警備業界にAIを導入するメリットとは?活用事例と併せて解説! | romptn Magazine

警備業界にAIを導入するメリットとは?活用事例と併せて解説!

AI×業界

マンパワーに頼らざるを得ない警備業界では、人手不足が深刻化しています。さらに、時代の変化とともに警備に求められる業務も増え、対応が難しくなっているのが現状です。新しい時代も警備業を継続させるためには、従来の方法ではなく、AIを使った革新的な方法を取り入れる必要があるでしょう。

この記事では、AI警備について様々な視点から紹介します。警備について悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

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現状の警備業界での課題とは

AIを使った業務が一般的になるなど、大きな時代の変化とともに、警備業界が抱える問題も多様化しています。現状、警備業界はどのような課題を抱えているのでしょうか。

セキュリティサービスの需要の増加

インターネットが普及した結果、以前と比べインターネットを使ったサービスが一般化しています。しかし、便利な世の中になった一方で、利用率の増加と比例してサイバー攻撃も増加しているのが現状です。

警備業界は見えない敵からユーザーを守る必要があり、セキュリティサービスの需要が拡大しています。需要は今後、さらに拡大していくでしょう。

需要の増加とともに、市場も拡大し続けています。AIを導入した警備システムや警備ロボットは一般的なものとなり、需要の拡大に対応するためさまざまな取り組みがなされてるのです。

警備会社の人材不足

警備会社は慢性的な人手不足に悩まされています。体力的にきつい、危険な仕事、シフトのせいで生活が不規則になるなど、警備という仕事のイメージにより応募者がそもそも少ないのです。

これに加え、日本は少子高齢化社会へ本格的に突入しています。体力が必要な警備の仕事に従事できる若者の母数が少なく、警備業界は慢性的な人手不足に陥っているのです。

警備員の仕事にAIを導入させ、業務のサポートをしている会社もありますが、人手不足の解消につなげるには課題が多いと言えるでしょう。

業務効率化

人手不足と需要の拡大に伴い、警備員一人当たりの業務量も増加しています。安全かつ確実に警備をするために、業界全体で業務の効率化が求められているのです。少子高齢化は今度さらに進んでいくため、業務の効率化は早急に解決すべき課題と言えるでしょう。

警備は現場仕事が主なため、今後はAIを駆使した警備ロボットの活用や、警備以外の業務のAI化など、従来の形とは違う大きな変化が求められると考えられます。時代の変化に即した、柔軟な対応が必要です。

警備にAIを活用するメリット

警備業界が抱えるさまざまな課題に対して、AIの導入は効果的な方法です。ここでは、警備にAIを導入するメリットを紹介します。

人件費の削減

警備の仕事はマンパワーが求められるため、人件費が高くなりがちです。ですが、人ではないAIに仕事を任せられれば、その分人件費を削減できます。

例えば、24時間の監視が必要な現場あったとして、人間が監視業務をする場合は複数人の警備員を配置する必要があります。しかしAIを導入すれば、24時間365日、休みなく警備ロボットが監視業務をしてくれるのです。

人件費に悩んでいる企業は、積極的にAIを駆使した警備システムの導入を検討すべきだと言えるでしょう。

人材不足の軽減・解消

警備にAIを活用すれば、人手不足の軽減や解消につながります。警備の仕事はきついというイメージがあり、働き手が集まりにくいのが現状です。また、少子高齢化による働き手の不足により、今後、人材不足はさらに加速していくでしょう。

この問題を解決してくれるのが、AIを活用した警備です。AIは休みなく働き続けることが可能で、本来であれば何人も人手が必要な警備の仕事も、AI一つで遂行できます。

なかなか人手が集まらず悩んでいるという会社は、AIを導入して人手不足の解消を目指してみてはいかがでしょうか。

警備にAIを活用するデメリット・注意点

様々な問題を解決してくれるAIですが、メリットばかりではありません。ここでは、警備に導入する前に知っておくべきデメリットや注意点を紹介します。

AIのみでのトラブル解決は不可能

警備の仕事中に何らかのトラブルが起こった場合、AIのみで解決するのは不可能です。例えば、不審者が現れたとして、AIができることは記録や通報などの対処だけで、不審者の排除や現場対応はできないのです。

AIを導入したからといって、警備員の仕事がなくなるわけではありません。AIができることはAIに任せ、人の手が必要な場合は警備員が対応するなど、最適な業務の分別が求められます。

AIやロボットが破壊・盗難される可能性

AIやロボットは人間ができない仕事も効率的にこなせますが、もし不審者がAIやロボットを発見した場合、破壊したり盗難する可能性があります。警備にAIやロボットを導入する場合、不審者から被害を受けないようにするため、配置や使い方を検討する必要があるでしょう。

AIやロボットは万能ではありません。できること、できないことをきちんと把握し、最適かつ安全な運用方法を考えましょう。AIやロボットは得意分野で最大限のパフォーマンスを発揮できれば、様々なメリットが得られます。このことを念頭に置き、正しい運用をおこなう必要があるのです。

電源供給が止まった場合の対応

AIの動力源は電気です。さまざまな業務に対応できる有能なAIも、電源供給が止まってしまうと何もできなくなってしまいます。

悪天候で雷が落ちたり、災害で電源供給が止まる可能性はゼロではありません。自然災害が多い日本でAIを安全に運用するには、電源供給が止まった場合の対応法も含め、検討する必要があるでしょう。

生体認証の脆弱性

生体認証は従来の認証方法と比べ安全性が高く、セキュリティ面ではメリットばかりのように見えます。しかし、AIは生体認証において脆弱性を抱えているのです。

例えば、顔を生体認証に使う場合、何かしらの理由で顔が変わってしまうと認証できなくなってしまいます。指紋認証も、指紋が消えてしまうと認識できなくなってしまうのです。AIは人間の身体の変化に対応できないため、長期的に運用するには課題が残っていると言えるでしょう。

また、生体認証は個人情報のため、高レベルのセキュリティ対策が求められます。管理のためのコストや手間でデメリットの方が大きくなってしまう可能性もあるので、生体認証にAIを使う場合は、慎重な検討が必要です。

警備でのAI活用事例

警備でAIを活用している企業は多く存在します。株式会社アジラは、次世代のAIシステムの実証実験を海外で開始しました。独自開発の行動認識AIを活用し、現場で働く人たちの労働環境の改善と警備品質の向上を目指しています。

国内大手警備会社のセコムも、警備員の業務にAIを導入し始めました。セコムが提供しているバーチャル警備システムは世界初の試みで、ディスプレイに表示されている3Dモデルが警備業務をおこなうのです。非常時の現場対応は警備員が担当し、従来よりレベルの高い警備を提供しています。

まとめ

警備業界の抱える課題に対し、AIの導入は問題解決の糸口となるでしょう。AIが得意なことと不得意なことを正確に把握し、人とAIの共存が実現できれば、従来の警備業務からはるかに進化した業務遂行が実現できます。

時代の変化とともに様々な警備システムが展開されているので、自社に合った最適な警備を探してみてはいかがでしょうか。