ChatGPT・Copilot(旧Bing AI)・Gemini(旧Bard)を比較!精度や速度の違いはある? | romptn Magazine

ChatGPT・Copilot(旧Bing AI)・Gemini(旧Bard)を比較!精度や速度の違いはある?

ChatGPT

ChatGPTの他にCopilot(旧Bing AI)やGemini(旧Bard)などが話題にあがっていますよね。

  • でも結局どれがいいの?
  • 違いがよく分からない

と思っている方も多いと思います。どのサービスも最近のものなので、なかなか細かいところまで違いを把握するのは大変ですよね。

この記事ではChatGPT、Copilot(旧Bing AI)、Gemini(旧Bard)の3つを回答速度、回答精度、新しい情報への対応力や入力できる文字数まで徹底比較していきます。ぜひ最後までご覧ください!

※2024年5月13日に、ChatGPTの新しいLLM「GPT-4o(オムニ)」が登場しました!以下の記事で詳しい概要や使い方について解説していますので、合わせてチェックしてみてください。

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ChatGPT・Copilot(旧Bing AI)・Gemini(旧Bard)の概要

まずそれぞれの概要について解説していきます。

ChatGPT

ChatGPTはOpenAIにより開発された対話型のAIサービスです。2022年11月に公開されてから精度の高い文章を生成することで、話題になっています。

現在、無料版のChatGPT-3.5/ChatGPT-4と有料版のGPT-4Turbo/GPT-4oの2つのプランがあります。

有料版であるChatGPT-4シリーズは3.5と比較して、学習量を大幅に増やしたことに加え、様々な「GPTs(旧プラグイン)」を利用して機能を追加することができます。このGPTs(旧プラグイン)を使うことでインターネット上から情報を取得することも可能です。

ChatGPTのプラグインは、2024年4月に廃止されGPTsに移行しています。

2023年10月以前の内容までしか学習していない(無料版GPT-4の場合)ため、無料版は検索機能が付いているCopilot(旧Bing AI)とGemini(旧Bard)と比較すると最新の情報に関する質問は苦手です。そのためChatGPTに質問を送信する際はその点を意識しなければなりません。

Copilot(旧Bing AI)

Copilot(旧Bing AI)はMicrosoftにより開発された対話型のAIサービスです。検索エンジンの「Bing」にChatGPT-4を搭載したもので、2023年2月に誕生しました。Copilotのブラウザ上で「Copilotチャット」を選択することで会話することができます。

Copilot(旧Bing AI)は無料で使うことができるため、GPT-4が搭載されているということは間接的に有料版であるGPT-4を無料で使うことができます。(2024年5月現在では、ChatGPTでGPT-4は無料で利用できるようになっています。)一つのトピックに対し会話数には上限があるものの、課金をしていない方にはメリットと言えるかもしれません。

ChatGPTとの主な違いは、質問した内容を「Copilot」を通してその都度検索して回答してくれます。回答した根拠や参照元を確認することができ、新しい内容にも対応することができます。

そのため学習済みの内容からしか根拠を持ってくることができないChatGPTよりも検索力が高いという特徴があります。

※Copilotについては、以下の記事でも詳しく解説しています!

Gemini(旧Bard)

Gemini(旧Bard)はGoogleにより開発された対話型のAIサービスです。2023年3月にアメリカとイギリスで一般公開され、2023年5月に日本語にも対応しました。

ChatGPTと違う点は、Copilot(旧Bing AI)と同様に検索機能を備えているため最新の情報にも対応することが可能です。

回答内容のクオリティの高さ、回答速度の速さも優秀で、一つの質問に3つの回答を生成してくれたりと使い勝手がとても良いです。Googleアカウントを持っていれば誰でも無料で使うことができ、有料版もないので無料で全ての機能が使えます。

Googleが提供しているということもあり、Gemini(旧Bard)で作成した文章をそのままGmailの下書きにすることができるなどGoogleのサービスと相性が良いのも特徴です。

※Geminiの最新版「Gemini 1.5 Flash」の性能がえぐいです。以下の記事で詳しく解説していますので、合わせてチェックしてみてください!

