について詳しく解説します。

最後まで読むことで、あなたの目的や使い方に最適なAI検索エンジンを見つけられるので、参考にしてください。

監修者プロフィール

森下浩志

日本最大級のAI情報プラットフォーム「romptn ai」編集長。著書に「0からはじめるStable Diffusion」「0からはじめるStable Diffusion モデル・拡張機能集編」など、AmazonベストセラーのAI関連書籍を多数執筆。AIにおける情報の非対称性を解消するための社内研修や出張講義も行う。

PerplexityとGensparkの大きな５つの違い

PerplexityとGensparkは、根本的な機能や設計思想には明確な違いがあります。

主な違いは以下の5つです。

①コア機能と設計コンセプトの違い

PerplexityとGensparkは、どちらも「AIで調べられるサービス」に見えますが、そもそもの役割の置き方が違います。ざっくり言うと、Perplexityは「調べて整理するところまで」を強く意識した検索・リサーチ寄りのツール、Gensparkは「調べた内容をそのまま成果物にしてしまう」ことまで視野に入れたワークスペース型のツールです。

このコンセプトの違いを、ユーザー視点で整理すると次のようになります。

○Perplexityのコア機能

⇨ユーザー体験としては「Google 検索の結果を自動で要約して、根拠付きで返してくれる」感覚に近く、まずは素早く全体像を掴みたい場面に向いた設計。

○Gensparkのコア機能

⇨アイデア出しの相手をしてもらったり、長めのレポートをまとめてもらったりと、「情報収集」と「資料作成」が一続きの流れでできるような設計。

②料金プランと利用制限の違い

○Perplexity

無料プランでもかなりの範囲をストレスなく使えるのが特徴です。通常の検索であれば回数を気にせずに使える感覚で、日常的な「ちょっと調べたい」を支えるには十分なボリュームがあります。

その上で、重めの機能は、有料プラン側に寄せているイメージです。

月額課金のProプランに入ることで、こうした高度な機能の制限がゆるくなり、「毎日の調べ物＋本気のリサーチ」を両立しやすくなります。

○Genspark

最初から「クレジット制」を前提にした設計になっています。無料登録の時点である程度のクレジットが付与され、検索やSparkpage生成、スライド作成などを行うたびに、そのクレジットを消費していくスタイルです。

最初の体験としては、「何回か触ってみて、雰囲気をつかむ」には十分ですが無料分のクレジットはすぐに底をつきます。

そのため、「がっつり業務で使う」「毎週のように資料を作る」といった運用を考えると、現実的には有料プラン（Plus など）への加入が前提になりやすいサービスです。

③検索における回答形式と出典表示の違い

○Perplexity

質問に対する答えをまずコンパクトな文章で提示し、そのすぐそばに出典リンクをセットで並べるスタイルが基本です。1つの回答の中に複数サイトの情報が統合されていて、それぞれどの部分がどのサイトから来ているかが視覚的にわかりやすく整理されています。

そのため、「短時間で概略を知りつつ、必要なところだけ自分の目で確かめにいける」構造になっていて、生成AIを用いたリサーチで重要なファクトチェックや情報源の信頼性が確かめやす具なっています。

○Genspark

検索に特化したツールではないため一般的な生成AIツールと同様なイメージです。検索結果や追加の会話内容を反映しながら、関連トピックごとにセクションを分けてくれたり、箇条書きや見出しを使ってレポートのように整理してくれたりします。

参照先の情報も含めて「1枚のドキュメント」として提示されるイメージで、そのままSparkpageとして共有・再利用できる設計です。

④資料作成・ワークスペース機能の違い

○Perplexity

基本的にはあくまで「リサーチと要約」が中心です。もちろん、そこから先の作業もまったくできないわけではなく、追加の指示を出せば、箇条書きのアウトラインを作ってもらったり、簡単なレポート構成を組んでもらったりすることはできます。

ただ、画面全体の設計はあくまで「回答＋出典」が主役で、スライドやドキュメントを作り込むこと自体は、ユーザー側が別ツールにコピペして仕上げる前提になっている印象です。ただし、有料プランでは「labs」という機能があり、資料作成まで完結できるように進化が進んでいます。

