「ChatGPTを使ってみたけど、回答が微妙」「質問意図と回答があってない」
「知りたいことがあるけど、質問の仕方が分からない」そう思う人も多いのではないでしょうか。
実は、質問の時に一工夫を加えるだけで、解決するかもしれません。
この記事では、ChatGPTの精度を上げる、テンプレートと10のコツを簡単に解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
※2025年1月31日にChatGPTの新しいLLM『o3-mini』が登場しました!下記記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてみてください。
ChatGPTとは?
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ChatGPTは、「Chat Generative Pre-trained Transformer」の略称で、OpenAI社が開発した人工知能の自然言語処理技術を活用したチャットボットです。自然な言葉で質問や疑問に回答し、さまざまな情報を提供します。大量の文章データを学習しており、その知識をもとに幅広い情報を提供する能力を持っています。これにより、人間のような対話が可能です。
例えば、数学の問題が分からない場合、ChatGPTに質問することで、解法のヒントや説明を得ることができます。また、旅行の計画を立てる際にも、観光スポットの情報をChatGPTに尋ねることで、旅行先の選定がスムーズになります。
※ChatGPTのインストール方法や使い方については、以下の記事で解説しています。
ChatGPTにおけるプロンプトとは?
ChatGPTにおける「プロンプト」とは、下記画像のようなユーザーがChatGPTに対して入力するテキストのことを指します。この入力テキストは、質問、指示、または会話の開始など、さまざまな形を取ることができます。
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プロンプトを受け取ったChatGPTは、それに対する応答や情報、あるいは指示されたタスクの実行結果を即座に提供してくれます。
つまり、プロンプトはChatGPTとの対話でコミュニケーションを取るための「トリガー」や「スタート地点」となるものです。例えば、「今日の天気は?」や「イタリアの首都は?」といった質問、または「この文章を英語に翻訳して」といった指示がプロンプトにあたります。
ChatGPTとプロンプトの関係性
前述したように、プロンプトは、ChatGPTとユーザー間のコミュニケーションを始めるための「スタート地点」です。ユーザーが何を求めているのか、どんな情報が必要なのかをChatGPTに伝えるのにとても重要なものとなっています。
①回答の精度を高める
入力されるプロンプトの質やどのくらい詳しいプロンプトかは、ChatGPTが提供する回答の質と方向性に直接影響します。
明確で詳細なプロンプトを送信することで、より適切で役立つ応答を引き出す可能性が高くなります。
②ユーザーのニーズに合わせる
ユーザーがChatGPTを使用する目的は勉強からビジネスなど多岐にわたります。
情報の検索、学習のサポート、クリエイティブな作業の補助、シンプルな雑談など、ユーザーのニーズに合わせた回答をさせるためには適切なプロンプトが必要です。
③ChatGPTの精度向上に繋げる
ChatGPTは、事前学習(pre-training)と微調整(fine-tuning)のフェーズで大量のテキストデータを使用して学習します。
OpenAIがChatGPTをさらに良くするために改善と更新を行う際に、過去に送信されたプロンプトやフィードバックを参考にすることがあるのです。
このため、ユーザーが入力したさまざまなプロンプトやフィードバックは、OpenAIがChatGPTのパフォーマンスを見直して、次のバージョンで改善するための貴重な情報源となっています。
ChatGPTの精度を上げる!コピペできるテンプレート
ではここからは、「とにかく今すぐ使いたい!」そんな方のために、コピー&ペーストで簡単に使える、ChatGPTのプロンプトの型を紹介します。ぜひご活用ください。
①ChatGPTで精度が高い回答が欲しい!ー深津式プロンプトシステムー
このプロンプトは、note株式会社CXOである深津貴之氏が考案したプロンプトです。
このプロンプトの特徴は、誰でも簡単に高精度の回答を得られることです。
以下の文をコピーして利用してください。
#命令書:
あなたは〈 〉です。
以下の制約条件と入力分をもとに〈 〉を出力してください。
#制約条件
・〈 〉
・〈 〉
#入力文
〈 〉
#出力文
〈 〉
黄色マーカー部分に、自分の使いたい単語や文章を入れて使ってください。
下記は使ってみた例です。
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
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いかがでしょうか?
