ChatGPTが普及してきているなかで、「AIによって自分の仕事がなくなるのではないか?」と不安に感じている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、ChatGPTがホワイトカラーに与える影響と生き残る仕事、ChatGPTに仕事を奪われないためにはどうすれば良いのかを解説していきます。
ChatGPTがホワイトカラーに与える影響
では早速、ChatGPTがホワイトカラーに与える影響について紹介します。
ChatGPTとは
まず、ChatGPTとは、OpenAIが開発した対話型の生成AIサービスのことです。チャット画面に文章を入力すると、文章で答えが返ってくる仕組みです。
ChatGPTができることはこちら。
- 文章の作成・添削
- 文章の要約
- 翻訳
- メール・企画書の作成
- プログラミング
- プレゼンの資料作成
このように、多様な業務ができるため、あらゆる分野での応用が期待されています。
ホワイトカラーとは
ホワイトカラーとは、服装で職業を分類する言葉の一つです。
ホワイトカラーを直訳すると「白い襟」となります。ここでいう「白い襟」とはワイシャツのこと。
ホワイトカラーの職種は、事務職、営業職、研究職、販売職、管理職などを指します。
ChatGPTで代替可能な業務は奪われる
ホワイトカラーの職種は、頭脳を使う仕事や専門的なスキルを必要とする業務が主ですが、業務内容の多くがデータ分析や文章作成などに時間をかけています。
先ほど、「ChatGPTとは」で紹介したとおり、ChatGPTは言語処理能力を活用して、人間よりも高速かつ正確に業務ができます。
そのため、ChatGPTを使い業務を自動化することで、効率化されたりコスト削減につながったりとホワイトカラーの業務は奪われる可能性があるといわれています。
ChatGPTにより奪われる業務3選
では、ChatGPTにより奪われる業務の例を3つ紹介します。
①データ入力
データ入力は、指定されたフォーマットに文字や数字を入力する仕事です。単純ですが、速さと正確さが求められる仕事です。このように繰り返し行う作業は、ChatGPTの方が人間よりもはるかに高速でかつ正確に作業ができます。
それに、人間がデータを入力する際、データの量が膨大だと誤入力する可能性が高いですが、ChatGPTは短時間で正確に入力できるためミスを減らすことができます。
そのため、ChatGPTの方が効率的で時短につながるので、データ入力の仕事が減少すると予想されます。
②一部のカスタマーサポート
ChatGPTは、カスタマーサポートのよくある質問や回答を学習することで、顧客のニーズに合わせて柔軟な対応ができるとされています。
ChatGPTを使ったカスタマーサポートの例はこちら。
- FAQのリストアップ、作成
- 応答業務の自動化
FAQは日常的によく見かけると思います。
例えば、通販サイトで商品購入後のトラブルがあった場合、お問い合わせページやよくある質問のページに飛ぶと思います。トラブル内容と回答をあらかじめChatGPTに学習させておけば、迅速で丁寧な回答を自動で応答できるようになります。
このように、カスタマーサポート業務の自動化をすることができ、カスタマーサポートの効率化につながるため、カスタマーサポートの仕事が減少すると予想されます。
③文章の校正業務
文章を書くとき、校正作業は必須の業務です。しかし、毎回細かいチェック作業をするには、膨大な時間がかかります。
ここでChatGPTを活用すれば、効率的に文章の文法やスペルミスを検出したり、表現の改善も提案してくれます。
実際に活用方法を見てみましょう。
ChatGPT で文章を校正するためには、プロンプトが必要になります。
誰もが知っている「桃太郎」の文章の一部を校正してみます。
校正する文章はこちら。
むかしむかしあ、るところにおじいとおばあがすんでいた。おじいさんは山へ紫かりにいき、おばあさんは川に選択へ行った。おばあが川で選択していると大きな桃が流れてきた。
変な読点が入っていたり、漢字の変換ミスがあったりしますが、実際に校正できるのか確かめてみましょう。
プロンプトはこちら。
文章:[むかしむかしあ、るところにおじいとおばあがすんでいた。おじいさんは山へ紫かりにいき、おばあさんは川に選択へ行った。おばあが川で選択していると大きな桃が流れてきた。]
上記の文章に対して下記の操作1を行い、出力してください。
操作1:[
修正1:誤字脱字、タイプミスがあった場合は全て指摘してください。