○Genspark

最初から「資料をつくる場所」としての機能が前面に出ています。AI SlidesやAI Docs、AI Sheetsなど、用途ごとに分かれたキャンバスが用意されていて、検索で集めた情報をすぐにスライド化したり、表形式のシートに落とし込んだりできます。

Sparkpageのように、調査結果を1つのページにまとめて、そのまま共有リンクとして配布する前提のフォーマットも用意されており、「検索結果＝そのまま資料の土台になる」体験を作り込みにいっているサービスです。

⑤ブラウザ連携と日常利用のしやすさの違い

○Perplexity

日常的な検索を置き換えることを強く意識していて、ブラウザやスマホアプリからすぐに立ち上げられる軽さがあります。起動して質問を投げれば数秒で答えと出典が返ってくるので、「ちょっとググりたい」と思ったタイミングで、そのままPerplexityを開いてしまう使い方がしやすい設計です。

従来の検索エンジンと似た位置づけで使えるため、「普段の検索を徐々にPerplexityに置き換えていく」という導入の仕方が自然にできます。

○Genspark

どちらかというと「ブラウザごとAI化する」方向性が強めです。専用のアプリや拡張機能を入れておけば、Web閲覧とAIアシストが一体になったブラウジング体験ができ、調べ物から資料作成までを一つの環境で進められます。

そのぶん、初回の導入や環境構築のステップはやや多くなりがちですが、慣れてしまえば「ブラウザを開くだけでAIエージェントが常駐している」状態に近づきます。

日常的な検索においてはPerplexityに軍配

日常的に発生する「ちょっとした調べ物」においては、PerplexityがGensparkよりも優れていると言えます。

Perplexityは検索に特化しているため、起動から回答表示までのスピードが非常に速く、ストレスなく利用できます。

天気予報の確認、ニュースの概要把握、言葉の意味調べなど、素早く簡潔な答えと情報源が欲しい場面に最適です。

また、Gensparkが検索ごとにクレジットを消費するのに対し、Perplexityの基本検索は無料版でも回数制限がありません。

日常的に何度も検索する使い方を想定すると、クレジット残量を気にする必要があるGensparkは、利用ハードルが高くなります。

手軽さやコストパフォーマンスを考慮すると、日々の情報収集ツールとしてはPerplexityに軍配が上がるでしょう。

Perplexity or Gensparkの選び方

PerplexityとGensparkはどちらか一方が絶対的に優れているわけではないため、目的に合わせて使い分けるのが賢明です。

Perplexityがおすすめな人

素早く信頼できる情報を効率的に集めたい人には、Perplexityが最適です。

特に、日常的な情報収集を従来の検索エンジンからアップグレードしたいと考えているAI初心者には、入門ツールとしておすすめできます。

ニュースの要点だけを知りたい、仕事で使う用語を素早く調べたいといった際にもPerplexityはぴったりです。

また、検索結果の情報源を常に確認し、情報の正確性を重視する人にも向いています。

回答の根拠が明確なため、ビジネスシーンでのリサーチにも安心して使えます。スマートフォンアプリの操作性も高いため、移動中などでも手軽に使いたい人にもおすすめです。

Gensparkがおすすめな人

単なる情報検索に留まらず、AIを思考のパートナーとして活用したい人にはGensparkが向いています。

たとえば、新しい企画のアイデア出しのためにAIと壁打ちをしたい、専門的なトピックについて多角的な視点を含む詳細なレポートを作成させたい、といった高度な出力におすすめです。

さらに、調査結果をスライドやシート形式で出力することもできるため、検索から資料作成までを一気通貫で効率化したいビジネスパーソンや学生にもおすすめです。

まとめ

PerplexityとGensparkは、どちらも優れたAIツールですが特性は大きく異なります。自分の目的に合わせて選ぶことが、AI活用の第一歩です。

まずは両方の無料版を試して、違いを体感してみてください。

日々の情報収集のスピードを上げたいならPerplexity、AIをリサーチやアイデア出しの相棒にしたいならGenspark、という基準で選ぶと失敗が少ないでしょう。

本記事を参考に、あなたに最適なAI検索エンジンを見つけ、情報収集や作業の効率化に役立ててください。