Stable Diffusionの利用にはある程度スペックの高いPCが必要とされていますが、CPUについても気になるところですよね。
今回は、Stable Diffusionの利用におけるCPUの性能やおすすめCPU、CPUのみでの動かし方などをご紹介していきます!
※Stable Diffusionの立ち上げ方や使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。
Stable DiffusionでCPUの性能はどのくらい必要?
結論から言うと、Stable DiffusionでCPUのスペックは特に気にしなくてOKです。
Stable DiffusionはGPUのVRAM容量に依存するため、CPUのスペックが低くても特に影響はありません。
優先度は低いですが、余裕がある場合はCPUの交換を検討してもよいでしょう。
※おすすめのPCスペックに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
おすすめのCPU3選!
CPUの交換を検討される方に向けて、Stable Diffusionを利用する際におすすめのCPUを3つご紹介します!
①Core i5-13600K
Core i5-13600Kは2022年10月にリリースされた、クリエイティブ・ゲーミングどちらの面においても優れている製品です。
お値段は張りますが、12C24TのCPUを超える性能を考えるとコスパは良いです。
性能がよい分消費電力が高いですが、CPUクーラーを使用することで改善できます。
予算に余裕があり、「せっかく交換するならStable Diffusionの利用以外でも優れている製品がいい!」という方におすすめです。
②AMD Ryzen 5 5600X
AMD Ryzen 5 5600Xは2020年10月にリリースされた、性能とコストのバランスが取れた製品です。
消費電力が抑えられる、CPUクーラーが同梱されているなどの点でコスパがよいです。
Core i5-13600Kと比べると性能は怠りますが、Stable Diffusionは問題なく利用できます。
ゲーミング面での性能も高いため、低コストでStable Diffusionやゲーミング面の性能をグレードアップさせたいという方におすすめです。
③Core i3-12100F
Core i3-12100Fは2022年1月にリリースされた、とにかくコストを抑えることができる製品です。
最低限の性能は持ち合わせているため、Stable Diffusionも問題なく利用することができます。
また、AMD Ryzen 5 5600X同様、CPUクーラーが同梱されています。
安価に手に入るため、予算を抑えて、最低限の性能をそろえたいという方におすすめです。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
「CPU」でStable Diffusionを動かすことも可能!
Stable DiffusionはCPUのみで動かすこともできます。
しかし、生成時間がかかるなどの弱点もあるので、お試しで利用するぐらいがよいでしょう。
CPUのみで動かすためにはいくつか手順がありますので、ご紹介していきます。
必要なもの
CPUのみで動かすには、以下の4つをインストールする必要があります。
- Python3.10.6
- git
- Stable Diffusion
- モデル
※Python3.10.6とgitのインストール方法については、以下の記事を参考にしてください。
①Stable Diffusion Web UIのダウンロード
Python3.10.6とgitのインストールができたら、Stable Diffusionをダウンロードします。
1.まずは、Stable Diffusionをダウンロードするフォルダを作成します。
2.作成したフォルダ上で右クリック→「Open Git Bash here」をクリックします。
3.コマンドプロンプトが開くので、以下のコマンドを実行します。
git clone https://github.com/AUTOMATIC1111/stable-diffusion-webui.git
4.コマンドが止まったらダウンロードが完了した合図です。
5.ダウンロードが完了すると、先ほど作成したフォルダ内に新しく「stable-diffusion-webui」というフォルダが作成されます。
6.「stable-diffusion-webui」内の下から二番目にある「webui-user.bat」を右クリック→「編集」をクリックします。
7.メモ帳が表示されるので、「set COMMANDLINE_ARGS=」の後に以下のコマンドを追加します。
--use-cpu all --no-half --no-half-vae --skip-torch-cuda-test
変更を保存して閉じてください。
8.つづいて、「stable-diffusion-webui」内の「launch.py」をクリックします。
9.クリックするとコマンドが表示されますので、こちらで完了です!
②モデルをダウンロードする
Stable Diffusionを利用するには生成する画像のベースとなるモデルのダウンロードも必要です。
モデルはCivitaiやHugging Faceからダウンロードできます。
今回は、Civitaiから「yayoi_mix」というモデルをダウンロードします。
1.モデルのページを開き、「Download」をクリックします。
※ファイルのサイズが大きいため、少し時間がかかります。
2.先ほどの「stable-diffusion-webui」フォルダの「models」→「Stable-diffusion」内にダウンロードしたモデルを格納します。
D:\作成したフォルダ\stable-diffusion-webui\models\Stable-diffusion
③画像を生成する
全てのインストールが完了したところで、実際に画像生成してみましょう。
1.「stable-diffusion-webui」フォルダ→下から二番目の「webui-user.bat」をクリックしてStable Diffusionのインストールを開始させます。
2.コマンドに「Running on local URL: http://127.0.0.1:7860」と表示されたらインストールが完了した合図なので、ブラウザ上で以下のURLを開いてStable Diffusionを起動させましょう。
http://127.0.0.1:7860/
3.プロンプトの設定・各種設定を行い、画像生成します。
プロンプト
(masterpiece:1.2,8k, raw photo, ultra quality), absurdres, (photo realistic:2), high detail raw color photo,skiny skin, professional photograph,((best quality)),bloom, a girl,bob hair,standing,cool beauty
ネガティブプロンプト
(worst quality:2),normal qulity,low quality,3d,2d,illustration,painting,sketch,cartoons,(bad face),nude
その他の設定
Steps: 36
Sampler: DPM++ SDE Karras
CFG scale: 7
Size: 512×512
生成された画像がこちらです。
無事画像生成することができましたが、生成されるまでに30分ほど時間がかかりました…。
毎回この時間がかかるとなると、本格的な画像生成には向いていません。
CPUのみで動かす場合は、Stable Diffusionがどんなものか試してみるくらいに考えるとよいでしょう。
※CPU以外でのStable Diffusionの動かし方については、以下の記事を参考にしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
Stable Diffusionで必要なCPUの性能、おすすめCPUや影響について解説してきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- Stable DiffusionでCPUの性能は特に気にしなくてOK
- Core i5-13600Kはゲーミング以外の面も優れている製品がよいという方におすすめ
- AMD Ryzen 5 5600Xは低コストでStable Diffusionなどのゲーミング面の性能をグレードアップさせたいという方におすすめ
- Core i3-12100Fはとにかく予算を抑えて、最低限の性能をそろえたいという方におすすめ
- Stable DiffusionはCPUのみで動かすこともできるが、生成時間がかなりかかるため本格的な利用は厳しい
Stable Diffusionを本格的に利用するとなった場合、CPUに着目するのは二の次でよいです。
CPUのみで動かす以外にも様々な利用方法があるため、ぜひそちらも検討してみてください。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい