プロンプトを自由に入力することで、好きなようにAI画像を生成することができるStable Diffudisonですが、実は、モノクロの写真をカラー写真に変更することすら可能であるということをご存知ですか?
今回は、「Stable Diffusionを使ってモノクロ写真をカラー化する方法が知りたい」、「昔の画像をカラー化したいけどやり方がわからなくて困っている」という方向けに、モノクロの写真をカラー写真に変更することができる拡張機能「DeOldify(sd-webui-deoldify)」について解説していきたいと思います。
導入に必要な要件から、導入方法、使い方まで詳しく解説していきますので、ぜひ最後までご覧ください!
拡張機能「DeOldify」とは?
まずは、「DeOldify」という拡張機能が一体どのようなものなのかについて、詳しく解説していきたいと思います。
「DeOldify」とは、モノクロの写真や動画をStable Diffusionを通じてカラー化することができるようにするための拡張機能です。
Stable Diffusionで生成した画像だけでなく、それ以外の写真でもデータ化されたものであれば、カラー写真にできるというところがポイントです。
また、「FFmpeg」をお使いのパソコンにインストールすることで、動画もカラー化することができるようになります。
ただし、「DeOldify」の動作環境は、「Google Colab」と「ローカル環境」だけが想定されているので、それ以外の環境を用いて「DeOldify」を使用したいと思っても、正常に動作しない可能性があります。
また、上記の2つの環境の中でも、「Google Colab」を使用した方が容易に動作させることができます。
なぜなら、「ローカル環境」だとGPUを搭載したマシンを準備しておく必要があるからです。
「DeOldify」のシステム要件
そして、「DeOldify」を使うには、いくつかの要件を満たしている必要があります。
そのため、以下では、その要件について解説していきたいと思います。
「DeOldify」を使用するために満たさなければならない要件は、以下の4つです。
- 「GPU」
- 「PyTorch」
- 「FFmpeg」
- 「OS」
それでは、1つずつ順番に解説していきます。
「GPU」
まず、「DeOldify」を使用するには、最低でも4GB以上の「GPU」が必要となります。
しかし、どのような処理を行うのかによって必要な「GPU」も異なってくることに注意が必要です。
例えば、学習も行いたい場合には11GB以上の「GPU」が必要となります。
「GPU」のメモリ容量を調べるには、以下のコマンドを使用してください。
>nvidia-smi --query-gpu=name,memory.total,memory.free --format=csv,noheader
NVIDIA GeForce RTX 3090, 24576 MiB, 23519 MiB
「PyTorch」
「DeOldify」を使用するには、「GPU」専用の「PyTorch」が必要になります。
最新バージョンの「PyTorch」をインストールしておきましょう。
「FFmpeg」
「DeOldify」を使って動画をカラー化したい場合、「FFmpeg」をパソコンに導入しておく必要があります。
なぜなら、Stable Diffusionは動画の編集システムを「FFmpeg」に依存しているためです。
また、「PyTorch」とは異なり、必ずしも最新バージョンである必要はありません。
「OS」
「DeOldify」を動かすには、「Linux」か「Windows」の「OS」である必要があります。
現状、「MacOS」については情報が少なく、正常に動作するかはっきりしていません。
「DeOldify」を使用するには、以上の要件を満たしている必要があります。
拡張機能「DeOldify」の導入方法
次に、「DeOldify」の具体的な導入方法について解説していきたいと思います。
「DeOldify」の導入方法は以下のとおりです。
- Stable Diffusionを起動し、「Extensions」タブを開く
- 「Install from URL」をクリックする
- 「URL for extension’s git repository」に「https://github.com/SpenserCai/sd-webui-deoldify.git」と入力する
- 「Install」をクリックしてインストールを開始する
「DeOldify」のインストールが完了したら、Stable Diffusionを再起動してください。
そうすることで、「DeOldify」が使えるようになります。
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい
拡張機能「DeOldify」の使い方
ここからは、「DeOldify」の具体的な使い方について解説していきたいと思います。
「DeOldify」の使用方法は以下の通りで、非常にシンプルです。
- Stable Diffusionを起動し、「DeOldify」タブをクリックして開く
- カラー化したい画像や動画をアップロードする
- カラー化を実行する
以上の手順を踏むことで、モノクロの画像や動画を簡単にカラー化することができます。
今回は、以下のモノクロ画像をStable Diffusionを使って生成したので、こちらをカラー化していきたいと思います。
また、今回の画像を生成するために使用したプロンプトは以下です。
・プロンプト
monochrome, 1woman, 20 years old, beautiful eyes
・ネガティブプロンプト
worst quality, low quality, poorly eyes
まずは、こちらの画像を「DeOldify」にアップロードしていきます。
そして、カラー化の実行ボタンをクリックしていきます。
すると、カラー化された画像が生成されます。
このように、「DeOldify」を使うと、シンプルな手順で画像をカラー化することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、モノクロの画像や動画をカラー化することができるようになる拡張機能「 DeOldify」について解説してきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
- 「DeOldify」を使うことで白黒の画像や動画をカラー化することができる
- 「DeOldify」を正常に動作させるには、「GPU」、「PyTorch」、「FFmpeg」、「OS」に関するシステム要件を満たしている必要がある。
- 「DeOldify」の導入手順は、【「Extensions」タブを開く】→【「Install from URL」をクリックする】→【「URL for extension’s git repository」に「https://github.com/SpenserCai/sd-webui-deoldify.git」と入力する】→【「Install」をクリックする】である
- 「DeOldify」の使用手順は、【「DeOldify」タブを開く】→【カラー化したい画像や動画をアップロードする】→【カラー化を実行する】である
「DeOldify」はシステム要件さえ満たしてしまえば、簡単にモノクロの画像や動画をカラー化できてしまうとても便利な拡張機能です。
ぜひ活用してみてください!
- Stable Diffusionのプロンプトの見本が知りたい
- 画像生成が思ったようにできない
- 色々なプロンプトを探したい