3つのサービスを比較してみた

ここからはChatGPT、Copilot(旧Bing AI)、Gemini(旧Bard)の3つのサービスを比較していきます。今回ChatGPTは無料版であるChatGPT-3.5を使用します。

比較①:回答速度

まずそれぞれのAIの回答速度を比較してみます。

ここでは、「昔話、桃太郎のあらすじを教えてください。」という質問に回答してもらいました。

・ChatGPTの回答

回答速度27.78秒

あらすじとしてはかなり良くできた文章ではないでしょうか。人がタイピングをしている画面を見ているように一文字づつ書き進められていくのであまり退屈せず、個人的には回答にかかっている時間ほど経っている感じがしませんでした。

・Copilot(旧Bing AI)の回答

回答速度20.91秒

回答時間自体はChatGPTよりも短いものの、回答内容もかなり短いですね。検索するのに時間がかかるのは分かりますが、一つだけ気になったのが「”桃太郎のあらすじ”を検索しています」と出るまでにも少し時間がかかりました。

Copilot(旧Bing AI)の文章だけでは他の2つと比較して少し物足りなさも感じてしまいますが、情報源をチェックできるというメリットはあります。

・Gemini(旧Bard)の回答

回答速度6.99秒

文章の内容、回答速度どちらもかなり良いのではないでしょうか。ChatGPTやCopilot(旧Bing AI)のように一文字ずつ書き進められるのではなく、ロードしてから一度で全て表示されるので生成されているときの楽しさはないですが、想像以上に速かったです。

生成した文章の量がことなるため一律に比較することはできませんが、それぞれの回答速度は

  • ChatGPT:27.78秒
  • Copilot(旧Bing AI):20.91秒
  • Gemini(旧Bard):6.99秒

となりました。文章量や内容も考慮して5点満点で採点すると、

回答速度
ChatGPT4点
Copilot(旧Bing AI)3点
Gemini(旧Bard)5点

としました。回答速度ではGemini(旧Bard)が頭一つ抜けていると思います。

比較②:回答の精度

質問をしてより詳しく正確に答えるのはどれか(何個か回答を提示してくれるなど)

2つ目は回答の精度を比較していきます。分からない立場から質問をする場合は特に大事なポイントではないでしょうか。。

ここでは、「アーティストのMr.Childrenについて教えてください。」という質問に回答してもらいました。

・ChatGPTの回答

文体は、知らない人に説明する内容としてかなり整っている印象を受けました。必要な情報は入れながら大事なところに絞った解説に見えます。ただ、「1992年に結成されました。」という文章がありますが、1992年は結成ではなくメジャーデビューの年でした。

あまりに自然だったので見逃すところでしたが、このように間違いが混じることはあるかもしれません。

・Copilot(旧Bing AI)の回答

内容自体に間違いは見受けられなかったですが、Copilot(旧Bing AI)の解説は、やや参照元を確認するのが前提のような文章に感じます。おそらく答え方を指定すればもう少し文章の長さもコントロールできるかもしれませんが、シンプルな質問にはシンプルな回答になる可能性が高いです。

・Gemini(旧Bard)の回答

情報量が多く、ファンの人に解説してもらったような愛のある文章に感じました。ただ一つ「1985年に結成」という内容は間違いでした。Bardは一つのプロンプトに3つの回答を生成してくれるので、そこも含めてChatGPTやCopilot(旧Bing AI)と比較するとかなり詳しく回答してくれます。

となりました。回答の精度に加え、情報の量や内容も考慮して5点満点で採点すると、

回答の精度
ChatGPT4点
Copilot(旧Bing AI)3点
Gemini(旧Bard)4.5点

としました。この3つとも情報源がインターネット上の内容だった場合、そもそもインターネットに書かれている内容自体が間違っていると、生成される回答も間違ってしまうのは共通です。

比較③:時事的な質問に対応可能か

最新の情報に関する質問をしたいという機会も多いと思います。そこで、ここでは比較的新しい内容であるGemini(旧Bard)について質問してみます。Copilot(旧Bing AI)とGemini(旧Bard)は情報を取得する機能はありますが、ChatGPTは情報を取得できず、2021年9月以前の内容まで(GPT-3.5の場合)しか学習していません。

2021年9月以降の情報であるGemini(旧Bard)の質問をしたときの回答を見てみましょう。ここでは、「Gemini(旧Bard)について教えてください。」という質問に回答してもらいました。

・ChatGPTの回答

知らないという回答が返ってきたためChatGPTが基本的には時事的な質問に対応することができないということが分かりました。知っている内容の「ChatGPT」という単語を会話で使っていたりすると、そこから予測してGemini(旧Bard)について間違った情報をそれっぽく回答するかもしれません。