修正2:言葉の表記にばらつきがあった場合は全て指摘してしてください。
修正3:文脈に合わない単語が使われている場合は誤りを全て指摘してください。
修正4:主語と述語の組み合わせが間違っている場合は全て指摘してください。
修正5:文末の表現は全て「です、ます」口調に統一してください。
修正6:句読点の打ち方に不自然な点がある場合は全て指摘してください。 ]
操作1を行う際には下記の条件を遵守して操作を行ってください。
条件:[
・文章の順番に変更を加えない
・架空の表現や慣用句、ことわざを使用しない。
・文章を省略しない。 ]
操作2:[ 操作1を行った後に指摘事項を全て修正した正しい文章を出力してください。 ]
ChatGPT の返答はこちら。
校正後の文章はこちら。
むかしむかし、あるところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。おじいさんは山へしばかりに行き、おばあさんは川に洗濯へ行きました。おばあさんが川で洗濯していると、大きな桃が流れてきました。
このように、聞き慣れた文章になりましたね。この校正にかかった時間は、わずか1分ほどです。
ChatGPT を活用することで、高速でかつ正確に校正できるため、専門の校正者が必要とされるケースが減少すると予想されます。
ブルーカラーの仕事は生き残る
ホワイトカラーの仕事が奪われる可能性があるということをこれまで紹介してきましたが、一方でブルーカラーの仕事は生き残ると言われています。
まず、ブルーカラーとは、服装で職業を分類する言葉の一つで、ホワイトカラーの対義語です。ブルーカラーを直訳すると、「青い襟」となりますが、ここでは青い作業服のこと。
ブルーカラーの業種は、建設業、農林水産業、製造業、運輸業、鉱業、サービス業などを指します。
では、なぜ、ブルーカラーの仕事は生き残るのでしょうか。それは、ChatGPTにはブルーカラーの仕事をするのは不可能だからです。
つまり、職人にしかできない専門の技術、コミュニケーション能力、柔軟な対応力、感情的な知能を必要とする職業は、単純作業を得意とするChatGPTには難しいのです。
ホワイトカラーの業務を奪われないためには?
では、ホワイトカラーの業務をChatGPTに奪われないためにどうすれば良いのでしょうか。
それは、ChatGPTが苦手なスキルを身につけることです。
ChatGPTが苦手とするスキルや能力はこちら。
- コミュニケーション能力
- 柔軟な対応力
- ChatGPTを使って問題を解決する能力
それぞれ解説します。
①コミュニケーション能力
コミュニケーション能力とは、情報や考え、感情などを他者に効果的かつ明確に伝える能力のこと。また、相手の感情や言葉の裏にある意図を適切に汲み取り、理解する能力を指します。
しかし、ChatGPTをはじめとするAIは、感情を持っていないため、人間とコミュニケーションをとる際、感情やニュアンスを理解することが難しいといわれています。
ChatGPTではカバーしきれない、コミュニケーション能力をつけておくことで、ホワイトカラーに従事していても、仕事が奪われる可能性は低いでしょう。
②柔軟な対応力
柔軟な対応力とは、変わりゆく状況や予期しない問題に対して適応し、効果的に対処する能力を指します。ChatGPTは、決まったルール通りに動くことは得意ですが、予測のできないことが起きた場合、対応できないことが多いです。
そのため、柔軟な対応力を身につければ、ChatGPTに仕事を奪われずに済むでしょう。
③ChatGPTを使って問題を解決する能力
ChatGPTをはじめとするAIの普及に伴い、そのAIを使いこなす能力が求められるようになります。
今まで人間がしてきた単純作業は、ChatGPTに奪われる可能性が高いため、自分がより専門的な知識をつけたり、柔軟な対応力をつけることでChatGPTと共存・共働する能力が求められます。
まとめ
この記事をまとめると、
- ChatGPTがホワイトカラーの仕事を奪う可能性が高い
- ChatGPTに奪われる業務の例 3選
- ブルーカラーの仕事はChatGPTには不可能なので生き残る
- ホワイトカラーの業務を奪われないために、ChatGPTの苦手なスキルや能力を身に着ける必要がある
でした。
ChatGPTに仕事を奪われるのを恐れるのではなく、ChatGPTを活かして仕事の効率化を図りつつ、自分の専門的な知識やコミュニケーション能力を向上させましょう。
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