RPAエンジニアのキャリアは、多くの人々に注目されています。この記事では、RPAエンジニアの仕事内容、年収、必要なスキル、向いている人について詳しく解説します。
興味を持っている方は、ぜひ参考にしてください。
RPAエンジニアとは
RPAエンジニアは、RPAツールを活用して業務の改善・効率化システムを設計・開発・運用する技術者です。
この職種は、仮想知的労働者(デジタルレイバー)とも呼ばれ、日常の繁雑な業務や手間のかかる作業を自動化することを目的としています。具体的には、データのダウンロード、表の作成、メール送信などの作業を自動化するシステムを設計・開発・運用する役割を担います。
RPAエンジニアによって手動で行われていた繁雑な業務を自動化することで、効率化やコスト削減を実現します。
RPAエンジニアの主な仕事内容
RPAエンジニアの主な仕事は、業務プロセスの自動化を実現するためのツールやソフトウェアの開発・導入です。
また、既存のシステムとの連携や、新しい技術の研究も行います。
ここでは、RPAエンジニアの主な仕事内容をプロジェクトの工程別にいくつか見ていきましょう。
業務の分析・要件定義
業務を自動化するためには、その業務の時間、手間、課題などを詳細に分析する必要があります。
RPAエンジニアは、クライアントから業務の詳細や改善点をヒアリングします。この段階での情報収集は、後のシステム設計や開発において非常に重要です。
業務フローの課題を特定し、作業者の課題を正確に理解することで、どのようにシステム化すべきかを検討し、RPAを適用する作業を決定します。
設計・開発
RPAツールを使用して開発を行います。
ヒアリングの結果を基に、開発するシステムのシナリオを設計します。このシナリオは、システムがどのように動作するかの基本的なフローを示すものです。
設計したシナリオに基づき、RPAツールを使用してシステムを開発します。この段階での技術的なスキルが求められます。クライアントの要望をすべて満たすことは難しい場合もあり、その場合はクライアントとの調整が必要です。
運用・保守
RPAの導入が完了しても、その後のシステムの運用・保守が必要です。
エラーが発生した場合の修正や、システムを常に良好な状態に保つ技術が求められます。また、大きなシステムのメンテナンスが必要な場合もあります。
トラブルが発生した場合の対応もこの段階で行われます。
RPAエンジニアに必要なスキルや資格
RPAエンジニアとしてのスキルとしては、コミュニケーション能力、課題の特定・解決能力、RPAツールを扱う技術力が必要とされています。
特に、クライアントの要望を正確に理解し、それを基に効果的なシステムを設計・開発する能力は、RPAエンジニアとしての成功の鍵となります。
また、その他の具体的なスキルについても見ていきましょう。
システム開発のスキルや経験
システム開発の知識はエンジニアにとって重要なスキルです。RPAロボットの構築・運用の流れは、一般的なシステム開発における流れと共通しています。
また、プログラミングに関する知識や経験があることも、RPAエンジニアとしての業務においてプラスになるでしょう。
RPAツールを問題なく扱える技術力
元々はAccess、Excelのマクロを活用して作業の効率化を行うのが主流であったことから、これらの経験や知識はRPAにおいても活かすことができます。
また、日本の企業が取り入れ始めている大手RPAツールにはWinActor®やUiPathなどが挙げられます。これらの知識があれば即戦力となるため、積極的に習得したいところです。
RPAエンジニアの資格
RPAエンジニアの資格として、以下の資格があります。
これらは必須の資格ではありませんが、一定の知識がある証明となり、クライアントや就職・転職の際に信用されやすくなるため、持っておいて損はありません。
- UiPath RPA アソシエイト資格試験
- UiPath RPA デベロッパー上級資格試験
- RPA技術者検定 アソシエイト
- RPA技術者検定 エキスパート
RPAエンジニアの年収の相場
RPAエンジニアの年収は、経験やスキルによって異なりますが、平均的には600万円〜800万円程度となっています。専門性が高いため、経験を積むとさらに高い報酬が期待できます。
また、十分な経験を積んだフリーランス等の場合、1000万円以上の収入を得られるケースも多くあります。
RPAエンジニアに向いているのはどんな人？
RPAエンジニアとしての転職を考えている方は、どのような特性を持つ人が向いているのか気になるかと思います。以下に、RPAエンジニアに向いている人の主な特徴を4つ挙げてみました。
最新情報をキャッチアップできる人
新しい技術に興味を持ち、継続的に学び続けることができる人はRPAエンジニアには向いています。
IT業界は日々進化しており、RPAエンジニアとしても最新の技術トレンドをキャッチアップする能力が求められます。
業務効率の観点から判断ができる人
RPAエンジニアの主な目的は業務の効率化と自動化です。そのため、業務効率の観点からの判断能力が求められます。
クライアントやユーザーとのコミュニケーションがとれる人
RPAエンジニアは、クライアントの要望を理解し、提案を行うためのヒアリング能力が求められます。また、業務ユーザーの疑問や質問に寄り添うことのできるコミュニケーション能力も重要です。
RPAエンジニアとしての注意点やデメリット
RPAエンジニアとしての仕事は非常に魅力的ですが、注意点やデメリットも存在します。
以下のような点に注意が必要です。
業務効率化の観点が必要とされる
RPAエンジニアの仕事はロボットの構築ですが、目的は業務の効率化や自動化です。
プログラミングは手段であり、それ自体が目的ではありません。業務効率化の観点から、実装箇所の絞り込みや業務の見直しなどを俯瞰して考える能力が求められます。
柔軟性が求められる
RPAの開発方針は現場によって大きく変わるため、開発者は各現場の方針を正確に理解し、適応していく能力が必要です。
そのため、忍耐強く学び続け、業務に取り掛かれる人に向いていると言えるでしょう。
RPAエンジニアのキャリアパス・将来性
RPAエンジニアのキャリアパスは多岐にわたります。
マネジメントやITコンサルタント、他の技術領域への転職も考えられます。将来性としては、RPAの需要は右肩上がりに増加しており、安定したキャリアを築くことができると言われています。
この職種は、業務の効率化や自動化に関するニーズが高まる中で、今後もその需要が増えると予想されています。
まとめ
RPAエンジニアは、業務プロセスを自動化する専門家として、多くの企業で求められています。
この職種には、プログラミングスキルやシステム設計の知識が必要で、平均的な年収は600万円〜800万円程度です。新しい技術に興味を持ち、継続的に学び続けることができる人に向いています。
しかし、技術の進化が早いため、常に最新の知識を習得する必要があります。キャリアパスは多岐にわたり、将来性も非常に高いと言われています。
