東京都が開発したAIマッチングアプリ「TOKYO縁結び」の申込者数が、サービス開始から約3ヶ月で1万2000人を超えたことが明らかになりました。この数字は都の当初予想を大きく上回っており、自治体による婚活支援の新たな可能性を示しています。
高い信頼性が人気の要因
都の担当者によると、予想以上の申込者数となった背景には、自治体が提供するサービスならではの信頼性があるとしています。具体的には、独身証明書の提出や本人確認の厳格な実施により、利用者が安心してサービスを利用できる環境が整備されているとのことです。
業界団体との連携による支援強化
都は11月29日、民間のマッチングアプリ事業者や結婚相談所などの業界団体との会合を開催し、今後の婚活支援の在り方について議論を行いました。会合では以下のような課題や提案が示されました。
セキュリティ対策の強化
アプリ運営会社からは、ロマンス詐欺防止のための具体的な対策として、以下の提案がありました。
- アプリ内でのメッセージのやり取りに限定
- SNS情報の交換を控える
- 明るく人通りの多い場所でのデート推奨
新たな支援策の展開
結婚相談所からは、都庁での体験セミナー開催など、より幅広い層へのアプローチ方法が提案されました。これにより、従来の結婚相談所ではリーチできなかった層へのサポートが期待されています。
サービスの特徴と今後の展望
「TOKYO縁結び」は、AIによる相性診断を活用した独自のマッチングシステムを採用しています。登録には11,000円の費用が必要ですが、2年間利用可能であり、民間サービスと比較して経済的な料金設定となっています。
都は今後も、婚活に踏み出せない人々へのきっかけづくりを積極的に進めていく方針です。特に、AIの活用による効率的なマッチングと、自治体ならではの信頼性の高さを両立させた支援策の展開が期待されています。
この取り組みは、少子化対策の一環としても注目されており、他の自治体からも関心が寄せられています。今後は、セキュリティ対策の強化や利用者の声を反映したサービス改善など、さらなる発展が期待されます。