プロンプトに忠実に回答を生成してくれているのではないでしょうか。
このように、
- 指定内容をリスト形式で明記する
- 制約や条件を設ける
- 詳細情報や補足を加える
- 対象者を特定する
- 登場人物の特徴や背景を定義する
これらを意識してプロンプトを作成すると、ChatGPTの回答の精度を上げることができるでしょう。
②表を作成してもらいたい場合
実はChatGPTは、テキストの生成だけでなく表形式での生成にも対応しているんです!
自分で表を作成するのはかなり手間がかかると思いますので、以下のテンプレートを使ってChatGPTで簡単に作成してみてください。
〈 〉について<条件>で表を作成してください。
<条件>
・
・
・
・
黄色マーカー部分に、自分の使いたい単語や文章を入れて使ってください。
下記は使ってみた例です。

上記で指定した条件に沿って、しっかりと表を作成してくれましたね。
特にレポート作成やビジネスシーンにおいて表を作成する場面は多いかと思いますので、ぜひ活用してみてください。
ChatGPTの回答精度を上げるコツ10選!!
ChatGPTは、質問にいくつかの工夫を加えると、回答精度が一段階上がります。
ここでは、簡単に行える質問のコツを10個紹介していきます。
ChatGPTの精度を上げるコツ①:具体的に書く
ChatGPTは、質問が具体的であればあるほど、回答精度が高くなります。
そのため表現や書き方を変えるだけで、回答結果が良くなることがあります。
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この様に、質問内容を具体的にすることで、より多くの情報を答えてくれました。
ChatGPTの精度を上げるコツ②:字数制限をする
ChatGPTは、文字数を制限してあげることで、要点だけをまとめて回答してくれます。
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100文字だと、短すぎて少し物足りないことが分かると思います。このようにやりすぎると、文章として成り立たなくなってしまうので、適切な文字数を指定してあげることが大事になります。
ChatGPTの精度を上げるコツ③:「誰が」「誰に」を意識する
ChatGPTは、「誰が」「誰に」回答しているかを指定してあげることで、回答精度が高くなります。
教師や小学生といったものから、イーロンマスクといった個人のマネをすることもできます。
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小学生と指定してあげることで、文章が柔らかくなりましたね。
ChatGPTの精度を上げるコツ④:列挙させる
ChatGPTに、複数の回答を列挙させることで、最適な回答を探すことができます。
回答を比べることで、質、信憑性が高い回答を得やすいという特徴があります。
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ChatGPTの精度を上げるコツ⑤:回答例を提示する
ChatGPTに、回答例を提示することで、そのフォーマット通りに回答してくれます。
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ChatGPTの精度を上げるコツ⑥:繰り返し質問する
ChatGPTに、同じような質問を繰り返すことで、より質と信憑性が高い回答を得ることができます。
全く同じ文章にしないで、同義語や類義語を利用することがコツです。
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例のように、固有名詞を使うと、詳しく回答されることが多いです。抽象的なものを調べた際に、回答に固有名詞があったら、それについてもう一度質問するとより良い回答が返ってくるので、おすすめです。
ChatGPTの精度を上げるコツ⑦:「さらに」「より」を使う
ChatGPTで、「さらに~つ考えて」や「より具体的に説明して」などを使うことで、追加で関連した新しい情報を手に入れることができます。
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ChatGPTの精度を上げるコツ⑧:情報が足りなかったら聞いてもらう
ChatGPTに、「追加で情報が必要な場合は、私に質問してください」と書くと回答精度が上がります。
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このように、必要な情報を列挙してくれるので、自分のイメージとのすり合わせができます。
ChatGPTの精度を上げるコツ⑨:質問を分解する
ChatGPTは、複数の質問を同時に回答する能力が低く、回答が複数になる場合、精度が低くなります。
複雑な質問や難解な質問をするときは、簡潔な質問を複数回行うことが望まれます。
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アインシュタインの研究全般よりも、そのうちの一つである特殊相対性理論の方が、より詳しく回答されました。
ChatGPTの精度を上げるコツ⑩:英語で質問する
ChatGPTは、日本語よりも英語が得意です。なぜならChatGPTが学習するとき、日本語よりも多く英語を学習したからです。
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英語での質問の方が、圧倒的に情報量が多く、詳しいですね。英語で回答させても、ChatGPT自身で和訳ができるので、問題ありません。
どうして10のコツでChatGPTの精度が上がるのか
10のコツを利用すると回答精度が上がるのか。それは、ChatGPTの選択肢を減らしているからです。
そもそもChatGPTは、人間の言葉を理解しているわけではありません。
ChatGPTは、確率的に正しそうな文章を生成しているだけです。確率的な要素を減らせれば、回答精度が上がるのは当然と言えます。
つまり、情報を限定してあげること=回答精度の向上となるのです。
もし、ChatGPTの仕組みに興味があるようでしたら、以下の記事をぜひご覧ください!簡単にChatGPTの仕組みが、まとめられています。
ChatGPTのプロンプトについて学べるサイト5選!
最後に、ChatGPTのプロンプトについてもっと知りたい!という方向けにプロンプトの情報に特化したサイトを5つご紹介します。
①Learn Prompting
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「Learn Prompting」は、プロンプト学習者向けの大規模なDiscordコミュニティを備えたプロンプトエンジニアリングに関するサイトです。
無料コースと有料コースがあり、”Beginner” “Intermediate” “Advanced”と初級者から上級者に分かれているため自分の学びにあったコースを選択することが可能になっています。
②FlowGPT
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「FlowGPT」は、個人がChatGPT用のプロンプトを自由に公開できるオンラインコミュニティです。世界各地からのユーザーがプロンプトを共有しており、さまざまなプロンプトのアイデアを得ることができます。
このサイトの目玉機能は、サイト内で直接プロンプトを試せる点にあります。ChatGPTにテキストをコピー&ペーストして実験する手間が省けるため、とても使い勝手が良いです。
③Prompt Engineering Guide
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「Prompt Engineering Guide」は、プロンプトエンジニアリングに興味がある人々向けのサイトです。
大規模言語モデル(LLM)の能力と限界をより良く理解し、これらのAIシステムとより効果的にコミュニケーションを取る方法について詳しく学ぶことができます。
④Effective Prompts for AI
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「Effective Prompts for AI」は、AIの日常利用を最大化するための効果的なプロンプト作成について紹介しているサイトです。
このサイトでは、プロンプトエンジニアリングの技術、つまりAIモデルから私たちのニーズに合った結果を引き出すための正しい言葉やフレーズ、記号、フォーマットの選択について説明されています。
英語なので、Google翻訳機能を使用して読み進めると良いでしょう。
⑤romptn AI
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当記事の運営元であるromptn.AIでは、プロンプトに関する情報も多数ご紹介しています。
プロンプト学習サイトからプロンプト作成ツール、プロンプトをより効果的に利用するための拡張機能などを100件近く紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!
まとめ
この記事をまとめると、
- テンプレートを使うことで、誰でも簡単に、精度の高い回答を得ることができる。
- ChatGPTの精度を向上するには、10のコツが大事である。
- ChatGPTでは、情報を限定してあげること=回答精度の向上となる。
- プロンプト学習サイトを利用することで、さらに効果的にChatGPTを使うことができる。
でした。
ぜひ、紹介したテンプレートやコツを駆使して、ChatGPTを効果的に使っていきましょう。
- ChatGPTで〇〇を効率化したい
- スライドを作るならどのAIツールがおすすめ?
- おすすめのGPTsが知りたい
同じ悩みを解決した人がいるかもしれません。ぜひ質問してみてください!
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