いずれの場合も対応できるとは言えませんが、こちらがGemini(旧Bard)についてChatGPTに教えてから質問に答えてもらうなどをすれば、不可能ではないでしょう。またこれからChatGPTにも検索機能などが実装される可能性もあるので、そうなれば時事的な質問にも対応できるようになるかもしれません。

・Copilot(旧Bing AI)の回答

こちらの「Gemini(旧Bard)について教えてください」という質問を「Gemini(旧Bard)とは何ですか」という文にしてCopilot(旧Bing AI)自体が検索をしています。検索した内容を文章として生成し、参照元も提示してくれます。

・Gemini(旧Bard)の回答

Gemini(旧Bard)でも時事的な質問に対応してくれました。Copilot(旧Bing AI)のように参照元の提示はないですが、内容自体は問題なさそうです。

それぞれの回答から時事的な質問に対する回答を5点満点で採点すると、

時事対応の可否
ChatGPT1点
Copilot(旧Bing AI)5点
Gemini(旧Bard)4.5点

としました。Copilot(旧Bing AI)は参照元が提示されている分、少しだけGemini(旧Bard)と差を付けました。

比較④:入力できる字数

何文字の制限か

欲しい回答を得るためには、より細かい指示を出す必要があります。そのため入力できる文字数は大事なポイントの一つです。それぞれの入力文字数制限は、

  • ChatGPT:2000~3500文字
  • Copilot(旧Bing AI):2000~4000文字
  • Gemini(旧Bard):5000文字

となっています。ただどれも公式に制限数が公表されていないため、状況により異なります。それぞれの文字数制限を5点満点で採点すると、

入力文字数
ChatGPT4点
Copilot(旧Bing AI)4.5点
Gemini(旧Bard)5点

としました。実際ここはあまり気になるほどの差はないかもしれません。

ChatGPT、Bing AI、Bardの比較結果表

4つの点を比較した得点は以下のようになりました。

比較表回答速度回答精度時事対応の可否字数制限
ChatGPT4点4点1点4点
Copilot(旧Bing AI)3点3点5点4.5点
Gemini(旧Bard)5点4.5点4.5点5点

比較まとめ

使ってみるとどのサービスも極端に劣るものはないですが、ChatGPTは新しい情報には対応できないため、時事的な内容はCopilot(旧Bing AI)やGemini(旧Bard)を使うのが良さそうです。またそれぞれのサービスごとに文体が違ったり、プラグインが使えるなどの違いがあるので、そこで使い分けをするのがおすすめです。

用途別に使えるChatGPT・Copilot(旧Bing AI)・Gemini(旧Bard)以外の生成AI

ここまで比較してきた3つの他にもおすすめの生成AIを2つ紹介します。

おすすめ①:Perplexity

Perplexityは、ChatGPTに匹敵するツールとして注目を集めているAI検索エンジンです。OpenAIやMetaに所属していた技術者によって開発され、2022年12月に公開されました。

会員登録不要で、誰でも無料で使うことができるのが特徴で、質問をするとAIが検索結果を自動生成して表示します。そのためユーザーはページをいちいち移動せずに検索結果を見ることができます。

2017年にGoogleが公開したTransformerと、OpenAIが開発したGPTを用いたツールで、AIが調べた内容から信頼度の高い情報を選び、内容の要約と参照元を提示してくれます。

おすすめ②:Notion AI

まずNotionというのは、簡単に説明するとWordやExcel、PowerPointなどが一つにまとまったようなツールです。作業ごとに別のソフトを立ち上げる必要がないので効率よく作業することができます。

Notion AIというのはそのNotion内で使うことができるAIアシスタントサービスです。文章の添削や要約、表の作成や翻訳などをサポートしてくれるため、Notionを使用している方はさらに便利に使うことができます。

有料とはなりますが、無料で20回使うことができるので気になる方はぜひ試してみてください。

まとめ

いかがでしたか。

ここまでChatGPT、Copilot(旧Bing AI)、Gemini(旧Bard)を徹底比較してきました。今回の比較検証で自分も気付かなかった細かな違いを知ることができ勉強になりました。

まとめると、

  • ChatGPTは無料版では最新の内容に対応できないが、プラグインなどを使うことができる
  • Copilot(旧Bing AI)は参照元をチェックできる
  • Gemini(旧Bard)は使い勝手は良い
  • どれも大きく劣るものはないため特徴によって使い分けるのがおすすめ

でした。

これからAIサービスを使うときに、今回比較した内容が参考になったら幸いです!

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