今回は、Stable Diffusionで生成した画像の保存先を変更する方法についてご紹介します。
モデルやVAEの保存先を変更する方法もあわせてご紹介するので、ぜひ参考にしてください!
※Stable Diffusionの立ち上げ方法や使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。
Stable Diffusionで生成した画像の保存先を変更する方法
Stable Diffusionで生成した画像は、デフォルトの状態だと「stable-diffusion-webui」フォルダ内の「outputs」に保存されています。
- 「○○-images」=一枚で生成された画像が保存されるフォルダ
- 「○○-grids」=グリッド画像が保存されるフォルダ
「○○-grids」はバッチサイズを2以上にした際に生成される、複数の画像を一枚にまとめたグリッド画像が保存されています。
これらの保存先の変更は、以下の手順で行うことができます。
①フォルダの作成
まずは画像を保存するフォルダを作成します。
- Google ColabでStable diffusionを起動している方は、「Googleドライブ」内に、任意のフォルダを作成します。(あわせてGoogleドライブへの接続を許可しておいてください。)
- ローカル版の方は、日本語表記のない任意のフォルダを作成します。
私はGoogle ColabでStable diffusionを起動しているため、以下のフォルダを作成しました。
用途 | フォルダパス |
---|---|
txt2imgで生成した画像の保存 | /content/gdrive/MyDrive/sd/stable-diffusion-webui/images/txt2img |
img2imgで生成した画像の保存 | /content/gdrive/MyDrive/sd/stable-diffusion-webui/images/img2img |
②保存先の変更
フォルダの準備ができたらStable Diffusionを起動し、「Settings」→「Paths for saving」を開きます。
この「Paths for saving」で、生成した画像をどのフォルダに保存するか指定することができます。
各項目の設定内容は、以下の通りです。
項目 | 設定内容 |
---|---|
①Output directory for txt2img images | txt2imgで生成した画像の保存先 |
②Output directory for img2img images | img2imgで生成した画像の保存先 |
③Output directory for images from extras tab | extrasで生成した画像の保存先 |
④Output directory for txt2img grids | txt2imgで生成したグリッド画像の保存先 |
⑤Output directory for img2img grids | img2imgで生成したグリッド画像の保存先 |
⑥Directory for saving images using the Save button | 「Save」ボタンを使用した際の画像の保存先 |
⑦Directory for saving init images when using img2img | img2img使用時に読み込んだ画像の保存先 |
保存先を変更したい項目に、フォルダのパスを貼り付けます。
- Google ColabでStable Diffusionを起動する際に使用しているノートブックを開きます。
- Googleドライブへの接続を許可した状態で、フォルダアイコン→「gdrive」→指定のフォルダを開きます。
- 指定のフォルダを右クリック→「パスをコピー」でフォルダまでのパスがコピーされます。
今回は例として、「Output directory for txt2img images」と「Output directory for img2img images」の項目を変更しました。
「Apply settings」をクリックして変更を適用させます。
③画像生成
以上の設定が完了したところで、普段通り画像生成してみましょう。
画像生成し終わってから、指定したフォルダを見てみると…。
生成した日付のフォルダが作成されました!
この中に生成した画像が自動で保存されていきます。
モデルやVAEの保存先を変更する方法
モデルやVAEの保存先を変更する場合は、ダウンロードしたファイルを指定のフォルダにアップロードするだけでOKです。
ですが、Stable Diffusionを起動する際に入力するモデル・VAEのパスコードの変更もあわせて行う必要があるので、以下の手順で変更しましょう。
①フォルダの作成
まずは、モデルとVAEを保存するフォルダを作成しましょう。
Googleドライブにログインし、モデル・VAEをアップロードするフォルダを作成します。
今回は以下のようにフォルダを作成しました。
用途 | フォルダパス |
---|---|
モデルのアップロード | /content/drive/MyDrive/sd/models_folder |
VAEのアップロード | /content/drive/MyDrive/sd/VAE_folder |
②モデルの保存先変更
フォルダの準備ができたら、モデルの保存先を変更します。
お好みのモデルを「civitai」や「Hugging Face」からダウンロードしてください。
※「モデル」については、以下の記事で詳しく解説しています。
今回は「civitai」から「RealCartoon3D」というモデルをダウンロードしました。
ダウンロードしたモデルを、先ほど作成したフォルダにアップロードします。
③VAEの保存先変更
つぎに、VAEの保存先を変更します。
モデル同様、お好みのVAEを「civitai」や「Hugging Face」からダウンロードしましょう。
※「VAE」については、以下の記事で詳しく解説しています。
今回は「Hugging Face」から、「vae-ft-mse-840000-ema-pruned」というVAEをダウンロードします。
ダウンロードしたVAEファイルを、作成したフォルダにアップロードします。
④モデルのパスコード変更
モデルやVAEの保存先を変更したら、Stable Diffusionを起動する際に使用するパスコードを変更しましょう。
まずはモデルのパスコードを変更します。
上から4つめの項目、「Model Download/Load」の中にある「PATH_to_MODEL」にフォルダのパスコード+ファイル名を貼り付けます。
⑤VAEのパスコード変更
つぎに、VAEのパスコードを変更します。
「Maintained by TheLastBen」にはVAEに関するコードがないため、新しくコードを追加しましょう。
「Model Download/Load」の下にカーソルを当てると「+コード」ボタンが表示されるので、クリックしてコード入力欄を追加します。
保存したVAEファイルをコピーするために、以下のコードを入力します。
!cp /content/gdrive/MyDrive/(VAEを保存したフォルダのパス)/(VAEのファイル名) /content/gdrive/MyDrive/sd/stable-diffusion-webui/models/VAE
今回の場合だと以下のようなコードになります。
!cp /content/gdrive/MyDrive/sd/VAE_folder/vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors /content/gdrive/MyDrive/sd/stable-diffusion-webui/models/VAE
⑥コードを実行
モデル・VAEのパスコード設定が完了したら、上から順にコードを実行していきましょう。
全てのコードを実行した後、Stable Diffusionを起動すると…。
「RealCartoon3D」モデルが読み込まれていることが確認できました!
つぎに、VAEを確認してみましょう。
「Settings」→「VAE」→「SD VAE」の▼バーをクリックします。
「vae-ft-mse-840000-ema-pruned」が読み込まれていることが確認できました!
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Stable Diffusionで生成した画像の保存先を変更する方法について解説してきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- 生成した画像の保存先変更は、Stable Diffusionの「Paths for saving」内でできる。
- モデルやVAEの保存先変更は、ダウンロードしたファイルを指定のフォルダにアップロードするだけでOK。
- モデルやVAEの保存先を変更した場合は、使用するパスコードを変更する必要がある。
Stable Diffusionで画像生成を楽しめば楽しむほど、保存するファイルもかなり増えてきます。
早いうちから保存先を変更して、フォルダ整理をしておくとよいでしょう。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい