富士通株式会社は、世界的なGPU不足に対応するため、CPUとGPUの計算処理をリアルタイムに切り替える世界初の技術を開発しました。
このAIニュースのポイント
- 新技術は、GPU利用中のプログラムでも効率的な処理にリアルタイムでGPUを割り振り、CPUとGPUの計算リソースを最適化します。
- この技術により、ユーザーはGPUでの処理を待つことなく、CPUからGPUへのリアルタイム切り替えが可能になり、GPU利用の効率が向上します。
- 大規模な計算を行うHPCシステムでは、複数のプログラム処理をリアルタイムに切り替えて並行処理を可能にする技術も開発されました。
富士通は、生成AIや深層学習の需要増に伴う世界的なGPU不足に対応する新たな技術を開発しました。この「アダプティブGPUアロケーター技術」により、GPUを活用したプログラム処理中でも、効率の高い処理に優先的にGPUを割り当てることができ、CPUとGPUの計算リソースを適切に活用することが可能になります。これにより、利用者はプログラム処理を待つ必要なく、リアルタイムにGPUへ切り替えることで高効率な利用が実現します。
さらに、富士通はHPCシステム向けに、実行中のプログラムを待たずに処理を切り替える「インタラクティブHPC技術」も開発しました。これにより、大規模計算リソースとリアルタイム性が要求されるデジタルツインや生成AIプログラムの即時処理が可能になります。
富士通は、これらの技術を2023年11月12日から米国で開催される「SC23」でデモンストレーションし、リサーチポスターセッションで発表する予定です。
出典: PRTimes